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第2085話 炉の作成開始
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昼食も終わり、食休みの時間も終わったが……まだ雨が降っているみたいだな。外での作業は、やはり今日は難しい様子だな。
食休みしている時にリンドに話を聞いたが、もう少しで鍛冶工房の棟の箱は完成するので、それが終わってから俺の作業を始めてほしいと言われた。理由は簡単で、土木組の子たちは今までに炉などを作った事がなかったため、勉強のために説明しながら作りたいのだとか。
炉の形や作り方だけなら、知識を詰め込んでいるので問題ないが、お手本となるように作り説明することは俺にはできないから、説明は全部リンドに任せよう。
午前中はしっかり運動をして、昼食をいつも以上に多く食べたせいか、ウルも含め子どもたちは全員スライムベッドでスヤスヤ眠っている。シンラは、プラムとシオンに抱き枕にされており、険しい表情をする時がある。プラムとシオンも静かな時は、天使みたいだな。
あの2人は、起きていると何かと俺を攻撃してくるので、正直困りものである。昔に比べれば甘くなってきたが、今でも足に噛み付かれたりと大変だが……まぁ、動き始めたころに比べれば、俺への攻撃は弱まってきた気がするが、従魔を使うテクニカルな攻撃が増えてきた気がするが……
さて、土木組が鍛冶工房を完成させる間に、俺はカエデと鍛冶工房の中身を考える事にした。
「カエデ、ここにはどのレベルの炉を用意するんだ?」
「溶鉱炉で製鉄を行う必要は、ないから高炉は必要ないかな。修理とある程度は、新しく武具を作れるような炉があれば十分だから、家にあるような炉だけで十分よ。火の精霊がいないから、炉の性能は少し良くしておかないと、使う鍛冶師たちが苦労するかもね」
なるほどね。大きな炉は必要ないのな。精錬された金属は運び込めばいいから、その通りではあるな。それにしては、鍛冶工房の棟が大きかった気がするが……何か意味があるのだろうか?
炉のサイズと鍛冶に必要な道具の確認をして、子どもたちを起こさないように他の部屋で、必要な物を準備していく。
やはり魔法のある世界。必要になる物が少ないな。炉の温度を上げるための火も、火力を強くするための風も、すべてが魔法で解決できてしまうのだから恐ろしい。
それでも、炭を使う必要のある場面もあるし、ある程度の大きさを確保しておかないと、使い物にならなくなってしまうので、注意が必要だと言われた。
そういえば、始めの頃に鉄を叩いていた時は炭も使っていたが、ミスリルなどのファンタジーな金属の時には、炭を使っていなかったことを思い出す。あの時は、言われた通りに打っていただけで、理由なんて考えもしなかったな。
金床は、アダマンタイトで作ろうかとも思ったが、カエデに止められたので、この世界でもそこそこ上の金床を召喚してから、それを魔核で強化する形をとった。一定の条件を満たしたら、魔核が崩れるように調整して、金床へ埋め込んだ。
その他の道具にも、同じ条件で魔核の効果が無くなり、魔核崩れるようにしている。少し手間ではあるが、何かあったときに高性能のまま持ち出されたら困るので、効果が消滅する方法で対処することにした。
炉に関しては持ち運びはほぼ不可能なので、鍛冶をする際に身に着ける前掛けにも魔核を埋め込み、これが近くに無いときに操作するか、操作手順を間違えると炉のしての役割しか果たさなくなる。操作手順の1つに鍵を使っているため、普通では思いつけるものではないな。
前掛けには少し危険を感じているので、そこらへんは考える必要があるな。登録した人以外となると、新しく来た場合はどうするんだ! と言う話になるからな。
最終手段として、遠隔起動でこの建物自体を崩壊させれるようにしておくか。おそらく使うことは無いが、備えあれば憂いなしということで、監視室のスプリガンの皆さんにお任せしよう。
