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エンドレス「地下迷宮」編
第41話 水晶玉の主人
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丸テーブルの上に置かれた水晶玉をみんなで顔を寄せ合って覗き込む。
映し出されてるのは二人組。
「あれ、これって……」
一人はデカいバンダナを頭に巻いた男。
もう一人は全身黒革ボンテージの女。
どちらも今日の午前中にずっと見てた顔だ。
「GDペアだね……」
実はかまいたち獣人だった双剣使いの戦士ゴーディー。
ポーション中毒の二属性魔術師ダクロス。
二人が周囲になにか言いながら、ダルそうに迷宮の中を闊歩している。
「この二人は罰として魔薬の注意喚起を呼びかける仕事をさせられてるからな。一階から三十階までを五往復。その最中なのだろう」
早くもギルドの職員っぷりが板についてきたペルが解説する。
「そうなんだ。なら、もうちょっと真面目にやってもらいたい感じだけど」
「といっても、彼らは実力上位の冒険者。ギルドからしたら面倒な依頼を受けてくれる貴重な人材ってわけだ。ちゃんと報酬も払うらしいぞ?」
「そっか。でも今日一日はまだ僕のデバフが効いてるから無理しないでほしいな」
「うむ、だが本人たちが町に居づらそうでな……。なんてったってあんだけ大口叩いて先生たちにコテンパンにされたんだ。まだ迷宮の中のほうが居心地がいいんだろう」
「ねっ、ねっ、それよりビンフは? これどうやって操作するの?」
ハルがペタペタと水晶玉を触る。
けど、水晶玉には投げやりに注意喚起するGDペアの姿が映し出されてるだけ。
「これ、たぶん本人認証みたいな制約がかかってるんじゃないかにょ?」
ぴょこぴょこと狸耳を動かして、ラクが聞き慣れない言葉を言った。
「本人認証?」
「にょ。マジックアイテムってのはちょっとした生活のお手伝い的なものから、一つで国を破壊する強大な力を秘めたものまであるにょ」
「国を? 物騒だね」
「にょ。だから強力なマジックアイテムには必ず制約がかけられるにょ」
「そんなものを誰でも使えたら危ないもんね」
「にょにょ。だからこの水晶玉は何らかの方法で自らの主人と認めたアニキにしか操作できない? っぽい匂いが……しないでもないこともないにょ」
ごにょごにょと最後の方を早口で予防線を張るラク。
ん? っていうか今なんて言った?
主人?
「僕が主人? えっと……アオちゃんはなにか知らないかな? その制約とかなんとかって」
「知らんゆ~!」
にこにこ顔で答えるアオちゃん。
うん、かわいいから知らなくても全然オッケー!
「あ、でもヘリオン様はそれを見る時、指で擦ってたゆ。その時はたいていいつも二へ二へ笑っててなんかちょっとだけキモかったゆ」
「こらぁ、キモいとか言わない。ヘリオンさん聞いてたら悲しむでしょ」
「ゆ。ヘリオン様聞いてるわけないゆ。だってもう何十年もいないゆ」
と、その時ずっと凪状態だった庭園にぶわっと強風が吹いて水晶玉がころころとテーブルの上を転がった。
「おっと」
前もこんなことあったなとか思いながらテーブルから転がり落ちる水晶玉をキャッチ。
すると、ツツツと滑った指の動きに合わせて映る人が変わっていく。
「あっ、これ……」
左手に水晶玉を持って右手の親指、人差し指、中指で水晶玉の表面をつるつると動かすと【縦:階層】【横:その階層にいる人】に映像が移り変わっていくことが判明。
「おおっ、さすが先生。早くも使いこなしてるな」
「うん、使いこなすっていうかたまたまなんだけどね」
しゃがんで水晶玉を覗き込む僕の膝の上にアオちゃん、ピタッとくっついて右横にハル、向かいにペルとラクが女の子座りで囲んで顔を近づける。
「ふむふむ……色んな人がいるね。あっ、こっちはケンカしてる」
「痴話喧嘩?」
「パーティー中での痴情のもつれはよくあるとは聞くな」
「そうなんだ、ペルは物知りだね」
「いや、そういう話が好きでな。よく蒐集してただけだ」
へぇ~。意外。
クールな美少女ペルはこういった男女のもつれに興味あり、と。
「この階はみんなリラックスしてるわね」
「ああ、ここは十階だからね。セーフティエリアだよ」
「セーフティエリア?」
「ああ、ハルも休んだだろ? 十階、二十階、三十階、四十階だけはなぜか魔物が出ないんだ。しかも湧き水まであって休憩するには最適。怪我してもここで待ってれば誰かが助けてくれる。そういった場所なんだよ」
「へぇ~、お店とか開いたら儲かりそう」
!
た、たしかに……。
今までそれを考えた人はいたはずなんだけど、多分コスパ的に割に合わないと思ったのかお店どころか行商人すら存在しない。
でも、この隠し通路を使えば……?
おお、さすが僕のラブリーハル! 冴えてる!
迷宮内での隠し通路を使ったアイテムの流通、運搬。
もしそれが可能になったら金欠にあえぐこともなくなるのでは?
なんの気なしに発したであろうハルの言葉に妄想を広がらせつつ、指のおもむくままに水晶玉をさわさわしていると。
「おい、先生!」
「え、なに? どうした?」
「映ってるぞ!」
「え?」
水晶玉の中を見ると、紫髪のピタピタ服の女──ビンフ。
大きな革鞄を斜めにたすき掛けした彼女が、冒険者パーティーに声掛けをしてるところだった。
「ビンフだ! やっぱり売人はビンフだった! ここ何階だろう!?」
「にょ、この風景は多分二十二階にょ。覚えてるにょ。だてに三年間さまよってないにょ」
「アオちゃん! 行ける!?」
「ゆ! こっちかあら隠し扉に行けるゆ!」
「わかった! では、ペルはギルドに伝令を! 二十二階でビンフ発見! 今から確保に向かうって!」
「了解。では、先に失礼する」
「僕たちも急ごう!」
「うん!」
こうしてペルはエンドレスへ、僕たち四人は二十二階へと向けて。
猛ダッシュで走り出した。
映し出されてるのは二人組。
「あれ、これって……」
一人はデカいバンダナを頭に巻いた男。
もう一人は全身黒革ボンテージの女。
どちらも今日の午前中にずっと見てた顔だ。
「GDペアだね……」
実はかまいたち獣人だった双剣使いの戦士ゴーディー。
ポーション中毒の二属性魔術師ダクロス。
二人が周囲になにか言いながら、ダルそうに迷宮の中を闊歩している。
「この二人は罰として魔薬の注意喚起を呼びかける仕事をさせられてるからな。一階から三十階までを五往復。その最中なのだろう」
早くもギルドの職員っぷりが板についてきたペルが解説する。
「そうなんだ。なら、もうちょっと真面目にやってもらいたい感じだけど」
「といっても、彼らは実力上位の冒険者。ギルドからしたら面倒な依頼を受けてくれる貴重な人材ってわけだ。ちゃんと報酬も払うらしいぞ?」
「そっか。でも今日一日はまだ僕のデバフが効いてるから無理しないでほしいな」
「うむ、だが本人たちが町に居づらそうでな……。なんてったってあんだけ大口叩いて先生たちにコテンパンにされたんだ。まだ迷宮の中のほうが居心地がいいんだろう」
「ねっ、ねっ、それよりビンフは? これどうやって操作するの?」
ハルがペタペタと水晶玉を触る。
けど、水晶玉には投げやりに注意喚起するGDペアの姿が映し出されてるだけ。
「これ、たぶん本人認証みたいな制約がかかってるんじゃないかにょ?」
ぴょこぴょこと狸耳を動かして、ラクが聞き慣れない言葉を言った。
「本人認証?」
「にょ。マジックアイテムってのはちょっとした生活のお手伝い的なものから、一つで国を破壊する強大な力を秘めたものまであるにょ」
「国を? 物騒だね」
「にょ。だから強力なマジックアイテムには必ず制約がかけられるにょ」
「そんなものを誰でも使えたら危ないもんね」
「にょにょ。だからこの水晶玉は何らかの方法で自らの主人と認めたアニキにしか操作できない? っぽい匂いが……しないでもないこともないにょ」
ごにょごにょと最後の方を早口で予防線を張るラク。
ん? っていうか今なんて言った?
