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第1772話 恐るべき執念
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ついてきたのは猫3匹だけではなく、他の従魔たちも一緒だった。これは、洗うのに時間がかかるな……ストームキャットなんか、ウルフたちよりおおきいし毛も長いから時間がかかりそうだ。
お風呂場に入って違和感があった。娘たちもいるので大浴場の方に来ているのだか、先日来たときと様子が変わっている。俺たちが使っているシャワーの隅に、仕切りのされた広めの空間があったのだ。
何だろうと思い近付いてみると、高圧洗浄機みたいなのに繋がっているホースがある。ウルがクロを呼ぶと、仕切りの間に入ってきた。
高圧洗浄機みたいではなく、高圧洗浄機だった。
ウルとミーシャが、ホースの先のノズルを持ってクロに向けていた。なるほど、今まではシャワーでチマチマやっていたから時間がかかったが、これなら全身を濡らすのも簡単だな。
見ていると、クロが泡だらけになっていく。どう言うことだろう?
答えは簡単、ウルとミーシャの持っているホースから、お湯と一緒に専用のシャンプーも一緒に出ているため、高圧洗浄機のお湯の勢いによって泡がたっているようだ。
高圧洗浄機って思っているより、水を使わないんだよな。だから、クロたちがただ濡れるだけじゃなくて、しっかり泡だっているのだろう。でもさ、クロたちは手でやってもらいたいんじゃないのか?
そんなことを考えていると、クロがアワアワのまま隣の仕切りの中へ。そこではスミレとブルムが同じように待っており、泡をながしていくようだ。こっちのホースからはシャンプーが出ていないので、流すためのエリアみたいだな。
次々と従魔たちが高圧洗浄機のエリアに入っていき、全身をキレイにしてもらってからお風呂へ流れていく。
おや? 普通の猫もお風呂に来たのか? お前ら、風呂に入りすぎて、皮膚病になったりしないか?
さすがに高圧洗浄機で洗うわけにはいかないので、娘たちが手分けをして洗ってあげている。俺も手伝うかな……俺が洗おうと準備しているのだが、誰一匹として俺の前に来ない。みんな、娘たちの方へ集まっている。
しょうがねえな、一番新入りの三匹を洗ってやるか。
バステトは小さいので手で洗ってあげたが、サンダーキャットはそこそこ大きいので、さっきのエリアを使ってみた。
思ったより気持ちが良いみたいで、仰向けになり腹も洗ってくれとねだられる。これを気持ち良いと思えるのも、ステータスが高いおかげなのだろう。
そして泡を流してやると、何かちっちゃくなったな。イエネコたちと同じで、毛が張り付いて小さく見えているようだな。
だけど、決定的に違う部分があった。イエネコたちのお腹がシュッとしているのにたいして、サンダーキャットはちょっとお腹がふっくらしているな。ぽっちゃり猫だな、可愛いぞ。
ストームキャットも洗ってやると、同じような体型だった。サンダーキャットより大きいので、ちょっと迫力があるな。シンラたちが埋もれていたことを考えると、かなりのモフモフなのは分かっていた。ここまでモフモフしているとは思わなかった。三回りくらい小さくなったぞ。
バステトは、イエネコ専用のお風呂へ向かい、隅にちょこんと香箱座りをして縁に顎をのせて寛ぎだした。序列みたいなのがあるのか、一番隅にいるんだろうな。
サンダーキャットは狐たちのお風呂の隅に、ストームキャットは狼たちのお風呂の隅に移動した。
俺はこれから、お勤めがある。娘たちの髪の毛を洗ってやることだ。慣れたものですぐに終わった。自分の体を洗っていると、母親たちに連れられてきたプラムたちもお風呂に入ってきた。
スライムたちもきたのか、あいつらも洗わなきゃいかんのか……面倒だな。
そんなことを思っていたら、スライムがさっきの仕切りの中に入っていった。パッと見、三十匹くらいいるかな? 後ろからきたスライムがウルたちが使っていたホースを持って、ひしめいているスライムたちにかけはじめた。
みるみるうちに泡まみれになり、隣のエリアへ移動して泡を流していた。とうとう自分たちで体を洗いはじめたか……
体を洗い終えた俺たちは、お風呂へ浸かる。ミーシャにイエネコたちがどのくらいのペースで入っているか聞いてみると、2~3日に一度入っているらしい。皮膚病とか大丈夫なのか聞いてみると、ポーションと返事が返ってきたが意味が分からん。前に聞いた覚えがあるが、すっかり忘れていた。
出るときに分かるから、そのときに教えてあげるね! だとさ。
お風呂から上がると、出る前に自力脱水をしてきた従魔たちから拭いてやる。こいつらはいつも通りだな。
イエネコたちの順番がきた。そうすると、何やら霧吹きを持ち出した。少し水分の抜けた体に吹き掛けて、わしゃわしゃと体を揉み始めた。
そして、体を拭かれて乾かされ終わり。
ん? ポーションは? あの霧吹きの中に入っていたのか? 疑問に思ってたら、ウルが答えてくれた。
「ポーションって回復剤だと思ってたんだけど、実は回復と言うよりは、正常な状態に戻すというのが本来の効果みたいなんだって。だから、お風呂に入った後にポーションをかけておくと、元に戻るから猫ちゃんたちに悪い影響は無いんだって」
なるほど、元に戻るから回復剤だと思われていたのか。そういえば、先天的な病気は治せても、先天的な部位欠損で生まれてきた場合は、直せなかったっけ? 前に同じような話をしてた気がするけど、すっかり忘れてしまっていた。
病気は病気と世界から認識されているから治せるのであって、もともと無い四肢欠損はその状態が正常だと、世界が認証しているから直さない……ってことかな?
誰が調べたかと思ったら、アリスお母さんとライムお母さんが発見したんだ! って教えてくれた。魔道具だけじゃなくて、魔法薬も研究してるんだな。
今日一番驚いたのは、イエネコたちがポーションをつかってまで、お風呂に入りたがっているとはな……
お風呂場に入って違和感があった。娘たちもいるので大浴場の方に来ているのだか、先日来たときと様子が変わっている。俺たちが使っているシャワーの隅に、仕切りのされた広めの空間があったのだ。
何だろうと思い近付いてみると、高圧洗浄機みたいなのに繋がっているホースがある。ウルがクロを呼ぶと、仕切りの間に入ってきた。
高圧洗浄機みたいではなく、高圧洗浄機だった。
ウルとミーシャが、ホースの先のノズルを持ってクロに向けていた。なるほど、今まではシャワーでチマチマやっていたから時間がかかったが、これなら全身を濡らすのも簡単だな。
見ていると、クロが泡だらけになっていく。どう言うことだろう?
答えは簡単、ウルとミーシャの持っているホースから、お湯と一緒に専用のシャンプーも一緒に出ているため、高圧洗浄機のお湯の勢いによって泡がたっているようだ。
高圧洗浄機って思っているより、水を使わないんだよな。だから、クロたちがただ濡れるだけじゃなくて、しっかり泡だっているのだろう。でもさ、クロたちは手でやってもらいたいんじゃないのか?
そんなことを考えていると、クロがアワアワのまま隣の仕切りの中へ。そこではスミレとブルムが同じように待っており、泡をながしていくようだ。こっちのホースからはシャンプーが出ていないので、流すためのエリアみたいだな。
次々と従魔たちが高圧洗浄機のエリアに入っていき、全身をキレイにしてもらってからお風呂へ流れていく。
おや? 普通の猫もお風呂に来たのか? お前ら、風呂に入りすぎて、皮膚病になったりしないか?
さすがに高圧洗浄機で洗うわけにはいかないので、娘たちが手分けをして洗ってあげている。俺も手伝うかな……俺が洗おうと準備しているのだが、誰一匹として俺の前に来ない。みんな、娘たちの方へ集まっている。
しょうがねえな、一番新入りの三匹を洗ってやるか。
バステトは小さいので手で洗ってあげたが、サンダーキャットはそこそこ大きいので、さっきのエリアを使ってみた。
思ったより気持ちが良いみたいで、仰向けになり腹も洗ってくれとねだられる。これを気持ち良いと思えるのも、ステータスが高いおかげなのだろう。
そして泡を流してやると、何かちっちゃくなったな。イエネコたちと同じで、毛が張り付いて小さく見えているようだな。
だけど、決定的に違う部分があった。イエネコたちのお腹がシュッとしているのにたいして、サンダーキャットはちょっとお腹がふっくらしているな。ぽっちゃり猫だな、可愛いぞ。
ストームキャットも洗ってやると、同じような体型だった。サンダーキャットより大きいので、ちょっと迫力があるな。シンラたちが埋もれていたことを考えると、かなりのモフモフなのは分かっていた。ここまでモフモフしているとは思わなかった。三回りくらい小さくなったぞ。
バステトは、イエネコ専用のお風呂へ向かい、隅にちょこんと香箱座りをして縁に顎をのせて寛ぎだした。序列みたいなのがあるのか、一番隅にいるんだろうな。
サンダーキャットは狐たちのお風呂の隅に、ストームキャットは狼たちのお風呂の隅に移動した。
俺はこれから、お勤めがある。娘たちの髪の毛を洗ってやることだ。慣れたものですぐに終わった。自分の体を洗っていると、母親たちに連れられてきたプラムたちもお風呂に入ってきた。
スライムたちもきたのか、あいつらも洗わなきゃいかんのか……面倒だな。
そんなことを思っていたら、スライムがさっきの仕切りの中に入っていった。パッと見、三十匹くらいいるかな? 後ろからきたスライムがウルたちが使っていたホースを持って、ひしめいているスライムたちにかけはじめた。
みるみるうちに泡まみれになり、隣のエリアへ移動して泡を流していた。とうとう自分たちで体を洗いはじめたか……
体を洗い終えた俺たちは、お風呂へ浸かる。ミーシャにイエネコたちがどのくらいのペースで入っているか聞いてみると、2~3日に一度入っているらしい。皮膚病とか大丈夫なのか聞いてみると、ポーションと返事が返ってきたが意味が分からん。前に聞いた覚えがあるが、すっかり忘れていた。
出るときに分かるから、そのときに教えてあげるね! だとさ。
お風呂から上がると、出る前に自力脱水をしてきた従魔たちから拭いてやる。こいつらはいつも通りだな。
イエネコたちの順番がきた。そうすると、何やら霧吹きを持ち出した。少し水分の抜けた体に吹き掛けて、わしゃわしゃと体を揉み始めた。
そして、体を拭かれて乾かされ終わり。
ん? ポーションは? あの霧吹きの中に入っていたのか? 疑問に思ってたら、ウルが答えてくれた。
「ポーションって回復剤だと思ってたんだけど、実は回復と言うよりは、正常な状態に戻すというのが本来の効果みたいなんだって。だから、お風呂に入った後にポーションをかけておくと、元に戻るから猫ちゃんたちに悪い影響は無いんだって」
なるほど、元に戻るから回復剤だと思われていたのか。そういえば、先天的な病気は治せても、先天的な部位欠損で生まれてきた場合は、直せなかったっけ? 前に同じような話をしてた気がするけど、すっかり忘れてしまっていた。
病気は病気と世界から認識されているから治せるのであって、もともと無い四肢欠損はその状態が正常だと、世界が認証しているから直さない……ってことかな?
誰が調べたかと思ったら、アリスお母さんとライムお母さんが発見したんだ! って教えてくれた。魔道具だけじゃなくて、魔法薬も研究してるんだな。
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