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第1章 神聖魔法を極めた聖女。魔法学校へ入学する
第10話 授業終了
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「分かった! そうか……そういう事か。アルフレッド様が力を振るわれたのですね?」
「……何の話だ?」
「先程居た悪魔が消えた理由ですよ。いや、剣聖の息子殿は流石ですね」
バカ貴族――もとい、マルクが突然媚びへつらうようにアルフレッドへ揉み手で寄って行くと、一人でウンウンと頷きだした。
……ダメだ。私、この人が何を考えているのか、さっぱり分からないわ。
呆れて物も言えずに居ると、
「……なぁ、ソフィア。アイツ、何を言っているんだ? サッパリ理解出来ないんだが」
「私だって分からないわよ」
「そうか。……ところで話は変わるが、ソフィアの右隣の席……さっき俺が座っていた席なんだが、どうやら何かの呪いが掛かっているらしい。突然、見知らぬ場所へ飛ばされたんだ。ソフィアも間違って座らないようにしろよ」
またもやアルフレッドが馴れ馴れしく話し掛けてきた。
ただ、街道へ転送されたのが、席に何か仕掛けられていたと思っているのか、最初とは逆の左隣の席へ着いたのは少し面白い。
……というか、これだけ広い教室なのに、どうして私の隣の席へ座るのかしら。
「……こほん。えー、マルク……様。先程の件について、後でお話をさせていただけないでしょうか」
「断る。俺様の貴重な時間を、一教師であるお前如きにやる程、俺様は暇ではない」
「……そうですか。まぁ一先ず、今日の召喚魔法の授業はここまでとなります」
おそらく、バカ貴族が召喚した悪魔について聞くつもりだったのだろうけど……忙しいからって理由で、こんな大事な事を終わらせてしまうの?
大丈夫? 絶対に、このバカ貴族は同じ事を繰り返すわよ!?
そんな事を考えていると、
「ちょ、ちょっと待ってくれ。召喚魔法の授業が終わり……って、俺は何も授業内容を聞いて無いんだけど! 俺、ちゃんと魔法を勉強しないと、親父がキレるんだよな」
アルフレッドが半泣きになっている。
うーん。転送して授業を受けられなくしたのは私だけど、でもその原因を作ったのも、アルフレッドだし……
「し、仕方ないわね。今日の授業内容だけで良ければ、私が説明してあげるわ」
「え!? マジで!? ありがとう! ソフィアちゃん、マジ天使! あ……もしかして、俺のメイドになってくれる気になったとか?」
「……」
「冷たいっ! 目が冷たいぞ、ソフィアっ!」
一瞬でも悪い事したな……と思ってしまった気持ちを返して欲しい。
とりあえず、放課後に今日の授業内容を教えるという約束をして、次の授業……って、あれ? ヴィクトール先生が教室に入って来た。
本日二度目の錬金魔法の授業なのかしら。
「皆、入学初日の授業お疲れ様。今日から寮暮らしになる生徒も居るので、一年生は全員これで今日の授業は終了です。尚、明日からは今日配布した制服で登校してください。何か質問がある人は?」
「あの、寮ってどこにあるんですか?」
「学校の裏側にあるよ。すぐ近くだから、行けば分かると思うよ」
学校の裏側に寮があるんだ。
どんな部屋だろうと、楽しみにしていると、
「じゃあ、この後ソフィアの部屋でお勉強か! 楽しみだな!」
「……アルフレッド。何を言っているのか、意味が分からないんだけど」
「だって、授業内容を教えてくれるんだろ?」
「えぇ、この教室でね」
アルフレッドが意味不明な事を言ってきた。
貴族は皆、何か考え方がおかしいんじゃないかしら。
「へぇ、早速自主勉強か。流石はSクラスの生徒だね。よし、今日は授業も終わったし、僕も付き合おう」
「えぇー。俺はソフィアと二人で……」
「え、ヴィクトール先生も混ざってくれるんですか? ありがとうございます!」
錬金魔法は失敗したままだったし、もう少し練習したかったから、先生が付き合ってくれるのは心強い。
