ダンマス(異端者)

AN@RCHY

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第2091話 橋作成中断!?

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 今日は、20メートル分のアーチが完成したところで、作業を終わりにする。

 途中から、子どもたちが見に来ていたけど、俺は指導する立場だったから……昨日の尊敬の視線が、無くなっていないといいな。

 できれば、橋の上部まで作りたいと思っていたのだが、2個目のアーチを作ってからでないと、1個目のアーチの上部を作れなかったので、2個目のアーチを作って1個目の上部、3個目のアーチを作って2個目の上部、という形で作っていく形だ。

 夕食は、子どもたちが外で食べたいというので、入り口側の開けた場所に机を運んで、そこで食事をすることとなった。雨の中動き回れなかったことが不満だったのかもしれないな。上の子たちはそうでもないが、下の子たちはかなり行動派だからな。

 外で食べたいといった割には、食事の時の所作が変わらないんだよな。食事が運ばれてくれば、シンラは梃子でも動かない姿勢だし、両サイドのプラムとシオンは、同じ料理のシンラの皿を狙っている。その攻防に勝利しつつ、夕食を食べている。

 プラムとシオンが横から手を出さないのって、丼物やカレーといった1つの器で完結するタイプの物だな。手が出しようがないといった方が正しいのか……後は、自分の嫌いなものには手を伸ばさないな。

 シンラは平気なのだが、プラムとシオンは酢が強すぎると食べれないようだ。シンラは酢の強い物でも平気で食べるので、酢の物の時は穏やかに食べてる気がする。

 他にも、野菜の好き嫌いは少ないのだが、普通は食べられなくても怒られないよな野菜の中で食べられない物がある。まぁ、俺や妻たちには、ほとんど嫌いなものは無いんだよな。特に妻たちは、奴隷商の元にいたことがあるので、好き嫌いする余裕がなかったとも言えるな。

 子どもたちは、好き嫌いしても問題ないだけ飽食のディストピアだからか、食べにくい物は食べたくないという傾向がある。それでも、野菜全般がダメ……ということではないので、食べられるものは多いからな。

 中で一番顔をしかめるのは、パクチーだな。プラムとシオンは、良く分からない匂いの強いパクチーが嫌いなようだ。だけど、セロリは普通に生で食べるくらいには好きだ。味噌マヨネーズをつけて、野菜スティックを食べているな。

 他に言えば、ホルモン系に苦手な奴があるな。レバーはシンラも苦手だな。焼いて食べる時のもそもそ感が嫌いなようで、レバーは生でしか食べない。日本では食べれなくなっているが、こっちの世界にはそんな法律は無いので、ブラウニーたちが管理しているやつを食べることはある。

 センマイやハチノスのような見た目が微妙な物や、コブクロが苦手っぽいな。家で内臓でいえば、ハツやハラミ、腸系が一般的だな。内臓に関していえば、ドワーフたちが食い散らかすので、こっちが好きな内臓は確保している感じだな。

 他にも、匂いの強い食べ物が嫌いな傾向があるな。ピータンや臭豆腐など食べられなくても問題ない食べ物も嫌いだが、納豆やドリアンのような匂いの強い方は平気なようだ。

 子どもたちの食事は、コッテリしたものが多いが、俺たちの食事は少しさっぱりしている感じがある。ポン酢をメインの味付けの豚冷しゃぶサラダに、ナスの煮びたしを冷やしたもの、鳥のソテーにおろしポン酢、冷やし中華だ。

 ナスの煮びたし以外は、同じ系統の味付けなんだよな。冷やし中華も醬油ベースじゃなく、胡麻だったら話は別だったが、そうではないのでメインの3つが同じような味付けだな。

 サイドメニューといっていいのか、小鉢というには大きい器やお皿に盛られているおかずも多いな。

 だが、数日とお昼も含めて、コッテリしたものが多かったので、さっぱりとしたものは助かるな。個人的に言えば、冷やしうどんの方が良かった気がするけど、作ってもらっているので文句はない。なにせうまいからな!

 子どもたちもお腹がいっぱいになったようで、くつろぎモードに入っている。食事が終わって、少し離れた位置に準備されていたエアーベッドの敷かれているエリアで、従魔たちと戯れているな。

 今日は昼寝をしていないと言っていたから、食事も食べ終わってゆっくりしているから、そろそろ眠くなってくるかもしれないな。早めにお風呂に入るように言っておかないとな。

 俺が声をかける前に、妻たちが声をかけてお風呂へ連れていってくれたな。シンラも一緒に連れていかれているので、俺と入ることは無い感じだな。

 家の中に戻るのも微妙だったので、外でくつろいでいると、何か重たいものが走ってくるような音が聞こえた。

 その音に意識が急加速して、収納の腕輪から弓を取り出し、それと同時に収納していた人造ゴーレムを5体設置する。取り出された瞬間から、タイムラグなしに俺の指示に従い、俺の周囲を固めてくれた。

 近付いてくる音に壁を2体置き、左右と後ろに1体ずつ配置する。

 矢をつがえて、いつでも撃てるように準備をした。

 足音の聞こえる方から来たのは、おそらく門番をしている兵士だと思われる。殺して奪ったということでもない限り、俺の配下に当たる兵士だろう。マップ先生で確認しても、うちの所属の兵士みたいなので間違いないだろう。

 夜に走ってくるような急用があるのだろうか? 警戒を解いて、話を聞くことにした。

 急いでここに来たのは、レイリーからの伝言を預かったためとのことだ。そう言えば、もう着いててもおかしくないんだっけ?

 伝言の内容は、明日の昼にはこちらに到着するので、準備をお願いしたいとのことだった……

 兵士に伝言を受けとった事を伝え、レイリーに了解したと連絡を入れるようにお願いしておく。

 レイリーなら、俺に直通で連絡できるのに、きちんと兵士を使って伝言するあたり真面目な性格だよな。本来の手順を考慮して、横着を行わない所があの人らしいね。

 さて、もう少し時間がかかると勝手に思っていたせいで、少しピンチになってしまったな。兵士たちの生活スペースに関しては、すぐに区分けできるから問題ないのだが、水回りに心配があるな。最悪お風呂は無くてもいいけど、調理スペースは優先して作らないとな。

 ミリー、カエデ、リンドの3人は酒盛りをしていて、出来上がる前だったので飲むのを止めて、明日の予定について相談することにした。

 調理スペースに関しては、1ヶ所で作って各エリアに準備した食堂へ運ぶ予定だったので、広くスペースを取るだけで問題ない。複数でやるより1人で仕上げた方がいいと言われ、俺が担当になった。アドバイザーでブラウニーが来てくれるみたいだな。

 残りの人間で事前に決めた通りに区画整理をして、レイリーたちを受け入れることとした。
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