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2時限目【誰も知らない】
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凪南と伊織の間には、幾分の緊張感と、これから起こることへの期待でそわそわとしたした空気が流れていた。外からは、野球部の練習する声が聞こえてくる。
「じゃあ、本当にいいんですね」
そう言うと、伊織は我慢しきれないように凪南を抱きしめる。その胸の温かさに、凪南は全身が震えるほど嬉しかった。夢見てきたこの感触に、それだけでうっとりしていた。心はこれだけで満足だと言うが、体の方はもっと正直だった。伊織の体がもっと欲しいとねだっていた。
伊織の腕の中で制服を脱がし始める。早く彼の体に触れたいのに、焦りでネクタイを外そうとする指がもつれて上手くいかない。ようやく外し、ボタンに手をかけると、伊織は、
「先生のも……」
と言う。
「先生の裸、見てみたいです」
恥じらいながら甘えたように言う伊織に、凪南は少し口の端が緩む。思春期男子のあどけない好奇心を満たしてあげられる大人の優越感に浸りながら、自分でシャツのボタンを外す。シャツを脱ぎ、ブラジャー姿になると、心持ち胸を突き出して、秘かに誇っている豊かな胸を伊織に誇示する。
「どうする? 私が外す? あなたが外す?」
そう聞くと、伊織は困った顔をして「僕、外し方分かんなくて」と言う。それならば、と自分で腕を回してホックを外し、ブラジャーを脱ぐ。白く豊かな胸が露わになり、伊織が生唾を飲み込む音が聞こえた。目を大きく見開き、胸を凝視している。
その素直な顔に凪南は微笑みながら、「見るだけじゃなくて触ってもいいのよ。ほら、こんな風に」と伊織の手を取ると、胸に触れさせる。
「ああ、すごい。本物の胸……綺麗……」
最初は遠慮がちに撫でるように触っていたが、「もっと強く揉んでも大丈夫」と言われてこわごわと揉み始めるが、伊織の手からもはみ出る大きさと、感じたことのない弾力にすぐに夢中になる。凪南は、伊織の首に腕を回してベッドへと誘う。
「揉むだけじゃなくてね、乳首をつまんでみてもいいのよ……ほら、こんな風にこねくり回したり……舐めたり……吸ったり、ね……」
凪南に覆い被さるような体勢になると、彼女の「指導」の通りに伊織は胸を弄る。指先で固くなった乳首を口に含むと、始めは控えめに舌を当てただけだったが、「飴を舐めるみたいに舐めればいいわよ」と言われ、その通りに舐め始める。
「あ……はあ……」
動きはぎこちないものの、滑らかな動きの中にある舌のざらつきの刺激が心地よくて、思わず吐息が漏れる。自分でも意識しないうちに、緊張で全身が過敏になっていたらしい。どこに触れられても敏感に反応する。
軽く歯が当たったときの、「痛くないですか? 大丈夫? 」という心配そうな声すら、凪南にとっては心地がいい。
「大丈夫、北野君がしたいようにすればいいわよ」
この言葉に安心したのか、伊織は片方を舐め回し、片方を揉みしだきながら指で乳首をこね回す。
「あっ、あっ、あんっ… いいっ、もっと、もっと……」
凪南は煽るようにねだるが、伊織は丁寧に丁寧に、まるで手に入れた宝物を大切に扱うように胸を弄る。凪南はそのリズムを焦れったく感じたが、その丹念で柔らかな動きが、かえって性感を突いてくる。
「こうやって、コリコリってした方がいいですか?」
こんなことを言いながら、乳首の先を指先で弄る。
「コリコリ」なんていやらしい感じだ。そんな言葉を伊織の口から聞いた途端、凪南の秘所はきゅんっと反応した。
何も、男に胸をこんなことをされるのは初めてではない。でも、今までの男は自分の欲望を満たすための一通りの前戯で弄ぶだけで、こんな風に愛おしそうに愛撫してくれることはなかった。
