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第1517話 亀の歩み
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綾乃が決意を曲げないので、綾乃のためにドッペルを10体用意する。
バザールのアンデッドの意識共有と違い、1人で複数と同時に繋がることはできないので、1体1体と接続を確認しているので時間がかかっている。
今回は自分の姿に似せてはいないが、体系は近いモノにしている。仮定名セラフが一応姿形を覚えて攻撃してくる可能性を考えてのチョイスだ。スケルトンたちでは関係なかったが、人間の形をしていたら違うかもしれないので、念のためだ。
30分ほどかかったが、仮定名セラフは動くことなく止まっている。
綾乃が10体と言ったが、多くても3体くらいで限界をむかえそうだけど、本当に大丈夫だろうか?
覚悟を決めていても、問答無用で殺されたときって、かなりの衝撃なんだよね。何度か体験したことあるんだけど、何て言うかズドンッてドッペルから押し出されるんだよね。その時に神経を抜かれるような痛みがして、初めての時は一瞬気絶したんだよな。
綾乃にも前に話してるし、さっきも痛みについて話したが、問題無いと言っていたけど……
準備ができたので、ドッペルを仮定名セラフのいるマイワールドに送り込む。
問題なく意識同調というか、乗っ取りが成功する。
そう言えば、マイワールドって別次元だか空間だかにあると思うのだが、どういう原理でつながっているのだろか? バザールの時には気付かなかったけど、どうやって繋がっているんだ?
バザールにも聞いてみたが、『良く分からないでござるが、出来るから出来るでござる!』とか言っていた。
使えん奴だ。
と、ボソッと言ったら、エルダーリッチを巻き込んで、両手両膝を着いてガックリしていた。
そんなこんなで、遊んでいるようなやり取りをしていると、綾乃が仮定名セラフにいつの間にか近付いていた。
綾乃は、仮定名セラフに触れないように、装備の隙間を覗いたり、スケルトンが引っ張っても問題なかったレベルで、服というか鎧を動かしている。
地面に張り付いて、スカート軍事服みたいなやつの中まで確認している。いつの間にライトなんて用意してたんだ?
『シュウ、バザール、聞こえてる? って、こっちに伝える方法が無いから答えられないか。勝手に話すわ。上半身には隠すようなスペースは見つからなかったけど、下半身のスカートっぽいやつのなかに、何か装備品があるのは間違いなさそう。それが神器か分からないけどね。だから、ケーブルカメラみたいなのを送って、待ってるから』
あのスカートっぽいやつの中に何かあるのか? DPの消費だけでなんとかなるなら、それに越したことはないな。
すぐに扱いやすそうなケーブルカメラを、バザールのスケルトンと一緒に送り出す。
『あっ、バザールも来たの?』
スケルトンを見て、綾乃はバザールが意識共有していることに、すぐに気が付いたようだ。
最下級のスケルトンは話すことが出来ないので、ノートパソコンを使って意志疎通をはかっている。
そこは、エルダーリッチでも送り出せば良かったんじゃないか?
綾乃は、バザールと協力してスカートの中を調べるようだ。相手が女性だったら警察案件だな。絵面だけ見れば、完璧に盗撮しているようにしか見えん。
どうやら、スカートっぽいものの中には、土建関係の職人が着けていそうな、作業ポケットとでも言うのか、腰に巻いて道具を色々入れておくヤツがあるようだが、その中を覗くことは困難で何が入っているか分からないようだ。
ただのスカートならまくればよかっただけなのに! と綾乃が言っているが、さすがにそこまで上げたら切り捨てられるんじゃないか?
仮定名セラフが着けていたスカートっぽいヤツは、上まで捲り上げられないようだ。
綾乃とバザールの見解では、あの中に何かしらの道具が入っていそうだとのことだ。見えない位置にそんなものがあれば、そう考えるのが普通だよな。わざわざ報告するようなことだろうか?
監視映像を見ていると、綾乃とバザールが何やら話し合っているようだ。バザールが怒っているようなリアクションをしているので、また綾乃が何か無茶なことを言ったのだろう。
おいおい! 口喧嘩を始めたぞ!
あっ! 綾乃がバザールをどついた。
えっ! マジか!?
バザールをどついた綾乃のドッペルが真っ二つになっていた。
どうやら、近くで攻撃に相当する行動をとっても、攻撃されるようだな。
少しすると、悲鳴と同時に綾乃が起き上がった。
「ちょっと、あの痛みは無いんじゃないの!?」
あまりに痛かったようで、叫んだ後に俺に突っ込んできた。叩くな! 叩くな! 痛くないけど、倒れるからヤメレ!
痛みに文句を言っていたが、痛いだけで死にはしないと分かったようで、根性で2体目のドッペルに乗り移った。
痛みにあれだけ文句言ったくせに、また乗り移るのか? 根性あるな。
それにしても、他の対象に攻撃したのまで感知して攻撃されるんか、ますます基準が分からんな。
綾乃のがまた近付いて何やら始めたぞ。
どうやら、スカートっぽいヤツを脱がせないか試しているようだ。流石にミスって切られるのは嫌なようで、バザールにスケルトンを召喚させて指示を出している。
バザールも、無意味に殺される役はやりたくないみたいで、スケルトンの能力を上げる補助魔法を使っていた。
5体目が切られたあまりで、何やら気付いたようで作業の光景が少し変わった気がする。
仮定名セラフは、スカートっぽいヤツをベルトのような物で固定しており、それを外すためにスケルトンを何体も使い潰しているみたいだ。
触って切られるまでのわずかな時間で、少しずつベルトを外す努力をしている。25体目で、尾錠から剣先を外すことが出来たようだ。
ツク棒からベルトを外すのは、一気にやらなければならない。果たして可能なのだろうか? 外せたとして、ベルトを絞め直されたりしないだろうか?
現状、DPを消費しているだけなので、思う存分やってもらいたいものだ。
ダメージを無効化している魔道具なり神器なり、出てきてほしいものだ。
バザールのアンデッドの意識共有と違い、1人で複数と同時に繋がることはできないので、1体1体と接続を確認しているので時間がかかっている。
今回は自分の姿に似せてはいないが、体系は近いモノにしている。仮定名セラフが一応姿形を覚えて攻撃してくる可能性を考えてのチョイスだ。スケルトンたちでは関係なかったが、人間の形をしていたら違うかもしれないので、念のためだ。
30分ほどかかったが、仮定名セラフは動くことなく止まっている。
綾乃が10体と言ったが、多くても3体くらいで限界をむかえそうだけど、本当に大丈夫だろうか?
覚悟を決めていても、問答無用で殺されたときって、かなりの衝撃なんだよね。何度か体験したことあるんだけど、何て言うかズドンッてドッペルから押し出されるんだよね。その時に神経を抜かれるような痛みがして、初めての時は一瞬気絶したんだよな。
綾乃にも前に話してるし、さっきも痛みについて話したが、問題無いと言っていたけど……
準備ができたので、ドッペルを仮定名セラフのいるマイワールドに送り込む。
問題なく意識同調というか、乗っ取りが成功する。
そう言えば、マイワールドって別次元だか空間だかにあると思うのだが、どういう原理でつながっているのだろか? バザールの時には気付かなかったけど、どうやって繋がっているんだ?
バザールにも聞いてみたが、『良く分からないでござるが、出来るから出来るでござる!』とか言っていた。
使えん奴だ。
と、ボソッと言ったら、エルダーリッチを巻き込んで、両手両膝を着いてガックリしていた。
そんなこんなで、遊んでいるようなやり取りをしていると、綾乃が仮定名セラフにいつの間にか近付いていた。
綾乃は、仮定名セラフに触れないように、装備の隙間を覗いたり、スケルトンが引っ張っても問題なかったレベルで、服というか鎧を動かしている。
地面に張り付いて、スカート軍事服みたいなやつの中まで確認している。いつの間にライトなんて用意してたんだ?
『シュウ、バザール、聞こえてる? って、こっちに伝える方法が無いから答えられないか。勝手に話すわ。上半身には隠すようなスペースは見つからなかったけど、下半身のスカートっぽいやつのなかに、何か装備品があるのは間違いなさそう。それが神器か分からないけどね。だから、ケーブルカメラみたいなのを送って、待ってるから』
あのスカートっぽいやつの中に何かあるのか? DPの消費だけでなんとかなるなら、それに越したことはないな。
すぐに扱いやすそうなケーブルカメラを、バザールのスケルトンと一緒に送り出す。
『あっ、バザールも来たの?』
スケルトンを見て、綾乃はバザールが意識共有していることに、すぐに気が付いたようだ。
最下級のスケルトンは話すことが出来ないので、ノートパソコンを使って意志疎通をはかっている。
そこは、エルダーリッチでも送り出せば良かったんじゃないか?
綾乃は、バザールと協力してスカートの中を調べるようだ。相手が女性だったら警察案件だな。絵面だけ見れば、完璧に盗撮しているようにしか見えん。
どうやら、スカートっぽいものの中には、土建関係の職人が着けていそうな、作業ポケットとでも言うのか、腰に巻いて道具を色々入れておくヤツがあるようだが、その中を覗くことは困難で何が入っているか分からないようだ。
ただのスカートならまくればよかっただけなのに! と綾乃が言っているが、さすがにそこまで上げたら切り捨てられるんじゃないか?
仮定名セラフが着けていたスカートっぽいヤツは、上まで捲り上げられないようだ。
綾乃とバザールの見解では、あの中に何かしらの道具が入っていそうだとのことだ。見えない位置にそんなものがあれば、そう考えるのが普通だよな。わざわざ報告するようなことだろうか?
監視映像を見ていると、綾乃とバザールが何やら話し合っているようだ。バザールが怒っているようなリアクションをしているので、また綾乃が何か無茶なことを言ったのだろう。
おいおい! 口喧嘩を始めたぞ!
あっ! 綾乃がバザールをどついた。
えっ! マジか!?
バザールをどついた綾乃のドッペルが真っ二つになっていた。
どうやら、近くで攻撃に相当する行動をとっても、攻撃されるようだな。
少しすると、悲鳴と同時に綾乃が起き上がった。
「ちょっと、あの痛みは無いんじゃないの!?」
あまりに痛かったようで、叫んだ後に俺に突っ込んできた。叩くな! 叩くな! 痛くないけど、倒れるからヤメレ!
痛みに文句を言っていたが、痛いだけで死にはしないと分かったようで、根性で2体目のドッペルに乗り移った。
痛みにあれだけ文句言ったくせに、また乗り移るのか? 根性あるな。
それにしても、他の対象に攻撃したのまで感知して攻撃されるんか、ますます基準が分からんな。
綾乃のがまた近付いて何やら始めたぞ。
どうやら、スカートっぽいヤツを脱がせないか試しているようだ。流石にミスって切られるのは嫌なようで、バザールにスケルトンを召喚させて指示を出している。
バザールも、無意味に殺される役はやりたくないみたいで、スケルトンの能力を上げる補助魔法を使っていた。
5体目が切られたあまりで、何やら気付いたようで作業の光景が少し変わった気がする。
仮定名セラフは、スカートっぽいヤツをベルトのような物で固定しており、それを外すためにスケルトンを何体も使い潰しているみたいだ。
触って切られるまでのわずかな時間で、少しずつベルトを外す努力をしている。25体目で、尾錠から剣先を外すことが出来たようだ。
ツク棒からベルトを外すのは、一気にやらなければならない。果たして可能なのだろうか? 外せたとして、ベルトを絞め直されたりしないだろうか?
現状、DPを消費しているだけなので、思う存分やってもらいたいものだ。
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