3 / 17
5月
しおりを挟む
「「おはようございまーす」」
今日は風紀委員の朝の挨拶当番だ。挨拶をしながら、校則違反の生徒を探す。
視界の隅に太陽の光を浴びてキラキラ光る髪をみつけた。
「そこの人ー、止まってください。風紀委員です。あなたの金髪は校則違反に該当します。」
すかさず黒瀬がその少女をとめる。
「なに?なんか問題でもあるの?」
少女は黒瀬に反抗的だ。
彼女は黄川きらり。ギャル系ヒロインだ。初めはツンとしているが、だんだん甘えてくるようになって、、、本当は優しくて寂しがり屋なんだよな。
「金髪は人の風気を乱します。あなたが金髪でいると他の人の意識が緩みます。」
「は?」
黄川さんと黒瀬の間に火花が散る。
「黒染めしてきてくださいね。金髪もいいけど黒髪も似合うと思いますよ。授業に遅れるので今日はひとまず校舎に入りましょう。」
「はぁ?指図すんなし。」
黄川さんはギャーギャー言いながらも耳が真っ赤に染まっている。意外にウブなのだ、この子は。
そして、黒瀬。さらっとそんなことを言うなんて罪作りなやつめ。
「秋人、俺らも入ろう」
「うん」
今日は朝からいいもん見たなー。またニヤついてたら黒瀬に白い目で見られる。直さないと
頬を手でぐにぐに回していたら、黒瀬がほっぺをぐいっとつねった。
「いたっ!!なにすんだよ!」
「なんかニヤついてたからムカついた。」
なんだよそれ。黒瀬は鈍感なくせに俺の変化にはすぐ気づいてしまうから困ったもんだ。
「ごめーん!ボールそっち行った!取ってくれない?」
放課後の体育館に響く大きな明るい声。見るとポニーテールの少女がこちらに向かって手をブンブン振っている。
「はい」
黒瀬が渡す。
「ありがと!
黒瀬玲君だよね!いつもバスケ上手いなって見てるよ。」
「ありがとう。俺も赤星さんバスケ上手いなって思ってる。」
「えぇ~??本当に~??」
彼女の笑顔はキラキラしていて遠くから見ている俺からでも眩しい。
彼女は元気系ヒロインの赤星千早。女子バスケ部のメンバーで、明るくて面白い性格が人気だ。普段明るい赤星千早が見せる涙のあのスチルは俺も大好きだった。バスケという共通点で仲良くなった2人は切磋琢磨しながら、お互いをライバルのように思いつつも恋を芽生えさせていく。冷静な黒瀬に元気な赤星さんはピッタリだ。
「赤星さんもいいな、、、」
「秋人、、、1人に絞った方がいいぞ」
「違うわ!俺の話じゃなくて、、えっとー、まあ、そんな感じ」
黒瀬が俺のことを訝しげに見てくる。
ヒロインたちとの出会いは順調だが、黒瀬の俺に対する好感度が下がってるような気がする!!
今日は風紀委員の朝の挨拶当番だ。挨拶をしながら、校則違反の生徒を探す。
視界の隅に太陽の光を浴びてキラキラ光る髪をみつけた。
「そこの人ー、止まってください。風紀委員です。あなたの金髪は校則違反に該当します。」
すかさず黒瀬がその少女をとめる。
「なに?なんか問題でもあるの?」
少女は黒瀬に反抗的だ。
彼女は黄川きらり。ギャル系ヒロインだ。初めはツンとしているが、だんだん甘えてくるようになって、、、本当は優しくて寂しがり屋なんだよな。
「金髪は人の風気を乱します。あなたが金髪でいると他の人の意識が緩みます。」
「は?」
黄川さんと黒瀬の間に火花が散る。
「黒染めしてきてくださいね。金髪もいいけど黒髪も似合うと思いますよ。授業に遅れるので今日はひとまず校舎に入りましょう。」
「はぁ?指図すんなし。」
黄川さんはギャーギャー言いながらも耳が真っ赤に染まっている。意外にウブなのだ、この子は。
そして、黒瀬。さらっとそんなことを言うなんて罪作りなやつめ。
「秋人、俺らも入ろう」
「うん」
今日は朝からいいもん見たなー。またニヤついてたら黒瀬に白い目で見られる。直さないと
頬を手でぐにぐに回していたら、黒瀬がほっぺをぐいっとつねった。
「いたっ!!なにすんだよ!」
「なんかニヤついてたからムカついた。」
なんだよそれ。黒瀬は鈍感なくせに俺の変化にはすぐ気づいてしまうから困ったもんだ。
「ごめーん!ボールそっち行った!取ってくれない?」
放課後の体育館に響く大きな明るい声。見るとポニーテールの少女がこちらに向かって手をブンブン振っている。
「はい」
黒瀬が渡す。
「ありがと!
黒瀬玲君だよね!いつもバスケ上手いなって見てるよ。」
「ありがとう。俺も赤星さんバスケ上手いなって思ってる。」
「えぇ~??本当に~??」
彼女の笑顔はキラキラしていて遠くから見ている俺からでも眩しい。
彼女は元気系ヒロインの赤星千早。女子バスケ部のメンバーで、明るくて面白い性格が人気だ。普段明るい赤星千早が見せる涙のあのスチルは俺も大好きだった。バスケという共通点で仲良くなった2人は切磋琢磨しながら、お互いをライバルのように思いつつも恋を芽生えさせていく。冷静な黒瀬に元気な赤星さんはピッタリだ。
「赤星さんもいいな、、、」
「秋人、、、1人に絞った方がいいぞ」
「違うわ!俺の話じゃなくて、、えっとー、まあ、そんな感じ」
黒瀬が俺のことを訝しげに見てくる。
ヒロインたちとの出会いは順調だが、黒瀬の俺に対する好感度が下がってるような気がする!!
154
お気に入りに追加
315
あなたにおすすめの小説