凪南の胸が伊織の唾液まみれになるにつれ、凪南の秘所もじわじわと濡れてくる。胸をここまで責められて、イキそうになるのは初めてだった。
「先生、気持ちいいですか? 」
「うん、気持ちいい……。ねえ、北野君、私のおっぱい、好き?」
「はい。先生のおっぱいは、美味しいです」
「ふふ、美味しいだなんて。でも、おっぱいもいいけど、北野君、ここ、触ってみたくない? 」
そう言って伊織の手を取ると、足を開いてスカートの中へ手を入れ、下着の上から秘所を触らせる。もう上からでも分かるほど、ぐっしょりと濡れていた。
「何か、すごい濡れてる…… 」
「北野君がこんなにさせたの。いやらしい子」
伊織は恥ずかしそうに、「先生こそ………」と反論する。
「ねえ、その指、動かしてみて……当たってる突起みたいなのを、くりくりって」
「こうですか? 」
伊織は怖ず怖ずと指を動かす。円を描くように、ゆっくりと、撫でるように。その動きに合わせるように、愛液が下着に染み出てくる。指が濡れてくる感触に汚いなどと思ったりしないだろうか、と不安になるが、体はそんなこととは関係なく腰が動く。
「あんっ、あっ、いいっ……もっと強く、強くぐりぐりして、ねえ、もっと」
「こう? こうですか?」
伊織の指が激しくなるほどに、凪南の意識は快感に集中していく。
想像の中では何度も伊織にこうされてきたけれど、現実に伊織の指でされるのはまったくの別物だった。伊織の手に自分の手を重ねて、彼の手の動きを味わう。伊織も無我夢中で指を動かす。凪南の声が甘く、高くなっていくにつれて、伊織の指も激しさを増す。
「先生、イク? イキそう?」
「イッちゃう、北野君の指でイッちゃう……、やっ、お願い、もっと弄って」
凪南の「おねだり」に伊織の勢いも増していく。
「うんっ、はぁっ、ああっ、はあっ、ああんっ、ああっ……! 」
凪南が達したらしいのを見計らって、伊織の手も止まる。
「……どう、でしたか?」
放心状態の凪南の顔を見ながらこう聞いてくる伊織に、凪南は、荒くなった息を整えながら、「すっごく良かった」と声にならない声で呟いた。その言葉に、伊織も「良かった」と安心した様子で凪南の紅潮した顔を見つめる。
「女の人がイクのって、AV以外で初めて見ましたけど、すごく気持ちよさそうで……なんていうか、可愛いですね」
女のイク顔を「可愛い」なんて言う伊織の方こそ、凪南にとっては可愛いのだけど。凪南は久しぶりに味わう純粋な快感に満足していたが、本番はこれからだった。
「今度は北野君が気持ち良くなる番よ。横になって」
凪南に促されベッドに横になる伊織の隣で、凪南はスカートを脱ぐと伊織の足に跨がる。
手をベルトの位置から徐々に下ろしていき、ペニスを押さえると撫でさすり始める。上下に手のひらを動かすと伊織の呼吸が早まり、ペニスは盛り上がる。
ズボンがはち切れそうなほど盛り上がったペニスを解放してあげようと、ファスナーを下げ、下着から取り出す。その勢いよく屹立したペニスを見て、凪南の欲情もまた盛り上がる。手でペニスをくるむと上下に動かし始める。手の中のペニスがますます太く固くなって、先走りの汁がつつーっと垂れてくる。
「はぁっ、ふうっ、はぁっ… 先生っ、もう、我慢、できない、です……」
自分の手で快感に導かれていく伊織の顔を見ていると、凪南は満足感で頬が緩む。
「どうして欲しい? このまま手でイク? それとも……こうやって、入れたい? 」
凪南は盛り上がったペニスに股間を当てる。下着越しとはいえ、秘所に当たったことで、伊織の頭の中は、凪南の未知の部分への興味でいっぱいになる。
その中に、これを入れるってどんな感じだろうか?
