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第2384話 頑張ったけど……
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「確かに掃除をする下っ端の軍人さんには、切実な悩みよね。平面部屋と椅子が沢山ある部屋なら、平面の方が圧倒的に掃除しやすいもんね。私も覚えがあるわ、便利家電とか便利道具と言っておきながら、手入れがめんどくさかったり、掃除が大変だったりするやつね」
俺にも覚えがある。母親が便利だと言って勝ってきた調理道具なのだが、確かに便利ではあったが洗うのが大変で、使っている時は便利なのだが洗うのが不便だったりするやつな。
取っ手の取れるフライパンや鍋は、本当に便利ではあるんだけど、取っ手の方を洗う時が大変なんだよな。
特にはさんだりする部分の動くところの掃除が大変なんだよな。毎回洗ってても、その内油汚れが付いたりしてしまって、あれを洗うのに歯ブラシを使ってたりしたことを思い出した。
「となると、ワンタッチでつけたりできるような仕組みだったら掃除しやすいか?」
「そんな便利な椅子なんて作れないわよ。ネジは論外だけど、ワンタッチとなると強度の問題も出てくるわよ」
フライパンじゃないんだから、簡単に取り外しなんてできないよな……でも掃除の便利さを追求すると、限界があるよな。
俺たちはしばらく悩んだが、解決方法が出なかった。
悩んでいる間に昼飯の時間になり、中断されたが正しい表現だが、思いつかなかったのでどっちでも一緒だろう。
家事のプロとも呼べるブラウニーたちに聞いてみたところ、掃除がしづらくても完璧に仕上げるのがメイドとしての矜持! と言われてしまったため、参考にならなかった。
様子を見に来たシルキーたちにも聞いてみたところ、
「取り外しが簡単で椅子の下に後ろの人の足が入れられるようにしているのですよね? でしたら、床につけるのではなく、壁につける形にしてみてはどうでしょうか? 椅子は取り外しができたとしても、別に掃除する必要がありますので、掃除の邪魔になっている椅子の足を無くす考えはいかがでしょうか?」
と言われた。
なるほど、技術的にできるかは分からないが、10人乗りの方であれば壁に椅子をつけることは可能だな。
一度検討してみることになった。
昼食後にいくつか試作をしてみたが、座席の座面だけを固定するとどうしても不安定になってしまった。解決法として、背もたれの部分も固定をすれば不安定さが無くなったが、休むために背もたれを倒せなくなってしまった。
「これは、どうなのかしらね。掃除はしやすくなったけど、移動中の負担が増えるのは、本末転倒じゃないかしら?」
やっぱりそうだよな。掃除を楽にするために、移動中が不便になるのはやはり良くないよな。
「せめて簡単にするでござるなら、椅子の足を補足して均等に配置する感じがいいでござるかね?」
そのやり方がベターだろう。多少手間はかかるけど、モップな度を使うなら大変というほど掃除量は増えないよな。
名前も知らない下っ端くん、これで勘弁してくれ。普段の掃除は面倒かもしれないけど、移動が楽になることを考えれば、十分なリターンがあると思うぞ。
椅子は車のシートをそのまま流用していたので、掃除が面倒に感じたのだろうが、足を改造したので最大限掃除をしやすいように配慮したから、これでいいだろう。
これ以上の改造は、ドワーフたちに任せるのが吉だと思う。俺たちだけでは思いつかないことも、あの爺様方なら思いつくこともあるだろうし、俺の仕事はここで終わりにしよう。
「考える事が終わっても、規格化した分の馬車の作成はしないといけないわよ」
10人乗りの方で改造してしまったけど、こちらの方が人気が高かったので問題ないよな? レイリーは小言を言うだろうが、俺のすることを頭から否定をすることはないから大丈夫だろう。
