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第1851話 元凶捜し開始
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綾乃たちが到着するまでの5時間は、休憩することにした。まだおやつにもなっていない時間だが、綾乃の様子を見る限り、夜になったら動きを止める……みたいなことは無いと思う。
綾乃とかライガの睡眠を必要とする人間は寝るかもしれないが、主力の人造ゴーレムとS級スケルトンは、睡眠の必要が無いのだ。綾乃の命令を受けて、動き続けると予測している。
そのため、いざという時には、こちらから命令を出して止める必要が出てくると考えている。綾乃からの命令がしばらくなければ、プライオリティーが次点の俺に命令権が回ってくるからな。
本当は、綾乃よりも上に上げたいのだがクリエイトゴーレムで作ると、作成者が命令権の第一位になるのだ。正確に言うと、命令権第一位の上にクリエイター枠みたいなのがあって、その指示が最優先されるようなのだ。
そのせいで、綾乃が基本的に作っている人造ゴーレムたちは、綾乃に最上位の命令権があるのだ。面倒だが仕方がないのだ。それでも、しばらく命令が無ければ、命令権が移行していくので今回のようなことが可能になる。
夜は長くなりそうだ……と思いながら眠りにつこうと思ったら、何やら廊下を走っている音が聞こえる。足音的に下の子たちだと思うのだが……何をしているのやら?
3人で追いかけっこをしているのは分かったので、近くに誰かいるだろう。ケットシーだってスライムたちだっているから、怪我については問題ないはずだしな。寝よう。
その瞬間に、部屋の扉が開け放たれた。ビックリするほど大きな音を立てて開けられた扉を見ると、シンラが立っており、俺の姿を確認すると近寄ってきた。その後ろから2人の足音が聞こえる。プラムとシオンが視界に入る。
2人が俺を認識すると、嫌な顔をする……お父さんの前で、露骨に嫌な顔をするのは止めてほしいんだけどな。マジで心が折れそうになるから、その顔は止めてくれ。
シュウには分かっていないが、プラムとシオンが嫌な顔をするのは、大好きなシンラが自分たちのことではなく、父親の俺に意識が向くので嫌な顔をするのだ。シュウが嫌いなわけではない。
プラムたちに少し遅れるように、ケットシーやスライム、母親たちが到着する。俺が今から寝るのは、妻たち全員が知っているので、シンラたちに邪魔しないように怒ろうとするが、どうせなら一緒に寝ればいいと俺が怒らないようにお願いする。
シンラは疲れたような顔をするが、俺が寝ようとしていることを理解しているみたいで、邪魔する気はないらしい。左右を陣取ったプラムとシオンはご満悦だ。ケットシーやスライムたちもくっ付いて寝るみたいで、もこぷにしている。
俺が目を覚ますと……近くには誰もいなかった。ブラウニーが夕食が出来たと呼びに来た声で起きたのだ。シンラたちは、おやつの時間に起きて食べてから、また遊んでいるらしい。
夕食には全員が揃い、お風呂にも一緒に入るが、俺はここから仕事のようなものがあるので、子どもたちとは離れ離れである。寂しいが、貴重な情報源がいた場合困るので、監視はしっかりとしなければならないのだ。
監視室の隣にある俺専用の部屋に向かうと、中ではバザールが待機していた。バザールはいざという時のために、S級スケルトンの制御をしてもらうために来てもらっている。
そういえば死刑囚の人体実験で、栄養を過剰に摂取させても、欠損部位を治すために使われるようだ。度が過ぎる量を一度に胃に流し込まなければ、問題ないようだった。最大で3倍近い速度で、欠損部位が生えてきたと報告が上がっている。
問題ないことが確認できたので、早めに今回の部位欠損者は治してしまいたいので、回復魔法を得意としているピーチ・キリエ・ネルの指揮の下で、治療が始まっている。見込みではあるが、明後日の朝には全員の部位欠損が治る予定だ。
その結果は喜ばしかったが、まさかバザールが腰から下を吹っ飛ばした実験体も、完全に治るとは思っていなかった。内臓も部位欠損率も一番高かったあれが、今では歩けるらしいのだ。地球ではありえないだろう。
漫画やアニメの世界なら治ることもあるだろうが、現実世界ではさすがに無理だ。数百年後にはできるようになるかもしれないけどね。後は、体の一部を機械に作り替えるとかかね? サイボーグ的な何かになれば、下半身が無くても生きていられるかもね。
そんなことはどうでもいいか。今回実験に使われた、ゴーストタウンを襲った死刑囚たちはしばらく生かされて、今回の作戦……綾乃の暴走中に実験したいことが追加されなければ、実行犯としてコロシアムで大々的に処刑する予定らしい。
手足をもいで強引に生やされて、生かしてもらえるかと思えば……また実験に使われるか、犯人として処刑される未来しかないとはね。実行しちまったんだから、こういう結果になっても仕方がないよね。
魔力爆発……マナエクスプロージョンの元凶は、捕らえられるか分からないが、可能ならこいつもまとめて処刑したいんだけどな。
レイリーに魔導無線を繋げ、様子を聞いてみる。
どうやら、街の前に着いたので、これから突入をするらしい。夕食を食べ終わり寝るだけのこの時間から、王都に攻め込むようだ。
一応街を守る兵士や騎士は気絶に止めて、指揮官クラスは尋問するために連れ帰る命令を出しているらしい。他にも、王城の中にいる文官などは全員捕らえて、一人ひとり尋問するのだとか。真偽を判定するのは、DPで魔改造された嘘発見器を使用するらしい。
あの嘘発見器は、どういう理屈か分からんが、99パーセント以上の確率で真偽が分かるので、事情を知っている奴がいれば拷問送り、何も知らない人間だったら、しばらく拘束してその間に状況を説明して解放するそうだ。
解放して大丈夫なのか? と思ったが、もし敵対するなら今度は息の根を止めるか、死ぬまで実験動物として人体実験に付き合ってもらう……と脅すそうだ。事実だから、脅すと言っていいのだろうか?
人造ゴーレムたちにはカメラやマイクを仕込んでいるので、映像や音声は問題なくこちらに届いている。
指示を出し終わった綾乃は、ライガを呼び寄せて何やら話し始めた。レイリーに何を話しているか聞いてもらったところ、王都に向かって報復と関係者を探すために、王都へ乗り込む通告を出させるようだ。邪魔をするなら実力で排除することを伝え、住人には外に出ないようにお願いするのだとか。
かなりむかついてはいるが、罪のない人たちを巻き込む予定はないようだな。でも、邪魔をするようならその限りではない……ということだ。
ライガは、門の破壊と関係者の連行を主に行うようだ。こいつは強すぎるから、少し加減を間違えると、気絶ではなく永眠になってしまうからな。その点、暴れていたとしても引き摺ってくるだけの仕事であれば、何の問題もないだろう。
人造ゴーレムでも気絶させるのは難しいのではないか? と思っていたが、綾乃がスタンバトンを作っており、全員が装備していた。左右で威力が違うようで、威力の弱めの左で気絶しなければ、右の威力の高い方を使うんだってさ。
ライガも問題ないんじゃないかと思ったが、あいつって武器を扱う技術が壊滅的で、ハンマーを振るくらいしかできないんだよね。そんなものに頼るより、肉弾戦の方が圧倒的に強いので、基本的には素手らしいしな。
おっと、そんなことをしている間に、通告が終わり門が吹っ飛んだ。
綾乃とかライガの睡眠を必要とする人間は寝るかもしれないが、主力の人造ゴーレムとS級スケルトンは、睡眠の必要が無いのだ。綾乃の命令を受けて、動き続けると予測している。
そのため、いざという時には、こちらから命令を出して止める必要が出てくると考えている。綾乃からの命令がしばらくなければ、プライオリティーが次点の俺に命令権が回ってくるからな。
本当は、綾乃よりも上に上げたいのだがクリエイトゴーレムで作ると、作成者が命令権の第一位になるのだ。正確に言うと、命令権第一位の上にクリエイター枠みたいなのがあって、その指示が最優先されるようなのだ。
そのせいで、綾乃が基本的に作っている人造ゴーレムたちは、綾乃に最上位の命令権があるのだ。面倒だが仕方がないのだ。それでも、しばらく命令が無ければ、命令権が移行していくので今回のようなことが可能になる。
夜は長くなりそうだ……と思いながら眠りにつこうと思ったら、何やら廊下を走っている音が聞こえる。足音的に下の子たちだと思うのだが……何をしているのやら?
