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第二章 父の夢は俺の夢
第六話 尾張に吹く旋風! 険しき夢の道
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尾張・土岐川畔(※現在の庄内川)――。
夏天に、居並ぶ織田木瓜紋の旗印がはためく。
天文二十一年八月十六日早朝――、尾張下四郡守護代家臣・坂井大膳らによって襲撃された松葉・深田城主を救い出すため、信長は那古野城を出陣した。
この織田軍に末森城から柴田勝家が加わり、守山城から信長の三番目の叔父という織田信光が合流した。
「いつかはと思っていたが……」
どうやら彼も、大和守家が挑んでくると考えていたらしい。
「大和守どのにとって弾正忠家はいわば家臣筋、それが主家を越える実力をもつとなるとこの際、戦力を減らしたいんだろうよ」
「ですが守護代さまは、信行さまをたいそう推しておられると――」
信光と話をしていた織田家家臣の男はそういいかけ、慌てて視線を逸らす。
通りかかった柴田勝家と、目があったようだ。
その様子から事情を察した信光が、ゆるりと口の端を吊り上げた。
「どうやら、弾正忠家内でも揉め事があるようだな。で? うちの総大将はなにをしているんだ?」
陣幕の中では甲冑に真紅の外套を背に纏った信長が床几に座り、地図を睨んでいた。
「信長よ、お前相当憎まれているな。なにをした?」
陣幕に入ってくるなりそう言ってくる叔父・信光に渋面になるも、信長は視線を戻す。
「別に何も」
「で、策はあるのか?」
「まずは軍を四つに分ける」
信長は軍扇で、トンっと地図を突いた。
「海津口と他に松葉口・三本木口・清洲口だな?」
海津は濃尾平野の三大河川(※木曽三川)である揖斐川・長良川・木曽川が合流する地点にあり、松葉・三本木・清須も敵方にとっては尾張への侵入経路である。
「叔父上は俺たちと、萱津へ」
信長の指示に、信光が頷く。
「わかった」
恒興は陣幕を出ると、声を張った。
「法螺貝を吹け! 殿が出陣なさる!!」
◆
辰の刻(午前8時ごろ)、戦端が切られた。
足軽による先手の槍部隊が敵陣を開き、騎馬隊が駆け抜けた。
尾張・萱津――、控えの後詰め(※予備軍)を背に、信長は前を見据えていた。
大地を駆ける風が信長の後ろ髪と、真紅の外套を靡かせる。
――この戦い、負けるわけにはいかない。
そんな彼の視界に捉えられる、織田木瓜紋。
元は一つだった織田一族――。
応仁の乱で分裂し、尾張に二人の守護代が誕生するに至った。
それはいい。
問題は同じ織田一族で対立し、ついに戦まで始めたことだ。
今川義元はさぞ、揺れる尾張を嘲笑っていることだろう。こんな状態では、今川を打破することはできない。
そんな信長の所有物の中に、堺で知り合った南蛮人から譲られた地球儀がある。
それがあるのは那古野城の最も奥――、信長がまだ吉法師と名乗っていた頃から存在し、納戸となっていた一角である。
今や贈答品や買い集めた南蛮の品など、信長の趣味の部屋と化しているが、そこにいる間は城主だということも忘れ、遥かな見知らぬ異国への想いを馳せられた。
初めてその地球儀というものを見せられたときも驚いたが、そこにはあらゆる国の地図があるという。
「――――なら、尾張は何処だ?」
「尾張……ですか?」
信長(※吉法師)の問いに、南蛮人は何故か困惑した。そして眉を寄せつつ球体を回し、日の本(※日本)はここと示した。
「ここが……、日の本……だと?」
それは、あまりにも小さな島国だった。
当然、尾張の位置はさらに小さく、何処にあるのかその南蛮人も、まだ子供の信長にも見つけられなかった。
あれから数年――、今も地球儀を回してみるが尾張の場所は見つけられてはいない。
ただわかったことは、日の本全体をみれば尾張一国は小さく、その尾張の中で同族が揉めているという現状である。
