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第2037話 頭の痛い事と偏った考え
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☆★☆の間が偏った考えなので、不快な方は飛ばしてください。
グリエルとガリアは、暗部の質問……尋問の様子を見て、頭を抱えていた。
どこの庁舎でも、便利ということでパソコンが導入されている。覚えるまでに時間は多少かかるが、覚えてしまった後は便利であるため、手放すことは出来ないくらいまでには浸透している。それでも、極一部の職員の中には手書きで報告書を書いている人もいる。
日本にもパソコンが苦手な人はいた。あれだ、指1本でポチポチ押す人だな。中には触れない人もいたが、そう言った人は適性がないため、違う部署で働いている。
一番便利なのは、ミスがあったとしても修正が簡単にできるところだろう。そう言う面もあり、浸透しているのだが……尋問の内容を聞いて、頭を抱える問題が出てきたのだ。
この街以外では行われておらず、トップの2人も知らなかったことの中に問題があった。ここではメモなどを取って文章に書き起こしたりする。これ自体は何処の街でも行われているのだが、書き起こす段階で不正が行われているため、数字などを見ても不正が発見できなかったのだ。
どういうことかというと、着服や横領が計画的で、準備してあったものを書き起こす時に使う形だ。
物品なら注文の前の段階で、既に相手方とは話が終わっており、水増しした状態で見積書が上がってくるのだとか。それで発注をして、水増しした分を相手方と分け合うんだとさ。書類になったモノは、全部が偽の情報で書かれているため、内部告発でもない限り知る由もない。
これでは、書類を見ただけじゃ発見できないわけだ。
そして、発見できなかった一番の理由は、街を作る段階から協力している職員が、ずっと関係していたからだ。特に物品の金額は比較するものが無く、戦争は起こっていないが危険地帯の中で、多少高くても目につかなかったのだ。
これが商人だけの話であれば、俺たちを騙していたとまでは言えないが、ズル賢く稼いでいたと言えなくもない。だけどそう言う内情を知り、商人と結託してお金を受け取っていたのであれば、これは大きな問題である。いくら街が黒字で経営されていると言っても、街のお金を盗んでいるわけだからな。
この世界に限らず、小説の中の貴族や役人って、横領や賄賂を当然の権利だと思っている奴が多い気がするんだよな。横領に関していえば、国のお金を盗んでいるわけだ。人のお金を盗めば捕まるのに、国のお金を盗んでも捕まらないと、何故考えるのかが分からん。掴まる奴もいるけどな。
賄賂に関して言うなら、商人たちから貴族や役人にお金を渡して、贔屓にしてもらうのが目的の1つだろう。それが貴族と商人で完結するなら、特に問題ないと思う。でも自分の金ではなく、国や税金が絡んでくるなら話は別だ。
商人からすれば、稼げるなら何でもありなのだろう。貴族や役人からすれば、口利きするだけで手元に金が入ってくると言った感じなのだろう。
国益を損なっているのだから、捕まってしかるべきなのだが、権力を持っているだけに握りつぶしたり、他人に擦り付けたりできるため質が悪い。
日本でも、国会議員が給料以外にいろんな手当をもらっているけど、明らかに手当てと額が釣り合っていない物もあるしな。
☆★☆
個人的には、議員特権のJ〇パスや航空券引換え証などは、廃止にするべきだと思っていた。国会議員248名に対して、5億円以上の予算がついていると言われている。単純計算で、1人頭200万円強だ。
この中にはカットできるお金もあるはずだ。俺としては、普通の会社と同じように、経費として計上し請求するのが筋だと考える。
税金からお金をもらっているのだから、私的な個人の支出以外は、どこにどれだけお金を使っているか公表するべきだと思う。給与の金額は法律で決まっているので、知ることは出来る。だけど、細かい支出に関しては領収書が必要ないものもあるため、何に使われているか分からない。
どこかの政党で、細かい収支などを集団で公表するようになれば、世間の流れが変わるのではないか? なんて考えたこともあったっけ。
文書通信交通滞在費……電話代、郵便代、交通費、東京での滞在費などの名目で支給される公費。月100万円支給されているらしく、使い切れなくても返還義務のないお金。
