神様に与えられたのは≪ゴミ≫スキル。家の恥だと勘当されたけど、ゴミなら何でも再生出来て自由に使えて……ゴミ扱いされてた古代兵器に懐かれました

向原 行人

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第2章 ゴミスキルと魔導少女たち

第69話 レナさんのオススメの宿

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「ウインド・シールドっ!」

 レナさんが風の魔法を使用し、飛来する炎の弾を霧散させる。

「レナさん!? あ、ありがとうございます」
「カーディさん。未だです! 私の側へ」
「待って! クリスも来てっ!」

 レナさんに腕を引かれ、クリスと共に馬車の中央へ連れて行かれた所で、

「ウインド・バリア!」

 僕とクリスの周りに半透明の膜が現れた。

「お二人はそこでお待ち下さい」
「仕方ないわね。私が……って、あら? 戦わずに逃げて行ったわよ?」
「うーん、何だったんでしょうね? まぁ私としてはカーディさんがご無事だったので、良かったですが」

 草むらから魔法を放ったと思われる誰かを、マリーが倒そうとしてくれたんだけど、一目散に逃げて行ったらしい。

「周囲に居る冒険者の人たちは、周囲を警戒しているけど……追いかけないの?」
「彼らの依頼内容は、あくまで馬車の護衛であって、襲撃者の捕縛ではありませんので」
「ふぅん、そういうものなのね。まぁいいわ。護衛が居るから、迎撃準備をしていなかったけど、次はこうはいかない。攻撃してきた瞬間に、相手を倒してみせるわ」

 マリーが悔しがっているけど、レナさんが居てくれて本当に助かった。

「それにしてもレナさんは、よくあんなに早く対応出来ましたね」
「え……えぇっと、何かあるんじゃないかなーって、警戒していたら、本当に起こっちゃって」
「でも、その警戒のお陰で助かりました。ありがとうございます」
「いえいえ。カーディさんのお側に居させていただく訳ですから。しっかりカーディさんをお守り致します。ですので、是非私の側に居てくださいね」

 そう言って、風の防御魔法を解除したレナさんが、僕を引き寄せる。

「くっ……み、見ていなさいっ! 次は私が活躍するんだからっ!」

 マリーが窓の外に目を向け、周囲を警戒し、僕も氷の魔銃に魔力を込めて待機しているけれど……

「カーディ様。コーリンの街です」

 以降は襲撃される事なく、無事に次の街へと到着した。
 護衛してくれた冒険者たちや、馬車の御者さんにお礼を言い、街の中へ。

「カーディさん。この街ですと、あちらに見える宿がお勧めですよ。それ程高くなく、ご飯が美味しいと、冒険者さんたちから聞いています」
「そうなんだ。じゃあ、そこにしようか」
「ま、待ってよ。お兄ちゃん、そこの宿にお風呂はあるの? この前みたいに、一緒に……」

 レナさんオススメの宿にしようとしたら、クリスが待ったをかけ、

「お、お風呂は確か無かったのではないかと。しかしながら、料理は美味しいんですよ?」
「ご飯は、別に違うお店で食べれば良いと思うんだー。クリスとしては、お風呂があるかどうかの方が大事だもん!」
「し、しかしながら……そ、そう。お布団……お布団がフカフカなんです。寝心地が良いんですよ」

 レナさんが何とかオススメの宿にしようと、クリスを説得し始める。
 けど残念ながら、これはレナさんの勝ちかな。

「クリス。昨日みたいに女の子同士でお喋りしたいんだろうけど、ベルナルド伯爵の豪邸とは違って、普通の宿にお風呂があったとしても、大人数では入れないと思うんだけど」
「お、大人数じゃなくても良いもん。クリスは、お兄ちゃんと一緒に入りたいんだもん」
「えーっと、それこそ無理じゃないかな? 混浴って事だよね?」
「で、でも……前に泊まった宿は、部屋の中にお風呂があったよね?」
「あれは、結構高額だったし、今は人数も増えているから厳しいかな。それに何より、この街の何処に、そういう宿があるか分からないしさ」

 クリスが言っている宿はシャルロットを外に出せず、自分たちで探して辿りついた宿なんだけど……あの時はめちゃくちゃ大変だったからね。
 あの歩きまくった事を思い出したからか、クリスも折れてくれて、レナさんのオススメの宿へ行く事に。

「すみません。四名なんですが、空いていますか?」
「はいはい、大丈夫ですよ。四部屋ですか?」

 宿屋のオジサンに部屋数を聞かれ……クリスと目が合う。
 僕としては、値段が高くなければ一人一部屋にしたい所だけど、クリスもマリーも、今まで同じ部屋に寝泊まりしてきたしね。
 同じ部屋にして料金を下げるっていう考えもあるけど……レナさんはどうしよう。
 そんな事を考えていると、

「ご主人。私たちは伯爵の……」
「……あぁっ! す、すみません。今日は団体客の予約が入っているんでした。四人部屋が一つ空いているだけなんですけど、そこで宜しいですよね?」

 レナさんの言葉で、何故か全員同じ部屋へ泊まる事になってしまった。
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