実際に馬車を見せているし、どういう仕様なのかも伝えているから、いいように采配してくれるはずだ。
軍用に必要な馬車の数は多いが一度作ってしまえば、ある程度の所までは召喚で物を出すことができるので、便利機能を使って必要数をサクッと準備してしまう。
ステータスで力が上がっているのも、作業効率を上げる要因となっており、みるみるうちに土台が完成していく。箱に関しては、召喚で出せるため扉や御者の座る場所、中の椅子などを取り付けていけばそれで終了となる。
今回一番時間がかかったのは、椅子の改造だろう。流用したとはいえ、足を取っ払って付け直すという作業をしなければならなかったのと、椅子の数がすこぶる多かったので大変なことになった。
「ノリと勢いで数の必要な物を作るのは、本当に良くないな。もう少し、もう少しっていって、結局こんな時間……早めに連絡を入れておいてよかったわ。もしこれで連絡を知れてなかったら、今頃正座で小言を言われていただろうな」
「怒られはしないと思うでござるが、熱中しすぎたことで小言はあるかもしれないでござるよ」
それはあるだろうな。怒られないとはいえ、あれって、怒られているより面倒なんだよな……俺のためを思って言ってくれているので無下にも出来ないし、俺が悪いので何も言えなくなってしまうんだよな。しかも、謝ると謝るで、なにに謝っているのか? みたいなことを言われるから、本当に困ってしまう。
妻たちにも心配をかけてしまうから、気をつけてはいるんだけど、すぐに忘れて夢中になってしまうのは俺の悪い癖だよな。
お腹が空いた……
夕食を食べたのにお腹が空いてしまったのは、時計が深夜の3時を指しているからだろう。
これが12時とかならまだ小言を言われる時間が短かったかもしれないが、そこからさらに3時間が過ぎているからな。シルキーだけじゃなく妻たちにも、何か言われそうだな。
明日は、朝一で妻たちに心配かけたことを謝っておこう。その後に、小言を言われるだろうから、午前中は潰れるだろうな。
予定がないとはいえ、この予定の埋まり方は少し複雑な気分だな。
朝食には確実に起きないといけないから、今日はすぐに寝てしまおう。しっかりと目覚まし時計を……4つ位セットしておこう。
起きると決めて寝るから、多分明日は起きれるはず! おやすみなさい!
俺にも覚えがある。母親が便利だと言って勝ってきた調理道具なのだが、確かに便利ではあったが洗うのが大変で、使っている時は便利なのだが洗うのが不便だったりするやつな。
取っ手の取れるフライパンや鍋は、本当に便利ではあるんだけど、取っ手の方を洗う時が大変なんだよな。
特にはさんだりする部分の動くところの掃除が大変なんだよな。毎回洗ってても、その内油汚れが付いたりしてしまって、あれを洗うのに歯ブラシを使ってたりしたことを思い出した。
「となると、ワンタッチでつけたりできるような仕組みだったら掃除しやすいか?」
「そんな便利な椅子なんて作れないわよ。ネジは論外だけど、ワンタッチとなると強度の問題も出てくるわよ」
フライパンじゃないんだから、簡単に取り外しなんてできないよな……でも掃除の便利さを追求すると、限界があるよな。
俺たちはしばらく悩んだが、解決方法が出なかった。
悩んでいる間に昼飯の時間になり、中断されたが正しい表現だが、思いつかなかったのでどっちでも一緒だろう。
家事のプロとも呼べるブラウニーたちに聞いてみたところ、掃除がしづらくても完璧に仕上げるのがメイドとしての矜持! と言われてしまったため、参考にならなかった。
様子を見に来たシルキーたちにも聞いてみたところ、
「取り外しが簡単で椅子の下に後ろの人の足が入れられるようにしているのですよね? でしたら、床につけるのではなく、壁につける形にしてみてはどうでしょうか? 椅子は取り外しができたとしても、別に掃除する必要がありますので、掃除の邪魔になっている椅子の足を無くす考えはいかがでしょうか?」
と言われた。
なるほど、技術的にできるかは分からないが、10人乗りの方であれば壁に椅子をつけることは可能だな。
