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第2491話 危険な香り
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お腹もいっぱいになりランを呼び寄せて、世界樹の木陰で昼寝でもしようと、場所を移動した。
用意されたエアーベットやクッションに横になったランは、はよ来いと言わんばかりにお腹をポンポンと叩いている。魅力的なお誘いだったので、すぐにお腹にもたれかかる。ネコとは思えないゆっくりとした呼吸は、ゆりかごのようだ。
俺の眠気を誘う、悪魔の誘惑……は言い過ぎだな。そう言いたくなるくらい気持ちいってことだ。
『ねえ、あんた。最近何もしてないけど、何かしないの?』
無粋なチビ神だ。俺が寝ようとしているのに、話しかけてくるなんて……今週は、貢ぎ物無しな。
『ちょっと! それは酷いんじゃない! あんたの奥さんたちに言いつけるわよ!』
ん~、それをされると、今回は拙いな。俺の眠りを妨げただけだし、絶対に妻たちに怒られる……貢ぎ物無しは取り消す。ってか、何の用だよ。こっちに来た時は干渉してこないって言ってたのに、干渉しすぎだろ。ってこれ何回目だ?
『ここまでできるって期待してなかったから、干渉はほとんどしないって言っただけだから、ノーカンです。あんたが面白い事をすれば、注目するとも言ってたから、間違いは無いわよ』
……ん? そんな事言ってたか? 興味を引くことがあって、その時に声をかければ答える……みたいなニュアンスだった気がするが?
『はぁ? そんな事言うわけないじゃん。話しかけてきても、私が答える訳ないでしょ!』
はいはいそうですか。それで今日は何の御用で?
『何もしてないから、何かしないのか聞きにきた』
前にさ、強制しないように言って、お前も了解したよな?
『そうね、了解したわ。だから強制してないじゃない。何かしないの? って聞いてるだけよ』
クソッ、聞くことも禁止にしとけば、今回邪魔されることもなかったのに、こいつ余計な知恵つけてかしこくなってやがる……つかさ、ここ2ヶ月くらいの俺の様子見てなかったのか? こちとら大変だったんだからな!
『あ~、子どもたちから病気うつされて、死にかけてたやつでしょ? ぶり返したみたいで大変だったわね。でも、治ってよかったじゃない』
あのまま俺が死ぬ可能性だってあったのに、それだけかよ。
『あんたは死なないわよ。もし本当に死にそうになっても、絶対にシルキーたちが全力で生かしたもの。私も死なれたら困るから様子は見てたけど、体は衰弱してたけど、ゲームで言うHPはまだ3割以上は残ってたから、すぐに死ぬことはないって分かってたしね。危なかったら、神託でもおろしてたわよ』
確かに死にそうではあったけど、死ぬとは思ってなかったしな。体力も回復してねえし、無理は出来ない体なんで、しばらくは何もしないから、さっさと帰れ。
『いやよ、久しぶりに連絡できたんだから、色々話すに決まってるじゃない!』
知るかよ……俺の迷惑も考えろや。
『え? だって、あんた暇してるんでしょ? だから声かけたのに、帰るわけないじゃん!』
こっちは、寝ようと思ってたのに、お前からの声が届いて激しく不機嫌なんだが?
『私は気分がいいから、気にしないわよ。でさ、何かしないなら話題の提供をしてよ』
だから、強制すんなっての!
『強制してないじゃない、提供してって言ってるだけでしょ』
うわ……めんどくせえ。そっちが言ってるだけって言うなら、こっちが聞く必要もないわけで、答えるも答えないも自由だよな。ってことで、話題提供何かねえよ!
『それならそれで仕方がないけど、何かするか何か話題をくれないと、ずっと話しかけるわよ。それが嫌なら何か提供してよ』
強制しないとか言っているくせに、半強制的な言い方だな……このやり取りしてると、こっちに来る前にあった理不尽な事を思い出すわ。
学校の行事で俺は帰りたくなかったのに、足を挫いたせいで「ここに残っててもすることがない、いられることが迷惑だ」といわれたけど、泊りがけ行事だったから帰りたくないって言っても、「ここに残っててもすることがない、いられることが迷惑だ」の一点張り。
仕方がなく「帰る」というと、自分の意思で帰るんだから、自分の金で家まで帰えれって言われたんだよな。選択肢なんて無いのに、いつの間にか俺の意思で帰ることになってさ……行事用のお金は両親が出してくれていたのに、自分の意思で帰るからこっちは関与しないみたいなこと言われたんだよな。
状況は全く違うのに、何でこんなこと考えてるんだ?
懐かしい事を思い出したけど、だからと言って今の状況に何も関係がないのだが……
まぁ、提供するつもりはないから、ずっと声かけてきてもいいぞ。
『あれ? これされるの、嫌じゃなかったっけ? 四六時中私の声がするのはキツイみたいなこと言ってたよね?』
もちろん、キツイ。でもさ、お前の話を聞いて思ったんだ。俺が何も迷惑をかけられていないなら、妻たちも俺の事を怒るだろうけど、さすがに四六時中あんたが俺に声をかけてくるのであれば、シルキーたちに言えば貢ぎ物を止めるんじゃないかと思ってな。
だから、遠慮なく四六時中声をかけてきてもいいぞ。限界が来たら、シルキーたちに話すから。さすがに迷惑をかけられていないのに、先んじてシルキーたちに話すことはないけど、もし迷惑をかけられたのであれば……分かるよな?
『グヌヌヌヌ……私の切り札が、一つなくなった! というか、あんたが何もしなくて、こっちは暇してるのよ! 何かしてくんないと、暇なの! だから何かしなさい!』
だから、強制するなっての。俺だって病み上がりで許可も出てないし、許可が出てもするつもりはないけど、迷惑だからさっさとどこか行くか、迷惑かけて貢ぎ物を止められるかしてくれ。
『ムキー!!「バナ」食べないわよ! その返し、いい加減止めてくれないかしら! 私をサル扱いして……本当に私の事バカにしてるわよね!』
バカにしてるんじゃない、お前は十分バカなんだよ。事実を言っているだけだから、バカにしてるわけじゃないさ。
『もー! あったまきた! 帰る!』
お~、帰れ帰れ。そして、こっちが呼ぶまで出てくるな!
用意されたエアーベットやクッションに横になったランは、はよ来いと言わんばかりにお腹をポンポンと叩いている。魅力的なお誘いだったので、すぐにお腹にもたれかかる。ネコとは思えないゆっくりとした呼吸は、ゆりかごのようだ。
俺の眠気を誘う、悪魔の誘惑……は言い過ぎだな。そう言いたくなるくらい気持ちいってことだ。
『ねえ、あんた。最近何もしてないけど、何かしないの?』
無粋なチビ神だ。俺が寝ようとしているのに、話しかけてくるなんて……今週は、貢ぎ物無しな。
『ちょっと! それは酷いんじゃない! あんたの奥さんたちに言いつけるわよ!』
ん~、それをされると、今回は拙いな。俺の眠りを妨げただけだし、絶対に妻たちに怒られる……貢ぎ物無しは取り消す。ってか、何の用だよ。こっちに来た時は干渉してこないって言ってたのに、干渉しすぎだろ。ってこれ何回目だ?
『ここまでできるって期待してなかったから、干渉はほとんどしないって言っただけだから、ノーカンです。あんたが面白い事をすれば、注目するとも言ってたから、間違いは無いわよ』
……ん? そんな事言ってたか? 興味を引くことがあって、その時に声をかければ答える……みたいなニュアンスだった気がするが?
『はぁ? そんな事言うわけないじゃん。話しかけてきても、私が答える訳ないでしょ!』
はいはいそうですか。それで今日は何の御用で?
『何もしてないから、何かしないのか聞きにきた』
前にさ、強制しないように言って、お前も了解したよな?
『そうね、了解したわ。だから強制してないじゃない。何かしないの? って聞いてるだけよ』
クソッ、聞くことも禁止にしとけば、今回邪魔されることもなかったのに、こいつ余計な知恵つけてかしこくなってやがる……つかさ、ここ2ヶ月くらいの俺の様子見てなかったのか? こちとら大変だったんだからな!
