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第2417話 特級危険物
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俺たちがあーでもないこーでもないと話し合っているところに、ミリーから連絡が入る。
『シュウ君! 落ち着いて聞いて!』
連絡の冒頭でそういわれたけど、慌ててるのってミリー、君だからね。君が落ち着いて話したほうがいいんじゃないか?
尋常じゃない慌て方から、地球の兵器がやはり持ち込まれていた可能性を考え、俺たち3人に緊張が走る。
『全員の収納の腕輪の中を確認したところ、2人の腕輪の中に無幻爆弾を確認したわ。勇者の仲間を除いて一番レベルの高い兵士2人の腕輪の中に、複数入っているのを確認したわ』
前置きをいくつかしていたが、最終的にもたらされた情報に緊張が走った。
『全部確認したと思うけど、検索結果が文字の羅列だから見落としがあるかもしれないけど、その2人からは少なくとも合計10個の無幻爆弾が確認されたわ』
「情報助かる。一応、追加で色々注意してほしい物の情報を送るから、もう一度みんなで協力して探してもらっていいかな?」
『了解よ。時間少しあるわよね? 少し仮眠してから、またみんなで検索するわ』
地球のことを知っている人に協力してもらえるのは、本当に助かる。だけど、無茶をさせていないか心配だな。
「無幻爆弾でござるか……厄介なものを持ち出してきたでござるな。それにその爆弾があるということは、神絡みの案件ということでござろう? 危険度が劇的にアップしたでござるな」
「その爆弾もそうだけど、追加で情報を送るってどういうこと?」
「バザールの言った通り、神が関係していて無幻爆弾があるということは、地球の危険な兵器も使われる可能性が出てきた。相手の軍団は最悪使い捨てにしてもかまわないと思っている可能性もある。見てわかるように、勇者の仲間が比較的後方にいるのに対して、持っていると判明した2人はほぼ最前列の位置にいる」
教えられた人間を検索したところ、無幻爆弾を持っている2人はほぼ最前列にいたのだ。このことから、勇者の仲間は、使われた際に被害が出ない位置にいる気がする。
「あれ? 今気づいたけど、この軍の中に奴隷がいるみたいなんだけど、こいつ少しおかしくないかしら?」
本気の戦争であれば、奴隷兵を使う国もあるが、こいつのデータはかなりおかしい。移動時であることを考えたとしても、興奮状態にあるのは意味が分からん。戦闘狂なのか? それとも快楽殺人者か? どっちにしてもしばらくできないのに、こんなに興奮しているのはおかしい気がする。
「シュウ殿、これってもしかして、とらえた高レベルの人間を麻薬付けにしているのではござらんか? ここにいる者たちだけが常時興奮状態にあるってことは、何かしらの外的要因があるのではないでござらんか?」
バザールの発言に、俺と綾乃は息をのむ……
「兵士は使い捨てじゃなく、薬漬けにした人間に爆弾を運ばせて自爆させるってことか! 麻薬で恐怖を取っ払い、痛覚も鈍くするのであれば、動けなくしない限り前に進んで爆発させるだろうな……」
想定以上に厄介なことをしてくれる野郎どもだ……
「バザールと綾乃は、化学兵器や危険な毒、麻薬などを書き出してミリーに情報を送ってくれ」
「了解、シュウはどうする?」
「俺はいったんチビ神に連絡する。何か情報がないか引き出してくるわ。最近はなかったのに、また妨害が入るなんてな。本当に迷惑この上ない……」
そういって、俺は個室へ入る。
「チビ神、見てんのか? 用事があるから連絡しろ」
…………
………
……
…
いつもならすぐに反応があるのに、今日は連絡がない。前みたいに隔離されたのか? 存在値がうんたらかんたらいってたけど、今神界で一番高いあいつが隔離されることってあるのか? いや、あいつは馬鹿だからありえそうだな……
肝心な時に使えないチビ神だ。
少し黒い感情をむき出しにしたところ、
『ピッ!? 私、寝てないわよ! って、誰もいないじゃない』
てめぇ、反応ないと思ったら寝てなのか!
『だ、だから、寝てないってば。少しだけ目をつぶってたのよ! それより、急に連絡してくるなんて何かあったのかしら?』
こいつ、本当に何も知らないのか?
