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第6章 太陽の聖女と星の聖女
第243話 ロレッタさんのお願い
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薬師ギルドでA級薬師に認定され、身分証が渡されたんだけど……ギュスターヴさんには少し悪い事をしてしまったかもしれない。
ソフィアさんに対抗意識を燃やしていたように思えたけど、水の回転でポーションの効能が上がるっていうのは、神水を隠す為の嘘なんです。
もしも私が言った水の回転について研究をしても、時間の無駄になっちゃうんだけど……いやでも、試験官として得た情報を私的に使わないって言っていたし、私が気にし過ぎかな。
「ただいまー!」
「お姉ちゃん、どうだったー?」
「何とか合格したわよ」
「よかったねー! お姉ちゃん、いっぱい勉強していたもんねー!」
ソフィアさんの家に戻ると、コリンが最初に出迎えてくれた。
『アニエスよ、おめでとう。お主なら、きっと大丈夫だと思っておったぞ』
「アニエスさん、おめでとうございます」
「うん、皆ありがとう!」
それから、イナリとロレッタさんにも祝ってもらい……今まで、こういうのがなかったから、ちょっと照れるかな。
なので、話題を変える為にも、私が試験を受ける前にロレッタさんが言いたそうにしていた事を聞いてみる。
「えっと、ひとまず私の用事は済んだので、ロレッタさんのお話を聞かせていただければと」
「はい。昨晩は何故か身体に魔力が溢れていたので、私の占星術で普段は占う事が出来ない、自分自身の事を占ってみたのです。すると、星の声がアニエスさんと行動を共にするようにと言っておりまして」
「えっ!? わ、私?」
「えぇ。そこで、アニエスさん。非常に申し訳ないのですが、暫く一緒に同行させていただけないでしょうか。アニエスさん程、料理は上手くありませんが、家事全般と占いが出来ます。お願い致しますっ!」
「……み、皆はどうかな? 私は構わないけど」
私は特に問題ないけど、イナリとコリンはどうなんだろう?
「ボクは別に良いよー!」
『我も別に構わぬぞ。魔力の量は多いが、敵意がない事はわかったらかな』
コリンもイナリも快諾してくれたので、改めてロレッタさんに向き直る。
「……という訳で、大丈夫です。ロレッタさん、これから宜しくお願い致します」
「あ、ありがとうございます! アニエスさん、コリン君。あと、キツネちゃん? 宜しくお願い致しますね」
「うん! こちらこそ、宜しくねー!」
ロレッタさんが深々と頭を下げ、コリンが返事をしていたけど、キツネちゃん……か。
いやまぁイナリは子狐の姿の時は、冒険者ギルドから渡されたリボンを身に着けているからね。
ちゃん付けで呼ばれても仕方がな……あ、うん。ちょっと不機嫌そうかも。
とはいえ、いきなり本当の話をしても良いかわからないし、暫くは仕方ないかな。
「えっと、ひとまず南西に向かう……で良いのよね?」
「そう……ですね。トリスタン王子は南西に向かっているはずですので、止めるのであればそちらへ向かうべきかと。ただ、そうは言っても方角しかわからないので、行き過ぎてしまう……可能性もありますが」
「少なくとも、フランセーズ国内ではトリスタン王子の事を知っている人も多いと思うから、聞き込みをしながらイスパナへ向かいましょう」
ロレッタさんと共に、魔剣と同じ様な武器の封印を解こうとするトリスタン王子を探して止める事にした。
ソフィアさんに対抗意識を燃やしていたように思えたけど、水の回転でポーションの効能が上がるっていうのは、神水を隠す為の嘘なんです。
もしも私が言った水の回転について研究をしても、時間の無駄になっちゃうんだけど……いやでも、試験官として得た情報を私的に使わないって言っていたし、私が気にし過ぎかな。
「ただいまー!」
「お姉ちゃん、どうだったー?」
「何とか合格したわよ」
「よかったねー! お姉ちゃん、いっぱい勉強していたもんねー!」
ソフィアさんの家に戻ると、コリンが最初に出迎えてくれた。
『アニエスよ、おめでとう。お主なら、きっと大丈夫だと思っておったぞ』
「アニエスさん、おめでとうございます」
「うん、皆ありがとう!」
それから、イナリとロレッタさんにも祝ってもらい……今まで、こういうのがなかったから、ちょっと照れるかな。
なので、話題を変える為にも、私が試験を受ける前にロレッタさんが言いたそうにしていた事を聞いてみる。
「えっと、ひとまず私の用事は済んだので、ロレッタさんのお話を聞かせていただければと」
「はい。昨晩は何故か身体に魔力が溢れていたので、私の占星術で普段は占う事が出来ない、自分自身の事を占ってみたのです。すると、星の声がアニエスさんと行動を共にするようにと言っておりまして」
「えっ!? わ、私?」
「えぇ。そこで、アニエスさん。非常に申し訳ないのですが、暫く一緒に同行させていただけないでしょうか。アニエスさん程、料理は上手くありませんが、家事全般と占いが出来ます。お願い致しますっ!」
「……み、皆はどうかな? 私は構わないけど」
私は特に問題ないけど、イナリとコリンはどうなんだろう?
「ボクは別に良いよー!」
『我も別に構わぬぞ。魔力の量は多いが、敵意がない事はわかったらかな』
コリンもイナリも快諾してくれたので、改めてロレッタさんに向き直る。
「……という訳で、大丈夫です。ロレッタさん、これから宜しくお願い致します」
「あ、ありがとうございます! アニエスさん、コリン君。あと、キツネちゃん? 宜しくお願い致しますね」
「うん! こちらこそ、宜しくねー!」
ロレッタさんが深々と頭を下げ、コリンが返事をしていたけど、キツネちゃん……か。
いやまぁイナリは子狐の姿の時は、冒険者ギルドから渡されたリボンを身に着けているからね。
ちゃん付けで呼ばれても仕方がな……あ、うん。ちょっと不機嫌そうかも。
とはいえ、いきなり本当の話をしても良いかわからないし、暫くは仕方ないかな。
「えっと、ひとまず南西に向かう……で良いのよね?」
「そう……ですね。トリスタン王子は南西に向かっているはずですので、止めるのであればそちらへ向かうべきかと。ただ、そうは言っても方角しかわからないので、行き過ぎてしまう……可能性もありますが」
「少なくとも、フランセーズ国内ではトリスタン王子の事を知っている人も多いと思うから、聞き込みをしながらイスパナへ向かいましょう」
ロレッタさんと共に、魔剣と同じ様な武器の封印を解こうとするトリスタン王子を探して止める事にした。
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