尾張守護・斯波氏にその力があればいいが、もはや尾張を纏める力はなく、守護代・大和守が尾張を手に入れんと画策を始めた。
そのためには、分家である織田弾正忠家が邪魔なようだ。
信長の弟・信行を弾正忠家当主と推すのは、弾正忠家の勢力を削ごうとしているのだろう。そしてついに、彼らは信長たち那古野城織田家の敵側に回った。
尾張を一つにするという信長の夢実現のためにはやはり、彼らとの衝突は避けられないらしい。
「殿! 中条家忠さま、柴田勝家さまが敵将・坂井甚介の首級をあげたとのこと」
使者の報せに、信長は今回の戦の勝利を確信した。
「一気に攻めるぞ!!」
信長の手にする差配が振り下ろされ、信長を先頭に騎馬隊が松葉・深田城を囲む敵陣へと雪崩込んでいく。
この猛攻に坂井大膳は怯んだのか清須勢は総崩れとなり、信長は人質とされていた伊賀守と深田城主の叔父を救出、松葉・深田城を奪還したのであった。
◆◆◆
師走――、尾張の大地を雪が白く染め始めた。
相変わらず今川勢に動きはなかったが、尾張下四郡守護代・織田信友とその家臣・坂井大禅は要注意だろう。
「そうなったら俺が槍で突いてやりますよ!」
「いいな、お前は楽観的で……」
「佐々さま?」
萱津戦ののち、前田犬千代は元服し前田又左衛門利家(※前田利家)と名を改めた。
そんな利家の発言に佐々成政が呆れ、佐久間信盛が口を開く。
「確かに。今回の戦は向こうから仕掛けてきたが――」
「やられっぱなしでいいんですか!?」
利家が二人に吠えたが、攻め込めない理由は恒興にもわかる。
「殿、守護代さまは今川と通じているという報がございます」
「それは誠か……!? 恒興」
那古野城家臣団の一人、菅屋長頼が腰を浮かした。
「夏まで清須にいた本田さまの言葉です」
萱津戦の折、清須城から此方側へ寝返った者がいる。それが本田という元・大和守家臣という男である。
「我々を誘き出すための策謀ではないのか……?」
「殿!」
家臣団の視線が、一斉に上段の間に注がれる。
「それが偽りにしろ真実にしろ、こちらから清須に攻めるのは得策ではない。かえって、主家に弓を引いた謀反人として、清須にこちらを攻める大義名分を与える」
信長も、此方側から仕掛けるのは危険とわかっていた。
「しかし今川と通じているのが事実ならば、許せませんな」
「主を義統(※尾張守護・斯波義統)さまから、今川義元に乗り換えたか」
信長は鼻を鳴らし、そう嘲笑った。
評議を終えたのち、信長はかつて銃の取り扱いなどを教授されたという師、橋本一巴の来訪を受けた。
「ご無沙汰しております。織田上総介さま」
「尾張にいないと思えば、旅に出ていたとな」
「諸国を巡るのは楽しゅうございます。私は武将ではないゆえ、警戒されることはございませんでした」
「お前ほどの知恵の者なら、甲斐の武田や相模の北条、越後の上杉、それに――、駿河の今川に召し抱えられてもおかしくないだろうに」
「他の方々は、戦場での火縄銃使用は得策ではないという考えかと。高価な上に、次に撃つまで間が空きますゆえ」
「それを買っている俺は、やはり相当なうつけだな」
そう言って自虐的に嗤う信長に、一巴は口許を綻ばせた。
「いいえ。信長さまは先見の明をお持ちでおられまする。これからの戦は、火縄銃が必要になると。やはり――、信秀公は信長さまを信じておられました」
亡き父・信秀の名を出され、信長は渋面となった。
「俺にはなにも言わずにくたばったぞ? あのクソ親父」
「信秀公はいずれこの尾張を豊かにすると共に、強くするのをお望みでございました。その夢を、あなたさまに託されたのでございます。私はそう思いまする。ゆえに、その夢のお手伝いをと罷り越した次第」
そう言って低頭する一巴に、信長は切り出す。
「ならば――、火縄銃を五百挺用意できるか?」
「さっそく国友鉄砲鍛冶衆に依頼しましょう」
だが和やかな雰囲気もつかの間――、守護屋敷から梁田弥次右衛門という家臣がやってきた。
