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第1579話 封印された過去
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ダンジョンバトルの話をするつもりだったが、その前に健司君……もう健司でいいか。健司に話しても問題ない範囲で俺たちの事情を説明する。
「この世界には、神がいるんすね。信じられませんが、魔法やスキルがある時点で、地球の常識は通用しないと思ってたっすけど。で、神はいっぱいいて、シュウさんの神様が他の派閥の神様に、目の敵にされているっすか。神という割には、俗っぽいっすね」
「神と呼んでいる奴らは超常的な能力を持っているけど、超常的な力はスキルの上位みたいな物だと俺は考えてる。だから、俺らの種族がヒューマンと呼ばれるように、神と呼ばれる奴らは種族が神っていうだけだと思うぞ。この世界にはエルフだっているし、寿命の概念がない種族がいてもおかしくないしな」
「はぁ? シュウって種族、ヒューマンじゃないでしょ。あんたがヒューマンだっていったら、他のヒューマンがかわいそうよ。っそれに寿命の概念がないのは、シュウも一緒でしょう。神だって祈りだか何だかの上下で、死んだりすることを考えれば、神より死ににくい存在でしょ」
綾乃がツッコミを入れてきたが無視をする。
「まぁ、そんな感じだ。俺はあれこれ言うことは無いと思う。自分の価値は自分で考えて示せ。バザール、お前が引き取ったんだからしっかり面倒を見ろよ。基本的には、お前かお前の配下が近くで見張っているようにな」
「当然でござる。ここに来る条件として、S級スケルトンを2体監視役として側にいさせることを了解させているでござる」
「ん? その監視役は? 今いなくね」
「あ~、ここに入れると雰囲気がおかしくなるでござるから、外で待たせているでござる。魔法生物やアンデッドは、時間の感覚が無いでござるからいくら待たせても、同じ姿勢で待たせても、文句を言わないでござるから扱いやすいでござる」
「うちのスライムたちは、普通に文句を言ってくるけどな」
「あれは、特別でござるよ」
「バザール、ニコちゃんのことをアレなんて物扱いみたいに言ったら、シュウの娘たちに殺されるわよ?」
「はっ!? 言い間違えたでござる! ニコ様たちは、特別でござる!」
うちの娘たちは、バザールが一緒に遊んでくれる骨のおじちゃんという認識だが、自分たちのペット(俺の従魔なんだけど)を悪く言うと、めっちゃ怒るのだ。実際にバザールは何度かボロボロにされていたからな。
理由は分からなんが、普段はバザールの支配下にあるS級スケルトンたちでさえも、娘たちの側について攻撃を始めるというのだから、この世界にはロリコンしかいないのだろうか? なんて思ってしまうこともあるくらいだ。
「バザールの茶番はいいとして、健司はここまでで何か思うことはあるか?」
「そうっすね。ダンジョンマスターや勇者が、神の駒でこの世界がゲーム盤、イレギュラーもいるけどそれを見て、神たちは楽しんでいるってことっすよね?」
「その考えで間違いはない。付け加えるなら、ゲームの盤である世界は複数。チビ神が言うには、万単位で存在しているらしい。放置されている世界もあるし、ゲームバランスを崩すイレギュラーが発生したら、世界を壊すこともあるって言ってたな」
「貴族もクソっすが、神も大概クソっすね」
「大いに同感だ。俺なんか選択肢無しで、地球に存在した証明すらできないレベルで、情報を抹消されているって話だからな。今までに何人がゲームの駒として死んだのやら」
「日本の少子化って、実はそのせいだったりするんすかね?」
「「「……」」」
健司の思わぬ一言で、俺たちは固まってしまった。
「神の遊戯に付き合わされた俺たちは死ぬ思いを、残された日本の子どもたちは少子化の荒波に飲み込まれると……今まで考えつかなかったけど、ありえない話ではないか」
「こっちに来たときは本当に大変だったけど、今は日本にいるより快適だし、欲しいものが手に入る環境だから、日本に帰れるってなっても私は絶対に帰りたくないわね」
「そうでござるな。日本に帰らなくても、地球で買えるものはすべて召喚することができるでござるから。今更帰れと言われても困るでござる」
「いや、お前は骨なんだから帰ったら、世界中でパニックが起こるだろ。しかも地球上に存在する兵器でお前は殺せないだろうから、核の雨が降ってくるかもな」
「私たちは人外の強さは持っているけど、でも放射能による影響まで無効化はできないわよね。バザールはそもそも骨だし、その骨もアダマンタイトに替えられる部分は替えているもんね。核くらいじゃ死ねないわね」
「えっと…‥それなのに、シュウさんの娘さんたちにはボコボコにされるんすか?」
「理解しているか分からないけど、この世界って地球とは違う法則が存在していて、最強の金属であるアダマンタイトの骨を持っていても、スキルによる攻撃でダメージを受けるんだよ。それにレベルだけで言えば、こいつより高い奴らが娘の味方をするからな」
「そうなんすね。とりあえず確認なんですが、シュウさんやバザールさん、綾乃さんの活動を手伝い役に立てることが仕事というか、生きるための条件ってことっすよね?」
「そうなるでござるな。主殿は基本的に作った街の管理があるでござるから、ダンジョンバトルなんかは某と綾乃殿がメインでやっているでござるね」
「なるほどっす。ちなみに、ダンジョンバトルってどんなことをしているっすか?」
「アーカイブ、過去のダンジョンバトルの映像を見て相手を研究したり、バトルを有利に運ぶための道具を作ったり、バトル中は分析などをして有利に戦闘を進めたりする感じでござるな」
「道具に関しては今のところ、召喚できるアイテムと強化外骨格1から3式くらいしかないんだけどね」
バザールの説明に綾乃が付け加える。そして、強化外骨格は映像で見せてどんなものか説明している。
「2式は重武装型っすよね? パイルバンカーは付けないんすか?」
「「「!!!」」」
ロマン武器として一度は作ったが、扱い辛く記憶のかなたに封印していた武器の名前が登場した。
「銃器は無いっすけど、画面でロボットを見ていると、3Ⅾメカアクションゲームを思い出すっすね。いろんなパーツがあって、アセンブルに時間をかけたっすね。実際に戦闘している時間より、パーツの組み合わせを考えたり、エンブレムを作ったりするのに時間をかけてたな」
「「「!!!」」」
俺もそのゲームは好きだが、この世界分かってくれるメンバーが、バザールと綾乃しかいないので、対人戦ができなかったため、封印されつつあった。
「シュウ! 2式の改造……いえ、これは4式として新たに枠を作るべきよね! 作っていい?」
「そうしたいのは山々だけど、ダンジョンバトルを一通り終えてからだな。作り始めたらそっちに集中してしまうから、サクッと終わらせてから作ろう。まぁ。ダンジョンバトルの合間に、大きさやアプローチをを決めるのはありかもな」
ということで、次なる遊びじゃなくて、次の仕事のために全力でダンジョンバトルを終わらせることを決意する3人だった。そのせいで、ここにいる時間が長くなり、また娘たちに拗ねられる、というところまでが一連の流れとなった。
「この世界には、神がいるんすね。信じられませんが、魔法やスキルがある時点で、地球の常識は通用しないと思ってたっすけど。で、神はいっぱいいて、シュウさんの神様が他の派閥の神様に、目の敵にされているっすか。神という割には、俗っぽいっすね」
「神と呼んでいる奴らは超常的な能力を持っているけど、超常的な力はスキルの上位みたいな物だと俺は考えてる。だから、俺らの種族がヒューマンと呼ばれるように、神と呼ばれる奴らは種族が神っていうだけだと思うぞ。この世界にはエルフだっているし、寿命の概念がない種族がいてもおかしくないしな」
「はぁ? シュウって種族、ヒューマンじゃないでしょ。あんたがヒューマンだっていったら、他のヒューマンがかわいそうよ。っそれに寿命の概念がないのは、シュウも一緒でしょう。神だって祈りだか何だかの上下で、死んだりすることを考えれば、神より死ににくい存在でしょ」
綾乃がツッコミを入れてきたが無視をする。
「まぁ、そんな感じだ。俺はあれこれ言うことは無いと思う。自分の価値は自分で考えて示せ。バザール、お前が引き取ったんだからしっかり面倒を見ろよ。基本的には、お前かお前の配下が近くで見張っているようにな」
「当然でござる。ここに来る条件として、S級スケルトンを2体監視役として側にいさせることを了解させているでござる」
「ん? その監視役は? 今いなくね」
「あ~、ここに入れると雰囲気がおかしくなるでござるから、外で待たせているでござる。魔法生物やアンデッドは、時間の感覚が無いでござるからいくら待たせても、同じ姿勢で待たせても、文句を言わないでござるから扱いやすいでござる」
「うちのスライムたちは、普通に文句を言ってくるけどな」
「あれは、特別でござるよ」
「バザール、ニコちゃんのことをアレなんて物扱いみたいに言ったら、シュウの娘たちに殺されるわよ?」
「はっ!? 言い間違えたでござる! ニコ様たちは、特別でござる!」
うちの娘たちは、バザールが一緒に遊んでくれる骨のおじちゃんという認識だが、自分たちのペット(俺の従魔なんだけど)を悪く言うと、めっちゃ怒るのだ。実際にバザールは何度かボロボロにされていたからな。
理由は分からなんが、普段はバザールの支配下にあるS級スケルトンたちでさえも、娘たちの側について攻撃を始めるというのだから、この世界にはロリコンしかいないのだろうか? なんて思ってしまうこともあるくらいだ。
「バザールの茶番はいいとして、健司はここまでで何か思うことはあるか?」
「そうっすね。ダンジョンマスターや勇者が、神の駒でこの世界がゲーム盤、イレギュラーもいるけどそれを見て、神たちは楽しんでいるってことっすよね?」
「その考えで間違いはない。付け加えるなら、ゲームの盤である世界は複数。チビ神が言うには、万単位で存在しているらしい。放置されている世界もあるし、ゲームバランスを崩すイレギュラーが発生したら、世界を壊すこともあるって言ってたな」
「貴族もクソっすが、神も大概クソっすね」
「大いに同感だ。俺なんか選択肢無しで、地球に存在した証明すらできないレベルで、情報を抹消されているって話だからな。今までに何人がゲームの駒として死んだのやら」
「日本の少子化って、実はそのせいだったりするんすかね?」
「「「……」」」
健司の思わぬ一言で、俺たちは固まってしまった。
「神の遊戯に付き合わされた俺たちは死ぬ思いを、残された日本の子どもたちは少子化の荒波に飲み込まれると……今まで考えつかなかったけど、ありえない話ではないか」
「こっちに来たときは本当に大変だったけど、今は日本にいるより快適だし、欲しいものが手に入る環境だから、日本に帰れるってなっても私は絶対に帰りたくないわね」
「そうでござるな。日本に帰らなくても、地球で買えるものはすべて召喚することができるでござるから。今更帰れと言われても困るでござる」
「いや、お前は骨なんだから帰ったら、世界中でパニックが起こるだろ。しかも地球上に存在する兵器でお前は殺せないだろうから、核の雨が降ってくるかもな」
「私たちは人外の強さは持っているけど、でも放射能による影響まで無効化はできないわよね。バザールはそもそも骨だし、その骨もアダマンタイトに替えられる部分は替えているもんね。核くらいじゃ死ねないわね」
「えっと…‥それなのに、シュウさんの娘さんたちにはボコボコにされるんすか?」
「理解しているか分からないけど、この世界って地球とは違う法則が存在していて、最強の金属であるアダマンタイトの骨を持っていても、スキルによる攻撃でダメージを受けるんだよ。それにレベルだけで言えば、こいつより高い奴らが娘の味方をするからな」
「そうなんすね。とりあえず確認なんですが、シュウさんやバザールさん、綾乃さんの活動を手伝い役に立てることが仕事というか、生きるための条件ってことっすよね?」
「そうなるでござるな。主殿は基本的に作った街の管理があるでござるから、ダンジョンバトルなんかは某と綾乃殿がメインでやっているでござるね」
「なるほどっす。ちなみに、ダンジョンバトルってどんなことをしているっすか?」
「アーカイブ、過去のダンジョンバトルの映像を見て相手を研究したり、バトルを有利に運ぶための道具を作ったり、バトル中は分析などをして有利に戦闘を進めたりする感じでござるな」
「道具に関しては今のところ、召喚できるアイテムと強化外骨格1から3式くらいしかないんだけどね」
バザールの説明に綾乃が付け加える。そして、強化外骨格は映像で見せてどんなものか説明している。
「2式は重武装型っすよね? パイルバンカーは付けないんすか?」
「「「!!!」」」
ロマン武器として一度は作ったが、扱い辛く記憶のかなたに封印していた武器の名前が登場した。
「銃器は無いっすけど、画面でロボットを見ていると、3Ⅾメカアクションゲームを思い出すっすね。いろんなパーツがあって、アセンブルに時間をかけたっすね。実際に戦闘している時間より、パーツの組み合わせを考えたり、エンブレムを作ったりするのに時間をかけてたな」
「「「!!!」」」
俺もそのゲームは好きだが、この世界分かってくれるメンバーが、バザールと綾乃しかいないので、対人戦ができなかったため、封印されつつあった。
「シュウ! 2式の改造……いえ、これは4式として新たに枠を作るべきよね! 作っていい?」
「そうしたいのは山々だけど、ダンジョンバトルを一通り終えてからだな。作り始めたらそっちに集中してしまうから、サクッと終わらせてから作ろう。まぁ。ダンジョンバトルの合間に、大きさやアプローチをを決めるのはありかもな」
ということで、次なる遊びじゃなくて、次の仕事のために全力でダンジョンバトルを終わらせることを決意する3人だった。そのせいで、ここにいる時間が長くなり、また娘たちに拗ねられる、というところまでが一連の流れとなった。
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