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第2047話 天国から地獄からの天国
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レイリーとゼニスに連絡をした後、秘書の人と妻たちと一緒に、今すべきことはもうないか確認して、全て終わっていることを確認したので、子どもたちの待っている(願望)家へと足早に帰ることにした。何かあったら、連絡お願いしますからね!
子どもたちにはお昼に会っているが、精神的に疲れたので俺は癒しを求めていた。
シンラは……いたとしても、どうせ良く分からない言葉でまくしたてるだけだから、後でお腹に顔をグリグリして癒させてもらおう。プラムとシオンは、関わると反対にダメージを受けそうなので、今日の所はノータッチ。ロリータだからとかじゃないぞ! 娘だからな!
本命は、ミーシャたちかな。何をしてもらうとかではないのだが、目に入れても痛くない娘たちに、ちょっと世話をしてもらえれば、俺のヤル気はみなぎること間違いない!
普通は世話なんてしてもらえるわけないのだが、今日は帰る前におやつを作って待っていると言われているので、早く帰りたかったのだ。おやつの時間からだいぶ遅れてしまったが、絶対に食べに帰ると言ってあるので、俺の分は残っているはずだ。
玄関に入っても静かだ。シンラが待ち構えておらずプラムとシオンもいないので、玄関はビックリするくらい静かだ。時間的に考えれば、シンラたちはおやつの後のお昼寝をしていることだしな。一日中張り込んでいるわけじゃないのだから、いなくても不思議じゃないな。
食堂へ近付くにつれて、良い匂いがしてきた。これは、ホットケーキかな? それっぽい匂いがしている。
でも、ホットケーキだと焼いてすぐが美味しいから、この時間に匂いがするのは不自然な気もする。今から帰るという連絡もしていなかったので、ミーシャたちが俺の帰ってくるタイミングを知る方法は少ない。ブラウニーたちがコッソリ教えたのかな?
食堂の扉を開けて中に入ると、寝ていると思っていたシンラたち3人が、ホットケーキをムシャムシャ食べていた。ん? 俺が帰ってくるのが遅かったから、今の時間におやつを食べているのか? 夕食を少し後ろにずらせば問題ないか……
問題があれば、シルキーたちが止めているはずだから、シンラたちがおやつを食べていても問題ないのだろう。シンラたちが食べているということは、俺の分もあるということだよな。席について、おやつを持って来てほしいとお願いする。
俺の声を聞いて驚いたのか、ミーシャたちがキッチンから出てきた。
「あれ? とーたんが帰ってきてる」
えっ? 俺、帰ってきちゃダメだったのか?
ミーシャに心をえぐられる一言をくらってしまった。立っていたら、絶対に両手両膝をついてガックリとしていただろう。座っていたので、その醜態を見せることは無かったが、全身から力が抜けて椅子から落ちそうになった。
「ミーちゃん、その言い方はお父さんに失礼ですよ。帰ってきた人にはなんていうのかな?」
ミーシャは、ハッとした顔をして、
「とーたん、おかえり」
「「おかえり」」
遅れて出てきたスミレとブルムが、声を合わせて俺にお帰りと言ってくれた。これだけで、さっきのダメージが抜ける気分がする。
ウルがミーシャに、俺に対して失礼だと言ったが、本人は気付いていないのだろう。無邪気に俺に近付いてきてくれているからな。
シンラたちは我関せずと、おやつを黙々と食べている。あの子たちは本当に自分の思うがままに生きているな。大きくなってもそのままだと、成長したら姉たちに指導してもらうといい。俺だとどうせ話を聞かなそうだしな。
ところで娘たちよ、俺のホットケーキはないのかな?
「あっ! 3時半になっても戻ってこなかったから、シンちゃんたちがお腹空かせて、いつもより多く食べちゃって、準備してた物全部使っちゃった……」
おっと、シンラたちよ。それは俺の分じゃないのかな? 隠したり早く食べたりして、俺の目を誤魔化そうとするのは良くないと思うぞ。
「シュウ! こらっ! スミレたちのおやつが食べたいからって、下の子たちのおやつを取り上げるような顔をしないの! いざとなれば頼りになるのに、普段はこう……子どもっぽさが抜けないのかしらね。準備してあった分が無くなっただけで、まだ材料は出せばあるんだから、それで作ってもらいなさい」
カエデに怒られた。
いくらでも材料はあるんだから、出してもらえばよかったのか。安心したのか、シンラたちはホッとした表情をしながらも、黙々とおやつを頬張っている。口いっぱいに詰め込むと、飲み込みづらくなるって言ってるのに止めようとしないんだよな。
美味しそうにおやつを食べるシンラたちを、先ほどもではどうやって奪ったやろうかと思っていた見ていたが、今は心が落ち着いてその食べ方を心の中で注意できるくらいまでになった。口に出していったところで、この子たちは俺の話聞かないからな……いつか聞いてくれるようになるのだろうか?
