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第1681話 介入勢力現る
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奴隷の首輪を外されれば、誰だって泣いて喜ぶだろうけど、問題はそこじゃない。泣いている理由が問題なのである。
聞き取り調査を行うと、53人中50人が犯罪も借金もないのに奴隷に落とされた、違法奴隷だったということが分かった。街の領主、貴族から呼び出しがあり、国同士の戦争があるため参加するように依頼があったのだが、断ったところ強制的に奴隷の首輪をつけられたらしい。
基本的に街にいる回復魔法師は、危険な場所に出ることはほとんどない。そんな事をしなくても稼ぐことができるので、いちいち危険な場所に行く必要が無いのだ。
そして、国の人間ではなく冒険者でたまたまこの国に来ていた回復魔法師が、拉致されて首輪をつけられたケースもあったようだ。仲間も一緒に捕らえられ、兵士として参加させられているとの事だ。戦争の当事国だけでなく、支援国でも同じような事が行われており、この数が戦場に来ていたようだ。
国がクズ過ぎて笑えない。
「すまないが、騎士のリーダーと話したいから、誰か戦場をかき乱してくれないかな?」
そういうと、イリアが手を上げムフーと鼻息を荒くして、精霊魔法を使った。この世界の個人にはシュリみたいな特殊な人間以外は、大体同じような能力の持ち主なのだが、イリアは精霊が身近にいる生活を送っているせいか、精霊魔法を行使した時の威力が大きい。
そんなイリアが何をするかと思ったら、一気魔力を練り上げ呼びかけた精霊は、水精霊だった。何をするかと思えば、広域に雨を降らせて今日の戦争を強制的に止めたようだ。まさに力業だ。
俺は引きつる顔をほぐしながら、土砂降りになった辺り一帯を見ている。
装備が濡れてしまった冒険者たちのために、雨がかからないように大きな革を使い、雨避けを陣地の前に作り掃除するスペースを作った。
もちろん冷えた体を温めるための湯船も用意している。
後のことはレイリーに任せて、俺は帝国の騎士と話しを進める。
「聞き取り調査をしたところ、理不尽に連れてこられた人たちのようです。国民を強制的に連れてくるのも良くないけど、それ以上に問題なのは、冒険者を強制的に奴隷落ちに似させたことだと思うけど、帝国としてはどう考えるかな?」
「実力主義ではありますが、犯罪も犯していない相手を奴隷にするのは、許されませんね。帝国は実力主義で力さえあれば上に上がれるためか、冒険者がそこまで強くないという認識です。それでも面倒な事になりますので、冒険者ギルドとのもめ事は避けています。この国々は何を考えているのでしょうか?」
聞きたい事と違ったのだが、帝国としても冒険者ギルドとのもめ事は避けているみたいだな。帝国は冒険者がいなくなても国を維持できるだろうけど、この戦争に参加している他の国は、冒険者ギルドがなくなったらどうするつもりなのだろうか?
「とりあえず、各国の冒険者ギルドに連絡を入れるか。俺の方から冒険者が捕らえられた国と街の冒険者ギルドに至急連絡を入れる。全部じゃないけど俺の商会が入っている街もあるみたいだから、すぐに対処を考え始めると思う」
「こちらとしては暴れ足りないですが、敵の兵士の中に強制的に奴隷にされた人がいるのであれば、今日みたいに強引に攻めるわけにはいかないですね。明日からは守りを主体に冒険者ギルドの出方をみましょう」
こちらの戦力の冒険者たちのやることは変わらないのだが、解放した冒険者たちの話をしたところ、憤慨する冒険者もおりやる気はみなぎっているようだ。空回りしないといいんだけどな。
しなければならないことをしておこう。まずはグリエルに状況報告をして、ゼニスを呼び出してもらい商会のある街に連絡を入れてもらい、事実確認をしてもらうように依頼した。
スキルによって真偽を確認しているが、嘘を言っていないだけで何か致命的なミスがある可能性もあるので、きちんと確認を取る必要があるのだ。
それまでは牢の中に入っててもらう予定である。文句を言っている冒険者もいるが、それは無視をして全員に入ってもらう。
チェックしていたが、嘘をついていたことがハッキリとしている3人が特に文句を言っており、それにつられる形で嘘を言っていなかった、50人の中の一部が便乗していた感じだ。
率先して文句を言っていた3人は、要注意人物ということで離れた位置に、隔離する形で牢屋に入れている。マップ先生で確認した時に犯罪の称号が付いていたのを発見したので、一緒にしておくわけにもいかないからな。
この50人の中に何人がごまかしているのだろうか? そんな事を考えながら戦争再開1日目が終了する。
2日目は守りに徹していた。それでも強引に攻めてくる兵士がいた。無謀ともいえるような突っ込みを見せたこの兵士たちは、犯罪奴隷が多かった。その中に回復魔法師と一緒に捕まった冒険者と思われる者たちもいた。
前線に違法奴隷の冒険者たちが来ていることが分かったので、うちの暗部がこっそりと捕まえて回復魔法師たちに確認をしてもらい、仲間と確認出来たら奴隷の首輪から解放して、牢に入ってもらっている。
もちろん問題児たちの仲間もいたが、そいつらは奴隷の首輪から解放せずに離れた場所に閉じ込めている。
3日間で集まった数は250人程。その内23人が問題児たちの仲間だったようだ。ちょっと多すぎないか? まだ確認できていない捕らわれたままの冒険者もいるみたいなので、何とか解放できるといいな。
再開して4日目の夜に商会経由で、各国の冒険者ギルドに伝えた、今回の凶行についてのリアクションがあった。
どうやら、今回の戦争でかなり強引に冒険者を連れて行った国もあったようで、かなり上層部が怒っているとのことだ。あいにくSランクやSSランクの冒険者は、その国にいなかったが、すぐに駆け付けられる位置にSSランクの冒険者チームがいるようで、この戦争に介入する命令を下したらしい、
どこから来るのかと思ったら、あらビックリ、俺たちの作った街、バレルに滞在しているようで、今この瞬間にもこちらに向かって移動してきている。
マップ先生で確認すると、14人程の光点がこちらに向かって高速で移動してきている。
おぉ~レベルたけえな。平均レベルが500近くあるぞ! 妻たちほどじゃないけど、かなり高レベルの冒険者グループだな。
聞き取り調査を行うと、53人中50人が犯罪も借金もないのに奴隷に落とされた、違法奴隷だったということが分かった。街の領主、貴族から呼び出しがあり、国同士の戦争があるため参加するように依頼があったのだが、断ったところ強制的に奴隷の首輪をつけられたらしい。
基本的に街にいる回復魔法師は、危険な場所に出ることはほとんどない。そんな事をしなくても稼ぐことができるので、いちいち危険な場所に行く必要が無いのだ。
そして、国の人間ではなく冒険者でたまたまこの国に来ていた回復魔法師が、拉致されて首輪をつけられたケースもあったようだ。仲間も一緒に捕らえられ、兵士として参加させられているとの事だ。戦争の当事国だけでなく、支援国でも同じような事が行われており、この数が戦場に来ていたようだ。
国がクズ過ぎて笑えない。
「すまないが、騎士のリーダーと話したいから、誰か戦場をかき乱してくれないかな?」
そういうと、イリアが手を上げムフーと鼻息を荒くして、精霊魔法を使った。この世界の個人にはシュリみたいな特殊な人間以外は、大体同じような能力の持ち主なのだが、イリアは精霊が身近にいる生活を送っているせいか、精霊魔法を行使した時の威力が大きい。
そんなイリアが何をするかと思ったら、一気魔力を練り上げ呼びかけた精霊は、水精霊だった。何をするかと思えば、広域に雨を降らせて今日の戦争を強制的に止めたようだ。まさに力業だ。
俺は引きつる顔をほぐしながら、土砂降りになった辺り一帯を見ている。
装備が濡れてしまった冒険者たちのために、雨がかからないように大きな革を使い、雨避けを陣地の前に作り掃除するスペースを作った。
もちろん冷えた体を温めるための湯船も用意している。
後のことはレイリーに任せて、俺は帝国の騎士と話しを進める。
「聞き取り調査をしたところ、理不尽に連れてこられた人たちのようです。国民を強制的に連れてくるのも良くないけど、それ以上に問題なのは、冒険者を強制的に奴隷落ちに似させたことだと思うけど、帝国としてはどう考えるかな?」
「実力主義ではありますが、犯罪も犯していない相手を奴隷にするのは、許されませんね。帝国は実力主義で力さえあれば上に上がれるためか、冒険者がそこまで強くないという認識です。それでも面倒な事になりますので、冒険者ギルドとのもめ事は避けています。この国々は何を考えているのでしょうか?」
聞きたい事と違ったのだが、帝国としても冒険者ギルドとのもめ事は避けているみたいだな。帝国は冒険者がいなくなても国を維持できるだろうけど、この戦争に参加している他の国は、冒険者ギルドがなくなったらどうするつもりなのだろうか?
「とりあえず、各国の冒険者ギルドに連絡を入れるか。俺の方から冒険者が捕らえられた国と街の冒険者ギルドに至急連絡を入れる。全部じゃないけど俺の商会が入っている街もあるみたいだから、すぐに対処を考え始めると思う」
「こちらとしては暴れ足りないですが、敵の兵士の中に強制的に奴隷にされた人がいるのであれば、今日みたいに強引に攻めるわけにはいかないですね。明日からは守りを主体に冒険者ギルドの出方をみましょう」
こちらの戦力の冒険者たちのやることは変わらないのだが、解放した冒険者たちの話をしたところ、憤慨する冒険者もおりやる気はみなぎっているようだ。空回りしないといいんだけどな。
しなければならないことをしておこう。まずはグリエルに状況報告をして、ゼニスを呼び出してもらい商会のある街に連絡を入れてもらい、事実確認をしてもらうように依頼した。
スキルによって真偽を確認しているが、嘘を言っていないだけで何か致命的なミスがある可能性もあるので、きちんと確認を取る必要があるのだ。
それまでは牢の中に入っててもらう予定である。文句を言っている冒険者もいるが、それは無視をして全員に入ってもらう。
チェックしていたが、嘘をついていたことがハッキリとしている3人が特に文句を言っており、それにつられる形で嘘を言っていなかった、50人の中の一部が便乗していた感じだ。
率先して文句を言っていた3人は、要注意人物ということで離れた位置に、隔離する形で牢屋に入れている。マップ先生で確認した時に犯罪の称号が付いていたのを発見したので、一緒にしておくわけにもいかないからな。
この50人の中に何人がごまかしているのだろうか? そんな事を考えながら戦争再開1日目が終了する。
2日目は守りに徹していた。それでも強引に攻めてくる兵士がいた。無謀ともいえるような突っ込みを見せたこの兵士たちは、犯罪奴隷が多かった。その中に回復魔法師と一緒に捕まった冒険者と思われる者たちもいた。
前線に違法奴隷の冒険者たちが来ていることが分かったので、うちの暗部がこっそりと捕まえて回復魔法師たちに確認をしてもらい、仲間と確認出来たら奴隷の首輪から解放して、牢に入ってもらっている。
もちろん問題児たちの仲間もいたが、そいつらは奴隷の首輪から解放せずに離れた場所に閉じ込めている。
3日間で集まった数は250人程。その内23人が問題児たちの仲間だったようだ。ちょっと多すぎないか? まだ確認できていない捕らわれたままの冒険者もいるみたいなので、何とか解放できるといいな。
再開して4日目の夜に商会経由で、各国の冒険者ギルドに伝えた、今回の凶行についてのリアクションがあった。
どうやら、今回の戦争でかなり強引に冒険者を連れて行った国もあったようで、かなり上層部が怒っているとのことだ。あいにくSランクやSSランクの冒険者は、その国にいなかったが、すぐに駆け付けられる位置にSSランクの冒険者チームがいるようで、この戦争に介入する命令を下したらしい、
どこから来るのかと思ったら、あらビックリ、俺たちの作った街、バレルに滞在しているようで、今この瞬間にもこちらに向かって移動してきている。
マップ先生で確認すると、14人程の光点がこちらに向かって高速で移動してきている。
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