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第1章 召喚魔法と大賢者
第5話 魔術師ギルド
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寮に住む仲間たちに見つからないように、こっそり自室へ帰った俺は、何事も無かったかのようにいつも通り就寝し、その翌朝にひっそりと寮を出る。
そして誰にも気付かれない様に、朝一で街の外れにある、塔のような建物の魔術師ギルドへとやってきた。
目立つ建物の外観から、その存在は知っていたけれど、魔法というものに一切関わりが無かったので、入るのは初めてだ。
『どうされたのですか、ヘンリーさん。中へ入らないのですか?』
「いや、勢いで来てみたものの、入った事が無い場所だし、中で何をやっているかも分からないし、そもそも俺だって何か明確に目的があって来た訳じゃないからさ」
『目的ならあるじゃないですか。魔法を勉強するのでしょう? ほら、行きましょうよ』
「まぁ、そうだな。行ってみるか」
早ければ六歳頃から、遅くても十二歳には剣や魔法といった自分の進むべき道の勉強や修行を始めるものだが、十五歳にして初心者でも大丈夫だろうか。
だが入門用の魔導書には、先輩魔法使いが魔法を教えてくれると書いてあったし、切磋琢磨出来る同年代のライバルも居るとも書かれていた。
同い年とは言わなくても、年の近い少年が居てくれれば気が楽なのだが。
「お、お邪魔します」
大きな扉を横に開いて建物の中へ入ると、
「いらっしゃい。君は……初めて見る顔だね。魔法に興味があるのかな?」
如何にも魔法使いですという黒いローブを身に纏った中年のオッサンが出て来た。
「えぇ。いろいろあって、魔法の勉強をしたいんですが」
「おぉ、それは嬉しいねぇ。こんな朝早くから来るなんて、相当気合が入っているのだろう。どんな魔法が良い? 猫と意思疎通が出来る魔法? それとも、落し物を見つける魔法? 最近のオススメは、翌日の天気を知る魔法だよ」
「え、えーっと、そういう魔法も便利だと思うんですが、どっちかっていうと、戦闘向けの魔法を学びたいんですが」
「チッ……っと、精霊魔法なら、そっちの通路を進むと良いよ」
このオッサン、舌打ちした!? というか、落とし物を探したり、天気を知る魔法って何だよ。それが戦場で何の役に立つっていうんだ!?
『猫と意思疎通が出来る魔法……素晴らしい。ヘンリーさん、その魔法を学びましょう。私、すっごく興味があります』
(アホか。猫と意思疎通なんて合わせてどうするんだ。というか、アオイは魔法に詳しいんじゃなかったのか!? それくらい、簡単に出来るんじゃないの?)
流石にオッサンの目の前で勧められた魔法を全否定する訳にもいかず、アオイに訴えかけるように強く想うと、それを汲み取ったらしく、返事が来る。
『いえ、私が得意なのは魔王やその配下の魔族、魔物などとの戦いに関するものだけなんです。それに、獣との意思疎通なんて、簡単ではありませんよ? おそらく、あの男性が自身の猫愛に懸けて研究に取り組んだのでしょう』
あのオッサンに通ずるものでもあったのか、アオイがやたらと気にしているみたいだが、完全にスルーして建物の奥へと進んで行く。
暫くして「精霊魔法」と書かれた部屋を見つけたので入ると、見知らぬ女性が話し掛けてきた。
「あら、君。もしかして、精霊魔法に興味があるのかしら。さぁ、いらっしゃい。私がイロイロと教えて、あ、げ、る」
何と表現すれば良いのか。
年齢と発言から考えると精霊魔法を教える講師っぽいのだが、その人を一言で表すと、「痛い」女性だった。
「……あ、いえ。俺、見学に来ただけなんで」
『ちょ、ちょっとヘンリーさん。どうして断っちゃうんですか? せっかく魔法を教えてくれるって言っているんですよ?』
(いやいやいや。だって、あの格好を見てみろよ。ヘソを出した短い袖無しのシャツと、太ももを出しまくった短いスカートだぜ? 今は九月で秋だよ、秋。夏なら暑いからって理由でギリギリ分かるけど、むしろ涼しいからな? あんな人がまともな訳ないだろ?)
