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第2275話 子どもたちの謎
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テトは助かったとばかりに安心した表情とため息をついた。猫なのに表情が良く分かるもんだな。猫に表情がないとは言わんけど、ここまでしっかり認識できるのも、ファンタジー世界ならではなのかね?
テトを救出した後畑に戻ると、ミーシャたちに囲まれた。なんだなんだ?
「とーたん! さっきの魔法なに? 雑草がウニョウニョって出てきたあれ!」
と、ミーシャが興奮した様子で、俺に話しかけてきた。
「え? ケットシーたちがやってた土魔法を真似しただけだぞ?」
「絶対違う! ケットシーちゃんたちのは、魔法というよりスキルに近くて、ドリアードさんたちに教えてもらったやつだよ。でも、とーたんのは魔法だったよね?」
ん? ブルムが言うには、ケットシーたちのは土魔法じゃないらしい。スキルって言うけど、どんなスキルなのやら?
「違いが俺にはよくわからないけど、アースソナーをして周囲の把握をしてから、土魔法で雑草を押し出しただけなんだが……」
3人が頭を突き合わせて、首をかしげている。
アースソナーでそんなことできたっけ? とのことだ。意識してなかっただけか、本当にできないか分からなかったようで、自分たちでもアースソナーを使ってみたようだ。
君たちもその魔法使えるんだね。土木組みたいに地下の確認とかはしないから、使えないと思ってたけど、誰かに習ったのかね。
3人はアースソナーを使ってみるが、首をかしげている。あの子たちにとってこの魔法は、鉱物や石、土の状況を調べるだけで、能動的に探知に使えないみたいだな。
この魔法は上手く使えば、洞窟なんかの索敵にも使えるんだよね。振動を感知したり、壁の中に隠れている魔物を発見したり、空洞を発見したり、擬態している魔物を発見したりできる、本当に便利な魔法なんだぞ!
ただ、ダンジョンだとダンジョン自体の魔力が干渉して、上手く把握できないことの方が多いけど、狭い範囲なら探知することは可能だ。
魔力の濃薄で地中の物質を判断するので、たまに間違える事はあるが、大体は魔法の効果とその浸透の度合いで物質が理解できるので、そうそう間違える事は無いんだけどね。純度の違いで浸透度合いが違うので、たまに間違えてしまうことがあるのだ。
子どもたちにも教えたいところなのだが、今の所全く分かっていないので、濃薄の事を伝えるてもまだ理解できないだろうな。だから、
「使っていくうちにある程度分かるようになったら、細かい事を教えてあげるね。多分今教えると、魔法自体失敗してしまうことがあるから、しっかりと魔法が使えるようになってからがいいと思うぞ」
「ん~そうなんだ……そういえば、土木組のお姉ちゃんたちも使えるの?」
土木組か~あの子たちには教えてないけど、多分使えるだろうな。
「土魔法に関しては、あの子たちの方が使えるだろうから、多分使えると思うぞ。だからと言って、お姉ちゃんたちに聞いちゃだめだぞ。色々忙しいと思うし、みんなの習熟具合では、使えないと思うから時間の無駄になるから、使っていて慣れてきたら教えてあげるから少し我慢しなさい」
3人はプクーッと頬を膨らますので、頬を突いて空気を出す。
その行為に怒った3人は、俺に猛抗議をしてくる。力が強くなっているので、多少痛いんだが……
「「「とーたんのいじわる!」」」
え~、頬突いただけなのに。
「「「いしゃりょうと、そんがいばいしょうを、ようきゅうする!」」」
はぁ?
「悪い事をしたら、払わないといけないんだよ!」
ミーシャが胸を張ってそんなことを言っている。そもそもこの世界に慰謝料も損害賠償も無いと思うんだけど、マンガかアニメ、小説でその言葉を知ったのだろうか?
それにしては片言の様な気がするんだけど……少しドヤ顔しているミーシャたちを見て、既視感を感じた。
「悪い事をしたら、払わないといけないんだよ!」
2度目のドヤ顔で分かった。綾乃の姿とダブるのだ。あいつから何か教わったのだろう。まだこっちに帰ってきてないので、向こうにいた時か向こうに行く前に教わったのだろう。ならば、
「お父さんは、みんなにどうしたらいいのかな?」
3人は鼻を膨らませて、勝った! みたいな表情をしている。
「昨日、私たちあしらってた技術を教えて!」
なるほどね、昨日の闘い方を学びたくて、思い出したセリフを使ったのだろう。もちろん教えることは問題ないけど、今の時間でいいのかな?
