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第8章 ヴァロン王国遠征
第229話 便利過ぎる時空魔法
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「じゃあ、先ずそれぞれ自己紹介を……と思ったんだけど、クレアは元同僚なんだよな。ニーナは二人の事を知っているのか?」
「ボク? もちろん知ってますよー」
「そうか。俺も昨日会っているから、初対面なのはユーリヤだけか」
そう言うと、皆の視線がユーリヤに集中してしまって、隠れるようにして俺の背後に回ってしまった。
「ユーリヤ。大丈夫だから、御挨拶しようか」
「……わたし、ユーリヤ。よろしく」
「まぁちょっと人見知りな一面もあるけど、そのうち慣れるから気にしないでくれ」
「にーに。だっこー!」
ユーリヤが挨拶を頑張ったので、リクエスト通り抱っこしてあげて……って、そのうちユーリヤを学校に通わせるつもりなんだけど、この調子で大丈夫かな?
先ずは、ジェーンやエリーに協力してもらって、俺から離れる事から始めないとな。
一先ず、抱っこしたユーリヤの顔が二人に向くように俺が身体の向きを変えると、
「初めましてッス。自分はドロシーって名前ッス。ユーリヤちゃんは、ヘンリーちゃんの妹ッスかね? よろしくッス!」
ドロシーが屈託のない笑顔を浮かべる。
うむ。可愛いし、おっぱいも大きいし、俺の目に狂いは無かったな。
「私はプリシラなのですー。よろしくなのですー」
続いてプリシラが可愛らしくペコリと頭を下げる。
もしかして王宮の騎士団って、容姿で人材を採用しているのだろうか。この二人といい、ニーナといい、皆胸が大きくて可愛いんだけど。
……あ、でも魔法騎士隊に貧乳四天王の一人が居たから、偶然か。
「じゃあ時間も勿体無いし、早速出発しようか。全員、馬には乗れるんだよな?」
当然のようにユーリヤを除く全員が頷いたので、早速厩舎へ移動する。
ちなみに、第三王女直属特別隊の馬は居ないんだけど、予めフローレンス様が騎士団の馬を借りれるように手配してくれているそうだ。
馬は、アタランテが乗れないし、神聖魔法で身体能力を向上させて走った方が速かったりするし、そもそも瞬間移動が出来るから、あまり必要じゃないんだよね。
まぁ今回みたいなパターンは乗らざるを得ないんだけどさ。
「ユーリヤは俺と一緒に乗ろうか」
「うん。にーにといっしょー!」
「しまったぁぁぁっ! ……あ、何でも、何でもないんです。気にしないでください」
ユーリヤを馬に乗せると、それを見たクレアが何故か叫び出したけど、本人が気にするなと言っているので、気にせず出発する事にした。
五頭の早馬で宮廷を出ると、南東に向かって駆けだしたのだが、先頭を行く俺の横にプリシラが馬を並べる。
「ヘンリー隊長。私とドロシーは事前にある程度の準備をしてきましたがー、皆さんの準備は必要無いのですー?」
「え? 準備って?」
「最悪、途中の街や村に泊まって野営をしないにしても、着替えや食料……特に水は必須だと思うのですー」
「あぁ、そういう事か。水は魔法で出せるし、食料はちゃんと用意しているぞ。洗濯も魔法で出来るしな」
「了解なのですー。皆さん、小食? なのですー」
改めて見てみると、ドロシーとプリシラの馬には、装備以外の荷物袋が積まれていた。
おそらく、あれに食料や水、着替えなどが入っているのだろう。
一方、俺たちは瞬間移動や空間収納が当たり前になってしまっているので、全員手ぶら……強いて言うなら、それぞれが小さな水筒を持って来たのと、ユーリヤ用にお菓子が入った袋を用意したくらいだろうか。
このユーリヤ用のお菓子の袋が、俺たち四人分の食料だと思われたら、確かに小食だと思われてしまうだろう。
だけどメリッサに用意してもらった食料や、各自の着替えは事前に俺の空間収納へ入れてあって、当然ユーリヤが持てる程度の大きさじゃないんだけど。
……あれ? 俺たち、もう既に普通の遠征とか出来なくなってたりするのか!? 最悪忘れ物があったとしても取りに帰れちゃうしさ。
『まぁ別に良いんじゃないですか? 便利な魔法を使わないのも勿体無いですし』
(そうだよな。というか、空間収納くらいは使える事をばらしちゃっても良いかな?)
『私は別に構いませんが……ただ、ルミさんやイロナさんみたいなリアクションをされる事は覚悟しておいてくださいね?』
(どういう意味だ?)
『便利な魔法ですので、教えろって言われるって事ですよ』
(あー、それは面倒臭いな。この二人だけならともかく、後で偉い人から言われるのも嫌だしな)
この二人やイロナには、最悪マンツーマンでレッスンする事になったとしても構わないけど、見知らぬオッサンにそんな事をしなければならなくなったら地獄だしな。
仕方が無い。適当な街や村で、ドロシーとプリシラが変に思わない程度に、最低限の物資を購入しておくか。
……って、何が必要なんだ?
王都を経ち、昼前くらいまで馬を走らせた所で小さな町に着いたので、そこで昼休憩にして、ついでに適当な買い物をする事にした。
「ボク? もちろん知ってますよー」
「そうか。俺も昨日会っているから、初対面なのはユーリヤだけか」
そう言うと、皆の視線がユーリヤに集中してしまって、隠れるようにして俺の背後に回ってしまった。
「ユーリヤ。大丈夫だから、御挨拶しようか」
「……わたし、ユーリヤ。よろしく」
「まぁちょっと人見知りな一面もあるけど、そのうち慣れるから気にしないでくれ」
「にーに。だっこー!」
ユーリヤが挨拶を頑張ったので、リクエスト通り抱っこしてあげて……って、そのうちユーリヤを学校に通わせるつもりなんだけど、この調子で大丈夫かな?
先ずは、ジェーンやエリーに協力してもらって、俺から離れる事から始めないとな。
一先ず、抱っこしたユーリヤの顔が二人に向くように俺が身体の向きを変えると、
「初めましてッス。自分はドロシーって名前ッス。ユーリヤちゃんは、ヘンリーちゃんの妹ッスかね? よろしくッス!」
ドロシーが屈託のない笑顔を浮かべる。
うむ。可愛いし、おっぱいも大きいし、俺の目に狂いは無かったな。
「私はプリシラなのですー。よろしくなのですー」
続いてプリシラが可愛らしくペコリと頭を下げる。
もしかして王宮の騎士団って、容姿で人材を採用しているのだろうか。この二人といい、ニーナといい、皆胸が大きくて可愛いんだけど。
……あ、でも魔法騎士隊に貧乳四天王の一人が居たから、偶然か。
「じゃあ時間も勿体無いし、早速出発しようか。全員、馬には乗れるんだよな?」
当然のようにユーリヤを除く全員が頷いたので、早速厩舎へ移動する。
ちなみに、第三王女直属特別隊の馬は居ないんだけど、予めフローレンス様が騎士団の馬を借りれるように手配してくれているそうだ。
馬は、アタランテが乗れないし、神聖魔法で身体能力を向上させて走った方が速かったりするし、そもそも瞬間移動が出来るから、あまり必要じゃないんだよね。
まぁ今回みたいなパターンは乗らざるを得ないんだけどさ。
「ユーリヤは俺と一緒に乗ろうか」
「うん。にーにといっしょー!」
「しまったぁぁぁっ! ……あ、何でも、何でもないんです。気にしないでください」
ユーリヤを馬に乗せると、それを見たクレアが何故か叫び出したけど、本人が気にするなと言っているので、気にせず出発する事にした。
五頭の早馬で宮廷を出ると、南東に向かって駆けだしたのだが、先頭を行く俺の横にプリシラが馬を並べる。
「ヘンリー隊長。私とドロシーは事前にある程度の準備をしてきましたがー、皆さんの準備は必要無いのですー?」
「え? 準備って?」
「最悪、途中の街や村に泊まって野営をしないにしても、着替えや食料……特に水は必須だと思うのですー」
「あぁ、そういう事か。水は魔法で出せるし、食料はちゃんと用意しているぞ。洗濯も魔法で出来るしな」
「了解なのですー。皆さん、小食? なのですー」
改めて見てみると、ドロシーとプリシラの馬には、装備以外の荷物袋が積まれていた。
おそらく、あれに食料や水、着替えなどが入っているのだろう。
一方、俺たちは瞬間移動や空間収納が当たり前になってしまっているので、全員手ぶら……強いて言うなら、それぞれが小さな水筒を持って来たのと、ユーリヤ用にお菓子が入った袋を用意したくらいだろうか。
このユーリヤ用のお菓子の袋が、俺たち四人分の食料だと思われたら、確かに小食だと思われてしまうだろう。
だけどメリッサに用意してもらった食料や、各自の着替えは事前に俺の空間収納へ入れてあって、当然ユーリヤが持てる程度の大きさじゃないんだけど。
……あれ? 俺たち、もう既に普通の遠征とか出来なくなってたりするのか!? 最悪忘れ物があったとしても取りに帰れちゃうしさ。
『まぁ別に良いんじゃないですか? 便利な魔法を使わないのも勿体無いですし』
(そうだよな。というか、空間収納くらいは使える事をばらしちゃっても良いかな?)
『私は別に構いませんが……ただ、ルミさんやイロナさんみたいなリアクションをされる事は覚悟しておいてくださいね?』
(どういう意味だ?)
『便利な魔法ですので、教えろって言われるって事ですよ』
(あー、それは面倒臭いな。この二人だけならともかく、後で偉い人から言われるのも嫌だしな)
この二人やイロナには、最悪マンツーマンでレッスンする事になったとしても構わないけど、見知らぬオッサンにそんな事をしなければならなくなったら地獄だしな。
仕方が無い。適当な街や村で、ドロシーとプリシラが変に思わない程度に、最低限の物資を購入しておくか。
……って、何が必要なんだ?
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