ダンマス(異端者)

AN@RCHY

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第2253話 今日は一日中

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 後半戦の勉強も終わり、もう少ししたら夕食の時間になった。

 シンラたちはゲームができない時間なので、姉たちと一緒にアニメを見ている。見たいやつだったかは分からないが、大人しく見ているので興味はあるのだろう。もしなければ、寝るか違うことをし始めるからな。

 今日は、子どもたちとほとんど一緒にいたから、どんなことをしているのか知ることができたな。話では一応聞いているが、実際に見たことってほとんどなかったからな。1日一緒とか本当に初めての事だ。

 一緒にいただけで、俺が教えたり一緒に勉強したりしたわけではないので、一日中本を読んでいたんだよね。おかげで、小説がまるっと3冊分も読めてしまった。今まではいくら時間があっても、まとめて3冊も読むことなんてなかったな。

 小説を読み過ぎて、若干目が疲れているのが分かるレベルである。

 こめかみのあたりに手を当てて、グリグリとマッサージを行う。効果があるのか分からないが、気持ちいので気にしない。後で、ポーションを配合した目薬でも使うかな。

 ポーションは、元の状態に戻す効果があるのだが、悪い人に使っても目が良くなることは無い。肉体や臓器だって再生させることのできる魔法薬でも、目をよくすることはできないらしい。

 ただ、外傷やらなにやらで、後天的に失明をした場合は、何故か分からないが修復することが可能だ。失明に効果があるのは、この世界に来てすぐにライムの目で判明していたから、視力も良くなると思っていたがそうではないようだ。

 目の疲れから来る視力低下には効果があるので、疲れ目なんかにはポーション配合の目薬は、ゲームや小説好きの俺にとって本当に助かるアイテムだ。後で、子どもたちにも自分用の目薬を使うように言っておこう。

 ステータスのおかげかチビ神に改造されたおかげか、日本にいた頃より目が良くなっている。このまま視力が低下しないと良いなと思いつつ、自分に寿命が無い事を思い出して色々と若干不安を感じた。

 妻たちも俺に合わせて寿命を延ばす薬を使っているので、寂しく感じることは無いだろうが、エルフのはなっしを聞く限り、生きている時間が長くなると色々と大変なようだ。寿命を全うせずに自殺してしまうという話だからな。

 ドワーフも長寿ではあるが、この種族は物作りに特化しているから、環境が整っている限り何かを作り続けるらしい。

 集中できる何かがあるというのが、生き死にを分ける重要な要素なのかもしれないな。この世界の神たちだって、死んでは新しく生まれているので、死なないわけではないが、自殺するような奴らではないだろう。

 生物を駒として使い娯楽として楽しんでいるのだ。そんな奴らが、飽きたとか気力を無くしたとか言って、自殺する姿を思い浮かぶことはできない。

 あ~また思考がとっ散らかってる。

 一度考え始めると、連鎖していろんなことを思い出したりして、元々考えていたことからかけ離れるのは、俺の悪い癖なんだよな……直そうとは思っているけど、なかなか治らない。改善傾向にもないから、ちょっと自分の事が心配になってくる。

 こういう時は一旦考える事を止めて、本を読むなりなりして思考を切り替えないとな。今日は3冊も読んでいるが、ゲームをシンラたちができない時間に、目の前で堂々とするつもりはないので、小説を読むことにした。

 時間は過ぎて夕食の準備ができたと声がかかった。

 今日の夕食は……おや、珍しい。メインが1品でそれ以外は、サイドメニュー的な料理ばかりだな。

 天丼とかの日も同じようなスタイルなのだが、今日のメインはシチューなので、どちらかというとそういうタイプではないのだが……一応、複数のシチューが用意されているが、違いはなんだろな?

 全部がホワイトシチューで、表面に見えている野菜もほとんど同じ。分けているからには、何かが違うのだろうが……今の状況では良く分からないな。

 パンとご飯が準備されているな。個人的にシチューをカレーみたいに、一緒に食べるもの嫌いじゃないんだよな。人によっては嫌がる食べ方らしいけど、おかずとしてシチューを食べるので、ごはんと一緒に食べる物だと思っている。

 とはいえ、ドバっとお米の上にかけるのではなく、スプーンで少しずつすくいながら食べる形だけどね。

 そういう意味ではシチューって、単品でも美味しく食べられるよな。カレーを単品でご飯もパンもなく食べる事って、基本的に無い気がする。

 食べ方を考えていると、どのシチューがいいか聞かれた。

 簡単にシチューの説明を受けると、使われているお肉が違うらしい。胸肉、もも肉、つくね、手羽元と言った感じで使っている部位が違うらしい。つくねに関しては、軟骨入りでコリコリした食感も楽しめるとのことだ。

 個人的に手羽元のシチューが一番好きなので、それを選ばせてもらった。

 ご飯を選ぼうかと思ったのだが、シチューの中身を見て考えを変えた。野菜や肉がたくさん入っているので、ごはんと一緒に食べるよりは、シチューを食べながらパンを食べる感じの方がいいと思ったからだ。

 子どもたちは、パンもご飯もなくシチューだけで食べるみたいだな。サイドメニューがお腹にたまりそうだから問題ないかな。

 何という種類のパンか分からないが、シチューにつけて食べると美味いな。

 そう言えば、今日はミルクつながりで一日中関連した食べ物を口にしていた気がするな。

 嫌いではないし、美味しいので何の問題もないのだが、うちの家族全員で食べても問題ないくらいには、搾乳できるモノなのだろうか? 1匹だったら無理だろうけど、複数匹に増えているのなら話は別か。

 今日も大変美味しかったです。いつも感謝感謝。

 本日最後のメニューが運ばれてくる。

 みんな大好き、プリンだ。

 子どもたちはもちろん、妻たちもプリンが好きだ。俺も好きだから、少しだけテンションが上がった。

 家族全員で、こういった些細な幸せを共有できるのは、嬉しい事だな。

 夕食を食べて少し休んだ後に、今日もシンラたちを連れてお風呂へ向かう。
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