交通費の部分で言えば、議員特権のJ〇パスや航空券引換え証があるので、重複してもらっている事になると思う。東京の人間であれば、電話代や郵便代で月に100万も必要ない。選挙区が東京から離れている人間もいるのに、一律で支給されているのであれば、意味が分からない。
支給されている金額で足りないというのであれば、理由を説明し支出を明らかにすればいいと思う。余剰分のある人間から、足りない人へ振り分けるためにも、経費として計上するべきかと。
その文書通信交通滞在費が名目を変え、人件費にも使えるようにする話が国会に出ているとかいないとか。
☆★☆
ここで、何が言いたいかと言えば、貴族も役人も国会議員も税金から給料が出ているのだから、無駄遣いをするなと言いたいのだ。その分を、国民のために使うべきだ。
独善的な意見ではあるのは分かっているが、国の上に立つ者は高潔であるべきだ。
とか言うと、俺はどうなんだって話になるか……領主の立場としては、人格は立派とは言えないが、利欲のためには動いていないと思う。街で余ったお金は、ある程度は溜めているが余剰分は街に還元しているしな。
っと、話がそれたな。
班長クラスの人間にも協力している者はいたが、違和感を感じた報告書を出した人は、不正をなんとかしたいと思い色々試した結果、俺が報告書に気付いて今回の事件が発覚した。
50人ほどいる職員の中で、5人が今回の件に関わっていた。もちろんこいつらは、不正に得た利益を街に払わせてから家族と一緒に追放処分とした。足りない人間もいたが、それは本人だけを奴隷にして家族は他の俺が管理している街へ移住させている。
処罰に差があったのは、前者は不正した者も一緒でお金も多少持っていたので、他の街でやり直せということだ。後者に関しては、無一文になり父親がいなくなっている状態なので、そのまま放り出せば十中八九ろくなことにならないと判断したからだ。
前に着服していた人間に比べ罰が軽いのは、被害の金額が少なかったためだ。
この場合どちらかが良かったのかは、意見が分かれるところだろう。家族は一緒だけど、住めて働ける街が見つかるまでは苦労すると、父親はいなくなったが母親は治療院で働け、子どもは安心して健康的に育てられる。
ただ、問題はこれだけじゃなかったということだ。
グリエルとガリアは、暗部の質問……尋問の様子を見て、頭を抱えていた。
どこの庁舎でも、便利ということでパソコンが導入されている。覚えるまでに時間は多少かかるが、覚えてしまった後は便利であるため、手放すことは出来ないくらいまでには浸透している。それでも、極一部の職員の中には手書きで報告書を書いている人もいる。
日本にもパソコンが苦手な人はいた。あれだ、指1本でポチポチ押す人だな。中には触れない人もいたが、そう言った人は適性がないため、違う部署で働いている。
一番便利なのは、ミスがあったとしても修正が簡単にできるところだろう。そう言う面もあり、浸透しているのだが……尋問の内容を聞いて、頭を抱える問題が出てきたのだ。
この街以外では行われておらず、トップの2人も知らなかったことの中に問題があった。ここではメモなどを取って文章に書き起こしたりする。これ自体は何処の街でも行われているのだが、書き起こす段階で不正が行われているため、数字などを見ても不正が発見できなかったのだ。
どういうことかというと、着服や横領が計画的で、準備してあったものを書き起こす時に使う形だ。
物品なら注文の前の段階で、既に相手方とは話が終わっており、水増しした状態で見積書が上がってくるのだとか。それで発注をして、水増しした分を相手方と分け合うんだとさ。書類になったモノは、全部が偽の情報で書かれているため、内部告発でもない限り知る由もない。
これでは、書類を見ただけじゃ発見できないわけだ。
そして、発見できなかった一番の理由は、街を作る段階から協力している職員が、ずっと関係していたからだ。特に物品の金額は比較するものが無く、戦争は起こっていないが危険地帯の中で、多少高くても目につかなかったのだ。
これが商人だけの話であれば、俺たちを騙していたとまでは言えないが、ズル賢く稼いでいたと言えなくもない。だけどそう言う内情を知り、商人と結託してお金を受け取っていたのであれば、これは大きな問題である。いくら街が黒字で経営されていると言っても、街のお金を盗んでいるわけだからな。
