スキルが覚醒してパーティーに貢献していたつもりだったが、追放されてしまいました ~今度から新たに出来た仲間と頑張ります~

黒色の猫

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2話・出発

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 その後は、出発時間を決めてから、俺は孤児院へ戻った。
 孤児院に戻ると、カリーナさんは、外で洗濯物を干していた。

「ただいま、戻りました」

「おかえり、セウン。それで、どうだったかい?」

「ちゃんと、同行の許可を頂いてきました」

「そうかい… それで、出発はいつになるんだい?」

「今日のお昼頃には、出発するそうです…」

「そうかい… さっきも言ったけど、気を付けるんだよ」

「はい」

 待ち合わせの時間まで、カリーナさんの手伝いをしながら過ごした。
 カリーナさんたちが見送りに来てくれるとの事で、一緒に待ち合わせ場所へむかう。むかう途中、

「あ、カリーナさん。ちょっと、忘れ物したみたいなので、先に行って貰ってもいいですか?」

「分かったよ。早く来るんだよ?」

「はい」

 そう言ってから、1人で孤児院へ戻る。
 孤児院へ帰り着くと、中へと入りアイテムボックスから袋とメモを取り出してから、机の上に置いておく。手伝っている際に、用意した物だ。
 用が終わったので、俺も待ち合わせ場所へむかう。
 待ち合わせ場所には、既にシエルたちが待っていた。盗賊から頂いた馬車も一緒だ。シエルが蹴り壊した扉も修理済みだ。
 俺が来る前に、シエルとカリーナさんたちは挨拶を済ませていたようで、すぐにでも出発出来るようなので、俺も挨拶をする。

「それじゃあ、カリーナさん。いってきます!!」

「はい、行っておいで!! また元気な顔を見せておくれよ」

「はい、また必ず顔を見せに来ます」

 そう言って、馬車の御者席の横に座り、出発する。





「さて、こんな者ですかね…」

 数種類の魔道具を使い、とある作品を作り出した。

「カルディアさんも、お手伝いありがとうございました」

 手伝ってくれた、同じ四魔将のカルディアさんにお礼を言う。

「それは、別にいいのだけど、それ何に使うのかしら?」

「例の少年に、ぶつけてみようと思ってます」

「ふ~ん… でも、彼の居場所は分かっているの?」

「いえ、まだですが、隠密に優れている者を、捜索にはあたらせてますので、近々居場所は掴めると思いますよ」

「ふ~ん… 面白そうだから分かったら私にも… クチュン」

「風邪ですか、カルディアさん?」

「くしゃみが、出ただけよ。それで、場所が分かったら私にも教えて頂戴ね」

「えぇ、分かったら報告させて貰いますね」

「それじゃあ、私は失礼するわ」

「はい」

 カルディアさんが、部屋から出ていく。
 それを見送りながら、彼の居場所の連絡が届くまで、もう少し、作品をいじる事にした。
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