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第15話 魔法使い見習いのソフィア
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「あぁ、そうだよ。ただ、正確に言うとここは職業学校の宿舎だけどね」
「よかったー! ここまで物凄く遠かったじゃないですかー。もしも、これで違う場所だったら……って、ビクビクしちゃいましたよー」
「わかる! 俺たちも昨日来たんだけど、道を間違えたんじゃないかって何回思った事か」
「ですよねー! あ、私はソフィアっていう名前なんですけど、お兄さんは?」
「すまない。俺はアルフレッドだ。こっちは、フレイア。これからよろしく頼むよ」
ソフィアと名乗った少女は、自身の身長と同じくらいの長い杖を持っているので、魔法を使うのだろうか。
この世界に魔法がある事は姉さんから聞いて居るけど、魔法らしい魔法といえば、クララの治癒魔法しか見た事が無いんだよな。
しかもハッキリとは見ていないから、是非とも魔法というのを見てみたい。
「とりあえず、その中に荷物なんかを置くんだけど、仕切りとかが無いから、貴重品は置かない方が良いかもしれないな」
「えっ!? そうなんですか。それはちょっと困りましたね。見ての通り、私は魔法使い志望なので、腕力も体力もなくて……ここへ来るのも、体力の限界で休み休み来たくらいなんです。出来れば杖以外の荷物は置いておきたいんですけど……」
「そういう事なら……フレイア。ソフィアの荷物を聖壁の中へ入れてあげる事は出来ないだろうか」
ソフィアが困っていたので、フレイアに聞いてみたのだが……あれ? 何か不機嫌になってないか?
「フレイア、どうかしたのか? やっぱり体調が……」
「ち、違うんだ。その……いや、何でもない。ソフィア殿の荷物を聖壁で守れば良いのだな? 任せておけ」
そう言って、フレイアがソフィアのリュックを預かり、二人で宿舎の中へ。
聖壁スキルの説明を行い、戻って来た。
「フレイアさん、ありがとうございます」
「いや、大した事ではないから気にしないでくれ」
「ところで講習は明日からで、今日は自主訓練だって話を聞いたんですが、お二人は何をされているのですか?」
「私とアルフレッドは、前衛タイプだからな。私がアルフレッドに胸を借りて稽古をつけてもらっているのだが……生憎、二人とも魔法は使わないのだ」
「そう……ですか。わかりました。では私は、その辺で魔法の練習をしてきますね。夕方までには戻りますねー!」
そう言って、ソフィアが森の中へと姿を消す。
今の所、この辺で魔物は見かけていないが、大丈夫だろうか。
「さて、アルフレッド。私たちも訓練を再会しようではないか」
「そうだな……だが、ソフィアの近くでも構わないだろうか。もしも魔物が現れた場合、彼女は先ず対応出来ないと思うんだ」
「まぁ、そうだな。正直言って、強そうには見えなかった」
「だよな。俺もそう思ってさ」
ソフィアは歩き方とか身のこなしとか……隙だらけなんだよね。
後衛で魔法を使うタイプだと思うから、そういう身体能力よりも、魔法の力的なのが重要なんだろうけど、近付いてしまえば白虎の力を使わなくても勝てそうだしさ。
魔物とかと戦う時も、前衛に守ってもらって、後方から攻撃魔法を使ったりするんだろうし、一人で行動している時に魔物と遭遇してしまったら、為す術もないと思うんだ。
フレイアと考えが同じだと分かったので、早速移動しようとしたんだけど、
「アルフレッド。少し待って欲しい。私もソフィアは弱いと思うが、しかしそれは過保護ではないだろうか」
「そうかな? 確かに、これから冒険者としてやっていく訳だけど、今は未だ見習いだし……」
「そういう意味ではなくて、ここは冒険者になる為の見習いが集まる学校の敷地なのだろう? そんな場所に魔物が出るとは思えないという事だ」
「それはそうだけど、万が一って事はないか?」
フレイアから待ったが掛かってしまった。
だけどフレイアの言い分も分からなくはないので、結果としてギリギリ小さく視界に入るくらいの距離という、何とも微妙な場所で修行をする事に。
出来ればソフィアの魔法を見たかったんだけど、無断で他人の手の内を知るのも良くないかと思い、フレイアとの稽古に専念する事にした。
