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第1377話 チビ神から……
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しばらく時間が経って、予定日まで後1ヶ月ほどとなった頃。
『あんた! そろそろ何かしなさいよ!』
あっ! そういうの間に合ってますんで帰ってください。
『ちょっと! 久しぶりにあんたに話し掛けたのに、いきなり帰れってどういうことなのさ!』
いやだってさ、お前が話してくるときって大体面倒なことばっかじゃん。
『そんなことないわよ! たまには面倒なことをお願いしてたけど、大体っていうのは酷いんじゃないかしら!』
お前の相手自体が面倒なんだって……都合の悪いときはこっちの話聞かねえくせに、そっちの言いたいことは嫌でも聞かされる羽目になるしな。他に言えば、神たちがルール違反してたのに俺が迷惑掛かってたりな……本当に面倒だからな。
『それは私の所為じゃないじゃない! 他の神が悪いのよ! 神のくせに妬むとかやんなっちゃうわ!』
原因はどう考えてもお前だろ。言わなくていいようなことをあの女神たちの前で言ったんだろ? それで神同士で直接争えないから、とばっちりを受けたんだからな。
『……そこまで詳しく説明したっけ?』
やっぱりそうか……それっぽい事言ってたけど、まさか本当にそれだったとはな。やっぱりお前の所為じゃねえか! チビ神! バカ神! やっぱり大半がお前の所為やんけ!
『そ、そ、そんなことないわよ! なにでまかせ言ってるのかしら?』
もう遅いわ! それに今回は絶対なんもしねえぞ! もし何かが攻めてくるって言うなら、辺り一面焼け野原もしくは穴だらけにして終わりだ。最大火力で周りの被害なんか絶対に考えないからな!
『この際それでもいいわ』
良くないわ! やらねえって言ってるのに、このチビ神は何を言ってらっしゃるのかね?
『とりあえず、落ち着いてもらっていいかしら? 何もない風に話しかけたけど、実は神……この場合は神界というべきかしらね? 神界として見過ごせないことが、あなたの世界で起こっているから対処してほしいのよ』
お前らさ、基本的に干渉しないって言ってた割に、滅茶苦茶干渉してきてるじゃねえか! 俺がこの世界に来てから、ポンポンとさ!
『あなたが来るまでは、その世界は100年くらい召喚以外で干渉してないわよ。言ってみればこれは、あなたの所為でもあるってことね!』
人の所為にすんな。それより神界として見過ごせないなら、動きそうな勇者に神託でもして動かせばいいだろ。ダンジョンマスターの俺は、この世界を食い物にする側の人間だぞ。
『えっ? あなたって人間なの?』
あれ? そういえば、ステータス表記で種族の欄が……っとこれ以上はいけない! そしてチビ神、話をそらすんじゃない!
『チッ。このまま誤魔化して適当に頷かせるつもりだったのに!』
こいつ舌打ちしやがった。困ったことがあるなら、俺じゃなくて勇者か他のダンマスに声かけろよ。100年とか干渉してなかったのなら、これだけ干渉されているのって俺だけだろ? いい加減、他の奴等に仕事を回せよ。
『本当は、勇者に動いてもらいたいんだけど、その勇者が起こしている問題だから、神界として見過ごせないのよ』
お前さ、本当に分かってる? 勇者ってダンマスに特攻を持ってるんだぞ。それなのに勇者じゃなくてダンマスの俺に頼むっておかしいだろ。教会にでも神託をおろして、冒険者ギルドにでも動いてもらえよ。ダブルの冒険者なら倒せんだろ?
『それがね、問題になってたから冒険者ギルドも動いたんだけど、シングルもダブルも反対に取り込まれちゃって、どうにもならないのよ』
はぁ? 何でそんな事になってるんだ? 闇魔法で奴隷や洗脳でもしてるのか?
『どうやらユニークスキルに目覚めちゃったみたいで、人間ではどうにもならないのよ。まさか、人間の完全魅了なんてスキルが生まれるとは思わなかったわ』
はぁ? ユニークスキルにそんなもん無かっただろ。生まれるってどういうことだよ!
『さすがにこれ以上は話せないわ。でも言えることは、その男をどうにかしないとあなたの奥さんや子どもは、魅了される事になるわ』
クソが! またこんなかよ! お前らしっかり管理しやがれって! こっちに迷惑かけんな!
『今対抗できるのが、あんたしかいないからお願いしているのよ。人間じゃなくなったあなたにね』
それを言うな、クソクソクソッ!!! 後1ヶ月で子供が生まれるんだぞ! そんな時に変なこと起こさせんじゃねーよ!