「うっ、ん…… 先生の、中に、入れたい、です」
「私の何の、中? 」凪南の手が早くなる。
「先生の、そこに……」
「そこって、何?」
「……意地悪。そこってそこですよ」
「言うの、恥ずかしい? でも、言わないとシテあげないわよ」
「……お、ま×こ……先生の、おま×この中に、僕の、ち×ぽ、入れたいです」
「ふふふ、よく言えました」
手を止めると、凪南は下着を、伊織は制服を脱ぐ。二人、一糸まとわぬ姿になると、改めて抱き合う。
伊織は凪南の肌を直接感じて、その温かさと柔らかさに驚くと同時に、気持ち良くてずっとこうしていたくなる。
「北野君、大丈夫?」
「ちょっと怖いけど、頑張ります」
「頑張るなんて、ふふ、そんなに気を張らなくてもいいのよ。言ったでしょ、したいようにすればいいって」
凪南は伊織から離れ、ベッドに横になる。そして、伊織を受け入れるように足を広げ、膝を立てる。伊織は足の間に体を滑り込ませるが、うずくまるような体勢で凪南の股間を覗きこむ。
「あの、する前に、おま×こ見てもいいですか? 」
その言葉に凪南は思わず笑みがこぼれる。何故、男は揃いも揃って同じことを思うのか。
しかし、初めて目にする伊織にとっては、ごく当然の好奇心なのだろう。
「いいわよ」
しかし、伊織は凪南の返事など待たずに、黒い茂みをかき分け秘所を覗いていた。
「女の人のここって、こうなってるんですね」
しみじみと感じ入ったように伊織は言う。凪南は彼の視線を感じると、羞恥心で欲情して濡れるのを感じる。
「触っていいですか? 」
伊織は聞くが、言う間もなく彼は立ち上がったクリトリスに触れた。
「やんっ」
敏感になったクリトリスに触れられ、反射的に声が出る。
「痛いですか? 」
「違うの……そこはもう、敏感になってるから触れられると、あんっ……もうっ、北野君ってば、女の体で遊ばないのっ」
凪南の反応が可愛くて、伊織はついクリトリスを何度も指で弾いたり、先ほどのように撫でたりしていると、とろとろとした液が出てきた。その何か物欲しそうに垂れている愛液を見ていると、自分のペニスがまた熱くなってくるのを感じる。
男と違うそこに、伊織は興味を隠さない。彼の視線の熱さに、凪南の秘所はますます熱を持ってくる。
凪南は欲しがる秘所の疼きに我慢できずに、腰をむずむずと動かす。そんな凪南の様子に、伊織は微笑みながら言う。
「先生も我慢できない? どうして欲しいですか?」
さっきのお返しとばかりに意地悪い言い方だった。凪南はさっきと立場が逆転して恥ずかしくなるが、体はもう欲求に抗えない。
「入れて。北野君のペニス、早く入れてちょうだい」
「ペニスなんて気取っちゃって。ち×ぽって言ってみて、先生」
「……北野君のち×ぽが、欲しい…… 」
「お利口さんです。じゃあ、入れていいですか? 」
凪南が頷くと、伊織はペニスを手に取り、ぱっくり割れている口をめがけて入れ始める。互いのモノがこんなに濡れているのだからすんなり入ると思ったら、亀頭からいくらか入ったところでキツくて入らない。
「えっ、入らないっ。どうして? 」
イメージと違うことに若干戸惑う伊織に、凪南は彼の腕をさすりながらこう言う。
「大丈夫、いきなり奥までいかないのは普通よ。まだ私の方も狭いのよ。だから、焦らないで馴らしながら入れていきましょ」優しく、ゆったりと言い聞かせる。
初めての男はそれだけでも心配なのだから。
この言葉で安心したのか、深呼吸してゆっくりとペニスを中に入れていく。そのうち凪南の中も無駄な力が抜けて馴れてきて。伊織のペニスを飲み込んだ。