そう聞くと、3人はおやつの後の運動でお願いされた。
畑の手入れが終わると、3人は家に走っていき「勉強する!」と言っていた。
することがないので、俺はしばらく畑に残りつつ日光浴をしていこう。
キレイにしおわった畑でのんびりとしていると、畑に潜っていた蜘蛛たちがわらわらと出てきたので、こいつらが何か調べてみることにした。
鑑定をかけると、グランドスパイダー……土蜘蛛ってことか? アースじゃないんだな。
って、待った!
土蜘蛛って言うと、妖怪じゃなかったっけ? よく知らないのだが、古事記だか日本書紀とかに書かれてたんじゃなかったっけか? とかなんとか、高校の授業で先生が言っていたきがするな。
妖怪って言うよりは、ゆるキャラ的な蜘蛛だからマスコットか?
近くに来ても気持ち悪いって感じはしないな。大きな蜘蛛を見た時は少し鳥肌が立ったんだよな。手に乗るくらいのサイズで、毛が生えておりモフモフなので何か可愛いって感じがするんだよな。不思議だな。
近くに来たので手に乗せてみるが、結構器用な奴だな。
俺の手の上に乗ると、糸で文字を作り始めた。初めましてという内容と、自分に割り振られたらしい番号と一緒に挨拶してきた。
さすがに見分けることができないが、どうやって番号を割り振ったんだろうな?
それから複数匹で文章を作って、自分たちの自己紹介をしてくれた。
どうやら元々は普通の蜘蛛だったようだが、間違ってダンジョンに入ったときにドリアードたちに拾われて、しばらくダンジョン農園の畑で生活していたみたいだ。その時に魔物になってしまったんだとさ。
魔物になったからと言って何も困ったことは無く、畑にいるところを子どもたちに発見され仲良くなったそうだ。
何があって子どもたちと仲良くなったのかは知らんが、畑を始める時に手伝ってほしいとお願いされて、こうやって畑に住んでいるんだとさ。
テトを救出した後畑に戻ると、ミーシャたちに囲まれた。なんだなんだ?
「とーたん! さっきの魔法なに? 雑草がウニョウニョって出てきたあれ!」
と、ミーシャが興奮した様子で、俺に話しかけてきた。
「え? ケットシーたちがやってた土魔法を真似しただけだぞ?」
「絶対違う! ケットシーちゃんたちのは、魔法というよりスキルに近くて、ドリアードさんたちに教えてもらったやつだよ。でも、とーたんのは魔法だったよね?」
ん? ブルムが言うには、ケットシーたちのは土魔法じゃないらしい。スキルって言うけど、どんなスキルなのやら?
「違いが俺にはよくわからないけど、アースソナーをして周囲の把握をしてから、土魔法で雑草を押し出しただけなんだが……」
3人が頭を突き合わせて、首をかしげている。
アースソナーでそんなことできたっけ? とのことだ。意識してなかっただけか、本当にできないか分からなかったようで、自分たちでもアースソナーを使ってみたようだ。
君たちもその魔法使えるんだね。土木組みたいに地下の確認とかはしないから、使えないと思ってたけど、誰かに習ったのかね。
3人はアースソナーを使ってみるが、首をかしげている。あの子たちにとってこの魔法は、鉱物や石、土の状況を調べるだけで、能動的に探知に使えないみたいだな。
この魔法は上手く使えば、洞窟なんかの索敵にも使えるんだよね。振動を感知したり、壁の中に隠れている魔物を発見したり、空洞を発見したり、擬態している魔物を発見したりできる、本当に便利な魔法なんだぞ!