一度検討してみることになった。
昼食後にいくつか試作をしてみたが、座席の座面だけを固定するとどうしても不安定になってしまった。解決法として、背もたれの部分も固定をすれば不安定さが無くなったが、休むために背もたれを倒せなくなってしまった。
「これは、どうなのかしらね。掃除はしやすくなったけど、移動中の負担が増えるのは、本末転倒じゃないかしら?」
やっぱりそうだよな。掃除を楽にするために、移動中が不便になるのはやはり良くないよな。
「せめて簡単にするでござるなら、椅子の足を補足して均等に配置する感じがいいでござるかね?」
そのやり方がベターだろう。多少手間はかかるけど、モップな度を使うなら大変というほど掃除量は増えないよな。
名前も知らない下っ端くん、これで勘弁してくれ。普段の掃除は面倒かもしれないけど、移動が楽になることを考えれば、十分なリターンがあると思うぞ。
椅子は車のシートをそのまま流用していたので、掃除が面倒に感じたのだろうが、足を改造したので最大限掃除をしやすいように配慮したから、これでいいだろう。
これ以上の改造は、ドワーフたちに任せるのが吉だと思う。俺たちだけでは思いつかないことも、あの爺様方なら思いつくこともあるだろうし、俺の仕事はここで終わりにしよう。
「考える事が終わっても、規格化した分の馬車の作成はしないといけないわよ」
10人乗りの方で改造してしまったけど、こちらの方が人気が高かったので問題ないよな? レイリーは小言を言うだろうが、俺のすることを頭から否定をすることはないから大丈夫だろう。
実際に馬車を見せているし、どういう仕様なのかも伝えているから、いいように采配してくれるはずだ。
軍用に必要な馬車の数は多いが一度作ってしまえば、ある程度の所までは召喚で物を出すことができるので、便利機能を使って必要数をサクッと準備してしまう。
ステータスで力が上がっているのも、作業効率を上げる要因となっており、みるみるうちに土台が完成していく。箱に関しては、召喚で出せるため扉や御者の座る場所、中の椅子などを取り付けていけばそれで終了となる。
今回一番時間がかかったのは、椅子の改造だろう。流用したとはいえ、足を取っ払って付け直すという作業をしなければならなかったのと、椅子の数がすこぶる多かったので大変なことになった。
「ノリと勢いで数の必要な物を作るのは、本当に良くないな。もう少し、もう少しっていって、結局こんな時間……早めに連絡を入れておいてよかったわ。もしこれで連絡を知れてなかったら、今頃正座で小言を言われていただろうな」
「怒られはしないと思うでござるが、熱中しすぎたことで小言はあるかもしれないでござるよ」
それはあるだろうな。怒られないとはいえ、あれって、怒られているより面倒なんだよな……俺のためを思って言ってくれているので無下にも出来ないし、俺が悪いので何も言えなくなってしまうんだよな。しかも、謝ると謝るで、なにに謝っているのか? みたいなことを言われるから、本当に困ってしまう。
妻たちにも心配をかけてしまうから、気をつけてはいるんだけど、すぐに忘れて夢中になってしまうのは俺の悪い癖だよな。
お腹が空いた……
夕食を食べたのにお腹が空いてしまったのは、時計が深夜の3時を指しているからだろう。
これが12時とかならまだ小言を言われる時間が短かったかもしれないが、そこからさらに3時間が過ぎているからな。シルキーだけじゃなく妻たちにも、何か言われそうだな。
明日は、朝一で妻たちに心配かけたことを謝っておこう。その後に、小言を言われるだろうから、午前中は潰れるだろうな。
予定がないとはいえ、この予定の埋まり方は少し複雑な気分だな。
朝食には確実に起きないといけないから、今日はすぐに寝てしまおう。しっかりと目覚まし時計を……4つ位セットしておこう。
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