「ああ、根元まで入った。嘘みたいだ、先生の中に、僕のが入ってる……」
伊織は繋がっている部分をじっくり眺め、感激で興奮している。
その様子を微笑ましく思いながら、凪南は身を起こして伊織の耳を舐めると、「でも、これからが本番」と囁く。それを合図に、伊織は腰を動かし始めた。
「はあっ、はっ、はっ、ふっ、ふんっ、うんっ、うんっ」
早さはないがリズミカルな動きで、凪南の膣内を突く。突くたびに伊織は、「すごい、ヤバい、どうしよう、気持ちいいよ」と声が出る。
「北野君、もっと、もっと、激しくして、奥まで、そうっ、あっ、あんっ」
こんなこと、本当に出来るなんて思いもよらなかった。
夜、ベッドの中で「彼女」を想像してはペニスをしごいている時の高揚感は、いつも終わった後のどうしようもない虚無感に取って変わられ、自分の性欲の独りよがりのみっともなさに襲われていたものだった。そして、「自分はきっと、本物の女なんか知らずに、オナニーだけで性欲を満たして終わるんじゃないか」と秘かに怖れていた。
それが、今はどうだ。一人の女と肌を合わせ、自分のペニスで快感に導いている。まるで自分のモノとは思えないほど大きくそそり立ったペニスは、伊織にとって自尊心の象徴だった。
「先生、気持ちいいですか? 」
「いいっ、いいっ、北野君、すごい動く……」
愛液と精液が混じり合い、ペニスと秘所が擦り合う音と、凪南と伊織が快楽の頂点に登りつめていく呼吸が入り交じる淫猥な空間で、二人はただただ、互いの欲望を貪り食っていた。
ときおり、互いの舌を吸い合い、唾液を絡ませる。一度覚えた味を忘れないように。
しかし、凪南は快楽に酔いしれながら、これが最初で最後なんだと自分に言い聞かせていた。
きっとこれは、一度の過ち。もう「大人」になったこの子は、私のことなんか見捨てるだろう、 と。だから、今は伊織の体を味わい尽くそうと必死だった。
「北野君、もっと、もっと、もっとよっ。お願いっ、めちゃくちゃにしてっっ」
「先生、先生、どう? これでいい? 」
「ううん、もっと、もっと」
伊織の腰の動きが激しくなるにつれ、凪南は気持ちよさで目眩がしそうだった。
「イク、イッちゃう、イッちゃう、北野君、イッちゃうよう」
「僕も、イキそう、イク、イク、どうしよう、変になる……」
伊織は気持ちよさと、快感で我を忘れる怖さの狭間で揺れていた。
「手、繋ごう」
凪南は伊織の手を掴むと、見つめ合い、クライマックスに向かって呼吸を合わせていく。 もう言葉はなかった。互いの快感を高め合おうとする思いだけで通じていた。
そして。
「っあああんっ」
「はああああっ」
もう暗くなった保健室に、二人の果てた声が響いた。
狭いベッドに二人並んで、行為の後の気怠い会話を思い出す。
「先生、僕のち×ぽ、食いちぎりそうなくらい締めますね」
「北野君の。美味しくて美味しくて堪んないんだって」
「先生の体、すごいエッチですね」
「北野君だって、あんなに激しくするなんて思わなかった」
「だって先生、煽るんだもの」
こうふにゃふにゃと柔らかい顔で言う伊織の顔の愛くるしさを思い出すと、凪南はまた欲情してきた。
肉体的なリアルさでもって蘇る伊織の唇の、舌の、手の、肌の、何よりもあの熱いモノの感触が、凪南の心と体を捉える、
行為の一つ一つを思い出しては、手でそのことを追いかける。首筋を這う唇、胸を包む手、絡みつく舌、そして、秘所を突くペニスのリズム。
「ふうっ……はぁっ……」
快感で恍惚となりながら、凪南は伊織も今ごろ自分のことを思い出して、自分を慰めていたりするんだろうか、などと考える。そんなことを考えていたら、膣内に入れた指のリズムが早くなる。
