英霊召喚 ~ハズレと呼ばれた召喚魔法で、過去の大賢者を召喚して史上最強~

向原 行人

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第9章 ドワーフ婚姻試練

第297話 海の中の呼吸法

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ドランゴがテルマの身請けを済ませてドルム、テルマの3人で船着き場へ向かう時3人をつけるいくつかの影があった。

遠話で呼び寄せられたヘレナの部下だ。

ドランゴ達3人は船着き場で船に乗り、大河を遡った。

影たちは、ドランゴ達に気付かれぬよう、2名は船で、1名は徒歩で岸沿いにドランゴ達を追跡した。

そして湖畔の隠れ家に居たソウ達を発見すると、家が見えるぎりぎりの場所へ2名を監視役に残し、残り1名がヘレナの元へ引き返したのだ。

「ヘレナ様、ソウ達の隠れ家を発見しました、大河の上流にある湖のほとりの家です。」

「よくやったわ。出来る限りの部隊を招集しなさい。隠れ家については他言無用ですわよ。」

「はっ」

ヘレナは兵士を招集するとともに、ヒナ達も教会へ集めた。

「皆さん、ついにソウを発見しました。事前の打ち合わせの通り、各部隊に合流して、指揮官の指示に従ってください。今日こそ、あの凶悪犯を捕まえましょう。」

ヘレナがヒナ達に檄を飛ばした。

「ヒナ、大丈夫?行くの?無理しちゃだめよ。」

ウタが、顔色の優れないヒナを気遣う。

「大丈夫よ。私も行くわ。」

ヒナは内心安堵していた。

(ソウちゃんは死んでなかった。)

ソウとアキト達が戦った時、ソウが瀕死の重傷を負ったことはヒナ自身の目で確認した。

ソウは無抵抗にもかかわらず、アキトと兵士の一方的な攻撃により、倒れた。

ソウの目は生をあきらめたような虚ろな目だった。

だから、ソウが生きていただけで、ヒナは嬉しかったのだ。

その戦闘の後

『ソウが悪魔を召喚して兵士達を皆殺しにしようとした。』

という噂が流れた。
アキトの流した噂だ。

戦いの最後で悪魔が出現したのは、ヒナも目撃しているし、その後へヒナやアキトを含めた兵士全員が倒されたことも間違いない。

しかし、ヒナには、ソウが悪魔を呼び出して自分達を皆殺しにしようとしたとは、どうしても思えなない。

なぜなら、ソウは全くの無抵抗だったし、悪魔に襲われた自分たちも誰一人死んでいないからだ。

ヒナは、ソウを信じることにしていた。

(今度こそ、ソウちゃんを信じよう。ダニクさんが死んだのも、何か理由があるはずだわ。だって、ソウちゃんだもの。あのソウちゃんが、無意味に誰かを傷つけるはずがないもの。)

ヒナは、討伐隊に参加するつもりだったが、ソウを捕縛、又は討伐するつもりなど、さらさらなかった。

(もしソウちゃんに危険が迫れば、私が身を呈してでもソウちゃんを守ろう。)

そう考えていた。

ヘレナがヒナを見つめていた。

(そろそろ危ないわね。ソウを殺せなかったら、何か策を考えなきゃね。)

討伐隊は、一個大隊、約800人で構成されていた。
3個中隊の歩兵、1個中隊の魔法部隊、それぞれの中隊にヒナ達が均等に配置された。

その中には加護の発動していない生徒や、イツキのような戦闘力皆無な生徒も配置されていた。

もちろん、木村や清江も指揮部隊に配置されていた。
ヘレナには考えがあった。

ソウがアキトと戦った時に、全くの無抵抗だと報告を受けていた。

ソウが無抵抗だった理由。それはヒナを庇ってのことだと確信していたのだ。

ならば、ヒナ程ではなくても、他の生徒は弾避けくらいにはなるだろう。
と、考えて、各部隊に生徒を配置したのだ。

木村と清江は、生徒達を戦いの場へ向かわせるのに、反対した。

しかし、アキトが率先して生徒達の出動を促した。

「戦いは俺がする。俺が必ず皆を守るから。行ってくれ。ほとんどの兵士はソウの顔を知らない。兵士の目になって、少しでもこの街に恩返しをしよう。」

アキトにそういわれると生徒たちは拒否できなかった。

レンとイツキも出動に反対したが、日本人特有の

『全体行動意識』

に流されたのと、なぜだかヒナが出動すると言い出したので、ヒナの護衛も兼ねて

『ヒナと同じ部隊に入る。』

ということを条件に参加することにしたのだ。
部隊の前にヘレナと領主が立っている。

領主が一歩前に出た。

「者どもよく聞け。夜間の招集にもかかわらず、よく集合した。今宵の目的は、あの悪魔使いの極悪人、ソウ・ホンダの討伐である。この街を悪魔の手から守るため身命を賭して戦ってもらいたい。お前たちの手で、妻を子を守り抜け。悪魔を葬るのだ。」

「「「おう!!!」」」

兵士が答える。

「ヘレナ殿、後はお任せする。頼むぞ。」

「心得ております。いくら悪魔でも、この人数、それに多くの加護を受けた清江一行も参戦しておりまする。お任せを」

ソウ討伐のための1個大隊800人は、領主の城を静かに出発した。



『ビービービー!!警戒警報、警戒警報』

湖畔の隠れ家に警報が響き渡る

「なんだ、なんだ?」

全員が飛び起きて一階へ集合した。

(タイチさん。何です?)

俺はタイチさんに思念を送った。


『ああん?聞いた通り警戒警報だ。敵襲だとよ。』

(敵襲って?)

『下、おりて来いよ。』

全員が地下室のタイチさんの元に集まった。

『これ見ろ』

タイチさんのフォログラムが消えて、そこにスクリーンが出現した。

そのスクリーンは、上空からの空撮映像のようで、隠れ家中心として半径5キロ四方が縮尺して映し出されている。

『武器を持った歩兵700位、魔法部隊100位の敵意に満ちた奴らが来るってよ。この家の防犯設備が、そう言ってる。』


(800人もの敵か・・逃げるか・・・)