この世界に限らず、小説の中の貴族や役人って、横領や賄賂を当然の権利だと思っている奴が多い気がするんだよな。横領に関していえば、国のお金を盗んでいるわけだ。人のお金を盗めば捕まるのに、国のお金を盗んでも捕まらないと、何故考えるのかが分からん。掴まる奴もいるけどな。
賄賂に関して言うなら、商人たちから貴族や役人にお金を渡して、贔屓にしてもらうのが目的の1つだろう。それが貴族と商人で完結するなら、特に問題ないと思う。でも自分の金ではなく、国や税金が絡んでくるなら話は別だ。
商人からすれば、稼げるなら何でもありなのだろう。貴族や役人からすれば、口利きするだけで手元に金が入ってくると言った感じなのだろう。
国益を損なっているのだから、捕まってしかるべきなのだが、権力を持っているだけに握りつぶしたり、他人に擦り付けたりできるため質が悪い。
日本でも、国会議員が給料以外にいろんな手当をもらっているけど、明らかに手当てと額が釣り合っていない物もあるしな。
☆★☆
個人的には、議員特権のJ〇パスや航空券引換え証などは、廃止にするべきだと思っていた。国会議員248名に対して、5億円以上の予算がついていると言われている。単純計算で、1人頭200万円強だ。
この中にはカットできるお金もあるはずだ。俺としては、普通の会社と同じように、経費として計上し請求するのが筋だと考える。
税金からお金をもらっているのだから、私的な個人の支出以外は、どこにどれだけお金を使っているか公表するべきだと思う。給与の金額は法律で決まっているので、知ることは出来る。だけど、細かい支出に関しては領収書が必要ないものもあるため、何に使われているか分からない。
どこかの政党で、細かい収支などを集団で公表するようになれば、世間の流れが変わるのではないか? なんて考えたこともあったっけ。
文書通信交通滞在費……電話代、郵便代、交通費、東京での滞在費などの名目で支給される公費。月100万円支給されているらしく、使い切れなくても返還義務のないお金。
交通費の部分で言えば、議員特権のJ〇パスや航空券引換え証があるので、重複してもらっている事になると思う。東京の人間であれば、電話代や郵便代で月に100万も必要ない。選挙区が東京から離れている人間もいるのに、一律で支給されているのであれば、意味が分からない。
支給されている金額で足りないというのであれば、理由を説明し支出を明らかにすればいいと思う。余剰分のある人間から、足りない人へ振り分けるためにも、経費として計上するべきかと。
その文書通信交通滞在費が名目を変え、人件費にも使えるようにする話が国会に出ているとかいないとか。
☆★☆
ここで、何が言いたいかと言えば、貴族も役人も国会議員も税金から給料が出ているのだから、無駄遣いをするなと言いたいのだ。その分を、国民のために使うべきだ。
独善的な意見ではあるのは分かっているが、国の上に立つ者は高潔であるべきだ。
とか言うと、俺はどうなんだって話になるか……領主の立場としては、人格は立派とは言えないが、利欲のためには動いていないと思う。街で余ったお金は、ある程度は溜めているが余剰分は街に還元しているしな。
っと、話がそれたな。
班長クラスの人間にも協力している者はいたが、違和感を感じた報告書を出した人は、不正をなんとかしたいと思い色々試した結果、俺が報告書に気付いて今回の事件が発覚した。
50人ほどいる職員の中で、5人が今回の件に関わっていた。もちろんこいつらは、不正に得た利益を街に払わせてから家族と一緒に追放処分とした。足りない人間もいたが、それは本人だけを奴隷にして家族は他の俺が管理している街へ移住させている。
処罰に差があったのは、前者は不正した者も一緒でお金も多少持っていたので、他の街でやり直せということだ。後者に関しては、無一文になり父親がいなくなっている状態なので、そのまま放り出せば十中八九ろくなことにならないと判断したからだ。
前に着服していた人間に比べ罰が軽いのは、被害の金額が少なかったためだ。
この場合どちらかが良かったのかは、意見が分かれるところだろう。家族は一緒だけど、住めて働ける街が見つかるまでは苦労すると、父親はいなくなったが母親は治療院で働け、子どもは安心して健康的に育てられる。
ただ、問題はこれだけじゃなかったということだ。
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