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第2490話 シンラたちの観察
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プルプル震える体の調子を確認しながら回復を待っていると、何やら騒がしくこちらに近付いてくる存在が……声からしてシンラたちなのだが、何でここに来たのだろうか? 昼食にはまだ早いし、呼びにきた感じでもないよな。
「ん? おとーがいる。なんか倒れてるよ」
ん? 俺がいるのを知っててここに来たわけじゃなさそうだな。
一緒に妻たちも来ていたので、俺が倒れてるという所に反応して、こちらに走ってくる3つの足音が聞こえる。シンラたちは、倒れている俺を発見したがこっちに駆け寄ってくる様子はない。
そうだよな。ライとランが近くでのんびり寝てることを考えれば、シンラたちが焦らないのも無理はないか。本当に倒れていたら、どっちかが絶対に走って助けを求めているだろうからな。
妻たちも分かっているけど、俺が倒れてるから心配してくれているのだろう。
近くに来てくれた妻たちには、動きすぎて疲れたから寝てる事を伝えると、そんなになるまで動かないように注意されてしまった。待て待て、シュリやシェリルと訓練した時の方が、もっとヤバかっただろうが!
遅れてきたシンラたちには、何故かツンツンされている。顔とかはいいけど脇腹は止めてくれ、くすぐったいからたんまたんま。
シンラたちは体力づくりのために、温水のプールのあるこのエリア来たようだ。泳ぐのではなく、抵抗の強い水の中をただ歩くだけなんだがな。
シンラたちの体重でそれをやっても、意味なくないか? と思ったが、どうやら重りを付けて水の中に入るようだ。水の量は、シンラたちの腰のあたりまでしかなく、重りも足だけにつけており、その状態で歩くみたいだな。
上半身の体重と重りで、簡単に転ぶようなことはなさそうだ。
……理由は分からんが、シンラの歩く姿勢ががに股なのが気になる。普段は普通に歩いているのに、今はがに股になっている。
プラムとシオンは、母親たちと追いかけっこをしているが、シンラだけ一人で黙々と歩いているのも気になる。何がしたいんだろうな。
体力も問題ないしシンラに並んでみるか、体は浮かせて手だけでシンラの歩く速度に合わせる。
チラッとこっちを向いたが、すぐに歩き始めた。
本当に何がしたいんだろうな、この訓練を理解して体を動かしているんかね?
シンラにしばらく付き合っていると、誰かに足を掴まれた。小さな手なのでプラムとシオンだと思うが、両足を掴んで引っ張るのはやめてくれ。引っ張られるが、両手でプラムとシオンに対抗し、反対に引っ張り返す。
そんな様子が面白かったのか、プラムとシオンが喜び始めてしまった。しばらく止まらなそうだから、付き合わないと機嫌を損ねそうだな。
30分くらい付き合うと、満足したのかシンラの元へ。運動が終わりになったのか、休憩のためにプールからあがるようだ。
スライムたちが待っており、休憩スペースが作られていた。
水の中での運動は、予想以上に汗をかいているのでしっかり補給する必要がある。スポーツドリンクをストローで必死に吸っている姿は、可愛いな。
これから1時間お昼寝したら、昼食になるようだな。
俺は……子どもたちと一緒に寝るか? ライとランもシンラたちが寒くならないようにと近寄ってきたし、タオルケットもかけてあるから大丈夫だろう。俺にもかけてくれ……
大きな子どもが増えたとか言わないの!
ペシペシと顔を叩かれる感触で目を覚ます。
シンラかと思ったが、プラムが俺の顔を叩いていた。母親に言われて俺を起こしてくれたようだ。こんなに優しく起こしてくれるなんて……少し涙がホロリとこぼれてしまう。
プールだけど、真水のプールで魔法でキレイにしているから、塩素の影響などはない。なのでプールにあがってそのまま寝たところで特に問題ないから、シャワーは後回しになっていたんだよな。
子どもたちは羞恥心がないので、素っ裸になってシャワーを浴びている。妻たちも、他に人がいるわけでもないと素っ裸だ……え? 俺だけが恥ずかしがってる感じか?
ブラインドはされてるけど、お風呂と違ってここは恥ずかしくないか?
うん、俺だけっぽいな。
恥ずかしがっていたのが馬鹿っぽく感じる。
着替えて家に戻ろうとすると、庭で食事の準備が進められていた。庭で食事を食べる回数が増えている気がするけど、特に理由があるわけでもなく、ミーシャたちが料理の勉強をしていたようで、たまたまピザなどの窯で焼くモノを作っていたので、外になったようだな。
昼食にピザって、あまりない気がするけど、いつも食べているピザとは少し毛色が違う。
並べられているピザは、驚くほど野菜がたっぷり乗っていて、お肉系は少なかった。チーズもたっぷりなのでカロリー的には高めだが、しっかり体を動かしている子どもたちは、問題なさそうだな。
そういえば、子どもたちもよく食べるけど、太った子はいないな。ミーシャたちも健康的な肉付きをしているし、シンラたちも太っている感じはない。一般的な子どもたちより、良い物も食べてるし量も食べてるけど、しっかり動いているから問題ないのかな?
