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第2355話 豚ってすげえな
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「ご主人様、どうせなら今日は、解体始めから見ていきませんか? 牛だと大きすぎるので豚になりますが、可食割合という意味では牛より豚の方が多いので、良く分かると思いますよ」
ふむ、豚の解体か……初めから家畜やジビエの解体って見たこと無いよな。この際見てもいいかもしれないな。俺も食べている側なので、どうやって加工されているか知ってもいいかな。
ドワーフたちも興味があるようなので、白ソーセージを作るまでのつなぎでやってみるかな。
「では、準備しますので、あちらの方でお待ちください」
連れていかれたのは、屠殺場だ。ここで絞めて血を抜き、解体していく形になるそうだ。血を抜くのにも時間がかかるようなので、ちょうど血を抜いたものがあるので、こちらへ持ってきます、だってさ。
持ってこられたのは、後ろ足をつられた状態の絞められた後の豚だった。
首を落とされているかと思ったが、首部分に少し切れ目があるだけの豚だな。
何で首に少しだけ切れ目があるのかと言えば、ここを使って血を抜いたらしい。こんなでどうやって血を抜くのか分からなかったので聞いてみた。
「えっと、魔法では生きているモノに直接干渉することは出来ないですが、死んだ後の動物などには干渉することができるんですよ。締めた後に首にある動脈を切って、水魔法で血を抜き取るとかなり上手く血を抜くことができるんですよね」
なるほど……魔法を使って血抜きをしているのか。だから傷口が小さいのか。
魔法を使わない解体を見たことがないので、この傷口が小さいのか大きいのか分からないが、魔法の有効活用と言えるかもな。
ここから解体を開始するのだが、今回は分かりやすくするために普段とは違う順序で解体をするとのことだ。
本来の順序はザックリ言うと、血抜きをした後、首を落とし、皮剥ぎをして内臓を摘出するらしい。だが今回は、頭部を落とす前に舌から食道までを切り離してから、頭部を落とすらしい。いつもなら切り離したりせずに首を落としてしまうのだそうだ。
なんでその順序にした後いうと、内臓が全て繋がっている状態をお見せするとのことだ。
理由が分からなかったが、皮をはがされた後、内臓を取り出した時に何で繋げたままにしていたのかを理解した。
口から肛門まで本当につながっているのだと……頭では分かっていたことなのだが、本当に繋がっているのを目で見たので、理解させられたという感じだな。
内臓を取り出した後、赤と白と呼ばれる物に分けて、別々に処理していくそうだ。どちらもしっかりと下処理をしなければならないのだが、特に白モツと呼ばれる腸側のホルモンは、下処理にかなりの時間がかかるらしい。
汚れを取るために、とにかく洗う必要だあるんだとさ。そういうと、切り分けた大量の白モツを大きなざるに入れて洗い始めた。
ひたひたになるように水をためては洗って、水が汚れたら捨てて入れ替える。そういった作業を何度もした後に、高圧で水の出せるホースから水を出して、泳ぐくらいに溜まっている水の中で、水を当てながらさらに洗っている。
この作業で、汚れ以外にも余分な脂も取るらしい。捨てられた水をよく見てみると、白いブツブツが見える。それが脂らしい。水が濁るのは、体液や汚れの所為なので、これが綺麗になるまでは、食用としては使われないんだとさ。
この工程を見て、家畜の解体がこの世界で言う、平民たちの仕事なんだと、分からされた気がする。これだけ手間をかけなくても、冒険者の狩ってくる魔物の肉があるのだから、内臓食が浸透しないんだろうな。
じゃぁ、家畜が何でいるかと言えば、主にミルクだよな。羊なら羊毛もあるけどな。他に言うなら、腸をソーセージの皮にするくらいだろうか? 食肉としても使われるが、魔物のドロップ肉があるので、そこまで重要視されてはいないんだよな。
言ってしまうなら、無くても生活が成り立つので、問題が無かったりするのだ。羊毛も魔物から取れる繊維を使うことで、羊を飼育する必要が無かったりする。でも家畜がいるのには、何か理由があるのかもな。
食肉としてガッツリと育てているのは、俺たちやドワーフくらいではないだろうか?
