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第1474話 メギドの今!
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下の子たちの面倒をみた次の日、俺はメギドへ来ていた。そして今日のお供……いや、同行者というべきだな。
それは、護衛の聖獣3匹とニコとハク、スライムたち少々、年長組と姉御組、子ども全員にケットシー、シルキーたち、そしてスカルズの皆さんが同行者としてついてきている。
何でこんなに大勢になったかと言えば、下の子たちをそろそろ違う街へ連れて行きたい、とピーチたちが話したのが元になっている。で、予定を聞かれて明日はメギドへ行くと話したら、ちょうどいいということになったのだ。
シルキーたちも護衛がしっかりしているのであれば、何の問題もないと言いう風に言っていたので、許可がもらえるまで護衛を増やしてこの数になった。
もちろん移動はゲートである。今回は、俺の視察に同行という形なので、特別にゲートを使う許可を出している。でも帰りは、魔導列車で帰るつもりだ。ウルたちもそうだが、下の子たちにも体験させてみようということになったからだ。
そしてスカルズが一緒にいるのは、メギドでスカルズたちは英雄に近い存在であるためだ。ダンジョンや周辺の治安維持を自主的に行っていたスカルズと下部組織が、街には不可欠と言った感じでメギドの街に根付いているようだ。
前にも話した下部組織だが、この組織にも一応名前が存在していた。下部組織の名前は、ボーンズ……最初は、誰かの名前か? とか思ったのだが、スカルズ……スカルとはドクロとか頭蓋骨を意味して、ズは複数形。ボーンズ……ボーンとは骨を意味する言葉で、ズは複数形。
スカルズのドクロ、ボーンズの骨……スカルズの下部組織だから、ボーンズということになったらしい。まてまて、分かるようで全く分からない理由だ!
スカルズとその下部組織は、メギドで絶大な人気を誇っているので、護衛にスカルズがついていれば、メギドに住んでいる人間なら手を出してくることは無いらしい。
ちなみに、下部組織が自主的に行っていた治安維持だが、行政府としてはとても助かっており、近隣の街からは多少なりとも義援金が送られてきているので、街の臨時的な組織として認定されている。そのため、盗賊討伐などをした場合、賞金以外にもお金が支払われている。
かなり大きな組織ではあるが、このおかげで何の問題もなく運営できているとか。それに、治安維持活動をしている時以外は、冒険者として活動しているのでダンジョンにも潜っている。個人でもしっかりと稼ぎを出しているようだ。
スカルズやボーンズの話はこれでいいとして、これだけ人が集まって護衛がいればみんな気になるよな。すごい数の人が俺たちの方を見ていた。
それにしても、この街も前に来た時より栄えている気がするな。全体的に景気が良くなっている証拠だろう。アンソニって思っていた以上に優秀なのかもしれないな。
気になるのは、ちょこちょこあるドクロマークだな。何で街中や店の入り口などにドクロマークがあるんだろう。海賊が占拠した街じゃないんだからさ……しかもドクロマークが、スカルズのヘルメットに刻まれているドクロを、少しデフォルメした感じなのだ。
聞いてみたら、あのマークはボーンズの正式マークらしい。で、マークが施されている店や建物は、スカルズやボーンズが使っているので、ちょっかいをかけると特に報復が厳しくなる場所ということだそうだ。
なんでそんな事になったかというと、ボーンズができる前にスカルズが、そのメンバーを連れてよくたまり場にしていた酒場で、贔屓にしてもらっているから何かしらのマーキングをしてほしいと言われて、始めたのがきっかけらしい。
このマーキングをしてもらっている店や建物からも、義援金をもらっているらしく、事務員の給料に当てているのだとか。
でもこれだけ有名なら、ボーンズの名を騙って悪さをするやつが出てくるのではないかと思ったが、そんな奴らはすでにいなくなっているらしい。そもそもスカルズやボーンズは、自分たちから金を払え何て言う、恫喝まがいなことはしないので、発見したら街の人がすぐに通報して捕まるんだってさ。
前にどこかの貴族が、スカルズやボーンズは俺の部下だとか言って、街中でかなりの悪さをしようとしたのだが、すぐに捕まってその貴族の街にスカルズが報復に行ったらしい。苛烈だね。
俺の管理している街以外ではほとんど知られていないが、メギドではスカルズが領主の身内だと知っているので、貴族の戯言に耳を貸す人間がいなくて、護衛を使って暴れ出す前に確保されたんだってさ。
そんな話をしていたら、領主館に到着した。
「シュウ様、お待ちしておりました。街の様子はどうでしたでしょうか?」
「栄えていたし、変なにおいもしてなかったし、活気があってよかったと思うよ」
「それは良かったです。グリエル様の指示通り無理なく街を運営しているだけですので、自分が活躍と言いますか、貢献できているか不安になってしまうのです。シュウ様にそう言っていただけるだけで、頑張っていてよかったと思います」
「いやいや、政治や街の運営に関して俺がとやかく言える程知識があるわけじゃないけど、1つの街を問題なく運営できていることは凄いことだと思うよ。活気がない街とかも結構あるからね。それに俺が一番大切にしていることを、しっかりと実行してくれているから、アンソニは十分だと思うけどね」
「街の清掃ですね。私たち領主代行は、運営の知識や技術より先に叩き込まれた掟みたいなものですからね。もし清掃をないがしろにするのであれば、物理的に首が切られてもおかしくない失態ですから、私たち領主代行はどんなに忙しくても、自ら率先して掃除、美化活動を行っていますよ」
物理的に首が飛ぶ!? まじか!? 徹底してほしいって話していたが、ここまで凄い事になっているとは思わなかったな。
いくつか話を交わした後に、メギドの詳細について説明があった。話を聞いていたのは、俺と姉御組の合わせて4人だけだけどな。他のメンバーは、マイワールドの学校エリアで待機している。大人数で待機できる場所が領主館に無かったからだ。
それにしても、メギドの街もバレルと同じでしっかりと利益を出しているんだな。フレデリクやリーファスよりはるかに利益が大きいな。ダンジョンがあるのが要因だろうが、その分税率を下げていても利益が高いのは凄いことだな。
やっぱり、魔石ってこの世界のエネルギー源だから、ダンジョン持ちっていうのは有利なんだろうな。グリエルの話では、ダンジョンからの取得物だけに税金をかけて、成り立っている街があるとか聞いたことがあったな。
話が終わり、みんなと合流をしてから、もう一度街並みを見てから、ディストピアへ帰還した。
それは、護衛の聖獣3匹とニコとハク、スライムたち少々、年長組と姉御組、子ども全員にケットシー、シルキーたち、そしてスカルズの皆さんが同行者としてついてきている。
何でこんなに大勢になったかと言えば、下の子たちをそろそろ違う街へ連れて行きたい、とピーチたちが話したのが元になっている。で、予定を聞かれて明日はメギドへ行くと話したら、ちょうどいいということになったのだ。
シルキーたちも護衛がしっかりしているのであれば、何の問題もないと言いう風に言っていたので、許可がもらえるまで護衛を増やしてこの数になった。
もちろん移動はゲートである。今回は、俺の視察に同行という形なので、特別にゲートを使う許可を出している。でも帰りは、魔導列車で帰るつもりだ。ウルたちもそうだが、下の子たちにも体験させてみようということになったからだ。
そしてスカルズが一緒にいるのは、メギドでスカルズたちは英雄に近い存在であるためだ。ダンジョンや周辺の治安維持を自主的に行っていたスカルズと下部組織が、街には不可欠と言った感じでメギドの街に根付いているようだ。
前にも話した下部組織だが、この組織にも一応名前が存在していた。下部組織の名前は、ボーンズ……最初は、誰かの名前か? とか思ったのだが、スカルズ……スカルとはドクロとか頭蓋骨を意味して、ズは複数形。ボーンズ……ボーンとは骨を意味する言葉で、ズは複数形。
スカルズのドクロ、ボーンズの骨……スカルズの下部組織だから、ボーンズということになったらしい。まてまて、分かるようで全く分からない理由だ!