信長は守護代ではない。なにゆえ、守護代ではなくその下の尾張三奉行の身分である此方側にやってきたのか。
新たな騒動の臭いがする信長であった。
夏天に、居並ぶ織田木瓜紋の旗印がはためく。
天文二十一年八月十六日早朝――、尾張下四郡守護代家臣・坂井大膳らによって襲撃された松葉・深田城主を救い出すため、信長は那古野城を出陣した。
この織田軍に末森城から柴田勝家が加わり、守山城から信長の三番目の叔父という織田信光が合流した。
「いつかはと思っていたが……」
どうやら彼も、大和守家が挑んでくると考えていたらしい。
「大和守どのにとって弾正忠家はいわば家臣筋、それが主家を越える実力をもつとなるとこの際、戦力を減らしたいんだろうよ」
「ですが守護代さまは、信行さまをたいそう推しておられると――」
信光と話をしていた織田家家臣の男はそういいかけ、慌てて視線を逸らす。
通りかかった柴田勝家と、目があったようだ。
その様子から事情を察した信光が、ゆるりと口の端を吊り上げた。
「どうやら、弾正忠家内でも揉め事があるようだな。で? うちの総大将はなにをしているんだ?」
陣幕の中では甲冑に真紅の外套を背に纏った信長が床几に座り、地図を睨んでいた。
「信長よ、お前相当憎まれているな。なにをした?」
陣幕に入ってくるなりそう言ってくる叔父・信光に渋面になるも、信長は視線を戻す。
「別に何も」
「で、策はあるのか?」
「まずは軍を四つに分ける」
信長は軍扇で、トンっと地図を突いた。
「海津口と他に松葉口・三本木口・清洲口だな?」
海津は濃尾平野の三大河川(※木曽三川)である揖斐川・長良川・木曽川が合流する地点にあり、松葉・三本木・清須も敵方にとっては尾張への侵入経路である。
「叔父上は俺たちと、萱津へ」
信長の指示に、信光が頷く。
「わかった」
恒興は陣幕を出ると、声を張った。
「法螺貝を吹け! 殿が出陣なさる!!」
◆
辰の刻(午前8時ごろ)、戦端が切られた。
足軽による先手の槍部隊が敵陣を開き、騎馬隊が駆け抜けた。
尾張・萱津――、控えの後詰め(※予備軍)を背に、信長は前を見据えていた。
大地を駆ける風が信長の後ろ髪と、真紅の外套を靡かせる。
――この戦い、負けるわけにはいかない。
そんな彼の視界に捉えられる、織田木瓜紋。
元は一つだった織田一族――。
応仁の乱で分裂し、尾張に二人の守護代が誕生するに至った。
それはいい。
問題は同じ織田一族で対立し、ついに戦まで始めたことだ。
今川義元はさぞ、揺れる尾張を嘲笑っていることだろう。こんな状態では、今川を打破することはできない。
そんな信長の所有物の中に、堺で知り合った南蛮人から譲られた地球儀がある。
それがあるのは那古野城の最も奥――、信長がまだ吉法師と名乗っていた頃から存在し、納戸となっていた一角である。
今や贈答品や買い集めた南蛮の品など、信長の趣味の部屋と化しているが、そこにいる間は城主だということも忘れ、遥かな見知らぬ異国への想いを馳せられた。
初めてその地球儀というものを見せられたときも驚いたが、そこにはあらゆる国の地図があるという。
「――――なら、尾張は何処だ?」
「尾張……ですか?」
信長(※吉法師)の問いに、南蛮人は何故か困惑した。そして眉を寄せつつ球体を回し、日の本(※日本)はここと示した。
「ここが……、日の本……だと?」
それは、あまりにも小さな島国だった。
当然、尾張の位置はさらに小さく、何処にあるのかその南蛮人も、まだ子供の信長にも見つけられなかった。
あれから数年――、今も地球儀を回してみるが尾張の場所は見つけられてはいない。
ただわかったことは、日の本全体をみれば尾張一国は小さく、その尾張の中で同族が揉めているという現状である。
尾張守護・斯波氏にその力があればいいが、もはや尾張を纏める力はなく、守護代・大和守が尾張を手に入れんと画策を始めた。
そのためには、分家である織田弾正忠家が邪魔なようだ。
信長の弟・信行を弾正忠家当主と推すのは、弾正忠家の勢力を削ごうとしているのだろう。そしてついに、彼らは信長たち那古野城織田家の敵側に回った。
尾張を一つにするという信長の夢実現のためにはやはり、彼らとの衝突は避けられないらしい。
「殿! 中条家忠さま、柴田勝家さまが敵将・坂井甚介の首級をあげたとのこと」
使者の報せに、信長は今回の戦の勝利を確信した。
「一気に攻めるぞ!!」
信長の手にする差配が振り下ろされ、信長を先頭に騎馬隊が松葉・深田城を囲む敵陣へと雪崩込んでいく。
この猛攻に坂井大膳は怯んだのか清須勢は総崩れとなり、信長は人質とされていた伊賀守と深田城主の叔父を救出、松葉・深田城を奪還したのであった。
◆◆◆
師走――、尾張の大地を雪が白く染め始めた。
相変わらず今川勢に動きはなかったが、尾張下四郡守護代・織田信友とその家臣・坂井大禅は要注意だろう。
「そうなったら俺が槍で突いてやりますよ!」
「いいな、お前は楽観的で……」
「佐々さま?」
萱津戦ののち、前田犬千代は元服し前田又左衛門利家(※前田利家)と名を改めた。
そんな利家の発言に佐々成政が呆れ、佐久間信盛が口を開く。
「確かに。今回の戦は向こうから仕掛けてきたが――」
「やられっぱなしでいいんですか!?」
利家が二人に吠えたが、攻め込めない理由は恒興にもわかる。
「殿、守護代さまは今川と通じているという報がございます」
「それは誠か……!? 恒興」
那古野城家臣団の一人、菅屋長頼が腰を浮かした。
「夏まで清須にいた本田さまの言葉です」
萱津戦の折、清須城から此方側へ寝返った者がいる。それが本田という元・大和守家臣という男である。
「我々を誘き出すための策謀ではないのか……?」
「殿!」
家臣団の視線が、一斉に上段の間に注がれる。
「それが偽りにしろ真実にしろ、こちらから清須に攻めるのは得策ではない。かえって、主家に弓を引いた謀反人として、清須にこちらを攻める大義名分を与える」
信長も、此方側から仕掛けるのは危険とわかっていた。
「しかし今川と通じているのが事実ならば、許せませんな」
「主を義統(※尾張守護・斯波義統)さまから、今川義元に乗り換えたか」
信長は鼻を鳴らし、そう嘲笑った。
評議を終えたのち、信長はかつて銃の取り扱いなどを教授されたという師、橋本一巴の来訪を受けた。
「ご無沙汰しております。織田上総介さま」
「尾張にいないと思えば、旅に出ていたとな」
「諸国を巡るのは楽しゅうございます。私は武将ではないゆえ、警戒されることはございませんでした」
「お前ほどの知恵の者なら、甲斐の武田や相模の北条、越後の上杉、それに――、駿河の今川に召し抱えられてもおかしくないだろうに」
「他の方々は、戦場での火縄銃使用は得策ではないという考えかと。高価な上に、次に撃つまで間が空きますゆえ」
「それを買っている俺は、やはり相当なうつけだな」
そう言って自虐的に嗤う信長に、一巴は口許を綻ばせた。
「いいえ。信長さまは先見の明をお持ちでおられまする。これからの戦は、火縄銃が必要になると。やはり――、信秀公は信長さまを信じておられました」
亡き父・信秀の名を出され、信長は渋面となった。
「俺にはなにも言わずにくたばったぞ? あのクソ親父」
「信秀公はいずれこの尾張を豊かにすると共に、強くするのをお望みでございました。その夢を、あなたさまに託されたのでございます。私はそう思いまする。ゆえに、その夢のお手伝いをと罷り越した次第」
そう言って低頭する一巴に、信長は切り出す。
「ならば――、火縄銃を五百挺用意できるか?」
「さっそく国友鉄砲鍛冶衆に依頼しましょう」
だが和やかな雰囲気もつかの間――、守護屋敷から梁田弥次右衛門という家臣がやってきた。
信長は守護代ではない。なにゆえ、守護代ではなくその下の尾張三奉行の身分である此方側にやってきたのか。
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