「うんっ、んっ、ふんっ、北野く、ん……やっ、イッちゃう、イっちゃう…… 」
こうして空想の伊織との、再びのセックスを楽しんだ。
「じゃあ、本当にいいんですね」
そう言うと、伊織は我慢しきれないように凪南を抱きしめる。その胸の温かさに、凪南は全身が震えるほど嬉しかった。夢見てきたこの感触に、それだけでうっとりしていた。心はこれだけで満足だと言うが、体の方はもっと正直だった。伊織の体がもっと欲しいとねだっていた。
伊織の腕の中で制服を脱がし始める。早く彼の体に触れたいのに、焦りでネクタイを外そうとする指がもつれて上手くいかない。ようやく外し、ボタンに手をかけると、伊織は、
「先生のも……」
と言う。
「先生の裸、見てみたいです」
恥じらいながら甘えたように言う伊織に、凪南は少し口の端が緩む。思春期男子のあどけない好奇心を満たしてあげられる大人の優越感に浸りながら、自分でシャツのボタンを外す。シャツを脱ぎ、ブラジャー姿になると、心持ち胸を突き出して、秘かに誇っている豊かな胸を伊織に誇示する。
「どうする? 私が外す? あなたが外す?」
そう聞くと、伊織は困った顔をして「僕、外し方分かんなくて」と言う。それならば、と自分で腕を回してホックを外し、ブラジャーを脱ぐ。白く豊かな胸が露わになり、伊織が生唾を飲み込む音が聞こえた。目を大きく見開き、胸を凝視している。
その素直な顔に凪南は微笑みながら、「見るだけじゃなくて触ってもいいのよ。ほら、こんな風に」と伊織の手を取ると、胸に触れさせる。
「ああ、すごい。本物の胸……綺麗……」
最初は遠慮がちに撫でるように触っていたが、「もっと強く揉んでも大丈夫」と言われてこわごわと揉み始めるが、伊織の手からもはみ出る大きさと、感じたことのない弾力にすぐに夢中になる。凪南は、伊織の首に腕を回してベッドへと誘う。
「揉むだけじゃなくてね、乳首をつまんでみてもいいのよ……ほら、こんな風にこねくり回したり……舐めたり……吸ったり、ね……」
凪南に覆い被さるような体勢になると、彼女の「指導」の通りに伊織は胸を弄る。指先で固くなった乳首を口に含むと、始めは控えめに舌を当てただけだったが、「飴を舐めるみたいに舐めればいいわよ」と言われ、その通りに舐め始める。
「あ……はあ……」
動きはぎこちないものの、滑らかな動きの中にある舌のざらつきの刺激が心地よくて、思わず吐息が漏れる。自分でも意識しないうちに、緊張で全身が過敏になっていたらしい。どこに触れられても敏感に反応する。
軽く歯が当たったときの、「痛くないですか? 大丈夫? 」という心配そうな声すら、凪南にとっては心地がいい。
「大丈夫、北野君がしたいようにすればいいわよ」
この言葉に安心したのか、伊織は片方を舐め回し、片方を揉みしだきながら指で乳首をこね回す。
「あっ、あっ、あんっ… いいっ、もっと、もっと……」
凪南は煽るようにねだるが、伊織は丁寧に丁寧に、まるで手に入れた宝物を大切に扱うように胸を弄る。凪南はそのリズムを焦れったく感じたが、その丹念で柔らかな動きが、かえって性感を突いてくる。
「こうやって、コリコリってした方がいいですか?」
こんなことを言いながら、乳首の先を指先で弄る。
「コリコリ」なんていやらしい感じだ。そんな言葉を伊織の口から聞いた途端、凪南の秘所はきゅんっと反応した。
何も、男に胸をこんなことをされるのは初めてではない。でも、今までの男は自分の欲望を満たすための一通りの前戯で弄ぶだけで、こんな風に愛おしそうに愛撫してくれることはなかった。