白モツはこの辺で説明が終わり、今度は赤物の方の説明を受けることになった。
「ザックリ言いますと、ここまでキレイに処理できていれば、この部分は皮を引いたりしなくても、切り分けるだけですぐに食べることができます」
ん? どういうことだ?
タンで言えば、牛の場合は皮を剥がないといけないらしいのだが、豚に関しては切り分けるだけで、焼いて食べれるんだってさ。ただ、喉仏だけは美味しくないので、食べていないそうだ。食べることは出来るけど、他のモノがあるので破棄してしまうらしい。
それ以外は、美味しく食べられるんだとさ。
試しに綺麗に処理されたタンを焼いてくれた。タン先とタン元を1枚ずつ焼いてくれた。
舌の表面がツルツルしているのと、ブツブツしているのがあるけど、同じタンなのに何でだろうか?
理由は分からないらしいが、豚タンの場合は、このブツブツがある方……タン元の方が美味しいらしい。牛のタン元は、舌の中でも最も脂が多く、ジューシーではあるが、カロリーがかなり高いらしい。
カロリーなんて気にしてないので、あまり関係ない話だった。
本当に切っただけの豚タンだったけど、柔らかく美味しかった。
食道も心臓もハラミもレバーも、全て焼く用に切って焼けば、他の下処理は特にいらないらしい。切り分けた後に、適切な処理をしていなければ、ここまで簡単には食べられないのだが、ブラウニーたちの技術は、地球の屠殺場の人たちに引けを取らないので、問題ないようだ。
赤物の切り分けた部分を、次々に焼いてくれるのだが、本当に切ってそのまま焼いただけで食べれるのだからすごいな。
もっと言うと手間の部分で言えば、牛は豚の何倍も処理に時間がかかるようだ。そのくせ、可食できる割合がかなり少ないんだだとさ。そう考えると、内臓の下ごしらえに時間はかかるが、優秀は食材と言えるんだってさ。
豚には豚の、牛には牛の良いところがあるので、どちらも家畜として育てているんだってさ。
牛は1回の妊娠で1匹しか生まないけど、豚は複数産むのが当たり前だし、育てる期間も豚の方が短いんだよな。
色々な話を聞きながら、切り分けてもらった肉を食べていると、白ソーセージを作る準備が整ったそうだ。
ふむ、豚の解体か……初めから家畜やジビエの解体って見たこと無いよな。この際見てもいいかもしれないな。俺も食べている側なので、どうやって加工されているか知ってもいいかな。
ドワーフたちも興味があるようなので、白ソーセージを作るまでのつなぎでやってみるかな。
「では、準備しますので、あちらの方でお待ちください」
連れていかれたのは、屠殺場だ。ここで絞めて血を抜き、解体していく形になるそうだ。血を抜くのにも時間がかかるようなので、ちょうど血を抜いたものがあるので、こちらへ持ってきます、だってさ。
持ってこられたのは、後ろ足をつられた状態の絞められた後の豚だった。
首を落とされているかと思ったが、首部分に少し切れ目があるだけの豚だな。
何で首に少しだけ切れ目があるのかと言えば、ここを使って血を抜いたらしい。こんなでどうやって血を抜くのか分からなかったので聞いてみた。
「えっと、魔法では生きているモノに直接干渉することは出来ないですが、死んだ後の動物などには干渉することができるんですよ。締めた後に首にある動脈を切って、水魔法で血を抜き取るとかなり上手く血を抜くことができるんですよね」
なるほど……魔法を使って血抜きをしているのか。だから傷口が小さいのか。
魔法を使わない解体を見たことがないので、この傷口が小さいのか大きいのか分からないが、魔法の有効活用と言えるかもな。
ここから解体を開始するのだが、今回は分かりやすくするために普段とは違う順序で解体をするとのことだ。
本来の順序はザックリ言うと、血抜きをした後、首を落とし、皮剥ぎをして内臓を摘出するらしい。だが今回は、頭部を落とす前に舌から食道までを切り離してから、頭部を落とすらしい。いつもなら切り離したりせずに首を落としてしまうのだそうだ。
なんでその順序にした後いうと、内臓が全て繋がっている状態をお見せするとのことだ。
