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第2215話 思った感じじゃなかった
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「お父さん、何か用事ですか?」
4人を代表して、ウルが俺に問いかけてきた。
「用事と言えば用事なんだけど、4人にきれいな景色を見てもらって、実際に見たいものが無いか聞いてみたくなってね。まぁ、色々な写真を見てもらいたいってことだね」
キレイな景色~? ミーシャたち3人は声を揃えて、首を傾げている。言葉の意味は分かっているけど、景色を見ることに首を傾げていると思う。ウルは、そんなことをする意味が分からないが、俺からのお願いだから何か意味があるのだろうと思っている感じだ。
先ほどまでシンラたちがアニメを見ていた場所に座って、4人の娘たちを近くへ呼び寄せた。ウルとミーシャが俺の左右で、スミレとブルムが俺の左右の膝の上に座っている。
こんなに近くに4人がいる事って久しぶり……でもなかったな。寝る時に近くにいたことがあったけど、起きている時にはこんなこと無かったな。
女三人よれば姦しいというが、四人となればもっと騒がしいな。子ども特有の話があちこち飛ぶこともあり、女性特有の噛み合わない個々に好きなことを話すこの空間は、若干カオスである。でも、楽しそうな雰囲気がしているので、問題があるわけではなさそうだ。
楽しそうにしている姉たちが気になったのか、シンラたち3人も近くへ寄ってきた。ミーシャたちに何やら教えてもらっているが、意味が分かっているのだろうか? 雰囲気に流される子たちだから、楽しく感じればそれでいいって感じだな。
興味を持ったのか、シンラを中心に左右にプラムとシオンが座った。場所は、俺たちの前……スミレとリンドの足の辺りにスライムが入り込み、背もたれになっている。
ムムム……さすがにこの人数が集まると、小さなタブレットでは一緒に見れないな。
どうしようかと思ったが、写真を見るだけなら大きな画面で見ても問題ない事を思い出した。シンラたちはアニメだったから周りの子どもたちに配慮していただけで、写真なら気にする必要もないだろう。
食堂のテレビに……移動するのは大変だから、腕輪の中に収納している魔改造して大きくしたタブレットを取り出す。50インチを超えるタブレットって、タブレットと呼べるのだろうか?
元々いた世界では、こんな大きなタブレットは無いだろう。というか、ここまで大きなタブレットを作る技術はあっても、意味が無いので作らないだろう。タブレットは手軽に持ち運びできるから価値があるのであって、持ち運びできないタブレットに意味は無い。
それに、ここまで大きいと電源の問題もある。大きくなればなるほど消費電力が増える。大きくなった場所に電池を増設すれば解決する問題ではあるが、そうなると重くなる。持ち運びに不便になり、さらに価値が下がる。
長時間使えない上に、重くてかさばって持ち運びに適さない……そんなタブレットは普通いらんだろう。
それに大きな画面が欲しいと思う時は、大体部屋などにいることが普通だろう。それなら部屋にある大型画面の何かを使えばいいだろう。
俺の考えであって、一般的なのかは分からないが、50インチを超えるタブレットはいらないと思う。
それでも作ってしまったのは、この世界では持ち運びに苦労しないし、立てかける道具も一緒に持ち運べる。ほとんど使うことは無かったけど、時間経過の無い収納アイテムに入れておけ、DPも有り余っているから出来たことだな。
作って思ったことは、わざわざタブレットタイプにする必要はなかった。これなら、テレビを持ち運ぶ方が便利だった気する。専用の立てかける道具も必要だったしな。
これで写真を見る環境が整った。
キレイな景色の写真を見せようと思ったが、問題があった。海から陸地を見ただけの写真では、キレイと言えるような写真は陸地に比べて少ない……ないわけではないが、似たような物になってしまう気がする。
ん~まぁ、この子たちが見てみたいと思う景色を探さない事には、計画が練れないので、俺の故郷である日本の有名な景色を見せてみよう。その後に、世界の名所なんていうのも見せてもいいかもな。
日本と言えば、富士山! 異論は認めるが、子どもたちに見せる景色を考えた時に、一番かと思ったのでこれをチョイスする。いきなり紅葉の綺麗な景色! とか見せられても、キレイかもしれないが子どもたちが混乱しそうなので。
富士山はいろんなところから見れるので、どこからの景色を見させるかが重要になってくる。
ちょっと遠い気はするが、富士山は間近で見るよりは、他の景色に合わせてみせるのがいいだろう。ということで選んだ写真は……本栖湖からの富士山の写真だ。1000円札の絵にも使われた、有名な景色を最初に見せてみた。
子どもたちの反応は……山の上だけ白いね! とか、なだらかな山だ! とか、微妙な感じだな。ただ晴れた日の写真では子どもたちの心は動かせないようだ。それならと思い、色合いが不思議な朝焼けや夕焼けの写真を見せてみる。
こっちは、色合いが面白いのか、少しテンションが上がっているが、子どもたちの反応を見る限り、これではない気がする。
この後も色々な景色を見せてみた。世界の景色の方が、子どもたちには人気があったな。日本人として、ちょっと複雑な気持ちだけど、子どもたちが反応する写真を見て、納得もしている。
一番子どもたちに人気があったのは、マチュピチュだ。遺跡群で、壊れた建造物が、ダンジョンみたいで面白い! とめっちゃ騒いでいた。この世界の人たちは、キレイな景色よりは、見慣れたけどこの世界で見られないような物が好きなようだ。
次に反応が良かったのは、ピラミッドだな。子どもたちには、ダンジョンの入り口に見えたのか、どこどこ? と場所を聞かれた。下の子たちは理解していないだろうが、ウルやミーシャたちは、俺が異世界……地球から来たことを理解しているので、そっちの世界の景色だよ教えた。
冒険者として活躍したいミーシャたちは残念がっていたが、似たような景色はあるだろうと鼻息が悪くなっていたな。
最後に、日本のマチュピチュと言われている写真も見せてみたが、本物ほどいい反応は見られなかった。
4人を代表して、ウルが俺に問いかけてきた。
「用事と言えば用事なんだけど、4人にきれいな景色を見てもらって、実際に見たいものが無いか聞いてみたくなってね。まぁ、色々な写真を見てもらいたいってことだね」
キレイな景色~? ミーシャたち3人は声を揃えて、首を傾げている。言葉の意味は分かっているけど、景色を見ることに首を傾げていると思う。ウルは、そんなことをする意味が分からないが、俺からのお願いだから何か意味があるのだろうと思っている感じだ。
先ほどまでシンラたちがアニメを見ていた場所に座って、4人の娘たちを近くへ呼び寄せた。ウルとミーシャが俺の左右で、スミレとブルムが俺の左右の膝の上に座っている。
こんなに近くに4人がいる事って久しぶり……でもなかったな。寝る時に近くにいたことがあったけど、起きている時にはこんなこと無かったな。
女三人よれば姦しいというが、四人となればもっと騒がしいな。子ども特有の話があちこち飛ぶこともあり、女性特有の噛み合わない個々に好きなことを話すこの空間は、若干カオスである。でも、楽しそうな雰囲気がしているので、問題があるわけではなさそうだ。
楽しそうにしている姉たちが気になったのか、シンラたち3人も近くへ寄ってきた。ミーシャたちに何やら教えてもらっているが、意味が分かっているのだろうか? 雰囲気に流される子たちだから、楽しく感じればそれでいいって感じだな。
興味を持ったのか、シンラを中心に左右にプラムとシオンが座った。場所は、俺たちの前……スミレとリンドの足の辺りにスライムが入り込み、背もたれになっている。
ムムム……さすがにこの人数が集まると、小さなタブレットでは一緒に見れないな。
どうしようかと思ったが、写真を見るだけなら大きな画面で見ても問題ない事を思い出した。シンラたちはアニメだったから周りの子どもたちに配慮していただけで、写真なら気にする必要もないだろう。
食堂のテレビに……移動するのは大変だから、腕輪の中に収納している魔改造して大きくしたタブレットを取り出す。50インチを超えるタブレットって、タブレットと呼べるのだろうか?
