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第2342話 なにやってんだか
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体が覚醒するのが分かった。
いつもは、あ~目が覚めたなって感じで起きるのだが、今日はあっ! 目が覚めるって先に意識が覚醒してから体が起きた感じだ。初めての体験だったのでなかなか奇妙な感じだったが、金縛りってこういうことだろうか? って思うような体験だった。
体の自由が利かないってああいうことを言うんだろうな。昔話で聞いた金縛りは、まぶたは開くけど体が動かないとかいう話だから、俺の体験したのは少し違うかもしれないけどな。
体の調子を確認してから部屋をでる……ん? いつもと雰囲気が違う気がするけど、おかしな気配もないし、何かあったのだろうか?
廊下を歩いていると、いつものにぎやかさとは違う騒がしい感じが食堂からする。
おや? この声は老ドワーフたちか?
騒がしいのは、老ドワーフたちが何やら言っているのが騒がしく聞こえているようだな。
朝っぱらから何をしてるんだかな。子どもたちに悪影響が出るから、騒ぐのはやめてほしいんだが?
食堂へ入ると、老ドワーフたちが全員正座をさせられていた。近くにいたブラウニーたちに状況の説明をしてもらうと……
今日俺がする作業の話を聞いて、他に作ったものも展示してほしい! と、押しかけてきたそうだ。
まぁ朝っぱらから来られたら迷惑ではあるが、正座をして待機させるほどの事でもないんじゃないか? なんて思っていたが甘かった。一番初めに来たのが、深夜12時を回ったあたりで、お酒臭かったらしい。
その老ドワーフは、今にも死にそうな顔をして魂が口からはみ出そうになっていた。
俺の計算が間違っていなければ、7時間以上はここで正座をさせられているということになる……このおっさん大丈夫か?
で、ここで正座している大半が避けに寄った状態で、朝4時前にここに来たため、寝ていたシルキーが怒り現状を作り出しているらしい。
まだ騒がしく元気な老ドワーフは、どうやら最後に来たグループだったようで、足の感覚は無くなって痛みがいからなく元気なようだ。
鍛冶の事が絡む話題だと、人の迷惑を考えないおっさんたちだな……何度も言ってるのに治らんしな。もうこれは、病気なんだと思ってる。
ほどほどにな~っと、声はするけど姿が見えない子どもたちは何処にいるんだ? 猫たちがご飯を食べ終わっている様子を見ると、子どもたちがいた形跡があるし声もするのだが、肝心の子どもたちが見当たらないぞ?
そんなことを考えていると、外にいることを教えてくれた。
ドワーフたちがいるので、ウッドデッキで食事をしているようだ。直射日光がきつくならないように屋根のあるスペースを利用しているため、少し死角になっていたようだ。
なるほどね、あの位置だと確かに俺の位置からは見えないからな。声はするけど見えない場所にいるってことか。そういえば珍しく食堂の窓が全部あけられているのは、外で子どもたちが朝食を食べているからなのだろう。
俺もウッドデッキへ案内されて、食事を始める。
いつもと違う場所での朝食なので、何か新鮮だな。
そんな新鮮な雰囲気なのに、シンラたちはいつもと変わらずバトルを繰り広げている。本当にこの子たちは……なんとも言い難い気分になりながら、運ばれてきたトーストを口に運ぶ。
今日はお米じゃなくてパンなんだな。子どもたちの食事を見ているから分かっていたけど、なんか理由があるのかね?