『どうする。消すか?』

「消すって、なにを?」

『敵だよ。ミサイル何本か打てば終わるぞ。』

「この家にそんな設備があるのですか?」

「装甲車には武器があるのに、家自体に防衛システムが無いわけないだろ。」

それもそうだ。

「あ、ちょっと待ってください。これ画像拡大できますか?」

『出来るが、自分でやれ、タッチパネルと同じ操作方法だ。』

俺はスマホの画面をいじるように、スクリーンをフリックしたり、指で画像を広げたりした。

「ほう・・・」

俺の画面操作を全員が感心してみている。

画面をいくつかの場所で拡大すると馬にまたがった、アキトやリュウヤ、その他の同級生が各部隊に見えた。

「やっぱりそうだ。同級生を各部隊に配置している。」

俺が、そうつぶやくとドルムさんが俺を見て

「あの女も来ているのか?」

あの女とはドルムさんが悪魔化した時、その場にいた同級生。

つまりヒナのことだ。

「まだ見ていませんが、おそらく、前回同様、来ているはずです。馬車の中にいるのでしょう。」

ドルムさんがしかめっ面をした。

「そいつは、やっかいだな。」

「ん?どうしてですか?」

「だって、その女が居ると、おめー攻撃できないだろ?こないだみたいに。でも攻撃しなきゃ、ここにいる皆が死ぬかもしれねぇぜ。」

ドルムさんがピンターとルチアを交互に見た。

「敵の狙いは、そこだな。ソウの優しさにつけこんでるんだ。ソウは優ししいから、元の仲間を攻撃できねぇ。だから、各部隊に元の仲間を配置しているんだろうて。」

ドルムさんの言う通りかもしれない。

いくら俺がピンター達を守る覚悟を決めたといっても、獣人化できて強くなったと言っても、中身は16歳の高校生なのだ、同級生を皆殺しになんて出来るはずがない。

アキトくらいなら殺せるかもしれないが、ウタやレン、イツキをこの手で殺すなんて出来ない、それにやっぱりヒナも・・・

「ソウ、オメーが悩むのはよくわかる。しかしどんな無理な選択肢でも、どんな残酷な選択肢でも、いずれかを選択しなきゃならん時は、来る。必ずな。」

そのとおりだ、今俺が何も行動を起こさなければ、俺は殺されるだろうし、場合によってはここにいる全員が死刑になるかもしれない。

ピンターもルチアも・・・

それでも同級生を・・ヒナを殺すことはできない。

どうしようかと悩んでいるとタイチさんが話しかけてきた。

『よくわからないが、攻撃するのかしないのか、どちらも選べないのなら、どちらも選ばなければいいんじゃないか?第三の選択肢もあるはずだ。』

「というと?」

『殺さずに、逃げればいいさ、威嚇の攻撃はするが、殺さなければ良いのだろ?』

なるほどね。

殺さない程度に武器で威嚇して、その隙に装甲車で逃げればいいな。

しかし、それでも問題はいくつか残る。

どうやって、ここがヘレナ達にばれたかわからないが、おそらくドランゴさん達が跡を付けられたのだろう。

そうなると、ドランゴさんも、ゲラニまで連れて行かなくちゃならない。

ドランゴさんは、生きがいともいえる鍛冶屋を手放さなければならない。

それに、手に入れたばかりのこの隠れ家も手放すにはおしい。

なによりもタイチさんを残していく事になる。

『逃げるなら、俺も一緒にいくからな。』

タイチさんが、俺の心配を察したかのように言った。

「タイチさんを持ち運びできるんですか?」

タイチさんの記憶のあるAIはこの家と合体していると思っていた。

『取り外しは無理だ。俺と家は、ほぼ、合体構造だからな。家ごとついてく。』

「え?」

『装甲車と同じように、この家も持ち運びが効く。言わばポータブルハウスだよ。それより、もう時間がねえぞ、行くのか行かねぇのか。どっちだ。』

俺は第三の選択肢を選んだ。

「行きます。逃げます。」

そして俺達全員が、家の外に出て、俺以外は装甲車に乗り込んだ。

俺は、太一さんの指示通り、家の裏手に回り、家の壁の少し出っ張ったB5サイズ位の平面に手を充てて、魔力を流した。

すると、家が3メートル程持ち上がった。
地下室がむき出しになったのだ。

それと同時に外壁がはがれ、屋根が滑り落ち、そこに10メートル四方の白い立方体が出現した。

これこそ、この家の正体で、周囲の壁や屋根は、後から取り付けたものだろう。

家の形は真四角『白いキューブ』といった方がイメージしやすいだろう。

キューブは全体像を表した直後、全体がシュルシュルと収縮して厚さ30センチ位、横60センチ位、縦40センチ位の立方体になった。

取手もついている。

まるで旅行鞄のようだ。

俺はキューブをウルフ(装甲車)のトランクに載せて運転席に飛び乗った。

『こんばんは、ソウ様、目的地をどうぞ。』

ナビが挨拶をしてくれた。

「やぁナビ、今日はドライブじゃなくて戦闘だ。」

