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第1章 神聖魔法を極めた聖女。魔法学校へ入学する
挿話7 既に限界間近の聖女シャルロット
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バティスト王子に取り入り、聖女となって数日目の朝。
「シャルロット様! シャルロット様! 起きて下さいっ! もう朝のお祈りの時間が、本当に迫っていますっ!」
うぅ……本当に眠い。辛い。休みたい。
ここまで精神的にも肉体的にもキツいのは、あのバカ王子のせいだ。
何が、場所が離れていても会話する事が出来るマジックアイテムよっ!
バカ王子が変な物を置いていって、夜中まで延々と下らない話に付き合わされたので、睡眠時間がごっそり削られている。
私は夜明け前に起こされるけど、あのバカ王子は、今頃のうのうと惰眠を貪っているのでしょうね!
「……そう言えば、ソフィアにも同じマジックアイテムをプレゼントしたけど、魔力の相性が悪くて作動しなかった……って言っていたわね。もしかして、適当な事を言って、故意にマジックアイテムを壊したの!?」
思わず、ゴクリと喉が鳴る。
このマジックアイテムを破壊すれば、連日の睡眠不足が多少マシになるはず。
王子からのプレゼントだけど、私の命が掛かっているんだ。
ソフィアも壊したんだし、私だって、壊しても良いわよね?
「とぉりゃぁぁぁっ!」
私の掌よりも少し大きな、四角いマジックアイテムを壁に叩き付け……こ、壊れてない!?
魔力でコーティングされているっ!?
これを壊そうと思ったら、強制解除呪文で防御魔法を除去するか、より強い魔力で攻撃しないといけないんだけど、私は強制解除呪文だなんて高等魔法は使えないし、攻撃魔法も使えない。
くっ……ソフィアは強制解除魔法も攻撃魔法も使えるから壊せたんだ!
あぁぁぁっ! チクショーっ!
ソフィアはズルいのよっ! 聖女になる前から沢山魔法が使えて!
何とか、このマジックアイテムを壊さないと!
「シャルロット様! 扉を無理矢理開けますよ!? 良いですね!?」
「はいはいはいはいっ! 今行くわよっ!」
……
もう無理。
これで、お昼にまたバカ王子が来て、私の睡眠を邪魔するような事があれば、もう聖女の勤めをボイコットするかもしれない。
いえ、確かに私が聖女になりたいって言った。
王族に嫁ぎたいとも言った。
けど、それにしてもキツ過ぎる。
そんな事を思いながら、午前の勤めを終えると、昼食を取らずにそのまま自室で仮眠を取る事にした。
今日はバカ王子が来ませんように。
「シャルロット様、シャルロット様。起きてください。午後のお勤めの時間です」
お昼の休憩時間を全て睡眠に費やしたからか、頭もスッキリしたし、何より眠気がかなり消えた。
どうやら今日はバカ王子が来なかったみたい。
良かった。本当に良かった。
上機嫌で皆の所へ戻ると、
「ではシャルロット様。本日は、以前より依頼の有りました、悪魔祓いの日となります。ご準備は宜しいでしょうか」
「……は?」
「ですから、これから悪魔祓いに向かっていただきます。朝食の時にも、お伝えしましたよね?」
お伝えしましたよね? ……って、朝は寝不足でボーっとしてたし、そんなの聞いている訳ないじゃないっ!
「ちょ、ちょっと待って。これって聖女の勤めなの!?」
「はい。ソフィア様は数々の悪魔を屠り、不死を天に召されてきましたよ?」
だから、私は攻撃魔法も浄化魔法も使えないってば!
……思い返せば、時々ソフィアが少しの侍祭だけを連れて、何処かへ行っている事があった。
私は同行した事がないから、てっきりサボっているのだと思っていたけど……まさか、この為だったの!?
「ソフィア様は神聖魔法で倒していましたが、一先ず聖水があれば何とかなるかもしれません。頑張ってください」
「頑張ってください……って、え? どういう事!?」
「そういう事です。私たちは、目的地までの道案内しかしませんから」
「待って! いきなり実戦とか無理だから! ちょ……お願い、助けてぇぇぇっ!」
……悪魔と戦うなんて、無理ぃぃぃっ!
