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第6章 太陽の聖女と星の聖女
第256話 居なくなったロレッタさん
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「こっちだ」
イナリに案内してもらい、コリンと共にロレッタさんの許へと急ぐ。
こんな夜中に部屋を出て、一体どこへ行ったんだろう。
それに、イナリが感知出来ない謎の爆発。
分からない事だらけだし、嫌な予感がする。
本当に何事も無ければ良いんだけど。
「この角の向こうだ。我は隠密用の姿になるぞ」
そう言って、イナリが子狐の姿に。
元の姿のままでロレッタさんの前に出ないという事は、ひとまず危険はないって事で良いよね!?
「お姉ちゃん。僕が居るから大丈夫だよ!」
「えぇ、ありがとう。コリン」
コリンと一緒に角を曲がると、イナリの言う通りロレッタさんが居たんだけど……これは何をしているんだろう。
まるでロレッタさんの周りに、星が降ってきているみたい。
「えっと、ロレッタお姉さん?」
「……あ、コリンさんにアニエスさん。どうかされたんですか?」
「うーんと、さっき教会が凄く揺れたんだ。だけど、ロレッタお姉さんが居ないから、どうしたんだろうって探してたんだよ」
「えっ!? そんな事があったんですか!? すみません。私、占いで星の声が聞こえ始めたら、周囲の声が全く聞こえなくなってしまうんです」
コリンが声を掛け、ロレッタさんが占いをしていた事がわかった。
確か、占星術って言っていたっけ?
さっきのは凄く綺麗だった。今は、占いが終わったからか、キラキラと輝いていた星みたいなのが、消えてしまっているけど。
「ロレッタさん。何を占っていたんですか?」
「それがですね。実は……」
「おい! お前たち! そこで何をしているっ!」
占いの内容をロレッタさんに聞いた所で、突然男性の怒鳴り声が聞こえてきた。
何事かと思って声がした方に目を向けると、大勢の兵士さんたちがこっちへ向かって来ている!?
「お前たちは……って、ビアンカ様のご友人の方々ではありませんか! 一体、こんなところで何をされているんですか? それも、こんな夜中に。返答次第では、いくらビアンカ様のご友人といえども……」
「ま、待ってください! 私たちは占い……星占いをしていただけなんです!」
「星占い!?」
「はい! ロレッタさんは凄い占いが出来るので」
兵士さんに占いの話をすると、ロレッタさんがA級占い師である証を見せ、ひとまず納得してもらえたようだ。
「……夜にしか出来ない星占いをしていたという事は理解しました。ですが、このような時間です。極力、外出などはお控えいただきますようにお願い致します」
「はい、すみませんでした」
「あと、もしも何か御存知でしたら教えていただきたいのですが、何か不審な物や人物は見かけられていないでしょうか」
「いえ、そういうのは何も……」
「そうですか……わかりました。では、失礼致します」
そう言って、兵士さんたちが私たちから離れていく。
今度は向こうを調べるぞ……という声が聞こえてくるあたり、先程の大きな音と揺れの原因を調べているのではないかと思う。
何かは分からないけど、あれが人為的なものだったら怖いなと思いつつ、部屋へ戻ろうとロレッタさんを促すと、待ったが掛けられた。
「待ってください。先程言いかけた話なのですが、先程占いをしたんです」
「あ……そういえば、途中だったわね」
「えぇ。それで、トリスタン王子の現在地を占ってみたんですが……どうやら既にこの街に居ないみたいなんです」
「えっ!? この街が目的地ではなかったって事なの!?」
「おそらく。今は、南西に向かって移動しているみたいでして……」
こんな夜中に街を出て移動しているの!?
トリスタン王子……本当に何を考えているの!?
イナリに案内してもらい、コリンと共にロレッタさんの許へと急ぐ。
こんな夜中に部屋を出て、一体どこへ行ったんだろう。
それに、イナリが感知出来ない謎の爆発。
分からない事だらけだし、嫌な予感がする。
本当に何事も無ければ良いんだけど。
「この角の向こうだ。我は隠密用の姿になるぞ」
そう言って、イナリが子狐の姿に。
元の姿のままでロレッタさんの前に出ないという事は、ひとまず危険はないって事で良いよね!?
「お姉ちゃん。僕が居るから大丈夫だよ!」
「えぇ、ありがとう。コリン」
コリンと一緒に角を曲がると、イナリの言う通りロレッタさんが居たんだけど……これは何をしているんだろう。
まるでロレッタさんの周りに、星が降ってきているみたい。
「えっと、ロレッタお姉さん?」
「……あ、コリンさんにアニエスさん。どうかされたんですか?」
「うーんと、さっき教会が凄く揺れたんだ。だけど、ロレッタお姉さんが居ないから、どうしたんだろうって探してたんだよ」
「えっ!? そんな事があったんですか!? すみません。私、占いで星の声が聞こえ始めたら、周囲の声が全く聞こえなくなってしまうんです」
コリンが声を掛け、ロレッタさんが占いをしていた事がわかった。
確か、占星術って言っていたっけ?
さっきのは凄く綺麗だった。今は、占いが終わったからか、キラキラと輝いていた星みたいなのが、消えてしまっているけど。
「ロレッタさん。何を占っていたんですか?」
「それがですね。実は……」
「おい! お前たち! そこで何をしているっ!」
占いの内容をロレッタさんに聞いた所で、突然男性の怒鳴り声が聞こえてきた。
何事かと思って声がした方に目を向けると、大勢の兵士さんたちがこっちへ向かって来ている!?
「お前たちは……って、ビアンカ様のご友人の方々ではありませんか! 一体、こんなところで何をされているんですか? それも、こんな夜中に。返答次第では、いくらビアンカ様のご友人といえども……」
「ま、待ってください! 私たちは占い……星占いをしていただけなんです!」
「星占い!?」
「はい! ロレッタさんは凄い占いが出来るので」
兵士さんに占いの話をすると、ロレッタさんがA級占い師である証を見せ、ひとまず納得してもらえたようだ。
「……夜にしか出来ない星占いをしていたという事は理解しました。ですが、このような時間です。極力、外出などはお控えいただきますようにお願い致します」
「はい、すみませんでした」
「あと、もしも何か御存知でしたら教えていただきたいのですが、何か不審な物や人物は見かけられていないでしょうか」
「いえ、そういうのは何も……」
「そうですか……わかりました。では、失礼致します」
そう言って、兵士さんたちが私たちから離れていく。
今度は向こうを調べるぞ……という声が聞こえてくるあたり、先程の大きな音と揺れの原因を調べているのではないかと思う。
何かは分からないけど、あれが人為的なものだったら怖いなと思いつつ、部屋へ戻ろうとロレッタさんを促すと、待ったが掛けられた。
「待ってください。先程言いかけた話なのですが、先程占いをしたんです」
「あ……そういえば、途中だったわね」
「えぇ。それで、トリスタン王子の現在地を占ってみたんですが……どうやら既にこの街に居ないみたいなんです」
「えっ!? この街が目的地ではなかったって事なの!?」
「おそらく。今は、南西に向かって移動しているみたいでして……」
こんな夜中に街を出て移動しているの!?
トリスタン王子……本当に何を考えているの!?
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