『了解しました。戦闘モードにフォルム変更します。』

音もなく両サイドの窓が装甲で覆われた。フロントガラスも一部の視野を残して装甲された。

「敵は、周囲に展開している大部隊の全てだ。ただし、敵ではあるが、殺害を禁じる。怪我は仕方ないが、故意の殺害は止めてくれ。」

『了解しました。』

「やっぱりあめぇーな。ソウ。ま、そんなだから皆お前について来るのかもな。」

ドルムさんがつぶやく。

「わかってます。今は第三の選択肢を取ります。もし、もし、逃げる手段が無くなれば、今いる仲間を優先します。・・・」

「いいよ、お前の思う通りにやんな。なぁドランゴ」

「そうでがすよ。ワッシ達は師匠についていくだけでがんすよ。」

「兄ちゃん。」

「ニイニ」

「ソウ様」

みんなありがとう。俺の我儘につきあってくれて。


「ナビ、ドローン飛ばして偵察映像を出せ。」

『了解』

20秒ほどで、フロント中央のモニターにドローン映像が現れた。

周囲の地形が表示され、その地形の上に敵がブリッツとして明滅している。

ブリッツには大小さまざまなものがあり、画面左にブリッツの凡例が表示されている。

少し大きな赤色ブリッツは騎馬
もう少し大きな青色ブリッツが馬車
一番小さな黄色のブリッツが歩兵のようだ。

馬車の数からして、総数800人位だろう。

自分たちの現在地を元にして、約1キロ先に扇状にブリッツが広がっている。

敵の戦線に隙は無く、どこを通っても兵士とぶつかる状況だ。

俺達の後ろは湖。

2キロ先にある平坦な街道へ出るためには、この扇状に広がった敵兵団のうちのどこかを破らねばならない。

やぶるのは簡単だ。ミサイルを2~3発撃ち込めばよいだけ。

しかし、同級生が邪魔で、無暗に打てない。

「ナビ、敵勢力で、一番手薄なところ、モニターで言えば座標『E-5』辺りの前方にミサイルを2本打ち込んでくれ。ただしミサイルの威力を考慮して、できるだけ死者を出さないようにしてくれ。」

『了解しました。命令を実行すれば、5%の確率で、死者複数名が発生します。実行しますか。』

少し悩んだが、先ほどのドルムさんの言葉が思い出された。

『無理な選択、残酷な選択』

それでも俺は生きたい。ピンターやルチア、仲間を殺させたくない。

「ナビ、実行しろ。」

装甲車側面のミサイル発射管が仰角姿勢になった直後

「シュン!」

というわずかな発射音を立てた。

モニターにミサイルが表示されるが、直ぐに着弾した。

ドゴーン!!! ドゴーン!!!

前方で火柱が二つ上がった。

モニターのブリッツは着弾点を中心に散開したが、それでもなおかつ数十騎の騎馬と100人程度の歩兵が行く手を阻んでいる。

「ナビ、もう一台ドローンを追加して個別の攻撃はできるか?」

『可能です。』

「それなら、騎馬の騎兵を殺害せず、戦意喪失する程度に攻撃してくれ。目標数は100だ。」

『了解しました。』

装甲車上部から、ドローンが飛び立った。

俺は、ウルフ(装甲車)を自ら運転して敵兵団に迫った。

(このウルフを目の当たりにすれば、敵が下がってくれるかもしれない。)

敵兵団を目視できる位置に来た。

多くの兵士が倒れている。

ウルフを見て驚き逃げ惑う兵士をドローンが狙撃する。

それでも何名かの兵士はウルフに向けて槍を投擲し、魔法攻撃をしかけてくる。

ウルフはかすり傷一つ負わない。

最初のミサイル着弾と同時に周囲の兵団も着弾方向へ集まり始めた。

俺としては兵士が集まる前にこの密集を抜けたいが、倒れている兵士をひき殺したくなくてスピードを出せない。

「ナビ、人間を回避しながら、集団を抜けろ。」

『了解しました。』

ナビに運転を任せたが、兵士の数が多く、かつ周囲からも兵士が集まり始めて兵士の壁を抜けられない。

そうこうしているうちに何人かの兵士がウルフの屋根にあがって。

「この悪魔め」
「家族は殺させないぞ」
「俺の街をどうする気だ」

とか口々に叫びながら、屋根をたたき出した。

(殺しちゃおうかな・・・)

一瞬俺の中の黒い心が鎌首をもたげた。

テレビドラマでよく敵の勢力がバタバタと倒されるシーンがあるが、

(今殺された敵の下っ端兵士にも、家族があるんだよなー、それぞれの人生があるのにねー)

等と冷めた目で見ていたのを覚えている。

今まさに、テレビのように雑魚を蹴散らそうかと考えたが、昔のその冷めた俺が殺戮を自制した。

ようやく密集を抜け出そうとした時、極大の炎がウルフを包んだ。

ウルフの周囲は酸素が急激に消費される。

もしウルフが戦闘フォルムで、室内を密閉していなければ、焼き殺されるか酸欠で全員死んでいただろう。

ウルフの正面には、騎馬に乗ったアキトが居た。

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