163 / 174
向かえ「怨敵アベル」編
第161話 スキルチェック
しおりを挟む
三日月照らす荒れ寺の庭。
そこで俺はミフネへと全力でスキルを放つ。
「くらいやがれっ!」
「キヒっ、なにが来ようと斬り捨てるまで」
「うぉぉぉぉぉぉぉぉお!」
【笑顔百篇】
ニコっ☆
とびきりの百通りの笑顔が俺の面の皮の上に浮かぶ。
「キャ~♡ クモノス様、キュートです! プリティーですぅ~! 色々出そうです、色んなとこから色々液体やら固形物やらが出ちゃいそうですぅ~!」
「出るな出すな」
「キヒヒ……旦那、これも戦闘系のスキルじゃなかったなぁ」
天界で権天使の集団との乱戦した時、手当たり次第に奪ったスキル。
それをミフネ相手に確認してみてたんだが……。
【後光輪】
後光が差すだけ。
【按摩座】
マッサージが上手くなるだけ。
【種子分裂】
種を分裂させられるだけ。
【微臭微罪】
微妙に臭い匂いを放つだけ。
「天使ってやつは馬鹿なのか!?」
「ほら、権天使にも副業メインの人が多いじゃないですか?」
「知らん!」
「そういう兼業権天使さん達だったみたいですね、最後にいたのは」
「だから知らねぇって! 兼業とかあんのかよ! 守護天使ってのはそんなに稼げないものなのかよ! ってか天使で金稼ぐとかあんのかよ!」
「それはですねぇ……」
「いい! 喋るな! 知りたくもない! 時間の無駄だ!」
「えぇ~自分から聞いといて~!?」
「聞いてねぇ! ただの感想だ! 死ね!」
「うぇ~ん、死ねはやめましょうよ、死ねは」
ザリエルはもうとっくに自分が夜が怖いということすら忘れた様子でいつものようにアホ面でアホなことを言ってる。
「おい、ずいぶん元気だがもう夜は怖くないのか?」
「怖いですが、それよりもクモノス様に捨てられる方が怖いです!」
「馬鹿もここまでくるとすごいな」
「そんな女たらしのあなた、これからはクモノス? フィード? どちらで呼べばいいのかしら?」
「あ? そりゃフィードで……」
いや待て。
フィードで行くってことは仮面を取るってことだ。
仮面を取るってことは、このアベルの顔を晒して歩くわけだ。
ここイシュタムにはアベルの知り合いもおそらくいっぱいいるわけだ、ミフネみたいに。
となると……。
「クモノス、だな……」
「神様設定?」
「設定とかじゃなくてクモノス様は本物の神様なんです!」
「おまえは黙ってろ。っていうかどうやって俺がアベルと一体だった時の話聞いてたんだよ、お前は」
「あぁ、クモノス様が戯れでクソゴミ人族に降臨された時のお話ですね!」
ダメだこいつ……。
もうなにを言っても無駄らしい。
「ってことで、このザリエルが臨機応変に振る舞えそうもないからクモノスでいく」
「キヒ……? その足手まといは必要なので? 羽も邪魔だし闇討ちするには目立ちすぎるのでは?」
「ちょ~っと! 誰が足手まとい!?」
じぃ~~~~(お・ま・え)。
「うっ……! そ、そんなぁ~!」
「さてここで確認だ。ホラム」
「あ?」
「お前はアベルと行動を共にしてる大悪魔テス・メザリアを乗っ取りたい」
「だな」
「次にミフネ。お前はゼウスを殺したい」
「キヒ、殺せるなら別になんでも構わんがなぁ。まぁ頂上神を殺れるのなら殺ってみたいが」
「そしてグローバ」
「……」
「お前は俺の名を騙って建国を嘯いてるアベルを殺して国と父の仇を取りたい。だな?」
「……ええ」
「んで、俺様はアベルの持ってるスキルを奪ってから奴を殺したい。そういうわけだ」
「クモノス様、私は!?」
「ザリエルは俺の盾となれ」
「はい、喜んで!」
……魅了って神族には効きにくかったはずなんだけどなぁ。
