10 / 68
奉仕型①
しおりを挟む
『先輩。あたし、先輩のためならなんでもするよ。苦手な料理も頑張るし、嫌いな奴だって殺してあげる。全部全部、あげられるの。……ふふ、怯えた顔。かわいい♡』
「思考ぶっ飛びすぎだろ。絶対嫌だわこんな女」
「ぶっ飛んでんのがいいんだよ」
文月くんの事件の翌日。いつも通りゲーム──やんぱらをしていれば、翔がまた口を挟んできた。
あどけない表情をしたキャラが画面の中で笑う。この子は生真面目な委員長タイプで、先輩である主人公を愛するあまり、他人を害してしまうことも厭わない狂気性が売りのキャラだ。まさに古き良きヤンデレだろう。
「いや加減を知れよ、マジで意味わかんね。料理から人殺しに飛躍すんなし」
「それは──うん、まあ……そうだけど」
「あと好きなやつを大事にすんのはいいけど、他のやつには何してもいいって考えが最悪」
「こういうのに正論ぶつけるのやめろ!」
怒涛のマジレスの嵐に、声を張り上げる。ヤンデレなんていちばん正論から程遠いジャンルなんだよ。
「つーかさあ」
腑に落ちない表情のまま、翔はまた口を開く。
「あんなことがあってよくできんなそれ。普通トラウマになってやめるだろ」
「だって……ゲームと現実は別だし」
あんなこと、というのは。間違いなく、文月くんのことだ。
確かに──特大の重い愛情を向けられるという経験をすることになるとは思わなかった。しかし、逆に考えてみれば、主人公により一層の感情移入ができるというものだ。ちなみにあんな事件があったものの、夜は普通に眠れた。自分の神経が図太い事実に衝撃だった。
ふと入口に視線を向ける。文月くんがまさに入ってくるところで、彼はいつもよりなんだか緩慢に机へと歩んでくる。……気まずいのだろう。そりゃそうだ。
「おは、よう……」
「おはよ、文月くん」
「はよ」
文月くんは伏せた顔を上げて。面食らったように数秒黙り、薄い唇を開いた。
「……普通に、接してくれるんだ……」
「こいつお人好しだから、馬鹿らしくなっただけ。お前がこれ以上なんかしようってんなら俺も態度変えるけど」
「……ううん。ありがとう」
丁寧に、小さく頭を下げた。なんとか丸く収まった、だろうか。
ほっと安堵の溜息をつき、ふと翔へ質問を投げる。
「選抜はどんな感じ?」
「余裕でメンバー入り。来月の大会に向けて仕上げてく」
さすがだ。真顔でピースを作る幼馴染は、相変わらず活躍しているらしい。ふっと時計を見上げ、翔は口を開いた。
「一限移動教室だろ、そろそろ行けば? 俺も教室戻るし」
確かに別棟の教室に向かった方がいいかもしれない。準備を整え、何気ない話をしながら教室の出口へと足を進めた。
そして教室を出ようとしたとき。とん、と廊下を歩いてきた生徒に軽くぶつかってしまう。
「わっ、すみません」
慌てて謝れば、その相手──深い藍色の髪が特徴的な青年は、眼鏡をかけ直してその唇を開いた。
「こちらこそすみません。お怪我は」
「……な、ないです……」
「ならよかったです。すみませんが、急いでいるので失礼します。──では」
優雅さすら感じさせる所作で頭を下げ、颯爽とどこかへと去っていく。なんとも──理知的な雰囲気を漂わせた生徒だった。
背筋を伸ばし、姿勢の良い後ろ姿を見つめる。すげ、と後ろにいた翔が声を漏らした。
「今の人めっちゃ真面目そーじゃなかった?」
「……あの子、生徒会立候補とかで演説してた一年の子、かな……」
「ん……ああ! 確かにしてた! ……すごいなぁ」
「あーね。居た居た」
そう言われれば、確かに見覚えがある。体育館のステージに立った彼は理路整然とわかりやすく、説得力のある演説をしていた。集まる観衆の視線に動揺する様子なんてこれっぽっちも見せず、堂々と。学年的に生徒会長になることは不可能だったが──いずれは彼が選ばれるのだろうと、見るもの全てにそう思わせるほど立派だった。
俺よりも年下とは思えない。俺なんて国語の音読ですら緊張しまくってるのに。見習いたいものだ。
「確か──二階堂智樹っつったかな。前部活の後輩に聞いたけど、テストで学年一位らしいわ」
「ええ……かしこ……」
「……すごい、ね」
完璧人間じゃないか。見た目通りかなり優秀な生徒だった。文月くんと一緒になって羨望を覚えていると、翔がまた口を開く。
「てかお前、テスト勉強してんの?」
肩が跳ねる。……そういえば、定期テストまでもう二週間を切るのだった。固い声を何とか絞り出す。
「…………いや」
「数学やべーんだろ。そろそろ準備しとけよ」
