2,251 / 2,518
第2251話 新作と子どもたちの勉強
しおりを挟む
おやつの時間になるとシンラたちはゲーム機を返しに行くが、あの場所が気に入ったのか、コタツでおやつが食べたいと言い始めた。ブラウニーたちは困ったがシルキーが許可を出すことで、ゲームをしていたコタツでの食事が認められた。
シンラたちだけでは寂しいので、ミーシャたちも一緒に食べるようにお願いする。子ども用に、コタツの台の高さを下げているので、体の小さなシンラたちには使いやすいのかもしれないけど、大人の俺がそのコタツを使うのは少し難しい。
近くでは食べるけど、同じ机では食べられないは勘弁してくれ。
それにしてもゲーム音は全く聞こえなかったのに、子どもたちの声だけ聞こえるって本当に不思議だったな。妻たちは使いたがらないから、こんな風に見えている事なんて知らなかったわ。
ゲーム中にしゃべる人が使ってたら、ヤバい独り言言っているみたいに見えそう……あ~ヘッドフォンでゲームをしている人も、同じ感じに見えるのかな? でもあれは、ヘッドフォンを付けているのは周りから見えているから、なんとなく察せられるか?
今日のおやつが運ばれてきた。
バニラアイス?
運んできたブラウニーがおやつの説明をしてくれた。甘さ控えめな作りたてのアイスだってさ。ダンジョン牛で作ったアイスのようだ。
品種改良が続けられているらしく、上質な生クリームを採れる個体が生まれたので、アイスを作ってみたそうだ。だけど、アイスだけじゃないんだよな。
チョコチップアイスみたいに、アイスに何かを混ぜてある感じだな。
そのまま食べても美味しかったけど、乾燥フルーツやグラノーラが入っている方がおやつ感が強いと思って、アレンジした結果が今日のおやつらしい。
ザクザクした感じも楽しんでほしいとのことで、食べる直前に混ぜたようだ。
言われるがままにアイスを口に運ぶと
ザクッザクッ……
へ~こんな感じの食感になるのか。俺は好きだけど日本では流行らないかな? ただ混ぜただけのアイスだし、これならシンプルなバニラアイスをそのまま売った方が絶対に売れると思う。
アイスに対する量がそこまで多くないが、存在感のあるグラノーラ。干して甘さが強くなっているが、酸っぱさが強い乾燥フルーツ。そのおかげで、甘さが控えめでもかなり甘く感じる。
子どもたちも気に入ったようで、アイスを入れていた器を返す時に、また食べたい! とブラウニーたちにねだっていたので、近々新作が作られてまたおやつに出てくるだろう。
シンラたちはデザートとしてではなく、おやつとしてまた食べたいと言っているのも、この食感だからだろう。ザクザク言うから、デザートとしてではなくおやつ感覚で食べる方が美味しいんだろうな。
同じものでも、食べる状況が違えばそれだけで話は変わるからな。
オヤツが終わった子どもたちは、子ども部屋に戻るようだ。
時間的に勉強のはずだけど……って、子ども部屋を広くして勉強もできるようにしたんだっけ? 今では、寝室と勉強部屋が分かれており、勉強部屋は多目的部屋を利用しているんだったな。
この部屋に来るのも……久しぶりかと思ったけど、つい最近様子を見に来て寝てるからって、すぐに部屋から出たのを忘れてたわ。
子どもたちが勉強の準備を始めると、今日の教師役でエレノアとメルフィが子ども部屋にやってきた。
勉強は同じ部屋で行っているが、ミーシャたちとシンラたちとを分けて教えているみたいだな。
そりゃそうか。勉強する内容に違いがあるんだから、分かれて教えるのは当たり前だな。
って、おい!
勉強に使っている道具を見て、思わず心の中で突っ込んでしまった。
多分だが、魔改造された液晶ペンタブだ。
文字を書く練習をしているようで、ペンタブ用のペンと、消しゴム型の何かを準備して文字を書いている。
俺が出した物ではないので、シルキーたちか四大精霊たちが出した物だろうか?