ただ、ダンジョンだとダンジョン自体の魔力が干渉して、上手く把握できないことの方が多いけど、狭い範囲なら探知することは可能だ。
魔力の濃薄で地中の物質を判断するので、たまに間違える事はあるが、大体は魔法の効果とその浸透の度合いで物質が理解できるので、そうそう間違える事は無いんだけどね。純度の違いで浸透度合いが違うので、たまに間違えてしまうことがあるのだ。
子どもたちにも教えたいところなのだが、今の所全く分かっていないので、濃薄の事を伝えるてもまだ理解できないだろうな。だから、
「使っていくうちにある程度分かるようになったら、細かい事を教えてあげるね。多分今教えると、魔法自体失敗してしまうことがあるから、しっかりと魔法が使えるようになってからがいいと思うぞ」
「ん~そうなんだ……そういえば、土木組のお姉ちゃんたちも使えるの?」
土木組か~あの子たちには教えてないけど、多分使えるだろうな。
「土魔法に関しては、あの子たちの方が使えるだろうから、多分使えると思うぞ。だからと言って、お姉ちゃんたちに聞いちゃだめだぞ。色々忙しいと思うし、みんなの習熟具合では、使えないと思うから時間の無駄になるから、使っていて慣れてきたら教えてあげるから少し我慢しなさい」
3人はプクーッと頬を膨らますので、頬を突いて空気を出す。
その行為に怒った3人は、俺に猛抗議をしてくる。力が強くなっているので、多少痛いんだが……
「「「とーたんのいじわる!」」」
え~、頬突いただけなのに。
「「「いしゃりょうと、そんがいばいしょうを、ようきゅうする!」」」
はぁ?
「悪い事をしたら、払わないといけないんだよ!」
ミーシャが胸を張ってそんなことを言っている。そもそもこの世界に慰謝料も損害賠償も無いと思うんだけど、マンガかアニメ、小説でその言葉を知ったのだろうか?
それにしては片言の様な気がするんだけど……少しドヤ顔しているミーシャたちを見て、既視感を感じた。
「悪い事をしたら、払わないといけないんだよ!」
2度目のドヤ顔で分かった。綾乃の姿とダブるのだ。あいつから何か教わったのだろう。まだこっちに帰ってきてないので、向こうにいた時か向こうに行く前に教わったのだろう。ならば、
「お父さんは、みんなにどうしたらいいのかな?」
3人は鼻を膨らませて、勝った! みたいな表情をしている。
「昨日、私たちあしらってた技術を教えて!」
なるほどね、昨日の闘い方を学びたくて、思い出したセリフを使ったのだろう。もちろん教えることは問題ないけど、今の時間でいいのかな?
そう聞くと、3人はおやつの後の運動でお願いされた。
畑の手入れが終わると、3人は家に走っていき「勉強する!」と言っていた。
することがないので、俺はしばらく畑に残りつつ日光浴をしていこう。
キレイにしおわった畑でのんびりとしていると、畑に潜っていた蜘蛛たちがわらわらと出てきたので、こいつらが何か調べてみることにした。
鑑定をかけると、グランドスパイダー……土蜘蛛ってことか? アースじゃないんだな。
って、待った!
土蜘蛛って言うと、妖怪じゃなかったっけ? よく知らないのだが、古事記だか日本書紀とかに書かれてたんじゃなかったっけか? とかなんとか、高校の授業で先生が言っていたきがするな。
妖怪って言うよりは、ゆるキャラ的な蜘蛛だからマスコットか?
近くに来ても気持ち悪いって感じはしないな。大きな蜘蛛を見た時は少し鳥肌が立ったんだよな。手に乗るくらいのサイズで、毛が生えておりモフモフなので何か可愛いって感じがするんだよな。不思議だな。
近くに来たので手に乗せてみるが、結構器用な奴だな。
俺の手の上に乗ると、糸で文字を作り始めた。初めましてという内容と、自分に割り振られたらしい番号と一緒に挨拶してきた。
さすがに見分けることができないが、どうやって番号を割り振ったんだろうな?
それから複数匹で文章を作って、自分たちの自己紹介をしてくれた。
どうやら元々は普通の蜘蛛だったようだが、間違ってダンジョンに入ったときにドリアードたちに拾われて、しばらくダンジョン農園の畑で生活していたみたいだ。その時に魔物になってしまったんだとさ。
魔物になったからと言って何も困ったことは無く、畑にいるところを子どもたちに発見され仲良くなったそうだ。
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