3人で追いかけっこをしているのは分かったので、近くに誰かいるだろう。ケットシーだってスライムたちだっているから、怪我については問題ないはずだしな。寝よう。
その瞬間に、部屋の扉が開け放たれた。ビックリするほど大きな音を立てて開けられた扉を見ると、シンラが立っており、俺の姿を確認すると近寄ってきた。その後ろから2人の足音が聞こえる。プラムとシオンが視界に入る。
2人が俺を認識すると、嫌な顔をする……お父さんの前で、露骨に嫌な顔をするのは止めてほしいんだけどな。マジで心が折れそうになるから、その顔は止めてくれ。
シュウには分かっていないが、プラムとシオンが嫌な顔をするのは、大好きなシンラが自分たちのことではなく、父親の俺に意識が向くので嫌な顔をするのだ。シュウが嫌いなわけではない。
プラムたちに少し遅れるように、ケットシーやスライム、母親たちが到着する。俺が今から寝るのは、妻たち全員が知っているので、シンラたちに邪魔しないように怒ろうとするが、どうせなら一緒に寝ればいいと俺が怒らないようにお願いする。
シンラは疲れたような顔をするが、俺が寝ようとしていることを理解しているみたいで、邪魔する気はないらしい。左右を陣取ったプラムとシオンはご満悦だ。ケットシーやスライムたちもくっ付いて寝るみたいで、もこぷにしている。
俺が目を覚ますと……近くには誰もいなかった。ブラウニーが夕食が出来たと呼びに来た声で起きたのだ。シンラたちは、おやつの時間に起きて食べてから、また遊んでいるらしい。
夕食には全員が揃い、お風呂にも一緒に入るが、俺はここから仕事のようなものがあるので、子どもたちとは離れ離れである。寂しいが、貴重な情報源がいた場合困るので、監視はしっかりとしなければならないのだ。
監視室の隣にある俺専用の部屋に向かうと、中ではバザールが待機していた。バザールはいざという時のために、S級スケルトンの制御をしてもらうために来てもらっている。
そういえば死刑囚の人体実験で、栄養を過剰に摂取させても、欠損部位を治すために使われるようだ。度が過ぎる量を一度に胃に流し込まなければ、問題ないようだった。最大で3倍近い速度で、欠損部位が生えてきたと報告が上がっている。
問題ないことが確認できたので、早めに今回の部位欠損者は治してしまいたいので、回復魔法を得意としているピーチ・キリエ・ネルの指揮の下で、治療が始まっている。見込みではあるが、明後日の朝には全員の部位欠損が治る予定だ。
その結果は喜ばしかったが、まさかバザールが腰から下を吹っ飛ばした実験体も、完全に治るとは思っていなかった。内臓も部位欠損率も一番高かったあれが、今では歩けるらしいのだ。地球ではありえないだろう。
漫画やアニメの世界なら治ることもあるだろうが、現実世界ではさすがに無理だ。数百年後にはできるようになるかもしれないけどね。後は、体の一部を機械に作り替えるとかかね? サイボーグ的な何かになれば、下半身が無くても生きていられるかもね。
そんなことはどうでもいいか。今回実験に使われた、ゴーストタウンを襲った死刑囚たちはしばらく生かされて、今回の作戦……綾乃の暴走中に実験したいことが追加されなければ、実行犯としてコロシアムで大々的に処刑する予定らしい。
手足をもいで強引に生やされて、生かしてもらえるかと思えば……また実験に使われるか、犯人として処刑される未来しかないとはね。実行しちまったんだから、こういう結果になっても仕方がないよね。
魔力爆発……マナエクスプロージョンの元凶は、捕らえられるか分からないが、可能ならこいつもまとめて処刑したいんだけどな。
レイリーに魔導無線を繋げ、様子を聞いてみる。
どうやら、街の前に着いたので、これから突入をするらしい。夕食を食べ終わり寝るだけのこの時間から、王都に攻め込むようだ。
一応街を守る兵士や騎士は気絶に止めて、指揮官クラスは尋問するために連れ帰る命令を出しているらしい。他にも、王城の中にいる文官などは全員捕らえて、一人ひとり尋問するのだとか。真偽を判定するのは、DPで魔改造された嘘発見器を使用するらしい。
あの嘘発見器は、どういう理屈か分からんが、99パーセント以上の確率で真偽が分かるので、事情を知っている奴がいれば拷問送り、何も知らない人間だったら、しばらく拘束してその間に状況を説明して解放するそうだ。
解放して大丈夫なのか? と思ったが、もし敵対するなら今度は息の根を止めるか、死ぬまで実験動物として人体実験に付き合ってもらう……と脅すそうだ。事実だから、脅すと言っていいのだろうか?
人造ゴーレムたちにはカメラやマイクを仕込んでいるので、映像や音声は問題なくこちらに届いている。
指示を出し終わった綾乃は、ライガを呼び寄せて何やら話し始めた。レイリーに何を話しているか聞いてもらったところ、王都に向かって報復と関係者を探すために、王都へ乗り込む通告を出させるようだ。邪魔をするなら実力で排除することを伝え、住人には外に出ないようにお願いするのだとか。
かなりむかついてはいるが、罪のない人たちを巻き込む予定はないようだな。でも、邪魔をするようならその限りではない……ということだ。
ライガは、門の破壊と関係者の連行を主に行うようだ。こいつは強すぎるから、少し加減を間違えると、気絶ではなく永眠になってしまうからな。その点、暴れていたとしても引き摺ってくるだけの仕事であれば、何の問題もないだろう。
人造ゴーレムでも気絶させるのは難しいのではないか? と思っていたが、綾乃がスタンバトンを作っており、全員が装備していた。左右で威力が違うようで、威力の弱めの左で気絶しなければ、右の威力の高い方を使うんだってさ。
ライガも問題ないんじゃないかと思ったが、あいつって武器を扱う技術が壊滅的で、ハンマーを振るくらいしかできないんだよね。そんなものに頼るより、肉弾戦の方が圧倒的に強いので、基本的には素手らしいしな。
おっと、そんなことをしている間に、通告が終わり門が吹っ飛んだ。
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