主人?
「僕が主人? えっと……アオちゃんはなにか知らないかな? その制約とかなんとかって」
「知らんゆ~!」
にこにこ顔で答えるアオちゃん。
うん、かわいいから知らなくても全然オッケー!
「あ、でもヘリオン様はそれを見る時、指で擦ってたゆ。その時はたいていいつも二へ二へ笑っててなんかちょっとだけキモかったゆ」
「こらぁ、キモいとか言わない。ヘリオンさん聞いてたら悲しむでしょ」
「ゆ。ヘリオン様聞いてるわけないゆ。だってもう何十年もいないゆ」
と、その時ずっと凪状態だった庭園にぶわっと強風が吹いて水晶玉がころころとテーブルの上を転がった。
「おっと」
前もこんなことあったなとか思いながらテーブルから転がり落ちる水晶玉をキャッチ。
すると、ツツツと滑った指の動きに合わせて映る人が変わっていく。
「あっ、これ……」
左手に水晶玉を持って右手の親指、人差し指、中指で水晶玉の表面をつるつると動かすと【縦:階層】【横:その階層にいる人】に映像が移り変わっていくことが判明。
「おおっ、さすが先生。早くも使いこなしてるな」
「うん、使いこなすっていうかたまたまなんだけどね」
しゃがんで水晶玉を覗き込む僕の膝の上にアオちゃん、ピタッとくっついて右横にハル、向かいにペルとラクが女の子座りで囲んで顔を近づける。
「ふむふむ……色んな人がいるね。あっ、こっちはケンカしてる」
「痴話喧嘩?」
「パーティー中での痴情のもつれはよくあるとは聞くな」
「そうなんだ、ペルは物知りだね」
「いや、そういう話が好きでな。よく蒐集してただけだ」
へぇ~。意外。
クールな美少女ペルはこういった男女のもつれに興味あり、と。
「この階はみんなリラックスしてるわね」
「ああ、ここは十階だからね。セーフティエリアだよ」
「セーフティエリア?」
「ああ、ハルも休んだだろ? 十階、二十階、三十階、四十階だけはなぜか魔物が出ないんだ。しかも湧き水まであって休憩するには最適。怪我してもここで待ってれば誰かが助けてくれる。そういった場所なんだよ」
「へぇ~、お店とか開いたら儲かりそう」
!
た、たしかに……。
今までそれを考えた人はいたはずなんだけど、多分コスパ的に割に合わないと思ったのかお店どころか行商人すら存在しない。
でも、この隠し通路を使えば……?
おお、さすが僕のラブリーハル! 冴えてる!
迷宮内での隠し通路を使ったアイテムの流通、運搬。
もしそれが可能になったら金欠にあえぐこともなくなるのでは?
なんの気なしに発したであろうハルの言葉に妄想を広がらせつつ、指のおもむくままに水晶玉をさわさわしていると。
「おい、先生!」
「え、なに? どうした?」
「映ってるぞ!」
「え?」
水晶玉の中を見ると、紫髪のピタピタ服の女──ビンフ。
大きな革鞄を斜めにたすき掛けした彼女が、冒険者パーティーに声掛けをしてるところだった。
「ビンフだ! やっぱり売人はビンフだった! ここ何階だろう!?」
「にょ、この風景は多分二十二階にょ。覚えてるにょ。だてに三年間さまよってないにょ」
「アオちゃん! 行ける!?」
「ゆ! こっちかあら隠し扉に行けるゆ!」
「わかった! では、ペルはギルドに伝令を! 二十二階でビンフ発見! 今から確保に向かうって!」
「了解。では、先に失礼する」
「僕たちも急ごう!」
「うん!」
こうしてペルはエンドレスへ、僕たち四人は二十二階へと向けて。
猛ダッシュで走り出した。
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