凪南の胸が伊織の唾液まみれになるにつれ、凪南の秘所もじわじわと濡れてくる。胸をここまで責められて、イキそうになるのは初めてだった。
「先生、気持ちいいですか? 」
「うん、気持ちいい……。ねえ、北野君、私のおっぱい、好き?」
「はい。先生のおっぱいは、美味しいです」
「ふふ、美味しいだなんて。でも、おっぱいもいいけど、北野君、ここ、触ってみたくない? 」
そう言って伊織の手を取ると、足を開いてスカートの中へ手を入れ、下着の上から秘所を触らせる。もう上からでも分かるほど、ぐっしょりと濡れていた。
「何か、すごい濡れてる…… 」
「北野君がこんなにさせたの。いやらしい子」
伊織は恥ずかしそうに、「先生こそ………」と反論する。
「ねえ、その指、動かしてみて……当たってる突起みたいなのを、くりくりって」
「こうですか? 」
伊織は怖ず怖ずと指を動かす。円を描くように、ゆっくりと、撫でるように。その動きに合わせるように、愛液が下着に染み出てくる。指が濡れてくる感触に汚いなどと思ったりしないだろうか、と不安になるが、体はそんなこととは関係なく腰が動く。
「あんっ、あっ、いいっ……もっと強く、強くぐりぐりして、ねえ、もっと」
「こう? こうですか?」
伊織の指が激しくなるほどに、凪南の意識は快感に集中していく。
想像の中では何度も伊織にこうされてきたけれど、現実に伊織の指でされるのはまったくの別物だった。伊織の手に自分の手を重ねて、彼の手の動きを味わう。伊織も無我夢中で指を動かす。凪南の声が甘く、高くなっていくにつれて、伊織の指も激しさを増す。
「先生、イク? イキそう?」
「イッちゃう、北野君の指でイッちゃう……、やっ、お願い、もっと弄って」
凪南の「おねだり」に伊織の勢いも増していく。
「うんっ、はぁっ、ああっ、はあっ、ああんっ、ああっ……! 」
凪南が達したらしいのを見計らって、伊織の手も止まる。
「……どう、でしたか?」
放心状態の凪南の顔を見ながらこう聞いてくる伊織に、凪南は、荒くなった息を整えながら、「すっごく良かった」と声にならない声で呟いた。その言葉に、伊織も「良かった」と安心した様子で凪南の紅潮した顔を見つめる。
「女の人がイクのって、AV以外で初めて見ましたけど、すごく気持ちよさそうで……なんていうか、可愛いですね」
女のイク顔を「可愛い」なんて言う伊織の方こそ、凪南にとっては可愛いのだけど。凪南は久しぶりに味わう純粋な快感に満足していたが、本番はこれからだった。
「今度は北野君が気持ち良くなる番よ。横になって」
凪南に促されベッドに横になる伊織の隣で、凪南はスカートを脱ぐと伊織の足に跨がる。
手をベルトの位置から徐々に下ろしていき、ペニスを押さえると撫でさすり始める。上下に手のひらを動かすと伊織の呼吸が早まり、ペニスは盛り上がる。
ズボンがはち切れそうなほど盛り上がったペニスを解放してあげようと、ファスナーを下げ、下着から取り出す。その勢いよく屹立したペニスを見て、凪南の欲情もまた盛り上がる。手でペニスをくるむと上下に動かし始める。手の中のペニスがますます太く固くなって、先走りの汁がつつーっと垂れてくる。
「はぁっ、ふうっ、はぁっ… 先生っ、もう、我慢、できない、です……」
自分の手で快感に導かれていく伊織の顔を見ていると、凪南は満足感で頬が緩む。
「どうして欲しい? このまま手でイク? それとも……こうやって、入れたい? 」
凪南は盛り上がったペニスに股間を当てる。下着越しとはいえ、秘所に当たったことで、伊織の頭の中は、凪南の未知の部分への興味でいっぱいになる。
その中に、これを入れるってどんな感じだろうか?
「うっ、ん…… 先生の、中に、入れたい、です」
「私の何の、中? 」凪南の手が早くなる。
「先生の、そこに……」
「そこって、何?」
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「北野君、大丈夫?」
「ちょっと怖いけど、頑張ります」
「頑張るなんて、ふふ、そんなに気を張らなくてもいいのよ。言ったでしょ、したいようにすればいいって」
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「あの、する前に、おま×こ見てもいいですか? 」
その言葉に凪南は思わず笑みがこぼれる。何故、男は揃いも揃って同じことを思うのか。
しかし、初めて目にする伊織にとっては、ごく当然の好奇心なのだろう。
「いいわよ」
しかし、伊織は凪南の返事など待たずに、黒い茂みをかき分け秘所を覗いていた。
「女の人のここって、こうなってるんですね」
しみじみと感じ入ったように伊織は言う。凪南は彼の視線を感じると、羞恥心で欲情して濡れるのを感じる。
「触っていいですか? 」
伊織は聞くが、言う間もなく彼は立ち上がったクリトリスに触れた。
「やんっ」
敏感になったクリトリスに触れられ、反射的に声が出る。
「痛いですか? 」
「違うの……そこはもう、敏感になってるから触れられると、あんっ……もうっ、北野君ってば、女の体で遊ばないのっ」
凪南の反応が可愛くて、伊織はついクリトリスを何度も指で弾いたり、先ほどのように撫でたりしていると、とろとろとした液が出てきた。その何か物欲しそうに垂れている愛液を見ていると、自分のペニスがまた熱くなってくるのを感じる。
男と違うそこに、伊織は興味を隠さない。彼の視線の熱さに、凪南の秘所はますます熱を持ってくる。
凪南は欲しがる秘所の疼きに我慢できずに、腰をむずむずと動かす。そんな凪南の様子に、伊織は微笑みながら言う。
「先生も我慢できない? どうして欲しいですか?」
さっきのお返しとばかりに意地悪い言い方だった。凪南はさっきと立場が逆転して恥ずかしくなるが、体はもう欲求に抗えない。
「入れて。北野君のペニス、早く入れてちょうだい」
「ペニスなんて気取っちゃって。ち×ぽって言ってみて、先生」
「……北野君のち×ぽが、欲しい…… 」
「お利口さんです。じゃあ、入れていいですか? 」
凪南が頷くと、伊織はペニスを手に取り、ぱっくり割れている口をめがけて入れ始める。互いのモノがこんなに濡れているのだからすんなり入ると思ったら、亀頭からいくらか入ったところでキツくて入らない。
「えっ、入らないっ。どうして? 」
イメージと違うことに若干戸惑う伊織に、凪南は彼の腕をさすりながらこう言う。
「大丈夫、いきなり奥までいかないのは普通よ。まだ私の方も狭いのよ。だから、焦らないで馴らしながら入れていきましょ」優しく、ゆったりと言い聞かせる。
初めての男はそれだけでも心配なのだから。
この言葉で安心したのか、深呼吸してゆっくりとペニスを中に入れていく。そのうち凪南の中も無駄な力が抜けて馴れてきて。伊織のペニスを飲み込んだ。
「ああ、根元まで入った。嘘みたいだ、先生の中に、僕のが入ってる……」
伊織は繋がっている部分をじっくり眺め、感激で興奮している。
その様子を微笑ましく思いながら、凪南は身を起こして伊織の耳を舐めると、「でも、これからが本番」と囁く。それを合図に、伊織は腰を動かし始めた。
「はあっ、はっ、はっ、ふっ、ふんっ、うんっ、うんっ」
早さはないがリズミカルな動きで、凪南の膣内を突く。突くたびに伊織は、「すごい、ヤバい、どうしよう、気持ちいいよ」と声が出る。
「北野君、もっと、もっと、激しくして、奥まで、そうっ、あっ、あんっ」
こんなこと、本当に出来るなんて思いもよらなかった。
夜、ベッドの中で「彼女」を想像してはペニスをしごいている時の高揚感は、いつも終わった後のどうしようもない虚無感に取って変わられ、自分の性欲の独りよがりのみっともなさに襲われていたものだった。そして、「自分はきっと、本物の女なんか知らずに、オナニーだけで性欲を満たして終わるんじゃないか」と秘かに怖れていた。
それが、今はどうだ。一人の女と肌を合わせ、自分のペニスで快感に導いている。まるで自分のモノとは思えないほど大きくそそり立ったペニスは、伊織にとって自尊心の象徴だった。
「先生、気持ちいいですか? 」
「いいっ、いいっ、北野君、すごい動く……」
愛液と精液が混じり合い、ペニスと秘所が擦り合う音と、凪南と伊織が快楽の頂点に登りつめていく呼吸が入り交じる淫猥な空間で、二人はただただ、互いの欲望を貪り食っていた。
ときおり、互いの舌を吸い合い、唾液を絡ませる。一度覚えた味を忘れないように。
しかし、凪南は快楽に酔いしれながら、これが最初で最後なんだと自分に言い聞かせていた。
きっとこれは、一度の過ち。もう「大人」になったこの子は、私のことなんか見捨てるだろう、 と。だから、今は伊織の体を味わい尽くそうと必死だった。
「北野君、もっと、もっと、もっとよっ。お願いっ、めちゃくちゃにしてっっ」
「先生、先生、どう? これでいい? 」
「ううん、もっと、もっと」
伊織の腰の動きが激しくなるにつれ、凪南は気持ちよさで目眩がしそうだった。
「イク、イッちゃう、イッちゃう、北野君、イッちゃうよう」
「僕も、イキそう、イク、イク、どうしよう、変になる……」
伊織は気持ちよさと、快感で我を忘れる怖さの狭間で揺れていた。
「手、繋ごう」
凪南は伊織の手を掴むと、見つめ合い、クライマックスに向かって呼吸を合わせていく。 もう言葉はなかった。互いの快感を高め合おうとする思いだけで通じていた。
そして。
「っあああんっ」
「はああああっ」
もう暗くなった保健室に、二人の果てた声が響いた。
狭いベッドに二人並んで、行為の後の気怠い会話を思い出す。
「先生、僕のち×ぽ、食いちぎりそうなくらい締めますね」
「北野君の。美味しくて美味しくて堪んないんだって」
「先生の体、すごいエッチですね」
「北野君だって、あんなに激しくするなんて思わなかった」
「だって先生、煽るんだもの」
こうふにゃふにゃと柔らかい顔で言う伊織の顔の愛くるしさを思い出すと、凪南はまた欲情してきた。
肉体的なリアルさでもって蘇る伊織の唇の、舌の、手の、肌の、何よりもあの熱いモノの感触が、凪南の心と体を捉える、
行為の一つ一つを思い出しては、手でそのことを追いかける。首筋を這う唇、胸を包む手、絡みつく舌、そして、秘所を突くペニスのリズム。
「ふうっ……はぁっ……」
快感で恍惚となりながら、凪南は伊織も今ごろ自分のことを思い出して、自分を慰めていたりするんだろうか、などと考える。そんなことを考えていたら、膣内に入れた指のリズムが早くなる。
「うんっ、んっ、ふんっ、北野く、ん……やっ、イッちゃう、イっちゃう…… 」
こうして空想の伊織との、再びのセックスを楽しんだ。
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さて、今回は異形化、というか融合系ですね。少しばかり男体化要素もあるかなぁ?杏理君はなんだかんだ私の小説では頑張ってくれます。ちょっとばかり苦手な人もいるかもしれませんが、なるべくマイルドに書いたつもりです。…たぶん。
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スキル「火吹き芸」がしょぼいと言われサーカスをクビになった俺、冒険者パーティ兼サーカス団にスカウトされた件〜冒険者としてもスキルを使います〜
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ドーラ・バルバドルはスキル「火吹き芸」が使用できるからとサーカスにスカウトされた。
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