シンラたちはまだ小さいので、口の中に沢山頬張ったとしても大した量ではない。一気にたくさん食べられるわけでもないので、食べるのに時間がかかっているな。
そういえばプラムとシオンは、シンラの事が好きだけど、食べ物に関してはたまに奪おうとしているよな。今だって、自分の前にホットケーキがあるのに、シンラのを狙ってしっかりとガードされている。この子たちの関係って本当に不思議だな。
シンラの事が好きなら、シンラに譲ってあげるべきじゃないのかね? シンラの物は私の物的な、ジャイ〇ニズム思想の持主だったりして……
この歳で、そこまでの事を考えて動いている事なんてありえないよな。1人なら転生者を疑いもするけど、プラムとシオンの2人だからな。それに2人がショタコンだったとしても、シンラを対象にするとなれば、犯罪以前の問題だしな。
やり取りを見ていたスカーレットから怒られ、3人ともしょんぼりとしている。俺の言うことより、スカーレットの言うことの方が、聞くんだから困りものだ。従魔たちも同じだし、本当に俺って価値があるのかね?
どうでもいい事を考えていると、ホットケーキが運ばれてくる。シンラたちのフルーツやホイップクリームでデコレーションしたタイプではなく、シンプルなホットケーキだ。
あ、これはイジメじゃなくて、俺は王蜜を使うからシンプルにしてもらっているんだよ。王蜜って本当に美味しいから、デコレーションすると反対に味が悪く感じるんだよね。
端の方が少しこげているが、許容範囲だろう。フォークとナイフで切り別けてたべる。美味い!
近くでミーシャたちが口をヒヨコみたい開けて待っているので、一口ずつ入れてあげると頬っぺたを両手で押さえ、美味しいと騒ぎ出した。落ち着きなさい。
そして、シンラたちは、自分の目の前にあるホットケーキを食べなさい。こっち見て口をあけてもやらんぞ。
子どもたちにはお昼に会っているが、精神的に疲れたので俺は癒しを求めていた。
シンラは……いたとしても、どうせ良く分からない言葉でまくしたてるだけだから、後でお腹に顔をグリグリして癒させてもらおう。プラムとシオンは、関わると反対にダメージを受けそうなので、今日の所はノータッチ。ロリータだからとかじゃないぞ! 娘だからな!
本命は、ミーシャたちかな。何をしてもらうとかではないのだが、目に入れても痛くない娘たちに、ちょっと世話をしてもらえれば、俺のヤル気はみなぎること間違いない!
普通は世話なんてしてもらえるわけないのだが、今日は帰る前におやつを作って待っていると言われているので、早く帰りたかったのだ。おやつの時間からだいぶ遅れてしまったが、絶対に食べに帰ると言ってあるので、俺の分は残っているはずだ。
玄関に入っても静かだ。シンラが待ち構えておらずプラムとシオンもいないので、玄関はビックリするくらい静かだ。時間的に考えれば、シンラたちはおやつの後のお昼寝をしていることだしな。一日中張り込んでいるわけじゃないのだから、いなくても不思議じゃないな。
食堂へ近付くにつれて、良い匂いがしてきた。これは、ホットケーキかな? それっぽい匂いがしている。
でも、ホットケーキだと焼いてすぐが美味しいから、この時間に匂いがするのは不自然な気もする。今から帰るという連絡もしていなかったので、ミーシャたちが俺の帰ってくるタイミングを知る方法は少ない。ブラウニーたちがコッソリ教えたのかな?
食堂の扉を開けて中に入ると、寝ていると思っていたシンラたち3人が、ホットケーキをムシャムシャ食べていた。ん? 俺が帰ってくるのが遅かったから、今の時間におやつを食べているのか? 夕食を少し後ろにずらせば問題ないか……
問題があれば、シルキーたちが止めているはずだから、シンラたちがおやつを食べていても問題ないのだろう。シンラたちが食べているということは、俺の分もあるということだよな。席について、おやつを持って来てほしいとお願いする。
俺の声を聞いて驚いたのか、ミーシャたちがキッチンから出てきた。
「あれ? とーたんが帰ってきてる」
えっ? 俺、帰ってきちゃダメだったのか?
ミーシャに心をえぐられる一言をくらってしまった。立っていたら、絶対に両手両膝をついてガックリとしていただろう。座っていたので、その醜態を見せることは無かったが、全身から力が抜けて椅子から落ちそうになった。
「ミーちゃん、その言い方はお父さんに失礼ですよ。帰ってきた人にはなんていうのかな?」
ミーシャは、ハッとした顔をして、
「とーたん、おかえり」
「「おかえり」」
遅れて出てきたスミレとブルムが、声を合わせて俺にお帰りと言ってくれた。これだけで、さっきのダメージが抜ける気分がする。
ウルがミーシャに、俺に対して失礼だと言ったが、本人は気付いていないのだろう。無邪気に俺に近付いてきてくれているからな。
シンラたちは我関せずと、おやつを黙々と食べている。あの子たちは本当に自分の思うがままに生きているな。大きくなってもそのままだと、成長したら姉たちに指導してもらうといい。俺だとどうせ話を聞かなそうだしな。
ところで娘たちよ、俺のホットケーキはないのかな?
「あっ! 3時半になっても戻ってこなかったから、シンちゃんたちがお腹空かせて、いつもより多く食べちゃって、準備してた物全部使っちゃった……」
おっと、シンラたちよ。それは俺の分じゃないのかな? 隠したり早く食べたりして、俺の目を誤魔化そうとするのは良くないと思うぞ。
「シュウ! こらっ! スミレたちのおやつが食べたいからって、下の子たちのおやつを取り上げるような顔をしないの! いざとなれば頼りになるのに、普段はこう……子どもっぽさが抜けないのかしらね。準備してあった分が無くなっただけで、まだ材料は出せばあるんだから、それで作ってもらいなさい」
カエデに怒られた。
いくらでも材料はあるんだから、出してもらえばよかったのか。安心したのか、シンラたちはホッとした表情をしながらも、黙々とおやつを頬張っている。口いっぱいに詰め込むと、飲み込みづらくなるって言ってるのに止めようとしないんだよな。
美味しそうにおやつを食べるシンラたちを、先ほどもではどうやって奪ったやろうかと思っていた見ていたが、今は心が落ち着いてその食べ方を心の中で注意できるくらいまでになった。口に出していったところで、この子たちは俺の話聞かないからな……いつか聞いてくれるようになるのだろうか?
シンラたちはまだ小さいので、口の中に沢山頬張ったとしても大した量ではない。一気にたくさん食べられるわけでもないので、食べるのに時間がかかっているな。
そういえばプラムとシオンは、シンラの事が好きだけど、食べ物に関してはたまに奪おうとしているよな。今だって、自分の前にホットケーキがあるのに、シンラのを狙ってしっかりとガードされている。この子たちの関係って本当に不思議だな。
シンラの事が好きなら、シンラに譲ってあげるべきじゃないのかね? シンラの物は私の物的な、ジャイ〇ニズム思想の持主だったりして……
この歳で、そこまでの事を考えて動いている事なんてありえないよな。1人なら転生者を疑いもするけど、プラムとシオンの2人だからな。それに2人がショタコンだったとしても、シンラを対象にするとなれば、犯罪以前の問題だしな。
やり取りを見ていたスカーレットから怒られ、3人ともしょんぼりとしている。俺の言うことより、スカーレットの言うことの方が、聞くんだから困りものだ。従魔たちも同じだし、本当に俺って価値があるのかね?
どうでもいい事を考えていると、ホットケーキが運ばれてくる。シンラたちのフルーツやホイップクリームでデコレーションしたタイプではなく、シンプルなホットケーキだ。
あ、これはイジメじゃなくて、俺は王蜜を使うからシンプルにしてもらっているんだよ。王蜜って本当に美味しいから、デコレーションすると反対に味が悪く感じるんだよね。
端の方が少しこげているが、許容範囲だろう。フォークとナイフで切り別けてたべる。美味い!
近くでミーシャたちが口をヒヨコみたい開けて待っているので、一口ずつ入れてあげると頬っぺたを両手で押さえ、美味しいと騒ぎ出した。落ち着きなさい。
そして、シンラたちは、自分の目の前にあるホットケーキを食べなさい。こっち見て口をあけてもやらんぞ。
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