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第1981話 息子の意味不明な行動
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元神たちが逃げ出して30分、2分以内に5柱……5人が捕まり、残りは子フェンリルたちのオモチャになっていた。急に5人の拷問が終わり、全員に回復を始めた。何事かと思ったが、また30分前みたいに逃がして捕まえるとのことだ。
少なくとも、子フェンリルの半数以上は俺の所に来ているので、拷問を受けているよりは子フェンリルたちのオモチャの方が、精神的には楽だと思う。肉体も強化されているので、多少痛いだけで済むからね。
拷問に関しては、ギリギリを見極めるために、結構いかつい事をしているからな……3人は早々に心が折れて、気絶してしまっていた。まぁ気付け薬で目を覚まさせられていたので、心が折れても強制的に復活させられるということだ。
どっちが嫌かと言えば、十中八九拷問というだろう。だからなのか、拷問から解放された5人は、必死に逃げている。残りの奴らが必死じゃないわけではないのだが、必死さのレベルが違う感じだな。
今日は、こっち側……拷問する側が疲れて止めるまで、これが続くんだとさ。
途中で創造神のじっちゃんから念話がはいるが、周りから声がしていたので、他の神たちと同じ場所でこの光景を見ているんだろうな。早々に実施してくれて感謝している! みたいなことを言われたが、俺がやったわけじゃないんだけどな。あんたがバザールに催促したんだろうに……
2回目は、バザールと俺も参加して、拷問の感覚を体に刻んだ。相手が遠慮する必要のない相手なのでなんとも思わないが、可能性としては敵対していなくても情報を抜き取るために、罪のない人間を拷問にかけることもあるだろう。
俺が担当するわけじゃないだろうが、気持ちの覚悟は必要だと思っている。敵じゃない相手を痛めつけるって言うのは、正直したくないのだが、可能性を考えればあり得る話だからな。
拷問ついでに、何で今回のようなことをしたのか聞いてみたのだが、なんともくだらない内容だった。
チビ神が当たりを引いたのが羨ましくて、チビ神を陥れるために同士を集めて、今回の事を画策したんだとさ。神なんて自己中だからこんなもんかとも思ったが、干渉しようと思えばできるんだから、自分で召喚した奴に助言でもすればいいのにな。
ある程度制限はあるだろうけど、全部が全部規制されているわけじゃないだろうし、お得意のルールの隙間をつけばいいだろうに。
でも、こんなことになるならしてなかった! みたいな泣き言は止めてくれ。お前たちが行動した結果がこれなんだから、想像できなかったお前たちが悪い。悪さをすれば罰があるんだから、最悪を想定しておくべきだったんだよ。
くだらないいい訳を25分ほど聞いていると、合図がかかり回復が始まる。3巡目に入るようだな。俺としては、することはもうないので帰ろうと思う。バザールに確認すると、1回目始まった段階で帰っても良かったのだが、子フェンリルたちの事もあったので、この時間になってしまった感じだ。
今日することは終わったので、家に帰りますかね。
玄関を開けて一番最初に目に入ってきたのは、シンラの姿だった。ここで待っているのも珍しいのだが、それ以上に気になるのは、何でお前さんは仁王立ちをしているんだ?
俺がはいってきたことを確認すると、シンラが言葉にならない言葉を発して、何やら言っている。
ふむ、俺への挑戦状だろうか? 息子は、父親を越えていくものと考えれば、シンラの成長が嬉しい限りなのだが、そんなに領主になりたいのか? 別になりたいなら今すぐにでも……あいた!
頭に衝撃を受けて、叩いてきた人物を確認するために振り返ると、カエデがいた。
「シュウは、そんなに領主を止めたいの?」
「やめたいというか、俺がいなくても何とかなってるだろ? なら、信頼のおける人間だったら引き継いでもいいかなって思ってるよ。もしそいつが道をそれてしまうのなら、引き継いだ責任として俺が強制すればいいだろ? 俺じゃなくてもできる仕事なんだから、誰がやっても同じじゃね?」
「……はぁ。普通に考えてみなさい。特定の個人しかできない仕事が沢山あったら、その組織は欠陥品よ。その個人がいなくなれば瓦解してしまうんだから。特殊な能力を必要とする仕事もあるだろうけど、個人に頼らず複数でこなすのが仕事でしょうに……」
カエデの横で笑っていたリンドが、組織論のようなことを言ってきた。
確かに言っていることは間違ってないんだけどさ、ディストピアって俺がトップにいる必要なんて全くないんだよね。グリエルたちはいてくれないと困ると言っているが、正直なところトップじゃなくても、関わっていれば問題ないと思うんだ。
俺が作った街に、俺が得た街だから、上にいてほしいというのは、何となくわからなくもないが、仕事の内容を考えれば、俺がやるより妻たちやグリエルたちがやった方が、全体的に早く回るんだよね。
「シュウ、確かに仕事が早いにこしたことは無いんだけど、早いだけじゃダメなんだよ。多少遅くても信頼感があるとないでは、現場で働く人間には雲泥の差があるように感じられるの。シュウがいてくれる安心感というのは、今管理する街には必要なのよ」
うん、ナチュラルにまた言いたいことを読まれたな。
「シュウがいなくなっても問題ないように体制を整えてはいますが、それが可能になるのは十数年は必要でしょうね。少なくとも、シンちゃんが成人するまでは、今の体制が続くと思いますよ。だからといって、シンちゃんが成人したからって、すぐ引き継ぐのは無しですからね」
頭を押さえられた感じだな。
「なりたくてなったわけじゃないけど、ここに街を作り人を集めて、他の街を意図せずに得てしまってはいるけど、俺のしたことだから、しっかりと責任を持たなきゃいけないとは思ってる。思ってるけど、引継ぎの話はしたっていいじゃない!」
「それで、引き継いでも良いとか嘘でも言ったら、引き継がせるんでしょ? それなら言わないでほしいわね」
リンドにジト目を向けられる。
で、さっきからシンラが何か言ってるんだが、何が言いたいのかさっぱりわからん。そして、プラムたちがシンラにくっつかずに少し離れた位置で、何故か拍手をしているんだが……誰かこの状況を説明してくれる人はいないのかね?
少なくとも、子フェンリルの半数以上は俺の所に来ているので、拷問を受けているよりは子フェンリルたちのオモチャの方が、精神的には楽だと思う。肉体も強化されているので、多少痛いだけで済むからね。
拷問に関しては、ギリギリを見極めるために、結構いかつい事をしているからな……3人は早々に心が折れて、気絶してしまっていた。まぁ気付け薬で目を覚まさせられていたので、心が折れても強制的に復活させられるということだ。
どっちが嫌かと言えば、十中八九拷問というだろう。だからなのか、拷問から解放された5人は、必死に逃げている。残りの奴らが必死じゃないわけではないのだが、必死さのレベルが違う感じだな。
今日は、こっち側……拷問する側が疲れて止めるまで、これが続くんだとさ。
途中で創造神のじっちゃんから念話がはいるが、周りから声がしていたので、他の神たちと同じ場所でこの光景を見ているんだろうな。早々に実施してくれて感謝している! みたいなことを言われたが、俺がやったわけじゃないんだけどな。あんたがバザールに催促したんだろうに……
2回目は、バザールと俺も参加して、拷問の感覚を体に刻んだ。相手が遠慮する必要のない相手なのでなんとも思わないが、可能性としては敵対していなくても情報を抜き取るために、罪のない人間を拷問にかけることもあるだろう。
俺が担当するわけじゃないだろうが、気持ちの覚悟は必要だと思っている。敵じゃない相手を痛めつけるって言うのは、正直したくないのだが、可能性を考えればあり得る話だからな。
拷問ついでに、何で今回のようなことをしたのか聞いてみたのだが、なんともくだらない内容だった。
チビ神が当たりを引いたのが羨ましくて、チビ神を陥れるために同士を集めて、今回の事を画策したんだとさ。神なんて自己中だからこんなもんかとも思ったが、干渉しようと思えばできるんだから、自分で召喚した奴に助言でもすればいいのにな。
ある程度制限はあるだろうけど、全部が全部規制されているわけじゃないだろうし、お得意のルールの隙間をつけばいいだろうに。
でも、こんなことになるならしてなかった! みたいな泣き言は止めてくれ。お前たちが行動した結果がこれなんだから、想像できなかったお前たちが悪い。悪さをすれば罰があるんだから、最悪を想定しておくべきだったんだよ。
くだらないいい訳を25分ほど聞いていると、合図がかかり回復が始まる。3巡目に入るようだな。俺としては、することはもうないので帰ろうと思う。バザールに確認すると、1回目始まった段階で帰っても良かったのだが、子フェンリルたちの事もあったので、この時間になってしまった感じだ。
今日することは終わったので、家に帰りますかね。
玄関を開けて一番最初に目に入ってきたのは、シンラの姿だった。ここで待っているのも珍しいのだが、それ以上に気になるのは、何でお前さんは仁王立ちをしているんだ?
