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第11話 冒険者学校の宿舎
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「む。君たちが今回の新人か。連絡は受けている。一人は有名人らしいが、ここへ来た以上は特別扱いはしないから、そのつもりで」
フレイアと共に、冒険者ギルドで指示された場所へ行くと、如何にも歴戦の勇士……といった感じの、古傷だらけのオジサンが居た。
街から外れて、どんどん森の中の道を進んで行くので、ちょっと不安だったけど、どうやら場所は合って居るらしい。
ただ、学校の建物は何処にあるのだろうか。
説明か何かがあるのだと思って暫く待っていると……うん。何にも喋ってくれないな。
「すみません。俺たちはここで冒険者になる為の訓練が受けられると聞いて来たのですが、何処で何をすれば良いのでしょうか?」
「職業学校は、毎週月曜日始まりだ。今日と明日は何もカリキュラムが無いから、自主訓練となる」
「あ、そういう事ですか。聞いた所によると、宿泊出来る場所があるとか……」
「うむ。そこの道を真っすぐ進んで行くと、看板が出ている。一本道だから迷う事は無いだろう」
「ありがとうございます」
オジサンに礼を言って、教えてもらった道を進んで行く事に。
ちなみに曜日は日本と同じで、今日は土曜日らしい。
つまり、この職業学校は完全週休二日制という事か。
俺は日本で週七日でバイトを入れていたから……こっちの世界の方が労働環境は良い気がするな。
「ふふっ、二日間も自由な時間があるのか。アルフレッド……荷物を置いたら、早速手合せを頼む」
「えーっと、お手柔らかに頼むよ」
そんな事を話しながらフレイアと共に歩き……一向に看板とやらが見えてこないんだが。
もしかして、見落としたのか?
だが道はまだ真っすぐ進んでいるし……もう少しだけ行ってみよう。
この、もう少しだけ行ってみよう……という葛藤を数回繰り返した所で、ようやく「宿舎」と書かれた看板を見つけた。
「お、思っていたより遥かに遠かったな」
「そうだな。しかし、これくらいの距離であれば走ればすぐだ。それより、早く手合せを」
フレイアは元気だな。
俺は白虎の力を使わずに歩いて来たから、少し休憩したい所だが……この家かな?
「失礼しまーす」
「ん? 新入りか? ……おっ、やっと女が来たな! へっへっへ……兄ちゃん。その女は、お前の恋人か?」
「えっ!? 違いますけど」
「そうか。うへへ……まぁ来なよ。ここの説明をしてやろう」
一軒だけポツンとある家に入ると、中は学校の教室くらいの広さで、ガラの悪そうな二人の男が居た。
聞けば、俺と同じ冒険者志望らしくて、もう半年もここで暮らして居るのだとか。
それから、家の中は壁も仕切りもなく、男女別で宿舎がある訳でもなく、全員でここに泊るそうだ。
「という事は、私とアルフレッドが一つ屋根の下で……恋人では無いと言われてしまったが、これはチャンス……」
「ん? フレイア。何か言ったか?」
「いや、何も言っていないぞ? それより、早く修行をしようではないか」
そう言って、フレイアが荷物を置くが……これ、盗まれたりしないだろうか。
金庫やロッカー的な物が一切無いんだよな。
フレイアは大きなカバンが三つあり、俺はズタ袋が一つ。
フレイアのカバンの中身は知らないが、俺はこのズタ袋が全財産……は言い過ぎだが、万が一盗まれたりすると、かなり辛い物だ。
そんな事を考えていると、
「どうしたんだ、アルフレッド。あぁ、荷物なら私に任せろ。≪聖壁≫」
フレイアが自身のカバンと俺のズタ袋を一つに纏め、何かのスキルを発動させた。
荷物が半透明の白い壁で覆われて居るのだが、これは何だろうか?
「あ、アルフレッドも不用意に触らないように。触れたら聖属性魔法が発動して、腕くらいなら吹っ飛ぶから」
「え!? あの壁の内側は大丈夫なの!?」
「もちろんだ。それより、早く行こう。時間が勿体ない」
そう言って、フレイアが俺の手を取って外へ。
その際に、
「ちっ……男はともかく、女は手強そうだな」
「まぁ焦るなよ。いつもの通りいこうぜ」
二人の男が何か言っていたような気がしたのだが……強制的にフレイアの修行に付き合わされる事になってしまった。
フレイアと共に、冒険者ギルドで指示された場所へ行くと、如何にも歴戦の勇士……といった感じの、古傷だらけのオジサンが居た。
街から外れて、どんどん森の中の道を進んで行くので、ちょっと不安だったけど、どうやら場所は合って居るらしい。
ただ、学校の建物は何処にあるのだろうか。
説明か何かがあるのだと思って暫く待っていると……うん。何にも喋ってくれないな。
「すみません。俺たちはここで冒険者になる為の訓練が受けられると聞いて来たのですが、何処で何をすれば良いのでしょうか?」
「職業学校は、毎週月曜日始まりだ。今日と明日は何もカリキュラムが無いから、自主訓練となる」
「あ、そういう事ですか。聞いた所によると、宿泊出来る場所があるとか……」
「うむ。そこの道を真っすぐ進んで行くと、看板が出ている。一本道だから迷う事は無いだろう」
「ありがとうございます」
オジサンに礼を言って、教えてもらった道を進んで行く事に。
ちなみに曜日は日本と同じで、今日は土曜日らしい。
つまり、この職業学校は完全週休二日制という事か。
俺は日本で週七日でバイトを入れていたから……こっちの世界の方が労働環境は良い気がするな。
「ふふっ、二日間も自由な時間があるのか。アルフレッド……荷物を置いたら、早速手合せを頼む」
「えーっと、お手柔らかに頼むよ」
そんな事を話しながらフレイアと共に歩き……一向に看板とやらが見えてこないんだが。
もしかして、見落としたのか?
だが道はまだ真っすぐ進んでいるし……もう少しだけ行ってみよう。
この、もう少しだけ行ってみよう……という葛藤を数回繰り返した所で、ようやく「宿舎」と書かれた看板を見つけた。
「お、思っていたより遥かに遠かったな」
「そうだな。しかし、これくらいの距離であれば走ればすぐだ。それより、早く手合せを」
フレイアは元気だな。
俺は白虎の力を使わずに歩いて来たから、少し休憩したい所だが……この家かな?
「失礼しまーす」
「ん? 新入りか? ……おっ、やっと女が来たな! へっへっへ……兄ちゃん。その女は、お前の恋人か?」
「えっ!? 違いますけど」
「そうか。うへへ……まぁ来なよ。ここの説明をしてやろう」
一軒だけポツンとある家に入ると、中は学校の教室くらいの広さで、ガラの悪そうな二人の男が居た。
聞けば、俺と同じ冒険者志望らしくて、もう半年もここで暮らして居るのだとか。
それから、家の中は壁も仕切りもなく、男女別で宿舎がある訳でもなく、全員でここに泊るそうだ。
「という事は、私とアルフレッドが一つ屋根の下で……恋人では無いと言われてしまったが、これはチャンス……」
「ん? フレイア。何か言ったか?」
「いや、何も言っていないぞ? それより、早く修行をしようではないか」
そう言って、フレイアが荷物を置くが……これ、盗まれたりしないだろうか。
金庫やロッカー的な物が一切無いんだよな。
フレイアは大きなカバンが三つあり、俺はズタ袋が一つ。
フレイアのカバンの中身は知らないが、俺はこのズタ袋が全財産……は言い過ぎだが、万が一盗まれたりすると、かなり辛い物だ。
そんな事を考えていると、
「どうしたんだ、アルフレッド。あぁ、荷物なら私に任せろ。≪聖壁≫」
フレイアが自身のカバンと俺のズタ袋を一つに纏め、何かのスキルを発動させた。
荷物が半透明の白い壁で覆われて居るのだが、これは何だろうか?
「あ、アルフレッドも不用意に触らないように。触れたら聖属性魔法が発動して、腕くらいなら吹っ飛ぶから」
「え!? あの壁の内側は大丈夫なの!?」
「もちろんだ。それより、早く行こう。時間が勿体ない」
そう言って、フレイアが俺の手を取って外へ。
その際に、
「ちっ……男はともかく、女は手強そうだな」
「まぁ焦るなよ。いつもの通りいこうぜ」
二人の男が何か言っていたような気がしたのだが……強制的にフレイアの修行に付き合わされる事になってしまった。
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