耳が痛い。勉強したくない。……するしかない。前回は何とか赤点を回避したが、平均点を大きく下回ってしまった。教師からも「もう少し頑張ろうか」と苦言を呈されたことは記憶にも新しい。
飛び出そうなため息を抑えていると、文月くんが顔を覗き込んでくる。
「数学、苦手、なの?」
「……うん。文月くんは?」
「おれも、あんまり……ごめんね、力になれなくて……」
仲間がいた。多少心強い。……だが、そろそろ勉強に本腰を入れなければいけないだろう。
「今日図書館で勉強してこようかな……」
「おー、偉いじゃん。俺も用事無かったら一緒にできたんだけどな」
「……おれも、手伝いしろって言われて……」
文月くんは残念そうに声を発した。家の手伝いならば仕方がないだろう。きっと和菓子屋さんはやることもいっぱいあるだろうし。……どんなことをするかは、全く想像つかないけれど。
近いうちにまた食べに行きたい。一悶着あったとはいえ──彼の店で扱っている和菓子の味の虜になってしまったのだ。
「また食べに行くね」
「マジでお前の神経どうなってんの?」
「うん……いつでも、待ってる。身を削るくらい、頑張って作るから……」
「テメーは反省してんのか!! 洒落になんねーんだよ!!」
目を見張るほどの剣幕で声を荒らげる翔を宥めていると──予鈴が鳴る。その音で我に返った俺たちは、廊下を走り。息を切らしながら、なんとか授業開始までに間に合うのだった。
「思考ぶっ飛びすぎだろ。絶対嫌だわこんな女」
「ぶっ飛んでんのがいいんだよ」
文月くんの事件の翌日。いつも通りゲーム──やんぱらをしていれば、翔がまた口を挟んできた。
あどけない表情をしたキャラが画面の中で笑う。この子は生真面目な委員長タイプで、先輩である主人公を愛するあまり、他人を害してしまうことも厭わない狂気性が売りのキャラだ。まさに古き良きヤンデレだろう。
「いや加減を知れよ、マジで意味わかんね。料理から人殺しに飛躍すんなし」
「それは──うん、まあ……そうだけど」
「あと好きなやつを大事にすんのはいいけど、他のやつには何してもいいって考えが最悪」
「こういうのに正論ぶつけるのやめろ!」
怒涛のマジレスの嵐に、声を張り上げる。ヤンデレなんていちばん正論から程遠いジャンルなんだよ。
「つーかさあ」
腑に落ちない表情のまま、翔はまた口を開く。
「あんなことがあってよくできんなそれ。普通トラウマになってやめるだろ」
「だって……ゲームと現実は別だし」
あんなこと、というのは。間違いなく、文月くんのことだ。
確かに──特大の重い愛情を向けられるという経験をすることになるとは思わなかった。しかし、逆に考えてみれば、主人公により一層の感情移入ができるというものだ。ちなみにあんな事件があったものの、夜は普通に眠れた。自分の神経が図太い事実に衝撃だった。
ふと入口に視線を向ける。文月くんがまさに入ってくるところで、彼はいつもよりなんだか緩慢に机へと歩んでくる。……気まずいのだろう。そりゃそうだ。
「おは、よう……」
「おはよ、文月くん」
「はよ」
文月くんは伏せた顔を上げて。面食らったように数秒黙り、薄い唇を開いた。
「……普通に、接してくれるんだ……」
「こいつお人好しだから、馬鹿らしくなっただけ。お前がこれ以上なんかしようってんなら俺も態度変えるけど」
「……ううん。ありがとう」
丁寧に、小さく頭を下げた。なんとか丸く収まった、だろうか。
ほっと安堵の溜息をつき、ふと翔へ質問を投げる。
「選抜はどんな感じ?」
「余裕でメンバー入り。来月の大会に向けて仕上げてく」
さすがだ。真顔でピースを作る幼馴染は、相変わらず活躍しているらしい。ふっと時計を見上げ、翔は口を開いた。
「一限移動教室だろ、そろそろ行けば? 俺も教室戻るし」
確かに別棟の教室に向かった方がいいかもしれない。準備を整え、何気ない話をしながら教室の出口へと足を進めた。
そして教室を出ようとしたとき。とん、と廊下を歩いてきた生徒に軽くぶつかってしまう。
「わっ、すみません」
慌てて謝れば、その相手──深い藍色の髪が特徴的な青年は、眼鏡をかけ直してその唇を開いた。
「こちらこそすみません。お怪我は」
「……な、ないです……」
「ならよかったです。すみませんが、急いでいるので失礼します。──では」
優雅さすら感じさせる所作で頭を下げ、颯爽とどこかへと去っていく。なんとも──理知的な雰囲気を漂わせた生徒だった。