こちらの準備が終わると、リンドが俺たちを呼びに来た。子どもたちは全員起きてきており、工房作りの見学に来たいということで、連れていくこととなった。
家にも鍛冶工房はあり、誰かか近くにいれば入ることは出来るので、どんな物かは知っているだろうが興味はあるらしい。俺としては、一昨日の挽回ができればいいのだが……
妻たちからの付き添いは、リンドとカエデだけで他の妻たちは、今日はゆっくりするらしい。毎日働いているという訳ではないが、ガッツリと休んでいるみんなを見るのは久しぶりかもしれないな。映画見たり遊んだりするとか言ってたな。
おぉ、窓からのぞくようにして見てたから広いとは思っていたが、中から見ると予想以上に広く感じるな。
「リンド、四隅に1つずつ炉を作って、その間に十字に部屋を作ればいいってことか? 漢字の田んぼの田みたいな感じで、真ん中の十字を太くしてその部分を部屋にすればいいんかな?」
「えっと、四隅に作るからそこまでの広さはいらないかな。不自由のない程度の広さがあれば十分。壁際は他の工房へ行くための通路にして、中央に資材置き場を作ってほしいわね。炉のある部屋から直で入れるようにしたいから、その辺も考えてほしいかな」
少し聞いていた話と違うが、大した問題ではなさそうだな。
まずは一番隅になる角に炉を作っていこう。
土魔法で一気に作ってもいいのだが、出来れば正規の作り方で土木組の子たちに教えたいから……ということで、素材から魔法で準備する方法をレクチャーすることになった。
これに関しては、同じようなことをやっているが、耐火煉瓦の様なモノは作った事が無いので、その辺から教えることになっている。耐火煉瓦の場合は一度焼く工程が入るのだが、魔法を使って作る方法は、魔力と操作技術があれば、簡単に作ることができる。
この子たちも、レンガ自体は作った事があるので、イメージからさらに一歩踏み込んで、魔法の過程もイメージできるように教える事となった。
魔法の使い方は簡単に習得できたが、やはり工程をイメージするのが難しいようだな。リンドでも耐火煉瓦なら作ることができるので、工程のイメージはリンドに丸投げしておいた。
俺はその話を聞きながら、黙々と耐火煉瓦を作っていく。
子どもたちは元気に走り回っているな。
食休みしている時にリンドに話を聞いたが、もう少しで鍛冶工房の棟の箱は完成するので、それが終わってから俺の作業を始めてほしいと言われた。理由は簡単で、土木組の子たちは今までに炉などを作った事がなかったため、勉強のために説明しながら作りたいのだとか。
炉の形や作り方だけなら、知識を詰め込んでいるので問題ないが、お手本となるように作り説明することは俺にはできないから、説明は全部リンドに任せよう。
午前中はしっかり運動をして、昼食をいつも以上に多く食べたせいか、ウルも含め子どもたちは全員スライムベッドでスヤスヤ眠っている。シンラは、プラムとシオンに抱き枕にされており、険しい表情をする時がある。プラムとシオンも静かな時は、天使みたいだな。
あの2人は、起きていると何かと俺を攻撃してくるので、正直困りものである。昔に比べれば甘くなってきたが、今でも足に噛み付かれたりと大変だが……まぁ、動き始めたころに比べれば、俺への攻撃は弱まってきた気がするが、従魔を使うテクニカルな攻撃が増えてきた気がするが……
さて、土木組が鍛冶工房を完成させる間に、俺はカエデと鍛冶工房の中身を考える事にした。
「カエデ、ここにはどのレベルの炉を用意するんだ?」
「溶鉱炉で製鉄を行う必要は、ないから高炉は必要ないかな。修理とある程度は、新しく武具を作れるような炉があれば十分だから、家にあるような炉だけで十分よ。火の精霊がいないから、炉の性能は少し良くしておかないと、使う鍛冶師たちが苦労するかもね」
なるほどね。大きな炉は必要ないのな。精錬された金属は運び込めばいいから、その通りではあるな。それにしては、鍛冶工房の棟が大きかった気がするが……何か意味があるのだろうか?