ちょっと命を助けたくらいで俺に対してここまで盲信してくるかぁ? ちょっと怖い。怖いっていうかちょっと引く。
「キヒ、これまた都合よくそれぞれのターゲットが分かれたわけだ」
「きれいにな」
「でも話によるとまだ魔神サタンとか魔物や元魔物が周りに控えてるんじゃないの?」
ミフネとグローバが察しがいい。
「ああ、それはこれからどうにかする」
「どうにかって?」
「作戦を立てるってことだろ。連中はいつ頃イシュタムに着く予定なんだ?」
ホラムも察しがいい。
「さぁ」
「『さぁ』って」
「あ、私が飛んで見てきましょうか!?」
「お前、アベルの顔わかるのか? 今、女の姿になってるらしいけど」
「わかりません! 勘で探します! 私、勘はいい方なんで!」
そしてザリエルだけが察しが悪い。
「う~ん……じゃあ、『いつ』、『どこで』、『どうやって』闇討ちするかってのは一切……」
「未定だ」
「だよなぁ……」
こればかりはスキル『狡猾』を使ったところでわかり得ない。
まずは情報収集しないと。
さて、情報を集めるとなれば一番いいのは──。
ザパァ──ッ!
「きゃあっ! クモノス様! めっちゃ嫌な感じなのが来ました! もう終わりです!」
涙目で抱きついてくるザリエルを足の裏で顔を蹴って阻む。
「カラス……?」
空から真っ逆さまにカラスが寺院の庭に落ちて散った。
「このカラス……俺みたいなもんだな、分体。えらく強い魔の力を感じるが」
「キヒ……案内状」
「案内状?」
一際気味悪く歪んだミフネの視線の先を覗き込む。
するとそこには。
《腐敗せし天上の頂、象徴たる穢れを討ちし手伝いをせん》
《ここで待つ》
《今宵、猫の刻までに来られたし》
「キヒ、今は明の刻を過ぎたばかり。時間があると言えばある」
「しかしこの描いてある場所、まるで城みたいな……」
城。
あきらかにそれとしか思えない。
地図に描かれたそれを、グローバが『宙躍』して上から覗き込む。
「ん~、城……の地下の牢獄……? みたいだけど」
「キヒ……こりゃイシュタムの王城セントフェイルだなぁ」
「罠じゃねぇだろうな?」
「そのまま牢屋ガシャン! で捕まっちゃったりしたらイヤですぅ~!」
捕まることには定評のある俺だ。
嫌な予感がしまくる。
「キヒ……しかしこの文の送り主、ずっと俺たちのことを視てたらしい」
それなんだよな、問題の本質は。
この手紙の送り主はずっと俺たちを視てきた。
そしてまた得体の知れぬ方法で連絡を取ってきたわけだ。
無視できる相手じゃない。
こんなのに背中を取られたままゼウスと戦うだなんて不安要素が大きすぎる。
ってことで。
「行くぞ」
「はいっ!」
「行くんだ……」
「それしかないか」
「キヒヒ……刀が疼く……」
こうして俺たちは人間界に来て早々、殺人狂ミフネを仲間に加え王城へと向かった。
そこで俺はミフネへと全力でスキルを放つ。
「くらいやがれっ!」
「キヒっ、なにが来ようと斬り捨てるまで」
「うぉぉぉぉぉぉぉぉお!」
【笑顔百篇】
ニコっ☆
とびきりの百通りの笑顔が俺の面の皮の上に浮かぶ。
「キャ~♡ クモノス様、キュートです! プリティーですぅ~! 色々出そうです、色んなとこから色々液体やら固形物やらが出ちゃいそうですぅ~!」
「出るな出すな」
「キヒヒ……旦那、これも戦闘系のスキルじゃなかったなぁ」
天界で権天使の集団との乱戦した時、手当たり次第に奪ったスキル。
それをミフネ相手に確認してみてたんだが……。
【後光輪】
後光が差すだけ。
【按摩座】
マッサージが上手くなるだけ。
【種子分裂】
種を分裂させられるだけ。
【微臭微罪】
微妙に臭い匂いを放つだけ。
「天使ってやつは馬鹿なのか!?」
「ほら、権天使にも副業メインの人が多いじゃないですか?」