背筋を伸ばし、姿勢の良い後ろ姿を見つめる。すげ、と後ろにいた翔が声を漏らした。
「今の人めっちゃ真面目そーじゃなかった?」
「……あの子、生徒会立候補とかで演説してた一年の子、かな……」
「ん……ああ! 確かにしてた! ……すごいなぁ」
「あーね。居た居た」
そう言われれば、確かに見覚えがある。体育館のステージに立った彼は理路整然とわかりやすく、説得力のある演説をしていた。集まる観衆の視線に動揺する様子なんてこれっぽっちも見せず、堂々と。学年的に生徒会長になることは不可能だったが──いずれは彼が選ばれるのだろうと、見るもの全てにそう思わせるほど立派だった。
俺よりも年下とは思えない。俺なんて国語の音読ですら緊張しまくってるのに。見習いたいものだ。
「確か──二階堂智樹っつったかな。前部活の後輩に聞いたけど、テストで学年一位らしいわ」
「ええ……かしこ……」
「……すごい、ね」
完璧人間じゃないか。見た目通りかなり優秀な生徒だった。文月くんと一緒になって羨望を覚えていると、翔がまた口を開く。
「てかお前、テスト勉強してんの?」
肩が跳ねる。……そういえば、定期テストまでもう二週間を切るのだった。固い声を何とか絞り出す。
「…………いや」
「数学やべーんだろ。そろそろ準備しとけよ」
耳が痛い。勉強したくない。……するしかない。前回は何とか赤点を回避したが、平均点を大きく下回ってしまった。教師からも「もう少し頑張ろうか」と苦言を呈されたことは記憶にも新しい。
飛び出そうなため息を抑えていると、文月くんが顔を覗き込んでくる。
「数学、苦手、なの?」
「……うん。文月くんは?」
「おれも、あんまり……ごめんね、力になれなくて……」
仲間がいた。多少心強い。……だが、そろそろ勉強に本腰を入れなければいけないだろう。
「今日図書館で勉強してこようかな……」
「おー、偉いじゃん。俺も用事無かったら一緒にできたんだけどな」
「……おれも、手伝いしろって言われて……」
文月くんは残念そうに声を発した。家の手伝いならば仕方がないだろう。きっと和菓子屋さんはやることもいっぱいあるだろうし。……どんなことをするかは、全く想像つかないけれど。
近いうちにまた食べに行きたい。一悶着あったとはいえ──彼の店で扱っている和菓子の味の虜になってしまったのだ。
「また食べに行くね」
「マジでお前の神経どうなってんの?」
「うん……いつでも、待ってる。身を削るくらい、頑張って作るから……」
「テメーは反省してんのか!! 洒落になんねーんだよ!!」
目を見張るほどの剣幕で声を荒らげる翔を宥めていると──予鈴が鳴る。その音で我に返った俺たちは、廊下を走り。息を切らしながら、なんとか授業開始までに間に合うのだった。
192
お気に入りに追加
462
あなたにおすすめの小説

小悪魔系世界征服計画 ~ちょっと美少年に生まれただけだと思っていたら、異世界の救世主でした~
朱童章絵
BL
「僕はリスでもウサギでもないし、ましてやプリンセスなんかじゃ絶対にない!」
普通よりちょっと可愛くて、人に好かれやすいという以外、まったく普通の男子高校生・瑠佳(ルカ)には、秘密がある。小さな頃からずっと、別な世界で日々を送り、成長していく夢を見続けているのだ。
史上最強の呼び声も高い、大魔法使いである祖母・ベリンダ。
その弟子であり、物腰柔らか、ルカのトラウマを刺激しまくる、超絶美形・ユージーン。
外見も内面も、強くて男らしくて頼りになる、寡黙で優しい、薬屋の跡取り・ジェイク。
いつも笑顔で温厚だけど、ルカ以外にまったく価値を見出さない、ヤンデレ系神父・ネイト。
領主の息子なのに気さくで誠実、親友のイケメン貴公子・フィンレー。
彼らの過剰なスキンシップに狼狽えながらも、ルカは日々を楽しく過ごしていたが、ある時を境に、現実世界での急激な体力の衰えを感じ始める。夢から覚めるたびに強まる倦怠感に加えて、祖母や仲間達の言動にも不可解な点が。更には魔王の復活も重なって、瑠佳は次第に世界全体に疑問を感じるようになっていく。
やがて現実の自分の不調の原因が夢にあるのではないかと考えた瑠佳は、「夢の世界」そのものを否定するようになるが――。
無自覚小悪魔ちゃん、総受系愛され主人公による、保護者同伴RPG(?)。
(この作品は、小説家になろう、カクヨムにも掲載しています)
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である
鈍感モブは俺様主人公に溺愛される?