理由が分からなかったが、皮をはがされた後、内臓を取り出した時に何で繋げたままにしていたのかを理解した。
口から肛門まで本当につながっているのだと……頭では分かっていたことなのだが、本当に繋がっているのを目で見たので、理解させられたという感じだな。
内臓を取り出した後、赤と白と呼ばれる物に分けて、別々に処理していくそうだ。どちらもしっかりと下処理をしなければならないのだが、特に白モツと呼ばれる腸側のホルモンは、下処理にかなりの時間がかかるらしい。
汚れを取るために、とにかく洗う必要だあるんだとさ。そういうと、切り分けた大量の白モツを大きなざるに入れて洗い始めた。
ひたひたになるように水をためては洗って、水が汚れたら捨てて入れ替える。そういった作業を何度もした後に、高圧で水の出せるホースから水を出して、泳ぐくらいに溜まっている水の中で、水を当てながらさらに洗っている。
この作業で、汚れ以外にも余分な脂も取るらしい。捨てられた水をよく見てみると、白いブツブツが見える。それが脂らしい。水が濁るのは、体液や汚れの所為なので、これが綺麗になるまでは、食用としては使われないんだとさ。
この工程を見て、家畜の解体がこの世界で言う、平民たちの仕事なんだと、分からされた気がする。これだけ手間をかけなくても、冒険者の狩ってくる魔物の肉があるのだから、内臓食が浸透しないんだろうな。
じゃぁ、家畜が何でいるかと言えば、主にミルクだよな。羊なら羊毛もあるけどな。他に言うなら、腸をソーセージの皮にするくらいだろうか? 食肉としても使われるが、魔物のドロップ肉があるので、そこまで重要視されてはいないんだよな。
言ってしまうなら、無くても生活が成り立つので、問題が無かったりするのだ。羊毛も魔物から取れる繊維を使うことで、羊を飼育する必要が無かったりする。でも家畜がいるのには、何か理由があるのかもな。
食肉としてガッツリと育てているのは、俺たちやドワーフくらいではないだろうか?
白モツはこの辺で説明が終わり、今度は赤物の方の説明を受けることになった。
「ザックリ言いますと、ここまでキレイに処理できていれば、この部分は皮を引いたりしなくても、切り分けるだけですぐに食べることができます」
ん? どういうことだ?
タンで言えば、牛の場合は皮を剥がないといけないらしいのだが、豚に関しては切り分けるだけで、焼いて食べれるんだってさ。ただ、喉仏だけは美味しくないので、食べていないそうだ。食べることは出来るけど、他のモノがあるので破棄してしまうらしい。
それ以外は、美味しく食べられるんだとさ。
試しに綺麗に処理されたタンを焼いてくれた。タン先とタン元を1枚ずつ焼いてくれた。
舌の表面がツルツルしているのと、ブツブツしているのがあるけど、同じタンなのに何でだろうか?
理由は分からないらしいが、豚タンの場合は、このブツブツがある方……タン元の方が美味しいらしい。牛のタン元は、舌の中でも最も脂が多く、ジューシーではあるが、カロリーがかなり高いらしい。
カロリーなんて気にしてないので、あまり関係ない話だった。
本当に切っただけの豚タンだったけど、柔らかく美味しかった。
食道も心臓もハラミもレバーも、全て焼く用に切って焼けば、他の下処理は特にいらないらしい。切り分けた後に、適切な処理をしていなければ、ここまで簡単には食べられないのだが、ブラウニーたちの技術は、地球の屠殺場の人たちに引けを取らないので、問題ないようだ。
赤物の切り分けた部分を、次々に焼いてくれるのだが、本当に切ってそのまま焼いただけで食べれるのだからすごいな。
もっと言うと手間の部分で言えば、牛は豚の何倍も処理に時間がかかるようだ。そのくせ、可食できる割合がかなり少ないんだだとさ。そう考えると、内臓の下ごしらえに時間はかかるが、優秀は食材と言えるんだってさ。
豚には豚の、牛には牛の良いところがあるので、どちらも家畜として育てているんだってさ。
牛は1回の妊娠で1匹しか生まないけど、豚は複数産むのが当たり前だし、育てる期間も豚の方が短いんだよな。
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