「知らん!」
「そういう兼業権天使さん達だったみたいですね、最後にいたのは」
「だから知らねぇって! 兼業とかあんのかよ! 守護天使ってのはそんなに稼げないものなのかよ! ってか天使で金稼ぐとかあんのかよ!」
「それはですねぇ……」
「いい! 喋るな! 知りたくもない! 時間の無駄だ!」
「えぇ~自分から聞いといて~!?」
「聞いてねぇ! ただの感想だ! 死ね!」
「うぇ~ん、死ねはやめましょうよ、死ねは」
ザリエルはもうとっくに自分が夜が怖いということすら忘れた様子でいつものようにアホ面でアホなことを言ってる。
「おい、ずいぶん元気だがもう夜は怖くないのか?」
「怖いですが、それよりもクモノス様に捨てられる方が怖いです!」
「馬鹿もここまでくるとすごいな」
「そんな女たらしのあなた、これからはクモノス? フィード? どちらで呼べばいいのかしら?」
「あ? そりゃフィードで……」
いや待て。
フィードで行くってことは仮面を取るってことだ。
仮面を取るってことは、このアベルの顔を晒して歩くわけだ。
ここイシュタムにはアベルの知り合いもおそらくいっぱいいるわけだ、ミフネみたいに。
となると……。
「クモノス、だな……」
「神様設定?」
「設定とかじゃなくてクモノス様は本物の神様なんです!」
「おまえは黙ってろ。っていうかどうやって俺がアベルと一体だった時の話聞いてたんだよ、お前は」
「あぁ、クモノス様が戯れでクソゴミ人族に降臨された時のお話ですね!」
ダメだこいつ……。
もうなにを言っても無駄らしい。
「ってことで、このザリエルが臨機応変に振る舞えそうもないからクモノスでいく」
「キヒ……? その足手まといは必要なので? 羽も邪魔だし闇討ちするには目立ちすぎるのでは?」
「ちょ~っと! 誰が足手まとい!?」
じぃ~~~~(お・ま・え)。
「うっ……! そ、そんなぁ~!」
「さてここで確認だ。ホラム」
「あ?」
「お前はアベルと行動を共にしてる大悪魔テス・メザリアを乗っ取りたい」
「だな」
「次にミフネ。お前はゼウスを殺したい」
「キヒ、殺せるなら別になんでも構わんがなぁ。まぁ頂上神を殺れるのなら殺ってみたいが」
「そしてグローバ」
「……」
「お前は俺の名を騙って建国を嘯いてるアベルを殺して国と父の仇を取りたい。だな?」
「……ええ」
「んで、俺様はアベルの持ってるスキルを奪ってから奴を殺したい。そういうわけだ」
「クモノス様、私は!?」
「ザリエルは俺の盾となれ」
「はい、喜んで!」
……魅了って神族には効きにくかったはずなんだけどなぁ。
ちょっと命を助けたくらいで俺に対してここまで盲信してくるかぁ? ちょっと怖い。怖いっていうかちょっと引く。
「キヒ、これまた都合よくそれぞれのターゲットが分かれたわけだ」
「きれいにな」
「でも話によるとまだ魔神サタンとか魔物や元魔物が周りに控えてるんじゃないの?」
ミフネとグローバが察しがいい。
「ああ、それはこれからどうにかする」
「どうにかって?」
「作戦を立てるってことだろ。連中はいつ頃イシュタムに着く予定なんだ?」
ホラムも察しがいい。
「さぁ」
「『さぁ』って」
「あ、私が飛んで見てきましょうか!?」
「お前、アベルの顔わかるのか? 今、女の姿になってるらしいけど」
「わかりません! 勘で探します! 私、勘はいい方なんで!」
そしてザリエルだけが察しが悪い。
「う~ん……じゃあ、『いつ』、『どこで』、『どうやって』闇討ちするかってのは一切……」
「未定だ」
「だよなぁ……」
こればかりはスキル『狡猾』を使ったところでわかり得ない。
まずは情報収集しないと。
さて、情報を集めるとなれば一番いいのは──。
ザパァ──ッ!