『確かに困っているけど、やりたくないなら何もしないでもいいわよ。その場合はその世界が切り離されて緩やかに死に向かうけどね』
まず情報を寄越せ、そのユニークスキルは元凶が死ねば解除される類のものなのか?
『残念だけど、解除されないタイプだと創造神様は言っておられたわ。数万年前にも1度同じユニークスキルが発生したの。その時はスキルが解除されなくて、支配者を失った洗脳された人は後追いで自殺したわ』
うわ……質の悪いスキルだな。現状でどれくらいの被害が出てるんだ?
『王国と聖国の間にある小国1つね。ユニークスキル持ちは外に出ずに安全に暮らしているわ。魅了したシングルやダブルの冒険者などを使って、他の国から人をさらってきているわ』
マジで質が悪いな。魅了が解けないなら、皆殺しにしても同じか?
『そうなるわね。小国1つと言ったけど、ダンジョンのある街が1つしかない国だから、無くなっても問題はないわよ』
……やるしかねえのか。今は良いけど、もし自分で街の外に出始めたら手がつけられなくなるよな。ディストピアとゴーストタウンは守れても、それ以外は全部アウトの可能性だって高いもんな。今回の働きに対する報酬はあるんだよな?
『たくさんある内の1つの世界とはいえ、無くなるのは惜しいからね。報酬は一応用意しているわよ。神器の1つ【ミミングスの剣】を渡せるように話をつけたわ』
そのミミングスの剣って、デンマーク人の実績に出てくる神殺しの魔剣のことだよな? あの話に出てくる通りの効果だったりするのか?
『持っている人が不幸になるってあれ? そんなものないわよ。仮にも神器なんだから、魔剣だったとしてもそんな効果は付けないわよ。ただミミングスの剣は、使い捨ての神器なのよね。
負の効果を打ち消すために、1度しか使えない武器になったのよ。そのかわり、神殺しの効果は残ってるみたいよ。簡単に言えば、あたれば即死の武器ね』
不幸にならないけど、使い捨てか? ないよりあった方がいいよな。わかったそれで手を打とう。街1つ潰してお終いだな。数万人の命を奪うことになるけど、この世界が緩やかに死ぬよりはマシだろう。何もしなければ全員死ぬんだしな。
『場所は……言っても分からないわね。すぐにマップに表示できるようにしておくわ。じゃぁよろしくね』
出産には絶対に立ち会う。速攻で終わらせる。今回は色々考えずに、全員殺す以外に方法はないみたいだからな。
それを妻たちにどう説明するべきか……
『あんた! そろそろ何かしなさいよ!』
あっ! そういうの間に合ってますんで帰ってください。
『ちょっと! 久しぶりにあんたに話し掛けたのに、いきなり帰れってどういうことなのさ!』
いやだってさ、お前が話してくるときって大体面倒なことばっかじゃん。
『そんなことないわよ! たまには面倒なことをお願いしてたけど、大体っていうのは酷いんじゃないかしら!』
お前の相手自体が面倒なんだって……都合の悪いときはこっちの話聞かねえくせに、そっちの言いたいことは嫌でも聞かされる羽目になるしな。他に言えば、神たちがルール違反してたのに俺が迷惑掛かってたりな……本当に面倒だからな。
『それは私の所為じゃないじゃない! 他の神が悪いのよ! 神のくせに妬むとかやんなっちゃうわ!』
原因はどう考えてもお前だろ。言わなくていいようなことをあの女神たちの前で言ったんだろ? それで神同士で直接争えないから、とばっちりを受けたんだからな。
『……そこまで詳しく説明したっけ?』
やっぱりそうか……それっぽい事言ってたけど、まさか本当にそれだったとはな。やっぱりお前の所為じゃねえか! チビ神! バカ神! やっぱり大半がお前の所為やんけ!
『そ、そ、そんなことないわよ! なにでまかせ言ってるのかしら?』
もう遅いわ! それに今回は絶対なんもしねえぞ! もし何かが攻めてくるって言うなら、辺り一面焼け野原もしくは穴だらけにして終わりだ。最大火力で周りの被害なんか絶対に考えないからな!
『この際それでもいいわ』
良くないわ! やらねえって言ってるのに、このチビ神は何を言ってらっしゃるのかね?
『とりあえず、落ち着いてもらっていいかしら? 何もない風に話しかけたけど、実は神……この場合は神界というべきかしらね? 神界として見過ごせないことが、あなたの世界で起こっているから対処してほしいのよ』
お前らさ、基本的に干渉しないって言ってた割に、滅茶苦茶干渉してきてるじゃねえか! 俺がこの世界に来てから、ポンポンとさ!
『あなたが来るまでは、その世界は100年くらい召喚以外で干渉してないわよ。言ってみればこれは、あなたの所為でもあるってことね!』
人の所為にすんな。それより神界として見過ごせないなら、動きそうな勇者に神託でもして動かせばいいだろ。ダンジョンマスターの俺は、この世界を食い物にする側の人間だぞ。
『えっ? あなたって人間なの?』
あれ? そういえば、ステータス表記で種族の欄が……っとこれ以上はいけない! そしてチビ神、話をそらすんじゃない!
『チッ。このまま誤魔化して適当に頷かせるつもりだったのに!』
こいつ舌打ちしやがった。困ったことがあるなら、俺じゃなくて勇者か他のダンマスに声かけろよ。100年とか干渉してなかったのなら、これだけ干渉されているのって俺だけだろ? いい加減、他の奴等に仕事を回せよ。
『本当は、勇者に動いてもらいたいんだけど、その勇者が起こしている問題だから、神界として見過ごせないのよ』
お前さ、本当に分かってる? 勇者ってダンマスに特攻を持ってるんだぞ。それなのに勇者じゃなくてダンマスの俺に頼むっておかしいだろ。教会にでも神託をおろして、冒険者ギルドにでも動いてもらえよ。ダブルの冒険者なら倒せんだろ?
『それがね、問題になってたから冒険者ギルドも動いたんだけど、シングルもダブルも反対に取り込まれちゃって、どうにもならないのよ』
はぁ? 何でそんな事になってるんだ? 闇魔法で奴隷や洗脳でもしてるのか?
『どうやらユニークスキルに目覚めちゃったみたいで、人間ではどうにもならないのよ。まさか、人間の完全魅了なんてスキルが生まれるとは思わなかったわ』
はぁ? ユニークスキルにそんなもん無かっただろ。生まれるってどういうことだよ!
『さすがにこれ以上は話せないわ。でも言えることは、その男をどうにかしないとあなたの奥さんや子どもは、魅了される事になるわ』
クソが! またこんなかよ! お前らしっかり管理しやがれって! こっちに迷惑かけんな!
『今対抗できるのが、あんたしかいないからお願いしているのよ。人間じゃなくなったあなたにね』
それを言うな、クソクソクソッ!!! 後1ヶ月で子供が生まれるんだぞ! そんな時に変なこと起こさせんじゃねーよ!
『確かに困っているけど、やりたくないなら何もしないでもいいわよ。その場合はその世界が切り離されて緩やかに死に向かうけどね』
まず情報を寄越せ、そのユニークスキルは元凶が死ねば解除される類のものなのか?
『残念だけど、解除されないタイプだと創造神様は言っておられたわ。数万年前にも1度同じユニークスキルが発生したの。その時はスキルが解除されなくて、支配者を失った洗脳された人は後追いで自殺したわ』
うわ……質の悪いスキルだな。現状でどれくらいの被害が出てるんだ?
『王国と聖国の間にある小国1つね。ユニークスキル持ちは外に出ずに安全に暮らしているわ。魅了したシングルやダブルの冒険者などを使って、他の国から人をさらってきているわ』
マジで質が悪いな。魅了が解けないなら、皆殺しにしても同じか?
『そうなるわね。小国1つと言ったけど、ダンジョンのある街が1つしかない国だから、無くなっても問題はないわよ』
……やるしかねえのか。今は良いけど、もし自分で街の外に出始めたら手がつけられなくなるよな。ディストピアとゴーストタウンは守れても、それ以外は全部アウトの可能性だって高いもんな。今回の働きに対する報酬はあるんだよな?
『たくさんある内の1つの世界とはいえ、無くなるのは惜しいからね。報酬は一応用意しているわよ。神器の1つ【ミミングスの剣】を渡せるように話をつけたわ』
そのミミングスの剣って、デンマーク人の実績に出てくる神殺しの魔剣のことだよな? あの話に出てくる通りの効果だったりするのか?
『持っている人が不幸になるってあれ? そんなものないわよ。仮にも神器なんだから、魔剣だったとしてもそんな効果は付けないわよ。ただミミングスの剣は、使い捨ての神器なのよね。
負の効果を打ち消すために、1度しか使えない武器になったのよ。そのかわり、神殺しの効果は残ってるみたいよ。簡単に言えば、あたれば即死の武器ね』
不幸にならないけど、使い捨てか? ないよりあった方がいいよな。わかったそれで手を打とう。街1つ潰してお終いだな。数万人の命を奪うことになるけど、この世界が緩やかに死ぬよりはマシだろう。何もしなければ全員死ぬんだしな。
『場所は……言っても分からないわね。すぐにマップに表示できるようにしておくわ。じゃぁよろしくね』
出産には絶対に立ち会う。速攻で終わらせる。今回は色々考えずに、全員殺す以外に方法はないみたいだからな。
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