炉のサイズと鍛冶に必要な道具の確認をして、子どもたちを起こさないように他の部屋で、必要な物を準備していく。
やはり魔法のある世界。必要になる物が少ないな。炉の温度を上げるための火も、火力を強くするための風も、すべてが魔法で解決できてしまうのだから恐ろしい。
それでも、炭を使う必要のある場面もあるし、ある程度の大きさを確保しておかないと、使い物にならなくなってしまうので、注意が必要だと言われた。
そういえば、始めの頃に鉄を叩いていた時は炭も使っていたが、ミスリルなどのファンタジーな金属の時には、炭を使っていなかったことを思い出す。あの時は、言われた通りに打っていただけで、理由なんて考えもしなかったな。
金床は、アダマンタイトで作ろうかとも思ったが、カエデに止められたので、この世界でもそこそこ上の金床を召喚してから、それを魔核で強化する形をとった。一定の条件を満たしたら、魔核が崩れるように調整して、金床へ埋め込んだ。
その他の道具にも、同じ条件で魔核の効果が無くなり、魔核崩れるようにしている。少し手間ではあるが、何かあったときに高性能のまま持ち出されたら困るので、効果が消滅する方法で対処することにした。
炉に関しては持ち運びはほぼ不可能なので、鍛冶をする際に身に着ける前掛けにも魔核を埋め込み、これが近くに無いときに操作するか、操作手順を間違えると炉のしての役割しか果たさなくなる。操作手順の1つに鍵を使っているため、普通では思いつけるものではないな。
前掛けには少し危険を感じているので、そこらへんは考える必要があるな。登録した人以外となると、新しく来た場合はどうするんだ! と言う話になるからな。
最終手段として、遠隔起動でこの建物自体を崩壊させれるようにしておくか。おそらく使うことは無いが、備えあれば憂いなしということで、監視室のスプリガンの皆さんにお任せしよう。
こちらの準備が終わると、リンドが俺たちを呼びに来た。子どもたちは全員起きてきており、工房作りの見学に来たいということで、連れていくこととなった。
家にも鍛冶工房はあり、誰かか近くにいれば入ることは出来るので、どんな物かは知っているだろうが興味はあるらしい。俺としては、一昨日の挽回ができればいいのだが……
妻たちからの付き添いは、リンドとカエデだけで他の妻たちは、今日はゆっくりするらしい。毎日働いているという訳ではないが、ガッツリと休んでいるみんなを見るのは久しぶりかもしれないな。映画見たり遊んだりするとか言ってたな。
おぉ、窓からのぞくようにして見てたから広いとは思っていたが、中から見ると予想以上に広く感じるな。
「リンド、四隅に1つずつ炉を作って、その間に十字に部屋を作ればいいってことか? 漢字の田んぼの田みたいな感じで、真ん中の十字を太くしてその部分を部屋にすればいいんかな?」
「えっと、四隅に作るからそこまでの広さはいらないかな。不自由のない程度の広さがあれば十分。壁際は他の工房へ行くための通路にして、中央に資材置き場を作ってほしいわね。炉のある部屋から直で入れるようにしたいから、その辺も考えてほしいかな」
少し聞いていた話と違うが、大した問題ではなさそうだな。
まずは一番隅になる角に炉を作っていこう。
土魔法で一気に作ってもいいのだが、出来れば正規の作り方で土木組の子たちに教えたいから……ということで、素材から魔法で準備する方法をレクチャーすることになった。
これに関しては、同じようなことをやっているが、耐火煉瓦の様なモノは作った事が無いので、その辺から教えることになっている。耐火煉瓦の場合は一度焼く工程が入るのだが、魔法を使って作る方法は、魔力と操作技術があれば、簡単に作ることができる。
この子たちも、レンガ自体は作った事があるので、イメージからさらに一歩踏み込んで、魔法の過程もイメージできるように教える事となった。
魔法の使い方は簡単に習得できたが、やはり工程をイメージするのが難しいようだな。リンドでも耐火煉瓦なら作ることができるので、工程のイメージはリンドに丸投げしておいた。
俺はその話を聞きながら、黙々と耐火煉瓦を作っていく。
子どもたちは元気に走り回っているな。
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