笑顔のヴィクトール先生と、何故か不満げなアルフレッドと共に授業の復習を行い、魔法学校の初日が終了した。
「……何の話だ?」
「先程居た悪魔が消えた理由ですよ。いや、剣聖の息子殿は流石ですね」
バカ貴族――もとい、マルクが突然媚びへつらうようにアルフレッドへ揉み手で寄って行くと、一人でウンウンと頷きだした。
……ダメだ。私、この人が何を考えているのか、さっぱり分からないわ。
呆れて物も言えずに居ると、
「……なぁ、ソフィア。アイツ、何を言っているんだ? サッパリ理解出来ないんだが」
「私だって分からないわよ」
「そうか。……ところで話は変わるが、ソフィアの右隣の席……さっき俺が座っていた席なんだが、どうやら何かの呪いが掛かっているらしい。突然、見知らぬ場所へ飛ばされたんだ。ソフィアも間違って座らないようにしろよ」
またもやアルフレッドが馴れ馴れしく話し掛けてきた。
ただ、街道へ転送されたのが、席に何か仕掛けられていたと思っているのか、最初とは逆の左隣の席へ着いたのは少し面白い。
……というか、これだけ広い教室なのに、どうして私の隣の席へ座るのかしら。
「……こほん。えー、マルク……様。先程の件について、後でお話をさせていただけないでしょうか」
「断る。俺様の貴重な時間を、一教師であるお前如きにやる程、俺様は暇ではない」
「……そうですか。まぁ一先ず、今日の召喚魔法の授業はここまでとなります」
おそらく、バカ貴族が召喚した悪魔について聞くつもりだったのだろうけど……忙しいからって理由で、こんな大事な事を終わらせてしまうの?
大丈夫? 絶対に、このバカ貴族は同じ事を繰り返すわよ!?
そんな事を考えていると、
「ちょ、ちょっと待ってくれ。召喚魔法の授業が終わり……って、俺は何も授業内容を聞いて無いんだけど! 俺、ちゃんと魔法を勉強しないと、親父がキレるんだよな」
アルフレッドが半泣きになっている。
うーん。転送して授業を受けられなくしたのは私だけど、でもその原因を作ったのも、アルフレッドだし……
「し、仕方ないわね。今日の授業内容だけで良ければ、私が説明してあげるわ」
「え!? マジで!? ありがとう! ソフィアちゃん、マジ天使! あ……もしかして、俺のメイドになってくれる気になったとか?」
「……」
「冷たいっ! 目が冷たいぞ、ソフィアっ!」
一瞬でも悪い事したな……と思ってしまった気持ちを返して欲しい。
とりあえず、放課後に今日の授業内容を教えるという約束をして、次の授業……って、あれ? ヴィクトール先生が教室に入って来た。
本日二度目の錬金魔法の授業なのかしら。
「皆、入学初日の授業お疲れ様。今日から寮暮らしになる生徒も居るので、一年生は全員これで今日の授業は終了です。尚、明日からは今日配布した制服で登校してください。何か質問がある人は?」
「あの、寮ってどこにあるんですか?」
「学校の裏側にあるよ。すぐ近くだから、行けば分かると思うよ」
学校の裏側に寮があるんだ。
どんな部屋だろうと、楽しみにしていると、
「じゃあ、この後ソフィアの部屋でお勉強か! 楽しみだな!」
「……アルフレッド。何を言っているのか、意味が分からないんだけど」
「だって、授業内容を教えてくれるんだろ?」
「えぇ、この教室でね」
アルフレッドが意味不明な事を言ってきた。
貴族は皆、何か考え方がおかしいんじゃないかしら。
「へぇ、早速自主勉強か。流石はSクラスの生徒だね。よし、今日は授業も終わったし、僕も付き合おう」
「えぇー。俺はソフィアと二人で……」
「え、ヴィクトール先生も混ざってくれるんですか? ありがとうございます!」
錬金魔法は失敗したままだったし、もう少し練習したかったから、先生が付き合ってくれるのは心強い。
笑顔のヴィクトール先生と、何故か不満げなアルフレッドと共に授業の復習を行い、魔法学校の初日が終了した。
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