「きゃあっ! クモノス様! めっちゃ嫌な感じなのが来ました! もう終わりです!」
涙目で抱きついてくるザリエルを足の裏で顔を蹴って阻む。
「カラス……?」
空から真っ逆さまにカラスが寺院の庭に落ちて散った。
「このカラス……俺みたいなもんだな、分体。えらく強い魔の力を感じるが」
「キヒ……案内状」
「案内状?」
一際気味悪く歪んだミフネの視線の先を覗き込む。
するとそこには。
《腐敗せし天上の頂、象徴たる穢れを討ちし手伝いをせん》
《ここで待つ》
《今宵、猫の刻までに来られたし》
「キヒ、今は明の刻を過ぎたばかり。時間があると言えばある」
「しかしこの描いてある場所、まるで城みたいな……」
城。
あきらかにそれとしか思えない。
地図に描かれたそれを、グローバが『宙躍』して上から覗き込む。
「ん~、城……の地下の牢獄……? みたいだけど」
「キヒ……こりゃイシュタムの王城セントフェイルだなぁ」
「罠じゃねぇだろうな?」
「そのまま牢屋ガシャン! で捕まっちゃったりしたらイヤですぅ~!」
捕まることには定評のある俺だ。
嫌な予感がしまくる。
「キヒ……しかしこの文の送り主、ずっと俺たちのことを視てたらしい」
それなんだよな、問題の本質は。
この手紙の送り主はずっと俺たちを視てきた。
そしてまた得体の知れぬ方法で連絡を取ってきたわけだ。
無視できる相手じゃない。
こんなのに背中を取られたままゼウスと戦うだなんて不安要素が大きすぎる。
ってことで。
「行くぞ」
「はいっ!」
「行くんだ……」
「それしかないか」
「キヒヒ……刀が疼く……」
こうして俺たちは人間界に来て早々、殺人狂ミフネを仲間に加え王城へと向かった。
20
お気に入りに追加
896
あなたにおすすめの小説
大切”だった”仲間に裏切られたので、皆殺しにしようと思います
騙道みりあ
ファンタジー
魔王を討伐し、世界に平和をもたらした”勇者パーティー”。
その一員であり、”人類最強”と呼ばれる少年ユウキは、何故か仲間たちに裏切られてしまう。
仲間への信頼、恋人への愛。それら全てが作られたものだと知り、ユウキは怒りを覚えた。
なので、全員殺すことにした。
1話完結ですが、続編も考えています。
冤罪をかけられ、彼女まで寝取られた俺。潔白が証明され、皆は後悔しても戻れない事を知ったらしい
一本橋
恋愛
痴漢という犯罪者のレッテルを張られた鈴木正俊は、周りの信用を失った。
しかし、その実態は私人逮捕による冤罪だった。
家族をはじめ、友人やクラスメイトまでもが見限り、ひとり孤独へとなってしまう。
そんな正俊を慰めようと現れた彼女だったが、そこへ私人逮捕の首謀者である“山本”の姿が。
そこで、唯一の頼みだった彼女にさえも裏切られていたことを知ることになる。
……絶望し、身を投げようとする正俊だったが、そこに学校一の美少女と呼ばれている幼馴染みが現れて──
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
異世界の約束:追放者の再興〜外れギフト【光】を授り侯爵家を追い出されたけど本当はチート持ちなので幸せに生きて見返してやります!〜
KeyBow
ファンタジー
主人公の井野口 孝志は交通事故により死亡し、異世界へ転生した。
そこは剣と魔法の王道的なファンタジー世界。
転生した先は侯爵家の子息。
妾の子として家督相続とは無縁のはずだったが、兄の全てが事故により死亡し嫡男に。
女神により魔王討伐を受ける者は記憶を持ったまま転生させる事が出来ると言われ、主人公はゲームで遊んだ世界に転生した。
ゲームと言ってもその世界を模したゲームで、手を打たなければこうなる【if】の世界だった。
理不尽な死を迎えるモブ以下のヒロインを救いたく、転生した先で14歳の時にギフトを得られる信託の儀の後に追放されるが、その時に備えストーリーを変えてしまう。
