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第1434話 作戦成功?
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「よし、今日はこの辺にして、休憩の順番を決めようか。従魔たちに任せると言っても、全部を任せるわけには、あれ? ダマに任せれば、意思疎通も問題ないから全員で休むか?」
「でも、そうすると、ダマちゃんたちが休憩できないよ?」
ネルの言いたいことも確かに一理あるな。でも、こいつらって海賊船に対して有効打が無いんだよな。俺たちが頑張っている時に休んでもらえばよくないか?
そう思いネルに聞いてみると、それなら問題ないね! と笑顔だ。ダマたちも自分たちが海賊船に対して、効果のある攻撃ができないことを理解しているみたいで、俺たちに休憩するように伝えてきた。無理をしないように、自分たちでも休憩を入れながら見張りをしてくれるとのことだ。
「じゃぁ、ダマたちに甘えて、夜は任せよう。もう少し海賊船の攻略について話したら、体をリフレッシュして休もうか」
そこから、また海賊船について話し始める。そこでイリアが何かを思い出すように、ポツリと一言。
「海賊船の本体はいいけど、切り倒したマストには体力あるのかな?」
そう言われて、ハッとする。そして、魔法生物について思い出す。大型の魔法生物といって思い出すのは、ビッグミスリルゴーレムかな?
あのゴーレムは、腕を折って切り離したりして倒したんだよな。その時ってダメージどうなってたんだろうな。折って捨てた腕が動く事は無かったけど、本体が消えるまでそこに残ってた気がする。あいつらの一部だけど、魔力がないから動かないってことか?
だから、なんなのだ!?
「そういえばさ、魔法生物って体のサイズによってタフさが大きく変わるよな? もしそれなら、本体を小さくしたらタフさも減るのかな?」
「一理あると思います。切り倒した際に体力は一時的に減りましたが、離れた状態が正常と認識したために、体力が元に戻ったように見えていたのなら、私たちには判断がつけられないですね」
ライムがまとめてくれたように、部位欠損をした状態が正常になってしまった魔法生物は、体力が戻ったように見えて、実は最大体力値とでも呼べる数値が下がっていた可能性がある。その違いは、俺たちには判断ができない。
その後にも少し話し合いをするが、最終的には、俺たちには現在細かく観測する方法がないから、明日も色々試してみよう、という形で落ち着いた。
よく分からないが、海賊船の上は安全で何も出てこないと思われるので、個々に休憩に入る事になった。
そして俺は、久々のサウナに入る事にしたのだ! サウナ用のコンテナ野営地を組み立てて、水風呂も準備して、ゆっくりと休める場所も完璧である。
「シュウ様は、サウナが好きでしたね。でも最近はあまり入られてませんでしたよね? 昔はほぼ毎日入っていたと思うのですが」
当たり前のように一緒に入っているアリスから、気になっていたことについて質問がある。
「そうだな。一番の理由は、娘たちとお風呂に入るようになったからかな。さすがにあの歳の子たちに、俺が好きなサウナはダメだろ? この前、スチームサウナの温いのにはいって、喜んではいたけど……まだ体ができていないから、命の危険すらあるかもしれないからね」
娘たちと入っている、という言葉を聞いて3人が納得の声を上げる。俺が好きなドライサウナに連れて行ったら、さすがに妻たち全員にガチで怒られるのは目に見えているからな。
俺が気持ちよさそうに入っていたら、娘たちも興味を持って入りたがる可能性が捨てきれないから、一緒に入る時は控えているんだよね。
下の子たちもいるから、しばらくは入れないのかな? なんて考えなくもない。
庁舎の中にまだ空いているスペースがたくさんあるから、サウナスペースに変えるかな? でも、どうせならお風呂スペースも作るか。グリエルがこの前、泊まり込むときの設備を良くしてほしいって相談があったし、この際ガッツリと福利厚生を整えるか?