「シャルロット様! シャルロット様! 起きて下さいっ! もう朝のお祈りの時間が、本当に迫っていますっ!」
うぅ……本当に眠い。辛い。休みたい。
ここまで精神的にも肉体的にもキツいのは、あのバカ王子のせいだ。
何が、場所が離れていても会話する事が出来るマジックアイテムよっ!
バカ王子が変な物を置いていって、夜中まで延々と下らない話に付き合わされたので、睡眠時間がごっそり削られている。
私は夜明け前に起こされるけど、あのバカ王子は、今頃のうのうと惰眠を貪っているのでしょうね!
「……そう言えば、ソフィアにも同じマジックアイテムをプレゼントしたけど、魔力の相性が悪くて作動しなかった……って言っていたわね。もしかして、適当な事を言って、故意にマジックアイテムを壊したの!?」
思わず、ゴクリと喉が鳴る。
このマジックアイテムを破壊すれば、連日の睡眠不足が多少マシになるはず。
王子からのプレゼントだけど、私の命が掛かっているんだ。
ソフィアも壊したんだし、私だって、壊しても良いわよね?
「とぉりゃぁぁぁっ!」
私の掌よりも少し大きな、四角いマジックアイテムを壁に叩き付け……こ、壊れてない!?
魔力でコーティングされているっ!?
これを壊そうと思ったら、強制解除呪文で防御魔法を除去するか、より強い魔力で攻撃しないといけないんだけど、私は強制解除呪文だなんて高等魔法は使えないし、攻撃魔法も使えない。
くっ……ソフィアは強制解除魔法も攻撃魔法も使えるから壊せたんだ!
あぁぁぁっ! チクショーっ!
ソフィアはズルいのよっ! 聖女になる前から沢山魔法が使えて!
何とか、このマジックアイテムを壊さないと!
「シャルロット様! 扉を無理矢理開けますよ!? 良いですね!?」
「はいはいはいはいっ! 今行くわよっ!」
……
もう無理。
これで、お昼にまたバカ王子が来て、私の睡眠を邪魔するような事があれば、もう聖女の勤めをボイコットするかもしれない。
いえ、確かに私が聖女になりたいって言った。
王族に嫁ぎたいとも言った。
けど、それにしてもキツ過ぎる。
そんな事を思いながら、午前の勤めを終えると、昼食を取らずにそのまま自室で仮眠を取る事にした。
今日はバカ王子が来ませんように。
「シャルロット様、シャルロット様。起きてください。午後のお勤めの時間です」
お昼の休憩時間を全て睡眠に費やしたからか、頭もスッキリしたし、何より眠気がかなり消えた。
どうやら今日はバカ王子が来なかったみたい。
良かった。本当に良かった。
上機嫌で皆の所へ戻ると、
「ではシャルロット様。本日は、以前より依頼の有りました、悪魔祓いの日となります。ご準備は宜しいでしょうか」
「……は?」
「ですから、これから悪魔祓いに向かっていただきます。朝食の時にも、お伝えしましたよね?」
お伝えしましたよね? ……って、朝は寝不足でボーっとしてたし、そんなの聞いている訳ないじゃないっ!
「ちょ、ちょっと待って。これって聖女の勤めなの!?」
「はい。ソフィア様は数々の悪魔を屠り、不死を天に召されてきましたよ?」
だから、私は攻撃魔法も浄化魔法も使えないってば!
……思い返せば、時々ソフィアが少しの侍祭だけを連れて、何処かへ行っている事があった。
私は同行した事がないから、てっきりサボっているのだと思っていたけど……まさか、この為だったの!?
「ソフィア様は神聖魔法で倒していましたが、一先ず聖水があれば何とかなるかもしれません。頑張ってください」
「頑張ってください……って、え? どういう事!?」
「そういう事です。私たちは、目的地までの道案内しかしませんから」
「待って! いきなり実戦とか無理だから! ちょ……お願い、助けてぇぇぇっ!」
……悪魔と戦うなんて、無理ぃぃぃっ!
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