『あ~、子どもたちから病気うつされて、死にかけてたやつでしょ? ぶり返したみたいで大変だったわね。でも、治ってよかったじゃない』
あのまま俺が死ぬ可能性だってあったのに、それだけかよ。
『あんたは死なないわよ。もし本当に死にそうになっても、絶対にシルキーたちが全力で生かしたもの。私も死なれたら困るから様子は見てたけど、体は衰弱してたけど、ゲームで言うHPはまだ3割以上は残ってたから、すぐに死ぬことはないって分かってたしね。危なかったら、神託でもおろしてたわよ』
確かに死にそうではあったけど、死ぬとは思ってなかったしな。体力も回復してねえし、無理は出来ない体なんで、しばらくは何もしないから、さっさと帰れ。
『いやよ、久しぶりに連絡できたんだから、色々話すに決まってるじゃない!』
知るかよ……俺の迷惑も考えろや。
『え? だって、あんた暇してるんでしょ? だから声かけたのに、帰るわけないじゃん!』
こっちは、寝ようと思ってたのに、お前からの声が届いて激しく不機嫌なんだが?
『私は気分がいいから、気にしないわよ。でさ、何かしないなら話題の提供をしてよ』
だから、強制すんなっての!
『強制してないじゃない、提供してって言ってるだけでしょ』
うわ……めんどくせえ。そっちが言ってるだけって言うなら、こっちが聞く必要もないわけで、答えるも答えないも自由だよな。ってことで、話題提供何かねえよ!
『それならそれで仕方がないけど、何かするか何か話題をくれないと、ずっと話しかけるわよ。それが嫌なら何か提供してよ』
強制しないとか言っているくせに、半強制的な言い方だな……このやり取りしてると、こっちに来る前にあった理不尽な事を思い出すわ。
学校の行事で俺は帰りたくなかったのに、足を挫いたせいで「ここに残っててもすることがない、いられることが迷惑だ」といわれたけど、泊りがけ行事だったから帰りたくないって言っても、「ここに残っててもすることがない、いられることが迷惑だ」の一点張り。
仕方がなく「帰る」というと、自分の意思で帰るんだから、自分の金で家まで帰えれって言われたんだよな。選択肢なんて無いのに、いつの間にか俺の意思で帰ることになってさ……行事用のお金は両親が出してくれていたのに、自分の意思で帰るからこっちは関与しないみたいなこと言われたんだよな。
状況は全く違うのに、何でこんなこと考えてるんだ?
懐かしい事を思い出したけど、だからと言って今の状況に何も関係がないのだが……
まぁ、提供するつもりはないから、ずっと声かけてきてもいいぞ。
『あれ? これされるの、嫌じゃなかったっけ? 四六時中私の声がするのはキツイみたいなこと言ってたよね?』
もちろん、キツイ。でもさ、お前の話を聞いて思ったんだ。俺が何も迷惑をかけられていないなら、妻たちも俺の事を怒るだろうけど、さすがに四六時中あんたが俺に声をかけてくるのであれば、シルキーたちに言えば貢ぎ物を止めるんじゃないかと思ってな。
だから、遠慮なく四六時中声をかけてきてもいいぞ。限界が来たら、シルキーたちに話すから。さすがに迷惑をかけられていないのに、先んじてシルキーたちに話すことはないけど、もし迷惑をかけられたのであれば……分かるよな?
『グヌヌヌヌ……私の切り札が、一つなくなった! というか、あんたが何もしなくて、こっちは暇してるのよ! 何かしてくんないと、暇なの! だから何かしなさい!』
だから、強制するなっての。俺だって病み上がりで許可も出てないし、許可が出てもするつもりはないけど、迷惑だからさっさとどこか行くか、迷惑かけて貢ぎ物を止められるかしてくれ。
『ムキー!!「バナ」食べないわよ! その返し、いい加減止めてくれないかしら! 私をサル扱いして……本当に私の事バカにしてるわよね!』
バカにしてるんじゃない、お前は十分バカなんだよ。事実を言っているだけだから、バカにしてるわけじゃないさ。
『もー! あったまきた! 帰る!』
お~、帰れ帰れ。そして、こっちが呼ぶまで出てくるな!
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