元々いた世界では、こんな大きなタブレットは無いだろう。というか、ここまで大きなタブレットを作る技術はあっても、意味が無いので作らないだろう。タブレットは手軽に持ち運びできるから価値があるのであって、持ち運びできないタブレットに意味は無い。
それに、ここまで大きいと電源の問題もある。大きくなればなるほど消費電力が増える。大きくなった場所に電池を増設すれば解決する問題ではあるが、そうなると重くなる。持ち運びに不便になり、さらに価値が下がる。
長時間使えない上に、重くてかさばって持ち運びに適さない……そんなタブレットは普通いらんだろう。
それに大きな画面が欲しいと思う時は、大体部屋などにいることが普通だろう。それなら部屋にある大型画面の何かを使えばいいだろう。
俺の考えであって、一般的なのかは分からないが、50インチを超えるタブレットはいらないと思う。
それでも作ってしまったのは、この世界では持ち運びに苦労しないし、立てかける道具も一緒に持ち運べる。ほとんど使うことは無かったけど、時間経過の無い収納アイテムに入れておけ、DPも有り余っているから出来たことだな。
作って思ったことは、わざわざタブレットタイプにする必要はなかった。これなら、テレビを持ち運ぶ方が便利だった気する。専用の立てかける道具も必要だったしな。
これで写真を見る環境が整った。
キレイな景色の写真を見せようと思ったが、問題があった。海から陸地を見ただけの写真では、キレイと言えるような写真は陸地に比べて少ない……ないわけではないが、似たような物になってしまう気がする。
ん~まぁ、この子たちが見てみたいと思う景色を探さない事には、計画が練れないので、俺の故郷である日本の有名な景色を見せてみよう。その後に、世界の名所なんていうのも見せてもいいかもな。
日本と言えば、富士山! 異論は認めるが、子どもたちに見せる景色を考えた時に、一番かと思ったのでこれをチョイスする。いきなり紅葉の綺麗な景色! とか見せられても、キレイかもしれないが子どもたちが混乱しそうなので。
富士山はいろんなところから見れるので、どこからの景色を見させるかが重要になってくる。
ちょっと遠い気はするが、富士山は間近で見るよりは、他の景色に合わせてみせるのがいいだろう。ということで選んだ写真は……本栖湖からの富士山の写真だ。1000円札の絵にも使われた、有名な景色を最初に見せてみた。
子どもたちの反応は……山の上だけ白いね! とか、なだらかな山だ! とか、微妙な感じだな。ただ晴れた日の写真では子どもたちの心は動かせないようだ。それならと思い、色合いが不思議な朝焼けや夕焼けの写真を見せてみる。
こっちは、色合いが面白いのか、少しテンションが上がっているが、子どもたちの反応を見る限り、これではない気がする。
この後も色々な景色を見せてみた。世界の景色の方が、子どもたちには人気があったな。日本人として、ちょっと複雑な気持ちだけど、子どもたちが反応する写真を見て、納得もしている。
一番子どもたちに人気があったのは、マチュピチュだ。遺跡群で、壊れた建造物が、ダンジョンみたいで面白い! とめっちゃ騒いでいた。この世界の人たちは、キレイな景色よりは、見慣れたけどこの世界で見られないような物が好きなようだ。
次に反応が良かったのは、ピラミッドだな。子どもたちには、ダンジョンの入り口に見えたのか、どこどこ? と場所を聞かれた。下の子たちは理解していないだろうが、ウルやミーシャたちは、俺が異世界……地球から来たことを理解しているので、そっちの世界の景色だよ教えた。
冒険者として活躍したいミーシャたちは残念がっていたが、似たような景色はあるだろうと鼻息が悪くなっていたな。
最後に、日本のマチュピチュと言われている写真も見せてみたが、本物ほどいい反応は見られなかった。
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