『知らない? 何を? 私が認知する必要のあることなの?』
今、ダンジョンマスターと勇者がつるんでいる軍を発見した。
『あなたたちのことじゃないの?』
発見したって言っただろ! 俺たち以外にもつるんでたやつがいたんだよ。
『まぁ、お互い死にたくないから、つるんでいるのがいてもおかしくないわね。実際にそういうことはたくさんあるからね。それだけなら特におかしな話ではないわよ』
俺だってやってるんだから、他にいてもおかしくないことくらいわかるわ! そんくらいでお前なんか呼び出さん。問題なのは、この軍隊の中に無幻爆弾を持っているやつがいるってことだ。俺の周りだけ神の干渉が強すぎる気がするんだが、その辺はどうお考えで?
『はぁ? なんで無幻爆弾があるのよ。創造神様が制限をかけてたはずなのに、どうやってごまかしたのかしら? あんたに使われたことで、使用制限をかけてたはずなのに……創造神様が関与するわけないし、頭の働く誰かが上手いこと利用しているってことかしら?』
こっちも注意してたけど、あの爆弾に使用制限があったんだな。それは初耳だな。それより、お前が知らないってことは、結構用意周到に準備していた可能性があるな……お前の周りにも気付いたやつがいないってことだろ?
『ちょっと聞いてみるけど……そそ、無幻爆弾があるみたいなんだけど、誰か知らない? 了解、わかったわ……やっぱり誰も知らないみたいね。色々調べてくれるとは言ってるけど、気付かないうちに持ち込まれてたから、分からない可能性のほうが高いわね』
わからないんだったら仕方がない。危険なものを持っている相手なんだから、皆殺しにしても文句はないよな?
『問題ないわよ。あなたがその世界にいる人間をすべて殺したとしても、文句は言わないわ。創造神様が新しい世界を作るだけだからね。まぁ、存在値の確保ができなくなるのは、勘弁してもらいたいけどね』
結局自分のことかよ。まぁ、問題ないなら遠慮なくやらせてもらうわ。
『可能なら、派手にお願いしたいわね。久しぶりに派手な花火が見たいわ』
面倒なチビ神だな。
『シュウ君! 落ち着いて聞いて!』
連絡の冒頭でそういわれたけど、慌ててるのってミリー、君だからね。君が落ち着いて話したほうがいいんじゃないか?
尋常じゃない慌て方から、地球の兵器がやはり持ち込まれていた可能性を考え、俺たち3人に緊張が走る。
『全員の収納の腕輪の中を確認したところ、2人の腕輪の中に無幻爆弾を確認したわ。勇者の仲間を除いて一番レベルの高い兵士2人の腕輪の中に、複数入っているのを確認したわ』
前置きをいくつかしていたが、最終的にもたらされた情報に緊張が走った。
『全部確認したと思うけど、検索結果が文字の羅列だから見落としがあるかもしれないけど、その2人からは少なくとも合計10個の無幻爆弾が確認されたわ』
「情報助かる。一応、追加で色々注意してほしい物の情報を送るから、もう一度みんなで協力して探してもらっていいかな?」
『了解よ。時間少しあるわよね? 少し仮眠してから、またみんなで検索するわ』
地球のことを知っている人に協力してもらえるのは、本当に助かる。だけど、無茶をさせていないか心配だな。
「無幻爆弾でござるか……厄介なものを持ち出してきたでござるな。それにその爆弾があるということは、神絡みの案件ということでござろう? 危険度が劇的にアップしたでござるな」
「その爆弾もそうだけど、追加で情報を送るってどういうこと?」
「バザールの言った通り、神が関係していて無幻爆弾があるということは、地球の危険な兵器も使われる可能性が出てきた。相手の軍団は最悪使い捨てにしてもかまわないと思っている可能性もある。見てわかるように、勇者の仲間が比較的後方にいるのに対して、持っていると判明した2人はほぼ最前列の位置にいる」
教えられた人間を検索したところ、無幻爆弾を持っている2人はほぼ最前列にいたのだ。このことから、勇者の仲間は、使われた際に被害が出ない位置にいる気がする。
「あれ? 今気づいたけど、この軍の中に奴隷がいるみたいなんだけど、こいつ少しおかしくないかしら?」