……何となくだけど、フレイアの剣が鋭く、昨日よりも力が込められている気がするんだけど……き、気合が入っているのだろう。
「よかったー! ここまで物凄く遠かったじゃないですかー。もしも、これで違う場所だったら……って、ビクビクしちゃいましたよー」
「わかる! 俺たちも昨日来たんだけど、道を間違えたんじゃないかって何回思った事か」
「ですよねー! あ、私はソフィアっていう名前なんですけど、お兄さんは?」
「すまない。俺はアルフレッドだ。こっちは、フレイア。これからよろしく頼むよ」
ソフィアと名乗った少女は、自身の身長と同じくらいの長い杖を持っているので、魔法を使うのだろうか。
この世界に魔法がある事は姉さんから聞いて居るけど、魔法らしい魔法といえば、クララの治癒魔法しか見た事が無いんだよな。
しかもハッキリとは見ていないから、是非とも魔法というのを見てみたい。
「とりあえず、その中に荷物なんかを置くんだけど、仕切りとかが無いから、貴重品は置かない方が良いかもしれないな」
「えっ!? そうなんですか。それはちょっと困りましたね。見ての通り、私は魔法使い志望なので、腕力も体力もなくて……ここへ来るのも、体力の限界で休み休み来たくらいなんです。出来れば杖以外の荷物は置いておきたいんですけど……」
「そういう事なら……フレイア。ソフィアの荷物を聖壁の中へ入れてあげる事は出来ないだろうか」
ソフィアが困っていたので、フレイアに聞いてみたのだが……あれ? 何か不機嫌になってないか?
「フレイア、どうかしたのか? やっぱり体調が……」
「ち、違うんだ。その……いや、何でもない。ソフィア殿の荷物を聖壁で守れば良いのだな? 任せておけ」
そう言って、フレイアがソフィアのリュックを預かり、二人で宿舎の中へ。
聖壁スキルの説明を行い、戻って来た。
「フレイアさん、ありがとうございます」
「いや、大した事ではないから気にしないでくれ」
「ところで講習は明日からで、今日は自主訓練だって話を聞いたんですが、お二人は何をされているのですか?」
「私とアルフレッドは、前衛タイプだからな。私がアルフレッドに胸を借りて稽古をつけてもらっているのだが……生憎、二人とも魔法は使わないのだ」
「そう……ですか。わかりました。では私は、その辺で魔法の練習をしてきますね。夕方までには戻りますねー!」
そう言って、ソフィアが森の中へと姿を消す。
今の所、この辺で魔物は見かけていないが、大丈夫だろうか。
「さて、アルフレッド。私たちも訓練を再会しようではないか」
「そうだな……だが、ソフィアの近くでも構わないだろうか。もしも魔物が現れた場合、彼女は先ず対応出来ないと思うんだ」
「まぁ、そうだな。正直言って、強そうには見えなかった」
「だよな。俺もそう思ってさ」
ソフィアは歩き方とか身のこなしとか……隙だらけなんだよね。
後衛で魔法を使うタイプだと思うから、そういう身体能力よりも、魔法の力的なのが重要なんだろうけど、近付いてしまえば白虎の力を使わなくても勝てそうだしさ。
魔物とかと戦う時も、前衛に守ってもらって、後方から攻撃魔法を使ったりするんだろうし、一人で行動している時に魔物と遭遇してしまったら、為す術もないと思うんだ。
フレイアと考えが同じだと分かったので、早速移動しようとしたんだけど、
「アルフレッド。少し待って欲しい。私もソフィアは弱いと思うが、しかしそれは過保護ではないだろうか」
「そうかな? 確かに、これから冒険者としてやっていく訳だけど、今は未だ見習いだし……」
「そういう意味ではなくて、ここは冒険者になる為の見習いが集まる学校の敷地なのだろう? そんな場所に魔物が出るとは思えないという事だ」
「それはそうだけど、万が一って事はないか?」
フレイアから待ったが掛かってしまった。
だけどフレイアの言い分も分からなくはないので、結果としてギリギリ小さく視界に入るくらいの距離という、何とも微妙な場所で修行をする事に。
出来ればソフィアの魔法を見たかったんだけど、無断で他人の手の内を知るのも良くないかと思い、フレイアとの稽古に専念する事にした。
……何となくだけど、フレイアの剣が鋭く、昨日よりも力が込められている気がするんだけど……き、気合が入っているのだろう。
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