スカルズとその下部組織は、メギドで絶大な人気を誇っているので、護衛にスカルズがついていれば、メギドに住んでいる人間なら手を出してくることは無いらしい。
ちなみに、下部組織が自主的に行っていた治安維持だが、行政府としてはとても助かっており、近隣の街からは多少なりとも義援金が送られてきているので、街の臨時的な組織として認定されている。そのため、盗賊討伐などをした場合、賞金以外にもお金が支払われている。
かなり大きな組織ではあるが、このおかげで何の問題もなく運営できているとか。それに、治安維持活動をしている時以外は、冒険者として活動しているのでダンジョンにも潜っている。個人でもしっかりと稼ぎを出しているようだ。
スカルズやボーンズの話はこれでいいとして、これだけ人が集まって護衛がいればみんな気になるよな。すごい数の人が俺たちの方を見ていた。
それにしても、この街も前に来た時より栄えている気がするな。全体的に景気が良くなっている証拠だろう。アンソニって思っていた以上に優秀なのかもしれないな。
気になるのは、ちょこちょこあるドクロマークだな。何で街中や店の入り口などにドクロマークがあるんだろう。海賊が占拠した街じゃないんだからさ……しかもドクロマークが、スカルズのヘルメットに刻まれているドクロを、少しデフォルメした感じなのだ。
聞いてみたら、あのマークはボーンズの正式マークらしい。で、マークが施されている店や建物は、スカルズやボーンズが使っているので、ちょっかいをかけると特に報復が厳しくなる場所ということだそうだ。
なんでそんな事になったかというと、ボーンズができる前にスカルズが、そのメンバーを連れてよくたまり場にしていた酒場で、贔屓にしてもらっているから何かしらのマーキングをしてほしいと言われて、始めたのがきっかけらしい。
このマーキングをしてもらっている店や建物からも、義援金をもらっているらしく、事務員の給料に当てているのだとか。
でもこれだけ有名なら、ボーンズの名を騙って悪さをするやつが出てくるのではないかと思ったが、そんな奴らはすでにいなくなっているらしい。そもそもスカルズやボーンズは、自分たちから金を払え何て言う、恫喝まがいなことはしないので、発見したら街の人がすぐに通報して捕まるんだってさ。
前にどこかの貴族が、スカルズやボーンズは俺の部下だとか言って、街中でかなりの悪さをしようとしたのだが、すぐに捕まってその貴族の街にスカルズが報復に行ったらしい。苛烈だね。
俺の管理している街以外ではほとんど知られていないが、メギドではスカルズが領主の身内だと知っているので、貴族の戯言に耳を貸す人間がいなくて、護衛を使って暴れ出す前に確保されたんだってさ。
そんな話をしていたら、領主館に到着した。
「シュウ様、お待ちしておりました。街の様子はどうでしたでしょうか?」
「栄えていたし、変なにおいもしてなかったし、活気があってよかったと思うよ」
「それは良かったです。グリエル様の指示通り無理なく街を運営しているだけですので、自分が活躍と言いますか、貢献できているか不安になってしまうのです。シュウ様にそう言っていただけるだけで、頑張っていてよかったと思います」
「いやいや、政治や街の運営に関して俺がとやかく言える程知識があるわけじゃないけど、1つの街を問題なく運営できていることは凄いことだと思うよ。活気がない街とかも結構あるからね。それに俺が一番大切にしていることを、しっかりと実行してくれているから、アンソニは十分だと思うけどね」
「街の清掃ですね。私たち領主代行は、運営の知識や技術より先に叩き込まれた掟みたいなものですからね。もし清掃をないがしろにするのであれば、物理的に首が切られてもおかしくない失態ですから、私たち領主代行はどんなに忙しくても、自ら率先して掃除、美化活動を行っていますよ」
物理的に首が飛ぶ!? まじか!? 徹底してほしいって話していたが、ここまで凄い事になっているとは思わなかったな。
いくつか話を交わした後に、メギドの詳細について説明があった。話を聞いていたのは、俺と姉御組の合わせて4人だけだけどな。他のメンバーは、マイワールドの学校エリアで待機している。大人数で待機できる場所が領主館に無かったからだ。
それにしても、メギドの街もバレルと同じでしっかりと利益を出しているんだな。フレデリクやリーファスよりはるかに利益が大きいな。ダンジョンがあるのが要因だろうが、その分税率を下げていても利益が高いのは凄いことだな。
やっぱり、魔石ってこの世界のエネルギー源だから、ダンジョン持ちっていうのは有利なんだろうな。グリエルの話では、ダンジョンからの取得物だけに税金をかけて、成り立っている街があるとか聞いたことがあったな。
話が終わり、みんなと合流をしてから、もう一度街並みを見てから、ディストピアへ帰還した。
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