その液晶ペンタブを使って、文字の練習や勉強を行っている姿は、ハイテク化した世界の学校のようにも見えなくもない。どうしてこんな勉強方法になったんだろうか?
俺が子どもたちの様子を見ながら悩んでいると、シンラたちに文字の書き方を教えていたメルフィが声をかけてきた。
「何か悩んでるのですか?」
表情に出してなくても考えていることがバレるのに、自分でも悩んでいることが外に出ているのは理解しているから、気付かれるのは当たり前だよな。
何に悩んでいたかを説明すると、この状況の首謀者が判明する……綾乃だった。
性格には、綾乃に勉強道具としていいものがあると紹介されて、バザールに強引に魔改造品を召喚させたらしい。思った以上に便利で使いやすかったから、最近では妻たち全員が利用を始めているとか……
液晶ペンタブと言ったが、機能的にはパソコンと同等以上の事が出来るので、タブレットパソコンだなこれは。
液晶ペンタブって、パソコンに繋げなければただの液晶タブレットだもんな。文字を書いたりできることから、パソコンだと気付くべきだったな。
文字のお手本を映しながら、その隣に一生懸命文字を書いている姿は……可愛いとは言えなかった。その表情がなんとも険しい顔になっていたのだ。プラムとシオンはニコニコして色々書いているが、シンラだけはブツブツ何か言っている。
ここが微妙に違う……とか、ここはもう少し伸ばした方がいいか……とか、お手本と自分の文字を比べて険しい顔をしている。
書道の習字じゃないんだから文字として読めればいいのに、どこどこが違うとか険しい顔で言っているのだ。習字だったとしても、とめ・はね・はらいがしっかりしていて、バランスがおかしくなければ、多少の違いを気にする必要なんてないんだぞ。
書道家にでもなりたいなら別だけど、タダの勉強の時にはそこまでこだわらんでもいいだろうに。
シンラって何気に細かい事を気にするタイプなんだな。
シンラたちだけでは寂しいので、ミーシャたちも一緒に食べるようにお願いする。子ども用に、コタツの台の高さを下げているので、体の小さなシンラたちには使いやすいのかもしれないけど、大人の俺がそのコタツを使うのは少し難しい。
近くでは食べるけど、同じ机では食べられないは勘弁してくれ。
それにしてもゲーム音は全く聞こえなかったのに、子どもたちの声だけ聞こえるって本当に不思議だったな。妻たちは使いたがらないから、こんな風に見えている事なんて知らなかったわ。
ゲーム中にしゃべる人が使ってたら、ヤバい独り言言っているみたいに見えそう……あ~ヘッドフォンでゲームをしている人も、同じ感じに見えるのかな? でもあれは、ヘッドフォンを付けているのは周りから見えているから、なんとなく察せられるか?
今日のおやつが運ばれてきた。
バニラアイス?