メイヤと言うゲームでは犯され、絶望から自殺した少女をそのルートから外す事を幼少期より決めていた。
しかしそう簡単な話ではない。
女神の意図とは違う生き様と、ゲームで救えなかった少女を救う。
2人で逃げて何処かで畑でも耕しながら生きようとしていたが、計画が狂い何故か闘技場でハッスルする未来が待ち受けているとは物語がスタートした時はまだ知らない・・・
多くの者と出会い、誤解されたり頼られたり、理不尽な目に遭ったりと、平穏な生活を求める主人公の思いとは裏腹に波乱万丈な未来が待ち受けている。
しかし、主人公補正からかメインストリートから逃げられない予感。
信託の儀の後に侯爵家から追放されるところから物語はスタートする。
いつしか追放した侯爵家にザマアをし、経済的にも見返し謝罪させる事を当面の目標とする事へと、物語の早々に変化していく。
孤児達と出会い自活と脱却を手伝ったりお人好しだ。
また、貴族ではあるが、多くの貴族が好んでするが自分は奴隷を性的に抱かないとのポリシーが行動に規制を掛ける。
果たして幸せを掴む事が出来るのか?魔王討伐から逃げられるのか?・・・
追放?俺にとっては解放だ!~自惚れ勇者パーティに付き合いきれなくなった俺、捨てられた女神を助けてジョブ【楽園創造者】を授かり人生を謳歌する~
和成ソウイチ
ファンタジー
(全77話完結)【あなたの楽園、タダで創ります! 追放先はこちらへ】
「スカウトはダサい。男はつまらん。つーことでラクター、お前はクビな」
――その言葉を待ってたよ勇者スカル。じゃあな。
勇者のパワハラに愛想を尽かしていたスカウトのラクターは、クビ宣告を幸いに勇者パーティを出て行く。
かつては憧れていた勇者。だからこそここまで我慢してきたが、今はむしろ、追放されて心が晴れやかだった。
彼はスカルに仕える前から――いや、生まれた瞬間から決めていたことがあった。
一生懸命に生きる奴をリスペクトしよう。
実はラクターは転生者だった。生前、同じようにボロ布のようにこき使われていた幼馴染の同僚を失って以来、一生懸命に生きていても報われない奴の力になりたいと考え続けていた彼。だが、転生者であるにも関わらずラクターにはまだ、特別な力はなかった。
ところが、追放された直後にとある女神を救ったことでラクターの人生は一変する。
どうやら勇者パーティのせいで女神でありながら奴隷として売り飛ばされたらしい。
解放した女神が憑依したことにより、ラクターはジョブ【楽園創造者】に目覚める。
その能力は、文字通り理想とする空間を自由に創造できるチートなものだった。
しばらくひとりで暮らしたかったラクターは、ふと気付く。
――一生懸命生きてるのは、何も人間だけじゃないよな?
こうして人里離れた森の中で動植物たちのために【楽園創造者】の力を使い、彼らと共存生活を始めたラクター。
そこで彼は、神獣の忘れ形見の人狼少女や御神木の大精霊たちと出逢い、楽園を大きくしていく。
さらには、とある事件をきっかけに理不尽に追放された人々のために無料で楽園を創る活動を開始する。
やがてラクターは彼を慕う大勢の仲間たちとともに、自分たちだけの楽園で人生を謳歌するのだった。
一方、ラクターを追放し、さらには彼と敵対したことをきっかけに、スカルを始めとした勇者パーティは急速に衰退していく。
(他サイトでも投稿中)
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】
その攻撃、収納する――――ッ!
【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。
理由は、マジックバッグを手に入れたから。
マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。
これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる