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第1675話 混乱の深夜
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俺はここにいる中で一応最上位の人間なのだが、指揮権はレイリーにあるので後は任せて自分たちのエリアに戻る。もともと何もしていなかったので、特に何か言われることもなくそのまま帰る事が出来た。
天幕に入ると、スライムたちが一角にひしめき合っていた。家でよく見る光景なのだが、ここに来てまで見る事になるとはな。
普段は寝るときなど、長時間行動を起こさないときは憑依を解いて本来の体で過ごすのだが、今回は夕方から夜にかけて憑依を解いてから、向こうで色々してから再度憑依して、寝ていたのが功を奏したかんじだな。
必要なときだけ憑依すればいいのでは? とか思っていたが、せっかく色々準備したのに使わないのはもったいないと思い、無駄だと知りながら利用している。
生身でいけない事は簡単に想像できたことなのに、何で俺は移動型執務室を作ったのだろう?
思えば色々無駄な事をしているよな。それが負荷になっていないので、無視できる無駄だから気にする事もないか?
妻たちの中で憑依したままなのは2~3人で、今日はシェリルたち3人なのだが、娘たちみたいに仲良く寝ているな。俺が呼ばれたときに一度目が覚めたのだが、寝ていても問題ないと判断したので、起きなくても大丈夫だと伝えるとまた眠っていたのだ。
俺に付き合って憑依したままである必要はないのだが、一緒に眠れるという特権があるので、俺に付き合ってくれているかたちなのだ。
俺が戻ってベッドに寝転がろうとすると、目を覚まして俺の体にすり寄ってくる。
出会った頃はまだまだ子どもだったのに、今じゃ大人の女性みたいだな。イリアの成長が多少遅く感じるが、エルフだからしょうがないよな。年齢的には、シェリルたちと同じように成長していくと聞いていたが、長く生きるだけあって成長期の誤差が軽く年単位みたいだな。
体は成長しているけど、甘えん坊なところは変わらないな。まるで娘たちみたいだと、感じてしまっている俺がいた。娘たちがいるときはお母さんの顔になるのだが、娘たちがいないとまだまだ子どもっぽい部分が出てくるんだよな。
頭を撫でてあげると安心したのか、また眠りについている。うむ、娘たちも可愛いが、妻は妻で可愛いな。
俺も寝るために目をつぶり、意識がなくなっていくのを感じながら眠りにつく。
なくなっていた意識が一気に覚醒する。俺だけでなくシェリルたちも一緒に体を起こしていた。
何かは分からないが、俺たちの覚醒を促した異変が起きているのだと思う。天幕の外が騒がしいわけではないのだが、何か肌がチリチリする感じがするのだ。
「3人とも、向こうに戻ってこっちにドッペルが来ているメンバーを、全員こっちに来るように呼んできてくれ。後、監視をしてくれているみんなに、異変がないか確認してきてくれ、俺は従魔たちを起こして……いや、従魔たちもこの様子だと起きてるから、レイリーに様子を聞きに行ってくる」
3人に指示を出して、妻たちを全員こちらに呼ぶことにした。俺はその間にレイリーに様子を聞きに行ってこよう。
中央の天幕に向かうと、冒険者たちの中にもちらほら起きてきている人たちがいた。やはり俺たちと同じように何かを感じ取っているのだろうか? 途中で合流しながら天幕に入ると、レイリーも起きており情報を集めていた。
俺も冒険者たちも何かを感じて起きてきたが、何が起きているのか訳が分からなかったのだ。ここに来れば何か情報があるかと思っていたのだが、そんな事はなく、レイリーもこの状況に混乱している様子だった。
冒険者たちは自分で確認するために外周の塀に向かい、俺はレイリーと一緒にマップ先生を確認するが俺たちが、何かを感じるようなことが起きている様子は見られない。
そうしていると、ドッペルに意識を移した妻たちがフル装備で天幕に入ってきた。フル装備?
ミリーたちが向こうで監視をしていたのだが、そこでも何が起きているか分かっていなかったので、念のためにフル装備に着替えてきたとの事だ。外ではシェリルたちが従魔たちを指揮して、何か情報がないかを探っている。
とりあえず、バッハ、お前はちょっと空飛んでその辺見て来い。タマの背中にとまってる場合じゃねえぞ!
追い立てるようにバッハを上空にあげ、近くで待機していたシリウス君に、霧を使い周囲の情報確認をするようにお願いする。
それでも何も分からないが、肌がチリチリする感覚はなくならない。
そんな中で、帝国の騎士が慌てて天幕へ入ってきた。
帝国騎士のリーダーからの命令で伝言に来たようなのだが、その伝言もよくわからない。
交渉のため敵両陣営に赴き帰ってきた後に、帝国騎士たちがいるエリアで倒れたそうだ。そしてしばらくしているうちに、何人かの騎士たちも倒れてしまったのだとか……
倒れた? それに続けて他の騎士たちも倒れ始めた? 伝染病か何かか? それにしては、発症までの時間が早い気がするし、マップ先生では敵陣には倒れている人間はいないようだ。何か対策がなされている? 両陣営ともが対策をしていたのか? 合わせて2万人近い兵士たちの?
可能性が高いのは、魔獣たちがいるかどうか? だけど、基本的に魔物は病気にはかからないと思うのだが……待てよ、魔物、騎獣たちに影響がなくても、人体に影響を及ぼす病原菌がいてもおかしくない。
実際に地球にも人間に大きな影響があっても、動物には影響の少ない病気みたいなものもあったはずだ。それを考えると、騎獣に対して何かをされて騎士のリーダーに何かがあったのか?
俺たちが参戦するのは突然決めた事なのに、従魔たちを連れてくるなんて分からなかったはずなのに、騎獣や従魔たちを対象にした、工作ができるとは思わないのだが……でもそれだと、騎士たちが倒れて向こうの兵士に影響がない理由が分からん。
騎獣たちにもともと何か工作をされていた? 帝国に裏切り者がいるとか? それだとしても、帝国が参戦するのを決めたのは、俺たちより後だったよな。それなのにピンポイントに狙えるものか?
何が起きているんだ?
天幕に入ると、スライムたちが一角にひしめき合っていた。家でよく見る光景なのだが、ここに来てまで見る事になるとはな。
普段は寝るときなど、長時間行動を起こさないときは憑依を解いて本来の体で過ごすのだが、今回は夕方から夜にかけて憑依を解いてから、向こうで色々してから再度憑依して、寝ていたのが功を奏したかんじだな。
必要なときだけ憑依すればいいのでは? とか思っていたが、せっかく色々準備したのに使わないのはもったいないと思い、無駄だと知りながら利用している。
生身でいけない事は簡単に想像できたことなのに、何で俺は移動型執務室を作ったのだろう?
思えば色々無駄な事をしているよな。それが負荷になっていないので、無視できる無駄だから気にする事もないか?
妻たちの中で憑依したままなのは2~3人で、今日はシェリルたち3人なのだが、娘たちみたいに仲良く寝ているな。俺が呼ばれたときに一度目が覚めたのだが、寝ていても問題ないと判断したので、起きなくても大丈夫だと伝えるとまた眠っていたのだ。
俺に付き合って憑依したままである必要はないのだが、一緒に眠れるという特権があるので、俺に付き合ってくれているかたちなのだ。
俺が戻ってベッドに寝転がろうとすると、目を覚まして俺の体にすり寄ってくる。
出会った頃はまだまだ子どもだったのに、今じゃ大人の女性みたいだな。イリアの成長が多少遅く感じるが、エルフだからしょうがないよな。年齢的には、シェリルたちと同じように成長していくと聞いていたが、長く生きるだけあって成長期の誤差が軽く年単位みたいだな。
体は成長しているけど、甘えん坊なところは変わらないな。まるで娘たちみたいだと、感じてしまっている俺がいた。娘たちがいるときはお母さんの顔になるのだが、娘たちがいないとまだまだ子どもっぽい部分が出てくるんだよな。
頭を撫でてあげると安心したのか、また眠りについている。うむ、娘たちも可愛いが、妻は妻で可愛いな。
俺も寝るために目をつぶり、意識がなくなっていくのを感じながら眠りにつく。
なくなっていた意識が一気に覚醒する。俺だけでなくシェリルたちも一緒に体を起こしていた。
何かは分からないが、俺たちの覚醒を促した異変が起きているのだと思う。天幕の外が騒がしいわけではないのだが、何か肌がチリチリする感じがするのだ。
「3人とも、向こうに戻ってこっちにドッペルが来ているメンバーを、全員こっちに来るように呼んできてくれ。後、監視をしてくれているみんなに、異変がないか確認してきてくれ、俺は従魔たちを起こして……いや、従魔たちもこの様子だと起きてるから、レイリーに様子を聞きに行ってくる」
3人に指示を出して、妻たちを全員こちらに呼ぶことにした。俺はその間にレイリーに様子を聞きに行ってこよう。
中央の天幕に向かうと、冒険者たちの中にもちらほら起きてきている人たちがいた。やはり俺たちと同じように何かを感じ取っているのだろうか? 途中で合流しながら天幕に入ると、レイリーも起きており情報を集めていた。
俺も冒険者たちも何かを感じて起きてきたが、何が起きているのか訳が分からなかったのだ。ここに来れば何か情報があるかと思っていたのだが、そんな事はなく、レイリーもこの状況に混乱している様子だった。
冒険者たちは自分で確認するために外周の塀に向かい、俺はレイリーと一緒にマップ先生を確認するが俺たちが、何かを感じるようなことが起きている様子は見られない。
そうしていると、ドッペルに意識を移した妻たちがフル装備で天幕に入ってきた。フル装備?
ミリーたちが向こうで監視をしていたのだが、そこでも何が起きているか分かっていなかったので、念のためにフル装備に着替えてきたとの事だ。外ではシェリルたちが従魔たちを指揮して、何か情報がないかを探っている。
とりあえず、バッハ、お前はちょっと空飛んでその辺見て来い。タマの背中にとまってる場合じゃねえぞ!
追い立てるようにバッハを上空にあげ、近くで待機していたシリウス君に、霧を使い周囲の情報確認をするようにお願いする。
それでも何も分からないが、肌がチリチリする感覚はなくならない。
そんな中で、帝国の騎士が慌てて天幕へ入ってきた。
帝国騎士のリーダーからの命令で伝言に来たようなのだが、その伝言もよくわからない。
交渉のため敵両陣営に赴き帰ってきた後に、帝国騎士たちがいるエリアで倒れたそうだ。そしてしばらくしているうちに、何人かの騎士たちも倒れてしまったのだとか……
倒れた? それに続けて他の騎士たちも倒れ始めた? 伝染病か何かか? それにしては、発症までの時間が早い気がするし、マップ先生では敵陣には倒れている人間はいないようだ。何か対策がなされている? 両陣営ともが対策をしていたのか? 合わせて2万人近い兵士たちの?
可能性が高いのは、魔獣たちがいるかどうか? だけど、基本的に魔物は病気にはかからないと思うのだが……待てよ、魔物、騎獣たちに影響がなくても、人体に影響を及ぼす病原菌がいてもおかしくない。
実際に地球にも人間に大きな影響があっても、動物には影響の少ない病気みたいなものもあったはずだ。それを考えると、騎獣に対して何かをされて騎士のリーダーに何かがあったのか?
俺たちが参戦するのは突然決めた事なのに、従魔たちを連れてくるなんて分からなかったはずなのに、騎獣や従魔たちを対象にした、工作ができるとは思わないのだが……でもそれだと、騎士たちが倒れて向こうの兵士に影響がない理由が分からん。
騎獣たちにもともと何か工作をされていた? 帝国に裏切り者がいるとか? それだとしても、帝国が参戦するのを決めたのは、俺たちより後だったよな。それなのにピンポイントに狙えるものか?
何が起きているんだ?
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