シュウは、泊まり込まないといけないほど仕事が忙しいことに考えを向けず、設備だけ整えることに目が向いている。
まぁ、グリエルから相談があった時に、みんなの意見を聞いてグリエルたちで判断して、設備を整えていいって許可しているんだから、きちんと確認をとってからサウナと風呂を作らないとな。
シュウにとって、サウナと風呂を庁舎に作ることが決定事項となっている。
各自、思うようにリラックスしてから、寝る事になった。
朝食は、ガツンとコッテリ系が来たが、誰も何も感じていないのか普通に平らげる。まぁ俺も何だけどね。
「よし、準備完了だな。ダマたち、みんなお疲れ様。休憩していいぞ。俺たちは、昨日言った実験の続きをしようか。上から解体していくと、コンテナ野営地が置けなくなるから、今日は下から解体できないか実験するよ。魔導チェーンソーも沢山作ったからな。だけど、悪ふざけしたらダメだからな」
魔導チェーンソーを2人に1つずつ渡るように配っていく。
今日の作戦は、海賊船の下から輪切り……と言って良いのかあれだが、みんなで一気に外壁と部屋や通路の壁を切り離してみる事になっている。
初めに外壁を切り裂いて、次に船内の壁を切り離してみる予定だ。何処に魔石があるか知らないけど、体積の少ない方が切り捨てられるんじゃないかと予想しての行動だ。
15分後に、後一ヵ所で切り離せる所まで来た。この最後は、俺の魔導チェーンソーで!
全員が上の階に移動した所で、最後の部分を切り離した。そうすると、どういう状況かわからないが、切り離した下の部分がズズズズっとズレて、俺たちの乗っている本体と仮定した海賊船の上の方が、そのまま滑るようにして砂漠に降り立つ。
「倒せるか分からないけど、どうやら作戦は成功したな。続けて上の階も切り離そう」
2時間かけて6回切り離すことに成功して、今は甲板とその下の階だけで動いている感じだ。船の形を成している時はまだ、砂漠を走っていても分からんでもないが、この状態で動いている状況が意味不明である。
「でも、そうすると、ダマちゃんたちが休憩できないよ?」
ネルの言いたいことも確かに一理あるな。でも、こいつらって海賊船に対して有効打が無いんだよな。俺たちが頑張っている時に休んでもらえばよくないか?
そう思いネルに聞いてみると、それなら問題ないね! と笑顔だ。ダマたちも自分たちが海賊船に対して、効果のある攻撃ができないことを理解しているみたいで、俺たちに休憩するように伝えてきた。無理をしないように、自分たちでも休憩を入れながら見張りをしてくれるとのことだ。
「じゃぁ、ダマたちに甘えて、夜は任せよう。もう少し海賊船の攻略について話したら、体をリフレッシュして休もうか」
そこから、また海賊船について話し始める。そこでイリアが何かを思い出すように、ポツリと一言。
「海賊船の本体はいいけど、切り倒したマストには体力あるのかな?」
そう言われて、ハッとする。そして、魔法生物について思い出す。大型の魔法生物といって思い出すのは、ビッグミスリルゴーレムかな?
あのゴーレムは、腕を折って切り離したりして倒したんだよな。その時ってダメージどうなってたんだろうな。折って捨てた腕が動く事は無かったけど、本体が消えるまでそこに残ってた気がする。あいつらの一部だけど、魔力がないから動かないってことか?
だから、なんなのだ!?
「そういえばさ、魔法生物って体のサイズによってタフさが大きく変わるよな? もしそれなら、本体を小さくしたらタフさも減るのかな?」
「一理あると思います。切り倒した際に体力は一時的に減りましたが、離れた状態が正常と認識したために、体力が元に戻ったように見えていたのなら、私たちには判断がつけられないですね」
ライムがまとめてくれたように、部位欠損をした状態が正常になってしまった魔法生物は、体力が戻ったように見えて、実は最大体力値とでも呼べる数値が下がっていた可能性がある。その違いは、俺たちには判断ができない。
その後にも少し話し合いをするが、最終的には、俺たちには現在細かく観測する方法がないから、明日も色々試してみよう、という形で落ち着いた。
よく分からないが、海賊船の上は安全で何も出てこないと思われるので、個々に休憩に入る事になった。
そして俺は、久々のサウナに入る事にしたのだ! サウナ用のコンテナ野営地を組み立てて、水風呂も準備して、ゆっくりと休める場所も完璧である。
「シュウ様は、サウナが好きでしたね。でも最近はあまり入られてませんでしたよね? 昔はほぼ毎日入っていたと思うのですが」
当たり前のように一緒に入っているアリスから、気になっていたことについて質問がある。
「そうだな。一番の理由は、娘たちとお風呂に入るようになったからかな。さすがにあの歳の子たちに、俺が好きなサウナはダメだろ? この前、スチームサウナの温いのにはいって、喜んではいたけど……まだ体ができていないから、命の危険すらあるかもしれないからね」
娘たちと入っている、という言葉を聞いて3人が納得の声を上げる。俺が好きなドライサウナに連れて行ったら、さすがに妻たち全員にガチで怒られるのは目に見えているからな。
俺が気持ちよさそうに入っていたら、娘たちも興味を持って入りたがる可能性が捨てきれないから、一緒に入る時は控えているんだよね。
下の子たちもいるから、しばらくは入れないのかな? なんて考えなくもない。
庁舎の中にまだ空いているスペースがたくさんあるから、サウナスペースに変えるかな? でも、どうせならお風呂スペースも作るか。グリエルがこの前、泊まり込むときの設備を良くしてほしいって相談があったし、この際ガッツリと福利厚生を整えるか?
シュウは、泊まり込まないといけないほど仕事が忙しいことに考えを向けず、設備だけ整えることに目が向いている。
まぁ、グリエルから相談があった時に、みんなの意見を聞いてグリエルたちで判断して、設備を整えていいって許可しているんだから、きちんと確認をとってからサウナと風呂を作らないとな。
シュウにとって、サウナと風呂を庁舎に作ることが決定事項となっている。
各自、思うようにリラックスしてから、寝る事になった。
朝食は、ガツンとコッテリ系が来たが、誰も何も感じていないのか普通に平らげる。まぁ俺も何だけどね。
「よし、準備完了だな。ダマたち、みんなお疲れ様。休憩していいぞ。俺たちは、昨日言った実験の続きをしようか。上から解体していくと、コンテナ野営地が置けなくなるから、今日は下から解体できないか実験するよ。魔導チェーンソーも沢山作ったからな。だけど、悪ふざけしたらダメだからな」
魔導チェーンソーを2人に1つずつ渡るように配っていく。
今日の作戦は、海賊船の下から輪切り……と言って良いのかあれだが、みんなで一気に外壁と部屋や通路の壁を切り離してみる事になっている。
初めに外壁を切り裂いて、次に船内の壁を切り離してみる予定だ。何処に魔石があるか知らないけど、体積の少ない方が切り捨てられるんじゃないかと予想しての行動だ。
15分後に、後一ヵ所で切り離せる所まで来た。この最後は、俺の魔導チェーンソーで!
全員が上の階に移動した所で、最後の部分を切り離した。そうすると、どういう状況かわからないが、切り離した下の部分がズズズズっとズレて、俺たちの乗っている本体と仮定した海賊船の上の方が、そのまま滑るようにして砂漠に降り立つ。
「倒せるか分からないけど、どうやら作戦は成功したな。続けて上の階も切り離そう」
2時間かけて6回切り離すことに成功して、今は甲板とその下の階だけで動いている感じだ。船の形を成している時はまだ、砂漠を走っていても分からんでもないが、この状態で動いている状況が意味不明である。
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