ダンマス(異端者)

AN@RCHY

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第2373話 作業継続中

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 綾乃の移動式趣味部屋は、綾乃が満足しているのでそのままにしておいて、次は俺のワンボックスの改造だ。一応日本の道路交通法を考慮するが、実際に調べてもらわないと素人にはわからないので、自分で理解した範囲の改造をすることにした。

 午前中には無制限にやろうとは言ったが、さすがに無制限だとカオスになるので、簡略化できるところはクリエイトゴーレムで簡略化してしまうが、それで空いたスペースは基本的に使わない方針となった。

 ワンボックスカーは、ボンネットがなくエンジンはフロントシートの下にあるため、他の乗用車に比べて座席の位置が高い。どういう理由かはわからないが、背もたれをあまり深く倒せなくなっていることが多いみたいだ。

 その分、後部座席は余裕がある感じに見えるな。

 いろいろ考えるために、後部座席を全部外してみたのだが、ちょっとした空間と思えるくらいの広さになった。

 ミニバンなら運転席と助手席を倒せば、後部座席とフラットになるから、寝るスペースの確保は簡単だった。だけどワンボックスは、2列目と3列目のシートを使うことで寝る場所を確保する形になる。

 それでも4列目を外して、ある程度の広さを荷物置きにできるのは、大きなアドバンテージだろうか?

 ミニバンの時には、この荷物置きになる場所に、ポータブル電源やテレビを置いていたから、荷物の置き場に困っていたが、俺はそのテレビをフロントシートの後ろに設置したので、後ろ側には余裕ができた形だな。

 そもそもテレビといっても国内放送などを見るつもりはないので、液晶テレビではなく液晶ディスプレイにしているため、日本で設置するなら安く済ませられるな。HDMIが刺さるなら問題ないからな。というか今のディスプレイでHDMIが刺さらないのってほとんどないから気にする必要はなさそうだ。

 後は、少し底上げしたテレビ台の下にゲーム機や、ポータブルプレイヤーを設置すれば、テレビに関しては問題なさそうだな。何かあっても倒れないように、しっかりと固定している。

 ん~そうなると助手席には人を乗せないで、ポータブル電源を設置するのもありかもしれないな。運転手は1人になってしまうだろうが、助手席でずっと話されていても困ることもあるし、寝るなら見えない後部座席で寝てほしいっていう風にも思うしな。

 4列目は外しているとはいえ、後ろに5人は乗れるようになっているので、4~5人家族なら余裕をもって乗れるから十分だな。でも、寝るとなると5人だと狭いか……

 う~む、新しく条件を付けるか……2人で余裕を持ったキャンピングカーで旅行ということにしよう!

 3列目の後ろは、荷物などを置くエリアとして固定しよう。テレビを運転席の後ろに設置したが、それは外して、3列目のシートの後ろに置くことにした。仕切りを作って、そこからせり上がるようにして、仕切りの中にディスプレイを収納できるようにした。

 綾乃のミニバンと同じく、止まっているときに遊んだり映画を見たりできるようにした。もちろん後部座席は座り心地のいいものに変えている。寝るときにはエアベッドを使うので、多少凹凸があっても問題ないだろう。

 後、キャンピングカーに必要な要素は……多少なりとも調理できるスペースか? ポータブル電源があるといっても、IHクッキングヒーターは電気の消費量が多いので、普段使いは厳しいよな……となれば、カセットコンロがベターか?

 ポータブル電源のソーラーパネル2枚分と蓄電器の容量を考えれば……2~3時間も調理するのでなければ、何の問題もない気がするな。っとそれなら、2つとも用意しておけばいいだろう。カセットコンロもIHクッキングヒーターもそこまで大きくないしな。

「ねぇ、シュウ。値段のことも考えているみたいだけど、ポータブル電源って結構な値段がすると思うけど、そこらへんはどうなの?」

 そういわれて、俺は召喚したソーラーパネル付きポータブル電源の値段を確認した。およそ300DPってことは、日本円で約30万円ってことか……2つ備え付けるつもりだったので、60万円か……車の購入費以外にもこれだけかかるとなると、さすがに問題があるか?

 この辺は、誤差ということにして、目をつぶろう。制限をしてはいるけど、ある程度は自由にできないと遊びの意味がないからな。テレビを使うことを考えれば、ポータブル電源は最低1つは欲しいから、誤差だということにする。

 コンロに関しては、ボンベをいくつか置いておけば、ある程度の時間の調理は可能だしな。

 ディスプレイを収納した仕切りの後ろ側は、基本的に荷物置き場になる予定なのだが、たくさん荷物を運べることを考えると、キャンプにも使うことができるように、車のサイドタープに椅子なども収納できるようにしておこう。

 川の近くに泊まれるのであれば、お風呂の代わりにサウナにも入れるように、専用のテントと専用ストーブもおいておけるようにして……って結構かさばるけど、趣味の1つとしてはかなりいいよな。

 お風呂も2人で銭湯に入れば1000円はかかることを考えると、薪代次第だが長期的に見て安上がりになりそうだ。もうね、趣味全開にするつもりなので、自重はしないよ!

 荷物も積みやすいように、4列目を外して広くした荷物置き場にハチの巣のような構造で、荷物を突っ込めるようにしてみた。

 1つ1つのボックスも外せるようにして、外で使えば椅子にも使えるようになっている。アウトドアチェアの前に置けば足置き場にもできるし、重ねれば調理台にも使うことが可能だろう。アウトドアで使うなら使い方次第では、様々な利用のしかたができるだろう。

 収納は3列の2段で6つ分。1つ目がサウナ用テント、2つ目がサウナ用のストーブと煙突に薪、3つ目がアウトドア用品、4つ目は俺の荷物、5つ目が相方の荷物、6つ目は寝具などで行けそうだな。

 荷物置き場の上両サイドにも収納をつけて、そこにも何かを収納できるようにしてみた。

「思ったんだけどさ、シュウの相方っていうと30人近くいるけど、そんなに乗れないよね?」

「あくまでも、日本で使うなら的なことを中心に考えているだけだから、そこは突っ込むなよ。妻たちと移動するなら、くっつけられる馬車があるから、改めて作る必要ないだろ。もし全員で移動すること考えるなら、乗用車じゃなくて、それこそバスにするべきだろ」

 大型バスならスペースを確保しつつ、運転している人以外はくつろげるから、採用するなら大型バスしかねえだろ。野営する時はバスの隣にコンテナ野営地を作れば完璧やろ。

 俺の改造したワンボックスは、綾乃のミニバンと同じでキャンピングカーというよりは、移動できる趣味部屋のようになっているな。ってか、キャンピングカーってどういう定義なんだろうな。

 今更かい! と思わなくもないが、俺たちが満足しているので、これでいいのかもしれないな。

 次は、2トントラックに積む馬車にも流用できる予定の規格の箱だな。
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