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第9章 ドワーフ婚姻試練
第283話 半裸聖女伝説
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ロリコン魔族との闘いから数日が経過し、帝国軍の本部がある帝都にまで到着したのだが、幼女の国計画が――ロリコン魔族の力がハザーラー帝国の上層部まで影響がある事が分かった。
というのも、ブライタニア王国の騎士団に相当する帝国軍が、トップである軍団長を除いて全員がロリコンになって……もとい、ロリコン魔族の配下に代わっていた。
そのため、帝国軍の力を使って大規模な人さらいと人体実験が行われていており、
「ターン・アンデッド」
「ターン・アンデッド!」
「ターン・アンデッドぉぉぉっ!」
結果として、マーガレットを色んな街へ連れて行き、周辺の魔物に片っ端から魔法をかけていく事に。
マーガレットが涙目で頑張ってくれた結果、大勢の人を救う事が出来たので、マーガレットに助けられた一人で、この街の町議会議員とかいう、偉い? 人から、
「マーガレット様っ! ありがとうございますっ! 貴方様が着替えの時間すら惜しんで我が国の民を助けてくれた事に感謝し、下着姿の聖女像として、各街にマーガレット様の像を建てたいと思います」
人々を魔族から救った聖女として、街の中心に像を建てるという申し入れがあった程だ。
「やめてっ! 下着姿だったのは最初の街だけだからっ! 本気でやめてっ!」
「その謙虚さが聖女と呼ばれる由縁ですかな。下着姿で神聖魔法を行使して回った逸話を含め、我が国の正式書物に残し、後世に伝えて参りますので」
「本気で嫌がっているのよっ!」
「はっはっは。聖女様は本当に慎み深い方ですな」
「うぅ……お兄さん。何とかしてよー」
個人的には、自分の像が街に建てられるなんて事は、生きているうちにそうそうないので、やってもらえば良いと思うのだが、マーガレットが本気で泣きそうになりながら助けを求めてきたので、一先ず援護してあげる事にする。
「すみません。マーガレットも嫌がっているみたいなので、下着のデザインをもう少し可愛い物に変更してもらえないですか?」
「下着のデザインで嫌がってる訳じゃないのよっ!」
「そうなのか? ソフィアのパンツと比べると、少し地味かもって思ってたんだが」
「あれは、あの子の下着が気合入っているから……って、何の話よっ!? 地味で悪かったわねっ!」
「大丈夫だ。胸では圧勝だぞ」
「それは……可哀そうだから、それ以上は止めてあげて」
一先ずマーガレットと話した結果、下着姿ではなく、身体の線が分かりづらいふんわりとした服でなら……という事で落ち着いた。
採寸の時に立ち会わせてもらうつもりだったので、物凄く残念だ。
「ところで、マーガレット様のご活躍も素晴らしいのですが、そちらの方が魔族を追い払ってくださったと聞いているのですが」
「あ、俺の事? まぁ、今回は逃げられてしまったけど、何を隠そうこの俺は……」
『ヘンリーさん。正直に素性を言って良いんですか? 今、密入国状態ですけど』
(あ! ……そうだった。マーガレットはまだしも、俺は絶対にマズいよな)
『でしょうね。領主ですし、密入国なんて問題を起こすのは以ての外だと思いますよ』
マーガレットと一緒に像を作ってもらおうと少し思ってしまったが、デメリットが大きすぎるので、今回ははぐらかす事に。
「な、名乗る程の者ではありませんし、俺はこの国の人々に笑顔が戻ればそれが何よりなので」
「お、お兄さん!? 私の像は作るのに、それはズルくない!? 正直、私よりお兄さんの方が活躍しているんだから、肖像画を切手とかにしてもらえば良いんだよ!」
「マーガレット! 余計な事を言うなって! 俺は、そういう目立つのは好きじゃないんだよ!」
「嘘! お兄さんは領……むーっ!」
マーガレットが余計な事を言いかけたので、大急ぎで口を塞ぎ、
「では、俺たちは急ぐので。では」
唖然とする偉い人の元から旅立つ事にした。
ちなみに、この数日間は俺がテレポートで移動し、索敵魔法にヒットした魔物の所へマーガレットを連れて行って魔法を使ってもらい、元に戻った人を街までエスコートして……まぁとにかく大変だったが、そのおかげで、既に火酒の名産地レーヴェリーの街へ移動済みだったりする。
なので、一旦適当な場所へ隠れると、テレポートで屋敷へ戻り、マーガレットに礼を言って、今度はアタランテとヴィクトリーヌを連れて行く事に。
「二人とも、随分と待たせたな。一先ずマーガレットが頑張ってくれたおかげで、ハザーラー帝国は一先ず大丈夫だろう。という訳で、次はいよいよ火酒の味の良し悪しを見てもらいたいんだ」
「つ、ついに来たね。わ、私に任せてっ」
「ふっ……ようやく我の出番ねっ!」
かなり時間が経過してしまったが、当初の目的地であったレーヴェリーの街へ移動した。
というのも、ブライタニア王国の騎士団に相当する帝国軍が、トップである軍団長を除いて全員がロリコンになって……もとい、ロリコン魔族の配下に代わっていた。
そのため、帝国軍の力を使って大規模な人さらいと人体実験が行われていており、
「ターン・アンデッド」
「ターン・アンデッド!」
「ターン・アンデッドぉぉぉっ!」
結果として、マーガレットを色んな街へ連れて行き、周辺の魔物に片っ端から魔法をかけていく事に。
マーガレットが涙目で頑張ってくれた結果、大勢の人を救う事が出来たので、マーガレットに助けられた一人で、この街の町議会議員とかいう、偉い? 人から、
「マーガレット様っ! ありがとうございますっ! 貴方様が着替えの時間すら惜しんで我が国の民を助けてくれた事に感謝し、下着姿の聖女像として、各街にマーガレット様の像を建てたいと思います」
人々を魔族から救った聖女として、街の中心に像を建てるという申し入れがあった程だ。
「やめてっ! 下着姿だったのは最初の街だけだからっ! 本気でやめてっ!」
「その謙虚さが聖女と呼ばれる由縁ですかな。下着姿で神聖魔法を行使して回った逸話を含め、我が国の正式書物に残し、後世に伝えて参りますので」
「本気で嫌がっているのよっ!」
「はっはっは。聖女様は本当に慎み深い方ですな」
「うぅ……お兄さん。何とかしてよー」
個人的には、自分の像が街に建てられるなんて事は、生きているうちにそうそうないので、やってもらえば良いと思うのだが、マーガレットが本気で泣きそうになりながら助けを求めてきたので、一先ず援護してあげる事にする。
「すみません。マーガレットも嫌がっているみたいなので、下着のデザインをもう少し可愛い物に変更してもらえないですか?」
「下着のデザインで嫌がってる訳じゃないのよっ!」
「そうなのか? ソフィアのパンツと比べると、少し地味かもって思ってたんだが」
「あれは、あの子の下着が気合入っているから……って、何の話よっ!? 地味で悪かったわねっ!」
「大丈夫だ。胸では圧勝だぞ」
「それは……可哀そうだから、それ以上は止めてあげて」
一先ずマーガレットと話した結果、下着姿ではなく、身体の線が分かりづらいふんわりとした服でなら……という事で落ち着いた。
採寸の時に立ち会わせてもらうつもりだったので、物凄く残念だ。
「ところで、マーガレット様のご活躍も素晴らしいのですが、そちらの方が魔族を追い払ってくださったと聞いているのですが」
「あ、俺の事? まぁ、今回は逃げられてしまったけど、何を隠そうこの俺は……」
『ヘンリーさん。正直に素性を言って良いんですか? 今、密入国状態ですけど』
(あ! ……そうだった。マーガレットはまだしも、俺は絶対にマズいよな)
『でしょうね。領主ですし、密入国なんて問題を起こすのは以ての外だと思いますよ』
マーガレットと一緒に像を作ってもらおうと少し思ってしまったが、デメリットが大きすぎるので、今回ははぐらかす事に。
「な、名乗る程の者ではありませんし、俺はこの国の人々に笑顔が戻ればそれが何よりなので」
「お、お兄さん!? 私の像は作るのに、それはズルくない!? 正直、私よりお兄さんの方が活躍しているんだから、肖像画を切手とかにしてもらえば良いんだよ!」
「マーガレット! 余計な事を言うなって! 俺は、そういう目立つのは好きじゃないんだよ!」
「嘘! お兄さんは領……むーっ!」
マーガレットが余計な事を言いかけたので、大急ぎで口を塞ぎ、
「では、俺たちは急ぐので。では」
唖然とする偉い人の元から旅立つ事にした。
ちなみに、この数日間は俺がテレポートで移動し、索敵魔法にヒットした魔物の所へマーガレットを連れて行って魔法を使ってもらい、元に戻った人を街までエスコートして……まぁとにかく大変だったが、そのおかげで、既に火酒の名産地レーヴェリーの街へ移動済みだったりする。
なので、一旦適当な場所へ隠れると、テレポートで屋敷へ戻り、マーガレットに礼を言って、今度はアタランテとヴィクトリーヌを連れて行く事に。
「二人とも、随分と待たせたな。一先ずマーガレットが頑張ってくれたおかげで、ハザーラー帝国は一先ず大丈夫だろう。という訳で、次はいよいよ火酒の味の良し悪しを見てもらいたいんだ」
「つ、ついに来たね。わ、私に任せてっ」
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