「こういう場所で食べるのは、やっぱりパンの方が合いませんか?」
と言われた。
納得せざるを得ない反論により、俺は苦笑する。ビュッフェ形式なのでお米がいいと言えば食べられるのだが、おまかせにしている俺にこれは反論できなかった。おにぎりという手もなくはないが、あれって朝食というよりはお昼って感じがするんだよな。
外でおにぎりにオカズ、さすがにこれで焼き鮭とかは出てこないだろうし、そうなると必然的に行楽弁当みたいなオカズになり、もっとお昼感が増しそうだ。
1枚目の食パンはシンプルにバターで食べたが、2枚目はマヨネーズを塗ってその上にスクランブルエッグとカリカリベーコンを乗せて食べる。
地球にいた頃から朝食でパンを食べる時にする、鉄板のパターンだ。
下の歯が焼かれた食パンがサクッとして、上の歯はカリカリのベーコンを噛みちぎり、2つの間から出てくるのがマヨネーズの味が混ざった卵だ。美味い。
サクサクカリカリふわふわのトリプルコンボが口の中で混ざっていく。うん、これこれ。
実家で食べていた時より美味しいんだよな。普通、過去の補正がかかったりすると、昔の食事の方が美味しく感じるものだが、さすがに誤魔化されることはない美味しさだ。
ブラウニーたちが作る最高の食パンに、マヨネーズにあわせた卵と酢、食事に合う卵などもうね、やりたい放題なんよ。それが合わさって不味いわけがない。
食へのこだわりが地球以上だからね。しかも、地球では手に入らない食材を山ほど使える状況で、美味い食事が出てこないわけがないよね。
そのおかげで日本円に換算すれば、この朝食も2桁は値段が違うだろう。朝食に夕食のディナーみたいな値段がするんだから、正気を疑いそうだよ。
世界の大富豪ともなれば、このくらいの値段の朝食はしていそうだけど、ここまでの味のクオリティーがあるかは謎だ。高い食材=美味いってわけじゃないからな。値段に比例して上手くなるわけじゃないので、高いからと言って一般的な朝食の何十倍も美味いわけじゃないんだよな。
うちの食事がそのくらいする理由は、興味本位でシルキーたちの作った食事をDP還元したらどのくらいになるか? というのを試した結果、10DP移譲するモノばかりだったので、その1000倍の値段が日本円換算になる。
しかも買い取り価格なので、実際買うことになるとその5割から10割くらいは高い値段になるので、確実に5桁の朝食を食べている計算になる。
あくまでこの世界の創造神が作ったシステム上の話なので、地球でも同じかと言われれば別なのだが、本当に金持ちが食べれば、そのくらいの値段を出してもおかしくない位には、美味しい食事だと思っている。
ちなみに、唐揚げ1個平均すると、1DPはするので、1~2000円はするとんでもない一品だ。
次に食べたのはロールパンに手作りウィンナーを挟んで、ホットドックみいたいにして食べて……今日はこの辺で食事は終わりだな。
簡単に言っているが、バターを塗った食パンを3枚、スクランブルエッグとベーコンで3枚食べているので、一斤分は食べていることになる。普通のより厚切りなので、もっと食べているだろうけどね。
満足いくだけ朝食を食べ、くつろぐことにした。
いつもは、あ~目が覚めたなって感じで起きるのだが、今日はあっ! 目が覚めるって先に意識が覚醒してから体が起きた感じだ。初めての体験だったのでなかなか奇妙な感じだったが、金縛りってこういうことだろうか? って思うような体験だった。
体の自由が利かないってああいうことを言うんだろうな。昔話で聞いた金縛りは、まぶたは開くけど体が動かないとかいう話だから、俺の体験したのは少し違うかもしれないけどな。
体の調子を確認してから部屋をでる……ん? いつもと雰囲気が違う気がするけど、おかしな気配もないし、何かあったのだろうか?
廊下を歩いていると、いつものにぎやかさとは違う騒がしい感じが食堂からする。
おや? この声は老ドワーフたちか?
騒がしいのは、老ドワーフたちが何やら言っているのが騒がしく聞こえているようだな。
朝っぱらから何をしてるんだかな。子どもたちに悪影響が出るから、騒ぐのはやめてほしいんだが?
食堂へ入ると、老ドワーフたちが全員正座をさせられていた。近くにいたブラウニーたちに状況の説明をしてもらうと……
今日俺がする作業の話を聞いて、他に作ったものも展示してほしい! と、押しかけてきたそうだ。
まぁ朝っぱらから来られたら迷惑ではあるが、正座をして待機させるほどの事でもないんじゃないか? なんて思っていたが甘かった。一番初めに来たのが、深夜12時を回ったあたりで、お酒臭かったらしい。
その老ドワーフは、今にも死にそうな顔をして魂が口からはみ出そうになっていた。
俺の計算が間違っていなければ、7時間以上はここで正座をさせられているということになる……このおっさん大丈夫か?
で、ここで正座している大半が避けに寄った状態で、朝4時前にここに来たため、寝ていたシルキーが怒り現状を作り出しているらしい。
まだ騒がしく元気な老ドワーフは、どうやら最後に来たグループだったようで、足の感覚は無くなって痛みがいからなく元気なようだ。
鍛冶の事が絡む話題だと、人の迷惑を考えないおっさんたちだな……何度も言ってるのに治らんしな。もうこれは、病気なんだと思ってる。
ほどほどにな~っと、声はするけど姿が見えない子どもたちは何処にいるんだ? 猫たちがご飯を食べ終わっている様子を見ると、子どもたちがいた形跡があるし声もするのだが、肝心の子どもたちが見当たらないぞ?