運んできたブラウニーがおやつの説明をしてくれた。甘さ控えめな作りたてのアイスだってさ。ダンジョン牛で作ったアイスのようだ。
品種改良が続けられているらしく、上質な生クリームを採れる個体が生まれたので、アイスを作ってみたそうだ。だけど、アイスだけじゃないんだよな。
チョコチップアイスみたいに、アイスに何かを混ぜてある感じだな。
そのまま食べても美味しかったけど、乾燥フルーツやグラノーラが入っている方がおやつ感が強いと思って、アレンジした結果が今日のおやつらしい。
ザクザクした感じも楽しんでほしいとのことで、食べる直前に混ぜたようだ。
言われるがままにアイスを口に運ぶと
ザクッザクッ……
へ~こんな感じの食感になるのか。俺は好きだけど日本では流行らないかな? ただ混ぜただけのアイスだし、これならシンプルなバニラアイスをそのまま売った方が絶対に売れると思う。
アイスに対する量がそこまで多くないが、存在感のあるグラノーラ。干して甘さが強くなっているが、酸っぱさが強い乾燥フルーツ。そのおかげで、甘さが控えめでもかなり甘く感じる。
子どもたちも気に入ったようで、アイスを入れていた器を返す時に、また食べたい! とブラウニーたちにねだっていたので、近々新作が作られてまたおやつに出てくるだろう。
シンラたちはデザートとしてではなく、おやつとしてまた食べたいと言っているのも、この食感だからだろう。ザクザク言うから、デザートとしてではなくおやつ感覚で食べる方が美味しいんだろうな。
同じものでも、食べる状況が違えばそれだけで話は変わるからな。
オヤツが終わった子どもたちは、子ども部屋に戻るようだ。
時間的に勉強のはずだけど……って、子ども部屋を広くして勉強もできるようにしたんだっけ? 今では、寝室と勉強部屋が分かれており、勉強部屋は多目的部屋を利用しているんだったな。
この部屋に来るのも……久しぶりかと思ったけど、つい最近様子を見に来て寝てるからって、すぐに部屋から出たのを忘れてたわ。
子どもたちが勉強の準備を始めると、今日の教師役でエレノアとメルフィが子ども部屋にやってきた。
勉強は同じ部屋で行っているが、ミーシャたちとシンラたちとを分けて教えているみたいだな。
そりゃそうか。勉強する内容に違いがあるんだから、分かれて教えるのは当たり前だな。
って、おい!
勉強に使っている道具を見て、思わず心の中で突っ込んでしまった。
多分だが、魔改造された液晶ペンタブだ。
文字を書く練習をしているようで、ペンタブ用のペンと、消しゴム型の何かを準備して文字を書いている。
俺が出した物ではないので、シルキーたちか四大精霊たちが出した物だろうか?
その液晶ペンタブを使って、文字の練習や勉強を行っている姿は、ハイテク化した世界の学校のようにも見えなくもない。どうしてこんな勉強方法になったんだろうか?
俺が子どもたちの様子を見ながら悩んでいると、シンラたちに文字の書き方を教えていたメルフィが声をかけてきた。
「何か悩んでるのですか?」
表情に出してなくても考えていることがバレるのに、自分でも悩んでいることが外に出ているのは理解しているから、気付かれるのは当たり前だよな。
何に悩んでいたかを説明すると、この状況の首謀者が判明する……綾乃だった。
性格には、綾乃に勉強道具としていいものがあると紹介されて、バザールに強引に魔改造品を召喚させたらしい。思った以上に便利で使いやすかったから、最近では妻たち全員が利用を始めているとか……
液晶ペンタブと言ったが、機能的にはパソコンと同等以上の事が出来るので、タブレットパソコンだなこれは。
液晶ペンタブって、パソコンに繋げなければただの液晶タブレットだもんな。文字を書いたりできることから、パソコンだと気付くべきだったな。
文字のお手本を映しながら、その隣に一生懸命文字を書いている姿は……可愛いとは言えなかった。その表情がなんとも険しい顔になっていたのだ。プラムとシオンはニコニコして色々書いているが、シンラだけはブツブツ何か言っている。
ここが微妙に違う……とか、ここはもう少し伸ばした方がいいか……とか、お手本と自分の文字を比べて険しい顔をしている。
書道の習字じゃないんだから文字として読めればいいのに、どこどこが違うとか険しい顔で言っているのだ。習字だったとしても、とめ・はね・はらいがしっかりしていて、バランスがおかしくなければ、多少の違いを気にする必要なんてないんだぞ。