飼われる側って案外良いらしい。
なつ
BL
20XX年。人間と人外は共存することとなった。そう、僕は朝のニュースで見て知った。
なんでも、向こうが地球の平和と引き換えに、僕達の中から選んで1匹につき1人、人間を飼うとかいう巫山戯た法を提案したようだけれど。
「まあ何も変わらない、はず…」
ちょっと視界に映る生き物の種類が増えるだけ。そう思ってた。
ほんとに。ほんとうに。
紫ヶ崎 那津(しがさき なつ)(22)
ブラック企業で働く最下層の男。悪くない顔立ちをしているが、不摂生で見る影もない。
変化を嫌い、現状維持を好む。
タルア=ミース(347)
職業不詳の人外、Swis(スウィズ)。お金持ち。
最初は可愛いペットとしか見ていなかったものの…?

平凡な男子高校生が、素敵な、ある意味必然的な運命をつかむお話。
しゅ
BL
平凡な男子高校生が、非凡な男子高校生にベタベタで甘々に可愛がられて、ただただ幸せになる話です。
基本主人公目線で進行しますが、1部友人達の目線になることがあります。
一部ファンタジー。基本ありきたりな話です。
それでも宜しければどうぞ。

隠れヤンデレは自制しながら、鈍感幼なじみを溺愛する
知世
BL
大輝は悩んでいた。
完璧な幼なじみ―聖にとって、自分の存在は負担なんじゃないか。
自分に優しい…むしろ甘い聖は、俺のせいで、色んなことを我慢しているのでは?
自分は聖の邪魔なのでは?
ネガティブな思考に陥った大輝は、ある日、決断する。
幼なじみ離れをしよう、と。
一方で、聖もまた、悩んでいた。
彼は狂おしいまでの愛情を抑え込み、大輝の隣にいる。
自制しがたい恋情を、暴走してしまいそうな心身を、理性でひたすら耐えていた。
心から愛する人を、大切にしたい、慈しみたい、その一心で。
大輝が望むなら、ずっと親友でいるよ。頼りになって、甘えられる、そんな幼なじみのままでいい。
だから、せめて、隣にいたい。一生。死ぬまで共にいよう、大輝。
それが叶わないなら、俺は…。俺は、大輝の望む、幼なじみで親友の聖、ではいられなくなるかもしれない。
小説未満、小ネタ以上、な短編です(スランプの時、思い付いたので書きました)
受けと攻め、交互に視点が変わります。
受けは現在、攻めは過去から現在の話です。
拙い文章ですが、少しでも楽しんで頂けたら幸いです。
宜しくお願い致します。

彼はオレを推しているらしい
まと
BL
クラスのイケメン男子が、なぜか平凡男子のオレに視線を向けてくる。
どうせ絶対に嫌われているのだと思っていたんだけど...?
きっかけは突然の雨。
ほのぼのした世界観が書きたくて。
4話で完結です(執筆済み)
需要がありそうでしたら続編も書いていこうかなと思っておいます(*^^*)
もし良ければコメントお待ちしております。
⚠️趣味で書いておりますので、誤字脱字のご報告や、世界観に対する批判コメントはご遠慮します。そういったコメントにはお返しできませんので宜しくお願いします。

とある冒険者達の話
灯倉日鈴(合歓鈴)
BL
平凡な魔法使いのハーシュと、美形天才剣士のサンフォードは幼馴染。
ある日、ハーシュは冒険者パーティから追放されることになって……。
ほのぼの執着な短いお話です。

前世から俺の事好きだという犬系イケメンに迫られた結果
はかまる
BL
突然好きですと告白してきた年下の美形の後輩。話を聞くと前世から好きだったと話され「????」状態の平凡男子高校生がなんだかんだと丸め込まれていく話。
鈍感モブは俺様主人公に溺愛される?
桃栗
BL
地味なモブがカーストトップに溺愛される、ただそれだけの話。
前作がなかなか進まないので、とりあえずリハビリ的に書きました。
ほんの少しの間お付き合い下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる