上 下
12 / 29

療養(1回目)

しおりを挟む
結局別れてすぐ、実家療養が決まった。一緒に住んでいる相手がいたから、調子悪くてもどうにか過ごせてたのに、1人になったらなにもする気になれないから、そうなっても仕方ない。というか、鬱状態に更に追い討ちをかけられ精神的にやられたっていうのが正直なところだろう。
実家に帰り、親に今までの話をしたり鬱と診断された話をしたが、あまり話を聞いてくれている感じがしなかった。私はそれにまず不満を抱き、療養の流れなど話すのをやめた。また、『それだけ元気なら鬱じゃない』『皿洗いくらいできるだろうから少し楽になるね』と、母と姉に言われ、「どうせ理解されない」「なった人にしかこれはわからない」という思いが更に大きくなった。また、そのような怒りの感情と同時に申し訳なさがストレスにもなっていた。家族といえど気を使うのだ。ましてや普通の病気じゃなくて鬱。〈重荷でしかない〉と日々思う毎日。これなら勤務先に戻り1人になりたい。そう考える毎日。療養していた何日間かは、死を考えることもあった。具体的にではないが、ぼんやりとっていう感じだ。そんな中課長から、『一旦戻ってきてみてはどうか?』という提案があった。もちろんすぐその話にのっかった。親や親戚が心配するなか、周りの反対を押し切り私は勤務先に帰っていった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

私は心を吐き出しました。

音 子石
エッセイ・ノンフィクション
本音ぶちまけてやる。

就職面接の感ドコロ!?

フルーツパフェ
大衆娯楽
今や十年前とは真逆の、売り手市場の就職活動。 学生達は賃金と休暇を貪欲に追い求め、いつ送られてくるかわからない採用辞退メールに怯えながら、それでも優秀な人材を発掘しようとしていた。 その業務ストレスのせいだろうか。 ある面接官は、女子学生達のリクルートスーツに興奮する性癖を備え、仕事のストレスから面接の現場を愉しむことに決めたのだった。

バスでのオムツ体験

rtokpr
エッセイ・ノンフィクション
バスで女の子がオムツを履く話です

校長先生の話が長い、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
学校によっては、毎週聞かされることになる校長先生の挨拶。 学校で一番多忙なはずのトップの話はなぜこんなにも長いのか。 とあるテレビ番組で関連書籍が取り上げられたが、実はそれが理由ではなかった。 寒々とした体育館で長時間体育座りをさせられるのはなぜ? なぜ女子だけが前列に集められるのか? そこには生徒が知りえることのない深い闇があった。 新年を迎え各地で始業式が始まるこの季節。 あなたの学校でも、実際に起きていることかもしれない。

小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話

矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」 「あら、いいのかしら」 夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……? 微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。 ※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。 ※小説家になろうでも同内容で投稿しています。 ※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。

私の反面教師 〜蒸しエビ子が吠える夜〜

蒸しエビ子
エッセイ・ノンフィクション
吠えます。 そして、○します。

おむつオナニーやりかた

rtokpr
エッセイ・ノンフィクション
おむつオナニーのやりかたです

処理中です...