そんなことを考えていると、外にいることを教えてくれた。
ドワーフたちがいるので、ウッドデッキで食事をしているようだ。直射日光がきつくならないように屋根のあるスペースを利用しているため、少し死角になっていたようだ。
なるほどね、あの位置だと確かに俺の位置からは見えないからな。声はするけど見えない場所にいるってことか。そういえば珍しく食堂の窓が全部あけられているのは、外で子どもたちが朝食を食べているからなのだろう。
俺もウッドデッキへ案内されて、食事を始める。
いつもと違う場所での朝食なので、何か新鮮だな。
そんな新鮮な雰囲気なのに、シンラたちはいつもと変わらずバトルを繰り広げている。本当にこの子たちは……なんとも言い難い気分になりながら、運ばれてきたトーストを口に運ぶ。
今日はお米じゃなくてパンなんだな。子どもたちの食事を見ているから分かっていたけど、なんか理由があるのかね?
「こういう場所で食べるのは、やっぱりパンの方が合いませんか?」
と言われた。
納得せざるを得ない反論により、俺は苦笑する。ビュッフェ形式なのでお米がいいと言えば食べられるのだが、おまかせにしている俺にこれは反論できなかった。おにぎりという手もなくはないが、あれって朝食というよりはお昼って感じがするんだよな。
外でおにぎりにオカズ、さすがにこれで焼き鮭とかは出てこないだろうし、そうなると必然的に行楽弁当みたいなオカズになり、もっとお昼感が増しそうだ。
1枚目の食パンはシンプルにバターで食べたが、2枚目はマヨネーズを塗ってその上にスクランブルエッグとカリカリベーコンを乗せて食べる。
地球にいた頃から朝食でパンを食べる時にする、鉄板のパターンだ。
下の歯が焼かれた食パンがサクッとして、上の歯はカリカリのベーコンを噛みちぎり、2つの間から出てくるのがマヨネーズの味が混ざった卵だ。美味い。
サクサクカリカリふわふわのトリプルコンボが口の中で混ざっていく。うん、これこれ。
実家で食べていた時より美味しいんだよな。普通、過去の補正がかかったりすると、昔の食事の方が美味しく感じるものだが、さすがに誤魔化されることはない美味しさだ。
ブラウニーたちが作る最高の食パンに、マヨネーズにあわせた卵と酢、食事に合う卵などもうね、やりたい放題なんよ。それが合わさって不味いわけがない。
食へのこだわりが地球以上だからね。しかも、地球では手に入らない食材を山ほど使える状況で、美味い食事が出てこないわけがないよね。
そのおかげで日本円に換算すれば、この朝食も2桁は値段が違うだろう。朝食に夕食のディナーみたいな値段がするんだから、正気を疑いそうだよ。
世界の大富豪ともなれば、このくらいの値段の朝食はしていそうだけど、ここまでの味のクオリティーがあるかは謎だ。高い食材=美味いってわけじゃないからな。値段に比例して上手くなるわけじゃないので、高いからと言って一般的な朝食の何十倍も美味いわけじゃないんだよな。
うちの食事がそのくらいする理由は、興味本位でシルキーたちの作った食事をDP還元したらどのくらいになるか? というのを試した結果、10DP移譲するモノばかりだったので、その1000倍の値段が日本円換算になる。
しかも買い取り価格なので、実際買うことになるとその5割から10割くらいは高い値段になるので、確実に5桁の朝食を食べている計算になる。
あくまでこの世界の創造神が作ったシステム上の話なので、地球でも同じかと言われれば別なのだが、本当に金持ちが食べれば、そのくらいの値段を出してもおかしくない位には、美味しい食事だと思っている。
ちなみに、唐揚げ1個平均すると、1DPはするので、1~2000円はするとんでもない一品だ。
次に食べたのはロールパンに手作りウィンナーを挟んで、ホットドックみいたいにして食べて……今日はこの辺で食事は終わりだな。
簡単に言っているが、バターを塗った食パンを3枚、スクランブルエッグとベーコンで3枚食べているので、一斤分は食べていることになる。普通のより厚切りなので、もっと食べているだろうけどね。
満足いくだけ朝食を食べ、くつろぐことにした。
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