『確かに服装は変ですけど、それと魔法の腕前は関係無いですよ。むしろ、ヘンリーさんが昨日頭の中で想像していたような女性に近いじゃないですか』
(いや、あぁいう格好が許されるのは、十代までだ。あの女性を見てみろよ。どう見ても、俺の三倍近く生きてる感じだろ!?)
若干、いやかなりムニムニしている腹と、ちょっと弛んだ太い脚を、四十代後半と思える年齢で大胆に露出させている勇気は素晴らしいと思う。
だが、やはり客観的に自分を見つめ、改めて欲しい。それが世の為、人の為だと思うのだ。
「あら、坊や。私の脚が気になるの? つい見たくなる気持ちは分かるけど、あんまり女性の脚を見つめちゃ、ダ、メ」
(……アオイ。相手に気付かれずに殴る魔法は無いか? もしくは蹴りでも良い)
『ありますが、ダメですよっ! 実際、ヘンリーさんがじっと女性の脚を見つめていたのが悪いんですし』
あるのかよ!
けど、太い脚を見つめていたつもりは無かったんだが、思考でアオイと会話している間、ずっと凝視していると思われてしまったのかもしれない。ちょっと気をつけなければ。
そんな事を一人で考えていると、
「先生、着替え終わりましたー。今日もよろしくお願いしまーす」
俺と同い年くらいの金髪少女が部屋の奥から現れた。
現れたのだが、どういう訳か講師と同じヘソ出しミニスカートの格好をしている。
「……何それ。その服、流行ってるのか?」
「バッ……バカなの!? 精霊魔法を効率よく使うための服装に決まっているでしょ! というか、アンタ誰なのよ! 部外者は出て行きなさいよっ!」
「まぁ部外者と言われればそうだが、俺は魔術師ギルドの見学に来たんだよ」
「見学ー? アンタ、どう見てもウチと同い年くらいじゃない。どうして今更見学なのよっ!」
「そ、それは、いろいろあるんだよっ!」
同年代の少女が際どい服装で正面から俺と対峙するのだが、先程の女性とは違って、この女の子になら、この服装は有りだ。
だが後でアオイに変態だと、また言われかねないなと考えていると、
「ソフィア君。良いではないかね。魔法は誰でも、いつでも勉強して良いのだよ」
真の変態――もとい、ヘソ出しミニスカートという格好をした、髭の濃いオッサンが現れたのだった。
そして誰にも気付かれない様に、朝一で街の外れにある、塔のような建物の魔術師ギルドへとやってきた。
目立つ建物の外観から、その存在は知っていたけれど、魔法というものに一切関わりが無かったので、入るのは初めてだ。
『どうされたのですか、ヘンリーさん。中へ入らないのですか?』
「いや、勢いで来てみたものの、入った事が無い場所だし、中で何をやっているかも分からないし、そもそも俺だって何か明確に目的があって来た訳じゃないからさ」
『目的ならあるじゃないですか。魔法を勉強するのでしょう? ほら、行きましょうよ』
「まぁ、そうだな。行ってみるか」
早ければ六歳頃から、遅くても十二歳には剣や魔法といった自分の進むべき道の勉強や修行を始めるものだが、十五歳にして初心者でも大丈夫だろうか。
だが入門用の魔導書には、先輩魔法使いが魔法を教えてくれると書いてあったし、切磋琢磨出来る同年代のライバルも居るとも書かれていた。
同い年とは言わなくても、年の近い少年が居てくれれば気が楽なのだが。
「お、お邪魔します」
大きな扉を横に開いて建物の中へ入ると、
「いらっしゃい。君は……初めて見る顔だね。魔法に興味があるのかな?」
如何にも魔法使いですという黒いローブを身に纏った中年のオッサンが出て来た。
「えぇ。いろいろあって、魔法の勉強をしたいんですが」
「おぉ、それは嬉しいねぇ。こんな朝早くから来るなんて、相当気合が入っているのだろう。どんな魔法が良い? 猫と意思疎通が出来る魔法? それとも、落し物を見つける魔法? 最近のオススメは、翌日の天気を知る魔法だよ」
「え、えーっと、そういう魔法も便利だと思うんですが、どっちかっていうと、戦闘向けの魔法を学びたいんですが」
「チッ……っと、精霊魔法なら、そっちの通路を進むと良いよ」
このオッサン、舌打ちした!? というか、落とし物を探したり、天気を知る魔法って何だよ。それが戦場で何の役に立つっていうんだ!?
『猫と意思疎通が出来る魔法……素晴らしい。ヘンリーさん、その魔法を学びましょう。私、すっごく興味があります』
(アホか。猫と意思疎通なんて合わせてどうするんだ。というか、アオイは魔法に詳しいんじゃなかったのか!? それくらい、簡単に出来るんじゃないの?)
流石にオッサンの目の前で勧められた魔法を全否定する訳にもいかず、アオイに訴えかけるように強く想うと、それを汲み取ったらしく、返事が来る。
『いえ、私が得意なのは魔王やその配下の魔族、魔物などとの戦いに関するものだけなんです。それに、獣との意思疎通なんて、簡単ではありませんよ? おそらく、あの男性が自身の猫愛に懸けて研究に取り組んだのでしょう』
あのオッサンに通ずるものでもあったのか、アオイがやたらと気にしているみたいだが、完全にスルーして建物の奥へと進んで行く。
暫くして「精霊魔法」と書かれた部屋を見つけたので入ると、見知らぬ女性が話し掛けてきた。
「あら、君。もしかして、精霊魔法に興味があるのかしら。さぁ、いらっしゃい。私がイロイロと教えて、あ、げ、る」
何と表現すれば良いのか。
年齢と発言から考えると精霊魔法を教える講師っぽいのだが、その人を一言で表すと、「痛い」女性だった。
「……あ、いえ。俺、見学に来ただけなんで」
『ちょ、ちょっとヘンリーさん。どうして断っちゃうんですか? せっかく魔法を教えてくれるって言っているんですよ?』
(いやいやいや。だって、あの格好を見てみろよ。ヘソを出した短い袖無しのシャツと、太ももを出しまくった短いスカートだぜ? 今は九月で秋だよ、秋。夏なら暑いからって理由でギリギリ分かるけど、むしろ涼しいからな? あんな人がまともな訳ないだろ?)
『確かに服装は変ですけど、それと魔法の腕前は関係無いですよ。むしろ、ヘンリーさんが昨日頭の中で想像していたような女性に近いじゃないですか』
(いや、あぁいう格好が許されるのは、十代までだ。あの女性を見てみろよ。どう見ても、俺の三倍近く生きてる感じだろ!?)
若干、いやかなりムニムニしている腹と、ちょっと弛んだ太い脚を、四十代後半と思える年齢で大胆に露出させている勇気は素晴らしいと思う。
だが、やはり客観的に自分を見つめ、改めて欲しい。それが世の為、人の為だと思うのだ。
「あら、坊や。私の脚が気になるの? つい見たくなる気持ちは分かるけど、あんまり女性の脚を見つめちゃ、ダ、メ」
(……アオイ。相手に気付かれずに殴る魔法は無いか? もしくは蹴りでも良い)
『ありますが、ダメですよっ! 実際、ヘンリーさんがじっと女性の脚を見つめていたのが悪いんですし』
あるのかよ!
けど、太い脚を見つめていたつもりは無かったんだが、思考でアオイと会話している間、ずっと凝視していると思われてしまったのかもしれない。ちょっと気をつけなければ。
そんな事を一人で考えていると、
「先生、着替え終わりましたー。今日もよろしくお願いしまーす」
俺と同い年くらいの金髪少女が部屋の奥から現れた。
現れたのだが、どういう訳か講師と同じヘソ出しミニスカートの格好をしている。
「……何それ。その服、流行ってるのか?」
「バッ……バカなの!? 精霊魔法を効率よく使うための服装に決まっているでしょ! というか、アンタ誰なのよ! 部外者は出て行きなさいよっ!」
「まぁ部外者と言われればそうだが、俺は魔術師ギルドの見学に来たんだよ」
「見学ー? アンタ、どう見てもウチと同い年くらいじゃない。どうして今更見学なのよっ!」
「そ、それは、いろいろあるんだよっ!」
同年代の少女が際どい服装で正面から俺と対峙するのだが、先程の女性とは違って、この女の子になら、この服装は有りだ。
だが後でアオイに変態だと、また言われかねないなと考えていると、
「ソフィア君。良いではないかね。魔法は誰でも、いつでも勉強して良いのだよ」
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