シンラを見ても特に反応なかったが、プラムとシオンに目を向けると……睨まれた。幼くても女なのね、すんませんでした。
って、この世界で太ってるとかあまり気にしてる人いないのに、君たちは体重の事になると、デリケートになるのね。
ん~、野菜をたっぷり乗せたピザも悪くないね。食べ応えという意味では、お肉系のピザには敵わないけど、これはこれで美味い。
おや? 最後に変わり種のピザだ。まさか、フルーツピザが出てきた。タルトじゃないんだから! と思ったけど、温かい果物はそれはそれで美味かった。
甘めの果物に少しショッパイチーズがあっていたな……
「ん? おとーがいる。なんか倒れてるよ」
ん? 俺がいるのを知っててここに来たわけじゃなさそうだな。
一緒に妻たちも来ていたので、俺が倒れてるという所に反応して、こちらに走ってくる3つの足音が聞こえる。シンラたちは、倒れている俺を発見したがこっちに駆け寄ってくる様子はない。
そうだよな。ライとランが近くでのんびり寝てることを考えれば、シンラたちが焦らないのも無理はないか。本当に倒れていたら、どっちかが絶対に走って助けを求めているだろうからな。
妻たちも分かっているけど、俺が倒れてるから心配してくれているのだろう。
近くに来てくれた妻たちには、動きすぎて疲れたから寝てる事を伝えると、そんなになるまで動かないように注意されてしまった。待て待て、シュリやシェリルと訓練した時の方が、もっとヤバかっただろうが!
遅れてきたシンラたちには、何故かツンツンされている。顔とかはいいけど脇腹は止めてくれ、くすぐったいからたんまたんま。
シンラたちは体力づくりのために、温水のプールのあるこのエリア来たようだ。泳ぐのではなく、抵抗の強い水の中をただ歩くだけなんだがな。
シンラたちの体重でそれをやっても、意味なくないか? と思ったが、どうやら重りを付けて水の中に入るようだ。水の量は、シンラたちの腰のあたりまでしかなく、重りも足だけにつけており、その状態で歩くみたいだな。
上半身の体重と重りで、簡単に転ぶようなことはなさそうだ。
……理由は分からんが、シンラの歩く姿勢ががに股なのが気になる。普段は普通に歩いているのに、今はがに股になっている。
プラムとシオンは、母親たちと追いかけっこをしているが、シンラだけ一人で黙々と歩いているのも気になる。何がしたいんだろうな。
体力も問題ないしシンラに並んでみるか、体は浮かせて手だけでシンラの歩く速度に合わせる。
チラッとこっちを向いたが、すぐに歩き始めた。
本当に何がしたいんだろうな、この訓練を理解して体を動かしているんかね?
シンラにしばらく付き合っていると、誰かに足を掴まれた。小さな手なのでプラムとシオンだと思うが、両足を掴んで引っ張るのはやめてくれ。引っ張られるが、両手でプラムとシオンに対抗し、反対に引っ張り返す。
そんな様子が面白かったのか、プラムとシオンが喜び始めてしまった。しばらく止まらなそうだから、付き合わないと機嫌を損ねそうだな。
30分くらい付き合うと、満足したのかシンラの元へ。運動が終わりになったのか、休憩のためにプールからあがるようだ。
スライムたちが待っており、休憩スペースが作られていた。
水の中での運動は、予想以上に汗をかいているのでしっかり補給する必要がある。スポーツドリンクをストローで必死に吸っている姿は、可愛いな。
これから1時間お昼寝したら、昼食になるようだな。
俺は……子どもたちと一緒に寝るか? ライとランもシンラたちが寒くならないようにと近寄ってきたし、タオルケットもかけてあるから大丈夫だろう。俺にもかけてくれ……
大きな子どもが増えたとか言わないの!
ペシペシと顔を叩かれる感触で目を覚ます。
シンラかと思ったが、プラムが俺の顔を叩いていた。母親に言われて俺を起こしてくれたようだ。こんなに優しく起こしてくれるなんて……少し涙がホロリとこぼれてしまう。
プールだけど、真水のプールで魔法でキレイにしているから、塩素の影響などはない。なのでプールにあがってそのまま寝たところで特に問題ないから、シャワーは後回しになっていたんだよな。
子どもたちは羞恥心がないので、素っ裸になってシャワーを浴びている。妻たちも、他に人がいるわけでもないと素っ裸だ……え? 俺だけが恥ずかしがってる感じか?
ブラインドはされてるけど、お風呂と違ってここは恥ずかしくないか?
うん、俺だけっぽいな。
恥ずかしがっていたのが馬鹿っぽく感じる。
着替えて家に戻ろうとすると、庭で食事の準備が進められていた。庭で食事を食べる回数が増えている気がするけど、特に理由があるわけでもなく、ミーシャたちが料理の勉強をしていたようで、たまたまピザなどの窯で焼くモノを作っていたので、外になったようだな。
昼食にピザって、あまりない気がするけど、いつも食べているピザとは少し毛色が違う。
並べられているピザは、驚くほど野菜がたっぷり乗っていて、お肉系は少なかった。チーズもたっぷりなのでカロリー的には高めだが、しっかり体を動かしている子どもたちは、問題なさそうだな。
そういえば、子どもたちもよく食べるけど、太った子はいないな。ミーシャたちも健康的な肉付きをしているし、シンラたちも太っている感じはない。一般的な子どもたちより、良い物も食べてるし量も食べてるけど、しっかり動いているから問題ないのかな?
シンラを見ても特に反応なかったが、プラムとシオンに目を向けると……睨まれた。幼くても女なのね、すんませんでした。
って、この世界で太ってるとかあまり気にしてる人いないのに、君たちは体重の事になると、デリケートになるのね。
ん~、野菜をたっぷり乗せたピザも悪くないね。食べ応えという意味では、お肉系のピザには敵わないけど、これはこれで美味い。
おや? 最後に変わり種のピザだ。まさか、フルーツピザが出てきた。タルトじゃないんだから! と思ったけど、温かい果物はそれはそれで美味かった。
甘めの果物に少しショッパイチーズがあっていたな……
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