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第4章 マルチタスク
第78話 ロリコン疑惑!?
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土の壁を解除してアタランテが近づいて来たかと思うと、物凄く怒っている。
ポタポタと鼻血を流したままではあるが、一先ずアタランテに事情を聞いてみると、
「だって、貴方! 幼女趣味は無いって言っていたから、信じてたのに!」
意味不明な事を言われてしまった。
幼女趣味――つまりロリコンって事だけど、俺にそういう趣味は一切ないのだが。
『まぁそうですね。それについては、私も支持しますよ。通常状態のヘンリーさんが幼女に性的興奮を覚えた事はないと』
(だよなぁ。まぁあの幻覚状態は例外としてな)
アオイが俺の意見に賛同してくれたけど、アオイの声をアタランテに伝える事は出来ないし、そもそもどうして俺が幼女趣味だと疑われる事になったのか、その原因を知りたい。
「あのさ、アタランテ。どうして俺の事をそんな風に思ったんだ?」
「だって、だって……貴方、その幼女エルフの胸を見て、鼻血を出しているもの!」
「は? 幼女エルフって事は、ルミの胸……へっ?」
真下に居るルミへ視線を動かすと、ピンクスライムの毒にやられて俺に身体を擦りつけていたからか、胸の布が千切れ、上半身が丸裸になっている。
とはいえ、その胸に谷間なんて微塵も無いし、俺はちっぱいに興味は無い。
どうやら、ルミが胸を出して俺に密着しているから鼻血を出したと思われているようだ。
「アタランテ。それは誤解だ。俺が鼻血を出したのは、ルミではなくてマーガレット……って、あれ!?」
釈明しようとマーガレットに視線を動かすと、いつの間に正気に戻ったのか、溶けていなかった長いスカート部分を上手く使って、しっかり胸を隠していた。
その場に居なかったアタランテと、少しスカートが短くなっているだけに見えるマーガレット。そして、今もちっぱいを晒したまま俺に抱きつくルミと、鼻血を流す俺……うん。この様子だけを見れば、俺がルミのちっぱいで鼻血を流している変態に見えるね。
『ヘンリーさんの場合は、幼女とか関係無しに変態ですけどね』
アオイのツッコミをスルーしつつ、先ずはアタランテに事情を説明し、ルミを正気に……戻らないな。
神聖魔法を使うには、また入口まで戻らないといけないし、流石に時間的なロスが大きい。
せめて次の階層の様子見くらいはしたいと思い、鞄に入れていた俺の予備のシャツを着せて胸が見えないようにしたけれど、今の状態でもエルフの扉を開ける事が出来るのだろうか。
『一応聞いておきますけど、このブカブカの服を着たルミさん……シャツの袖口から手が出ていませんけど、ヘンリーさんにこういう趣味がある訳では無いですよね?』
(へ? 改めて見てみると、アオイの言う通りな状態で、俺のシャツだけで上半身どころか、膝くらいまで隠れている。けど、これに興奮するような要素があるのか?)
『人によっては、この腕が短くて、袖口が垂れている様子とか、シャツ一枚で太ももまで隠れているとかっていうのに萌える人も居ますが……ヘンリーさんは大丈夫そうですね』
アオイの言う状態に萌えるというのは全く理解出来ないのでスルーしつつ、そんな事よりも木になって居た事を聞く。
「マーガレット。どうして正気に……というか、まだ壁の向こうにピンクスライムが居るのに、戦闘モードがオフになったんだ?」
「え? えっとね、さっき純粋で、真心の籠った感謝の祈りが私に届いたの。その真っ直ぐな気持ちが、私の戦闘意欲を浄化してしまったんだよ。お兄さん」
それってつまり、俺が大きなおっぱいを見せてくれてありがとうって、心の底から思った事が、聖女としてのマーガレットに届いてしまったって事!?
というか、真っ直ぐな気持ちって、おっぱいに対する想いだけど、それで良いのか?
……まぁ良いも悪いも、既に退魔スイッチがオフになっている以上、どうこうしようが無いんだけどさ。
一先ず、相変わらずエロモードになっているルミを抱きかかえながら、エルフの扉へと移動したのだが、扉がこれまでよりも更に立派で、何やら長い文章がツラツラと書かれている。
「ルミ。ここには何て書いてあるんだ?」
「えー? ルミ、わかんなーい。でも、お兄ちゃんと良い事したら分かるかもー」
「……じゃあ、ルミ。ここの文章はもう忘れて良いから、扉を開けてくれ」
「うーん。じゃあ、ギューってしてくれたら開けてあげるー」
……はぁ。いいよ、別にルミを抱きしめた所で何とも思わないしさ。
というか、ここまで俺の腰にくっついて離れないルミを抱えて歩いてきた訳だし、仰せのままにしてやるよ。
ギューっとルミを抱きしめると、ルミも俺の腰に回した腕に力を入れ……俺は一体何をしているんだろうか。
『その通りです。はっきり言って事案ですよ? 時代が時代なら、即捕まってますからね?』
そんな事言われても、どうしろっていうんだ思いつつ、暫く抱きしめていると、
「ふぅ。もう、お兄ちゃんってばルミの事が大好きなんだねー。仕方がないなぁ。……はい、開いたよー」
なんだろう。無事に扉が開いたんだけど、アタランテがジト目で、マーガレットがニヤニヤしながら俺を見てくる。
何度でも言うけど、俺にこの手の趣味は全くないからな!?
七階層の扉に入り少し進むと、ゴゴゴと大きな音が響き、扉が閉まっていく。
何故だ? ここまでは行き来は自由だったのに、どうして突然扉が閉まったんだ!?
不思議に思っていると、
――GYAAAAA
奥から大きな叫び声が響く。
何が居るのかと奥へ足を運ぶと、黄土色のドラゴンが居た。
ポタポタと鼻血を流したままではあるが、一先ずアタランテに事情を聞いてみると、
「だって、貴方! 幼女趣味は無いって言っていたから、信じてたのに!」
意味不明な事を言われてしまった。
幼女趣味――つまりロリコンって事だけど、俺にそういう趣味は一切ないのだが。
『まぁそうですね。それについては、私も支持しますよ。通常状態のヘンリーさんが幼女に性的興奮を覚えた事はないと』
(だよなぁ。まぁあの幻覚状態は例外としてな)
アオイが俺の意見に賛同してくれたけど、アオイの声をアタランテに伝える事は出来ないし、そもそもどうして俺が幼女趣味だと疑われる事になったのか、その原因を知りたい。
「あのさ、アタランテ。どうして俺の事をそんな風に思ったんだ?」
「だって、だって……貴方、その幼女エルフの胸を見て、鼻血を出しているもの!」
「は? 幼女エルフって事は、ルミの胸……へっ?」
真下に居るルミへ視線を動かすと、ピンクスライムの毒にやられて俺に身体を擦りつけていたからか、胸の布が千切れ、上半身が丸裸になっている。
とはいえ、その胸に谷間なんて微塵も無いし、俺はちっぱいに興味は無い。
どうやら、ルミが胸を出して俺に密着しているから鼻血を出したと思われているようだ。
「アタランテ。それは誤解だ。俺が鼻血を出したのは、ルミではなくてマーガレット……って、あれ!?」
釈明しようとマーガレットに視線を動かすと、いつの間に正気に戻ったのか、溶けていなかった長いスカート部分を上手く使って、しっかり胸を隠していた。
その場に居なかったアタランテと、少しスカートが短くなっているだけに見えるマーガレット。そして、今もちっぱいを晒したまま俺に抱きつくルミと、鼻血を流す俺……うん。この様子だけを見れば、俺がルミのちっぱいで鼻血を流している変態に見えるね。
『ヘンリーさんの場合は、幼女とか関係無しに変態ですけどね』
アオイのツッコミをスルーしつつ、先ずはアタランテに事情を説明し、ルミを正気に……戻らないな。
神聖魔法を使うには、また入口まで戻らないといけないし、流石に時間的なロスが大きい。
せめて次の階層の様子見くらいはしたいと思い、鞄に入れていた俺の予備のシャツを着せて胸が見えないようにしたけれど、今の状態でもエルフの扉を開ける事が出来るのだろうか。
『一応聞いておきますけど、このブカブカの服を着たルミさん……シャツの袖口から手が出ていませんけど、ヘンリーさんにこういう趣味がある訳では無いですよね?』
(へ? 改めて見てみると、アオイの言う通りな状態で、俺のシャツだけで上半身どころか、膝くらいまで隠れている。けど、これに興奮するような要素があるのか?)
『人によっては、この腕が短くて、袖口が垂れている様子とか、シャツ一枚で太ももまで隠れているとかっていうのに萌える人も居ますが……ヘンリーさんは大丈夫そうですね』
アオイの言う状態に萌えるというのは全く理解出来ないのでスルーしつつ、そんな事よりも木になって居た事を聞く。
「マーガレット。どうして正気に……というか、まだ壁の向こうにピンクスライムが居るのに、戦闘モードがオフになったんだ?」
「え? えっとね、さっき純粋で、真心の籠った感謝の祈りが私に届いたの。その真っ直ぐな気持ちが、私の戦闘意欲を浄化してしまったんだよ。お兄さん」
それってつまり、俺が大きなおっぱいを見せてくれてありがとうって、心の底から思った事が、聖女としてのマーガレットに届いてしまったって事!?
というか、真っ直ぐな気持ちって、おっぱいに対する想いだけど、それで良いのか?
……まぁ良いも悪いも、既に退魔スイッチがオフになっている以上、どうこうしようが無いんだけどさ。
一先ず、相変わらずエロモードになっているルミを抱きかかえながら、エルフの扉へと移動したのだが、扉がこれまでよりも更に立派で、何やら長い文章がツラツラと書かれている。
「ルミ。ここには何て書いてあるんだ?」
「えー? ルミ、わかんなーい。でも、お兄ちゃんと良い事したら分かるかもー」
「……じゃあ、ルミ。ここの文章はもう忘れて良いから、扉を開けてくれ」
「うーん。じゃあ、ギューってしてくれたら開けてあげるー」
……はぁ。いいよ、別にルミを抱きしめた所で何とも思わないしさ。
というか、ここまで俺の腰にくっついて離れないルミを抱えて歩いてきた訳だし、仰せのままにしてやるよ。
ギューっとルミを抱きしめると、ルミも俺の腰に回した腕に力を入れ……俺は一体何をしているんだろうか。
『その通りです。はっきり言って事案ですよ? 時代が時代なら、即捕まってますからね?』
そんな事言われても、どうしろっていうんだ思いつつ、暫く抱きしめていると、
「ふぅ。もう、お兄ちゃんってばルミの事が大好きなんだねー。仕方がないなぁ。……はい、開いたよー」
なんだろう。無事に扉が開いたんだけど、アタランテがジト目で、マーガレットがニヤニヤしながら俺を見てくる。
何度でも言うけど、俺にこの手の趣味は全くないからな!?
七階層の扉に入り少し進むと、ゴゴゴと大きな音が響き、扉が閉まっていく。
何故だ? ここまでは行き来は自由だったのに、どうして突然扉が閉まったんだ!?
不思議に思っていると、
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