書道家にでもなりたいなら別だけど、タダの勉強の時にはそこまでこだわらんでもいいだろうに。
シンラって何気に細かい事を気にするタイプなんだな。
0
お気に入りに追加
454
あなたにおすすめの小説
性奴隷を飼ったのに
お小遣い月3万
ファンタジー
10年前に俺は日本から異世界に転移して来た。
異世界に転移して来たばかりの頃、辿り着いた冒険者ギルドで勇者認定されて、魔王を討伐したら家族の元に帰れるのかな、っと思って必死になって魔王を討伐したけど、日本には帰れなかった。
異世界に来てから10年の月日が流れてしまった。俺は魔王討伐の報酬として特別公爵になっていた。ちなみに領地も貰っている。
自分の領地では奴隷は禁止していた。
奴隷を売買している商人がいるというタレコミがあって、俺は出向いた。
そして1人の奴隷少女と出会った。
彼女は、お風呂にも入れられていなくて、道路に落ちている軍手のように汚かった。
彼女は幼いエルフだった。
それに魔力が使えないように処理されていた。
そんな彼女を故郷に帰すためにエルフの村へ連れて行った。
でもエルフの村は魔力が使えない少女を引き取ってくれなかった。それどころか魔力が無いエルフは処分する掟になっているらしい。
俺の所有物であるなら彼女は処分しない、と村長が言うから俺はエルフの女の子を飼うことになった。
孤児になった魔力も無いエルフの女の子。年齢は14歳。
エルフの女の子を見捨てるなんて出来なかった。だから、この世界で彼女が生きていけるように育成することに決めた。
※エルフの少女以外にもヒロインは登場する予定でございます。
※帰る場所を無くした女の子が、美しくて強い女性に成長する物語です。
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
冤罪をかけられ、彼女まで寝取られた俺。潔白が証明され、皆は後悔しても戻れない事を知ったらしい
一本橋
恋愛
痴漢という犯罪者のレッテルを張られた鈴木正俊は、周りの信用を失った。
しかし、その実態は私人逮捕による冤罪だった。
家族をはじめ、友人やクラスメイトまでもが見限り、ひとり孤独へとなってしまう。
そんな正俊を慰めようと現れた彼女だったが、そこへ私人逮捕の首謀者である“山本”の姿が。
そこで、唯一の頼みだった彼女にさえも裏切られていたことを知ることになる。
……絶望し、身を投げようとする正俊だったが、そこに学校一の美少女と呼ばれている幼馴染みが現れて──
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
幼馴染み達がハーレム勇者に行ったが別にどうでもいい
みっちゃん
ファンタジー
アイ「恥ずかしいから家の外では話しかけて来ないで」
サユリ「貴方と話していると、誤解されるからもう2度と近寄らないで」
メグミ「家族とか気持ち悪、あんたとは赤の他人だから、それじゃ」
義理の妹で同い年のアイ
幼馴染みのサユリ
義理の姉のメグミ
彼女達とは仲が良く、小さい頃はよく一緒遊んでいた仲だった…
しかし
カイト「皆んなおはよう」
勇者でありイケメンでもあるカイトと出会ってから、彼女達は変わってしまった
家でも必要最低限しか話さなくなったアイ
近くにいることさえ拒絶するサユリ
最初から知らなかった事にするメグミ
そんな生活のを続けるのが
この世界の主人公 エイト
そんな生活をしていれば、普通なら心を病むものだが、彼は違った…何故なら
ミュウ「おはよう、エイト」
アリアン「おっす!エイト!」
シルフィ「おはようございます、エイト様」
エイト「おはよう、ミュウ、アリアン、シルフィ」
カイトの幼馴染みでカイトが密かに想いを寄せている彼女達と付き合っているからだ
彼女達にカイトについて言っても
ミュウ「カイト君?ただ小さい頃から知ってるだけだよ?」
アリアン「ただの知り合い」
シルフィ「お嬢様のストーカー」
エイト「酷い言われ様だな…」
彼女達はカイトの事をなんとも思っていなかった
カイト「僕の彼女達を奪いやがって」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる