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第2046話 対応を始める
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急を要することではないが、対応は早めにした方がいい案件……ひとまず、今日分の書類関係がもうすぐ終わりなので、こっちを処理してしまおう。誰か、レイリーに連絡を入れておいてくれ。こっちの仕事が終わったらすぐに連絡するから。
10分もしないうちに残っていた書類を片付け、レイリーに連絡を入れる。
『シュウ様、話は大体聞きましたが、もう一度確認のために分かっていることをお教えください』
無線をとったレイリーが、すぐに状況を確認したいようだったので、現在分かっていることをすべて伝える。
『なるほど、小国群で戦争があるので、流れてきた者たち注意が必要かもしれないということですな。難民が出た場合は、受け入れるのですか?』
「あ~、そう言うことも考えないといけないのか……本当の難民なら受け入れても問題は無いんだけど、工作員とかがいた場合は面倒なことになるよな?」
『確かに面倒ではありますが、門に集まってきた場合、受け入れないともっと面倒なことになりかねないので、しっかりと対策を考えておくべきかと。幸いにも、こっちの問題は庁舎側の人間だけで、兵士関係の問題は特になかったので、すぐに移動できます。先行してラディッツの小国群側に移動しておきましょうか?』
「ん~、難民をいきなり街には入れられないから、難民が押し寄せてきても対応できるように、キャンプ地を作っておいてくれ。工作員をあぶりだすには、暗部に協力をお願いしたいところだけど、今はそっちにかかりっきりだよな。どうしたものか」
『いえ、各街から派遣されてきた人員が、状況把握を始めていますので、1週間もすれば監視のために10人ほど置いておけば、何の問題も無いと思います。それに、手が空いている鬼人たちもまだいますので、外での仕事となれば張り切る者も多いと思われます』
何で外の仕事だと張り切る奴が多いのかは分からんが、まだ手の空いている人員がいるのか。無理させてないか心配だけど、対策はしっかりしておかないと面倒なことになるからな……
『それと、上級士官たちにマップの使用許可をいただけますか? それで調べれば、私たちでもある程度はあぶりだせると思います』
「マップ先生は、不特定多数の人間がいるところでは、検索を使っても漏れがあるけど大丈夫なのか?」
『大勢の中から探そうとすれば難しいでしょうが、門を通る際に個別に聞き取りを行い、その時に1人ずつ確認すれば漏れはないかと思われます。確認した人間の光点は、色を変えておけば調べたことが分かるので、初期の対策としては十分かと』
ふむ、一人ひとり確認するのであれば、全員を調べることができるのか。もし調べていない奴がキャンプに入り込んでも、光点の色が違うからすぐにバレる。工作員であれば、レベルが多少高いか、普通はもっていないであろうスキルがあるか、確認すればすぐに分かる可能性が高いな。
「マップ先生の使用許可は出す。こっちから派遣するブラウニーに持たせるから、管理はしっかりしてくれ。後、キャンプ地を作るのだから、管理しやすいようにドワーフも派遣する。無秩序にテントとかを張られたら困るから、ある程度区分けもする必要があると思う」
『了解しました。私たちは、ここでの仕事が終わり次第、一時ディストピアへ帰投し、再編成した部隊で先行してキャンプ地の整地と区分けを行っておきます。他の命令も決まり次第、順次発令していただければ対応いたします』
これで今できることは終わりかな? 戦争の対策は、グリエルたちが戻ってきてから話し合えばいいし、そもそも戦闘の当事者ではなく、戦争による避難民の対応だ。そう考えると、ジェノサイドキャラバンにも出張ってもらった方がいいかな。
あの商隊のメンバーは、毎日移動して野営地を設営する生活を続けている。その点から考えると、慣れているという面もあるだろう。そう言った者たちの意見もあった方がいいのではないか?
それに、避難民たちがどれくらいその場に止まるかは分からないが、かなりの物資が必要になるはずだ。それらを運ぶためにも、協力を仰いでおくのは間違いではないだろう。
大規模に動かすとなると……経費の事も考えないといけないよな。一応、所属としてはジェノサイドキャラバンは、ゼニスの下に位置する組織だ。ただ、ゼニスが財務関係を取り仕切っている関係上、代理の人間が指示を出しているんだったか?
ゼニスに連絡をして聞けば解決するだろう。
『なるほど。避難民が押し寄せてくる可能性があるということですね。その対応に軍の先遣隊が動き始めていて、区画整理のためにドワーフも派遣される予定と……キャラバンには物資を運ばせることと、今までの経験を生かした対応をしてほしいということですね』
しっかりと伝わったようだ。
『私に話が来たということは、財政面の話ですよね。避難民の受け入れ問題ないですが、そこへ街のお金を使うのは正直、勘弁願いたいところですね。シュウ様からすると非情だと思われますが、難民は国の責任ですから、その責任を全く関係のない私たちのお金が使われるのは、賛同を貰えないですね』
なるほど。ここが異世界だということを改めて思い出させられる考え方だな。まぁそこらへんは大丈夫だ。お金の心配というだけなら、俺の懐にはたくさんの金がある!
それを使っていいから、住むテントなどは最低限度のものでいいけど、衣食に関しては多少金を使って準備してくれ。住む場所もある程度いい物にしたいと思ったが、依存されすぎても困る。難民キャンプにいれば、大変な思いをしなくても生活できると思われたくない。
『了解しました。キャラバンに伝えておきます。帝国と話をして、問題なければ途中で寄る街で、余剰分を買い取るように指示しておきます。準備していると分かれば、難民を押し付けられる心配がありますが、その辺の対策はどうなさいますか?』
「そこらへんは、グリエルたちが明日戻ってくるから、その時にでも話そう。昼食前に執務室へ来るようにしてくれ。あっちの2人には、朝伝えておくよ」
一先ず、今できることは終わったかな? 秘書さんやい、何かあったら連絡お願いします。明日からまた忙しくなりそうなので、よろしくたのみます!
10分もしないうちに残っていた書類を片付け、レイリーに連絡を入れる。
『シュウ様、話は大体聞きましたが、もう一度確認のために分かっていることをお教えください』
無線をとったレイリーが、すぐに状況を確認したいようだったので、現在分かっていることをすべて伝える。
『なるほど、小国群で戦争があるので、流れてきた者たち注意が必要かもしれないということですな。難民が出た場合は、受け入れるのですか?』
「あ~、そう言うことも考えないといけないのか……本当の難民なら受け入れても問題は無いんだけど、工作員とかがいた場合は面倒なことになるよな?」
『確かに面倒ではありますが、門に集まってきた場合、受け入れないともっと面倒なことになりかねないので、しっかりと対策を考えておくべきかと。幸いにも、こっちの問題は庁舎側の人間だけで、兵士関係の問題は特になかったので、すぐに移動できます。先行してラディッツの小国群側に移動しておきましょうか?』
「ん~、難民をいきなり街には入れられないから、難民が押し寄せてきても対応できるように、キャンプ地を作っておいてくれ。工作員をあぶりだすには、暗部に協力をお願いしたいところだけど、今はそっちにかかりっきりだよな。どうしたものか」
『いえ、各街から派遣されてきた人員が、状況把握を始めていますので、1週間もすれば監視のために10人ほど置いておけば、何の問題も無いと思います。それに、手が空いている鬼人たちもまだいますので、外での仕事となれば張り切る者も多いと思われます』
何で外の仕事だと張り切る奴が多いのかは分からんが、まだ手の空いている人員がいるのか。無理させてないか心配だけど、対策はしっかりしておかないと面倒なことになるからな……
『それと、上級士官たちにマップの使用許可をいただけますか? それで調べれば、私たちでもある程度はあぶりだせると思います』
「マップ先生は、不特定多数の人間がいるところでは、検索を使っても漏れがあるけど大丈夫なのか?」
『大勢の中から探そうとすれば難しいでしょうが、門を通る際に個別に聞き取りを行い、その時に1人ずつ確認すれば漏れはないかと思われます。確認した人間の光点は、色を変えておけば調べたことが分かるので、初期の対策としては十分かと』
ふむ、一人ひとり確認するのであれば、全員を調べることができるのか。もし調べていない奴がキャンプに入り込んでも、光点の色が違うからすぐにバレる。工作員であれば、レベルが多少高いか、普通はもっていないであろうスキルがあるか、確認すればすぐに分かる可能性が高いな。
「マップ先生の使用許可は出す。こっちから派遣するブラウニーに持たせるから、管理はしっかりしてくれ。後、キャンプ地を作るのだから、管理しやすいようにドワーフも派遣する。無秩序にテントとかを張られたら困るから、ある程度区分けもする必要があると思う」
『了解しました。私たちは、ここでの仕事が終わり次第、一時ディストピアへ帰投し、再編成した部隊で先行してキャンプ地の整地と区分けを行っておきます。他の命令も決まり次第、順次発令していただければ対応いたします』
これで今できることは終わりかな? 戦争の対策は、グリエルたちが戻ってきてから話し合えばいいし、そもそも戦闘の当事者ではなく、戦争による避難民の対応だ。そう考えると、ジェノサイドキャラバンにも出張ってもらった方がいいかな。
あの商隊のメンバーは、毎日移動して野営地を設営する生活を続けている。その点から考えると、慣れているという面もあるだろう。そう言った者たちの意見もあった方がいいのではないか?
それに、避難民たちがどれくらいその場に止まるかは分からないが、かなりの物資が必要になるはずだ。それらを運ぶためにも、協力を仰いでおくのは間違いではないだろう。
大規模に動かすとなると……経費の事も考えないといけないよな。一応、所属としてはジェノサイドキャラバンは、ゼニスの下に位置する組織だ。ただ、ゼニスが財務関係を取り仕切っている関係上、代理の人間が指示を出しているんだったか?
ゼニスに連絡をして聞けば解決するだろう。
『なるほど。避難民が押し寄せてくる可能性があるということですね。その対応に軍の先遣隊が動き始めていて、区画整理のためにドワーフも派遣される予定と……キャラバンには物資を運ばせることと、今までの経験を生かした対応をしてほしいということですね』
しっかりと伝わったようだ。
『私に話が来たということは、財政面の話ですよね。避難民の受け入れ問題ないですが、そこへ街のお金を使うのは正直、勘弁願いたいところですね。シュウ様からすると非情だと思われますが、難民は国の責任ですから、その責任を全く関係のない私たちのお金が使われるのは、賛同を貰えないですね』
なるほど。ここが異世界だということを改めて思い出させられる考え方だな。まぁそこらへんは大丈夫だ。お金の心配というだけなら、俺の懐にはたくさんの金がある!
それを使っていいから、住むテントなどは最低限度のものでいいけど、衣食に関しては多少金を使って準備してくれ。住む場所もある程度いい物にしたいと思ったが、依存されすぎても困る。難民キャンプにいれば、大変な思いをしなくても生活できると思われたくない。
『了解しました。キャラバンに伝えておきます。帝国と話をして、問題なければ途中で寄る街で、余剰分を買い取るように指示しておきます。準備していると分かれば、難民を押し付けられる心配がありますが、その辺の対策はどうなさいますか?』
「そこらへんは、グリエルたちが明日戻ってくるから、その時にでも話そう。昼食前に執務室へ来るようにしてくれ。あっちの2人には、朝伝えておくよ」
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