本気の戦争であれば、奴隷兵を使う国もあるが、こいつのデータはかなりおかしい。移動時であることを考えたとしても、興奮状態にあるのは意味が分からん。戦闘狂なのか? それとも快楽殺人者か? どっちにしてもしばらくできないのに、こんなに興奮しているのはおかしい気がする。
「シュウ殿、これってもしかして、とらえた高レベルの人間を麻薬付けにしているのではござらんか? ここにいる者たちだけが常時興奮状態にあるってことは、何かしらの外的要因があるのではないでござらんか?」
バザールの発言に、俺と綾乃は息をのむ……
「兵士は使い捨てじゃなく、薬漬けにした人間に爆弾を運ばせて自爆させるってことか! 麻薬で恐怖を取っ払い、痛覚も鈍くするのであれば、動けなくしない限り前に進んで爆発させるだろうな……」
想定以上に厄介なことをしてくれる野郎どもだ……
「バザールと綾乃は、化学兵器や危険な毒、麻薬などを書き出してミリーに情報を送ってくれ」
「了解、シュウはどうする?」
「俺はいったんチビ神に連絡する。何か情報がないか引き出してくるわ。最近はなかったのに、また妨害が入るなんてな。本当に迷惑この上ない……」
そういって、俺は個室へ入る。
「チビ神、見てんのか? 用事があるから連絡しろ」
…………
………
……
…
いつもならすぐに反応があるのに、今日は連絡がない。前みたいに隔離されたのか? 存在値がうんたらかんたらいってたけど、今神界で一番高いあいつが隔離されることってあるのか? いや、あいつは馬鹿だからありえそうだな……
肝心な時に使えないチビ神だ。
少し黒い感情をむき出しにしたところ、
『ピッ!? 私、寝てないわよ! って、誰もいないじゃない』
てめぇ、反応ないと思ったら寝てなのか!
『だ、だから、寝てないってば。少しだけ目をつぶってたのよ! それより、急に連絡してくるなんて何かあったのかしら?』
こいつ、本当に何も知らないのか?
『知らない? 何を? 私が認知する必要のあることなの?』
今、ダンジョンマスターと勇者がつるんでいる軍を発見した。
『あなたたちのことじゃないの?』
発見したって言っただろ! 俺たち以外にもつるんでたやつがいたんだよ。
『まぁ、お互い死にたくないから、つるんでいるのがいてもおかしくないわね。実際にそういうことはたくさんあるからね。それだけなら特におかしな話ではないわよ』
俺だってやってるんだから、他にいてもおかしくないことくらいわかるわ! そんくらいでお前なんか呼び出さん。問題なのは、この軍隊の中に無幻爆弾を持っているやつがいるってことだ。俺の周りだけ神の干渉が強すぎる気がするんだが、その辺はどうお考えで?
『はぁ? なんで無幻爆弾があるのよ。創造神様が制限をかけてたはずなのに、どうやってごまかしたのかしら? あんたに使われたことで、使用制限をかけてたはずなのに……創造神様が関与するわけないし、頭の働く誰かが上手いこと利用しているってことかしら?』
こっちも注意してたけど、あの爆弾に使用制限があったんだな。それは初耳だな。それより、お前が知らないってことは、結構用意周到に準備していた可能性があるな……お前の周りにも気付いたやつがいないってことだろ?
『ちょっと聞いてみるけど……そそ、無幻爆弾があるみたいなんだけど、誰か知らない? 了解、わかったわ……やっぱり誰も知らないみたいね。色々調べてくれるとは言ってるけど、気付かないうちに持ち込まれてたから、分からない可能性のほうが高いわね』
わからないんだったら仕方がない。危険なものを持っている相手なんだから、皆殺しにしても文句はないよな?
『問題ないわよ。あなたがその世界にいる人間をすべて殺したとしても、文句は言わないわ。創造神様が新しい世界を作るだけだからね。まぁ、存在値の確保ができなくなるのは、勘弁してもらいたいけどね』
結局自分のことかよ。まぁ、問題ないなら遠慮なくやらせてもらうわ。
『可能なら、派手にお願いしたいわね。久しぶりに派手な花火が見たいわ』
面倒なチビ神だな。
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