俺がはいってきたことを確認すると、シンラが言葉にならない言葉を発して、何やら言っている。
ふむ、俺への挑戦状だろうか? 息子は、父親を越えていくものと考えれば、シンラの成長が嬉しい限りなのだが、そんなに領主になりたいのか? 別になりたいなら今すぐにでも……あいた!
頭に衝撃を受けて、叩いてきた人物を確認するために振り返ると、カエデがいた。
「シュウは、そんなに領主を止めたいの?」
「やめたいというか、俺がいなくても何とかなってるだろ? なら、信頼のおける人間だったら引き継いでもいいかなって思ってるよ。もしそいつが道をそれてしまうのなら、引き継いだ責任として俺が強制すればいいだろ? 俺じゃなくてもできる仕事なんだから、誰がやっても同じじゃね?」
「……はぁ。普通に考えてみなさい。特定の個人しかできない仕事が沢山あったら、その組織は欠陥品よ。その個人がいなくなれば瓦解してしまうんだから。特殊な能力を必要とする仕事もあるだろうけど、個人に頼らず複数でこなすのが仕事でしょうに……」
カエデの横で笑っていたリンドが、組織論のようなことを言ってきた。
確かに言っていることは間違ってないんだけどさ、ディストピアって俺がトップにいる必要なんて全くないんだよね。グリエルたちはいてくれないと困ると言っているが、正直なところトップじゃなくても、関わっていれば問題ないと思うんだ。
俺が作った街に、俺が得た街だから、上にいてほしいというのは、何となくわからなくもないが、仕事の内容を考えれば、俺がやるより妻たちやグリエルたちがやった方が、全体的に早く回るんだよね。
「シュウ、確かに仕事が早いにこしたことは無いんだけど、早いだけじゃダメなんだよ。多少遅くても信頼感があるとないでは、現場で働く人間には雲泥の差があるように感じられるの。シュウがいてくれる安心感というのは、今管理する街には必要なのよ」
うん、ナチュラルにまた言いたいことを読まれたな。
「シュウがいなくなっても問題ないように体制を整えてはいますが、それが可能になるのは十数年は必要でしょうね。少なくとも、シンちゃんが成人するまでは、今の体制が続くと思いますよ。だからといって、シンちゃんが成人したからって、すぐ引き継ぐのは無しですからね」
頭を押さえられた感じだな。
「なりたくてなったわけじゃないけど、ここに街を作り人を集めて、他の街を意図せずに得てしまってはいるけど、俺のしたことだから、しっかりと責任を持たなきゃいけないとは思ってる。思ってるけど、引継ぎの話はしたっていいじゃない!」
「それで、引き継いでも良いとか嘘でも言ったら、引き継がせるんでしょ? それなら言わないでほしいわね」
リンドにジト目を向けられる。
で、さっきからシンラが何か言ってるんだが、何が言いたいのかさっぱりわからん。そして、プラムたちがシンラにくっつかずに少し離れた位置で、何故か拍手をしているんだが……誰かこの状況を説明してくれる人はいないのかね?
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