桃栗
BL
地味なモブがカーストトップに溺愛される、ただそれだけの話。
前作がなかなか進まないので、とりあえずリハビリ的に書きました。
ほんの少しの間お付き合い下さい。

前世から俺の事好きだという犬系イケメンに迫られた結果
はかまる
BL
突然好きですと告白してきた年下の美形の後輩。話を聞くと前世から好きだったと話され「????」状態の平凡男子高校生がなんだかんだと丸め込まれていく話。

この僕が、いろんな人に詰め寄られまくって困ってます!〜まだ無自覚編〜
小屋瀬 千風
BL
〜まだ無自覚編〜のあらすじ
アニメ・漫画ヲタクの主人公、薄井 凌(うすい りょう)と、幼なじみの金持ち息子の悠斗(ゆうと)、ストーカー気質の天才少年の遊佐(ゆさ)。そしていつもだるーんとしてる担任の幸崎(さいざき)teacher。
主にこれらのメンバーで構成される相関図激ヤバ案件のBL物語。
他にも天才遊佐の事が好きな科学者だったり、悠斗Loveの悠斗の実の兄だったりと個性豊かな人達が出てくるよ☆
〜自覚編〜 のあらすじ(書く予定)
アニメ・漫画をこよなく愛し、スポーツ万能、頭も良い、ヲタク男子&陽キャな主人公、薄井 凌(うすい りょう)には、とある悩みがある。
それは、何人かの同性の人たちに好意を寄せられていることに気づいてしまったからである。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
【超重要】
☆まず、主人公が各キャラからの好意を自覚するまでの間、結構な文字数がかかると思います。(まぁ、「自覚する前」ということを踏まえて呼んでくだせぇ)
また、自覚した後、今まで通りの頻度で物語を書くかどうかは気分次第です。(だって書くの疲れるんだもん)
ですので、それでもいいよって方や、気長に待つよって方、どうぞどうぞ、読んでってくだせぇな!
(まぁ「長編」設定してますもん。)
・女性キャラが出てくることがありますが、主人公との恋愛には発展しません。
・突然そういうシーンが出てくることがあります。ご了承ください。
・気分にもよりますが、3日に1回は新しい話を更新します(3日以内に投稿されない場合もあります。まぁ、そこは善処します。(その時はまた近況ボード等でお知らせすると思います。))。

親衛隊は、推しから『選ばれる』までは推しに自分の気持ちを伝えてはいけないルール
雨宮里玖
BL
エリート高校の親衛隊プラスα×平凡無自覚総受け
《あらすじ》
4月。平凡な吉良は、楯山に告白している川上の姿を偶然目撃してしまった。遠目だが二人はイイ感じに見えて告白は成功したようだった。
そのことで、吉良は二年間ずっと学生寮の同室者だった楯山に自分が特別な感情を抱いていたのではないかと思い——。
平凡無自覚な受けの総愛され全寮制学園ライフの物語。
日本一のイケメン俳優に惚れられてしまったんですが
五右衛門
BL
月井晴彦は過去のトラウマから自信を失い、人と距離を置きながら高校生活を送っていた。ある日、帰り道で少女が複数の男子からナンパされている場面に遭遇する。普段は関わりを避ける晴彦だが、僅かばかりの勇気を出して、手が震えながらも必死に少女を助けた。
しかし、その少女は実は美男子俳優の白銀玲央だった。彼は日本一有名な高校生俳優で、高い演技力と美しすぎる美貌も相まって多くの賞を受賞している天才である。玲央は何かお礼がしたいと言うも、晴彦は動揺してしまい逃げるように立ち去る。しかし数日後、体育館に集まった全校生徒の前で現れたのは、あの時の青年だった──

【完結】父を探して異世界転生したら男なのに歌姫になってしまったっぽい
おだししょうゆ
BL
超人気芸能人として活躍していた男主人公が、痴情のもつれで、女性に刺され、死んでしまう。
生前の行いから、地獄行き確定と思われたが、閻魔様の気まぐれで、異世界転生することになる。
地獄行き回避の条件は、同じ世界に転生した父親を探し出し、罪を償うことだった。
転生した主人公は、仲間の助けを得ながら、父を探して旅をし、成長していく。
※含まれる要素
異世界転生、男主人公、ファンタジー、ブロマンス、BL的な表現、恋愛
※小説家になろうに重複投稿しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる