ダンマス(異端者)

AN@RCHY

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第1368話 マリンスポーツ

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「シュウ君、お待たせ~」

「「「お待たせ~」」」

「お父さん、お待たせしました」

 ミリーの後ろにミーシャ、スミレ、ブルムの3人。その後ろから、ウルがこちらに向かって来た。

 ウルはまだ4歳なのに、何か硬い感じになっているのは気の所為かな? もうちょっと子どもらしくてもいいと思うんだけどな。お姉ちゃんをしてるからかな? それとも、何かあるのかな?

 っとその前に、

「みんな可愛いね。自分で選んだのかな? 似合ってて、本当に可愛いぞ!」

 3人とも喜んで俺に飛びついてきた。3人とも色違いのフリフリがいっぱいついている、ワンピースタイプの水着を着ている。ウルは、ビキニタイプでこちらもフリフリがいっぱいついてて可愛い感じだ。

「シュウ君、私たちには何もないのかな?」

 ミリーがカエデとリンドと並んで、自分も褒めてくれないの? と催促してくる。

「3人とも本当にスタイル良いよな。それに水着も似合ってるぞ! 可愛いというよりは、キレイだな」

 女性をほめるようなテクニックの無い俺は、それっぽい事を言って妻たちをほめてみた。

 間違いではなかったようだが、もっと褒め方はないの? みたいな事を言われてしまったが、母親たちと仲良くしている姿を見て焼きもちを焼いたミーシャたちが、俺と母親たちとの間に入り込んでかばってくれた。

「イジメちゃ、メッ! なの!」

「ミーシャ、イジメてたわけじゃないわよ。シュウ君と私たちのとコミュニケーションみたいなものなの。普段はミーシャたちがお父さんを独占してるでしょ? 私たちだってお父さんの事が好きなんだから、ミーシャたちと同じようにかまってほしいのよ」

 ウルも含めて4人で、へ~と言いながらミリーの話を聞いていた。

「かーたんたちも、とーたんが好きなの?」

「もちろんよ。そうでなければ、ミーシャたちは生まれてこなかったのよ」

 4人がその話に興味を持ってしまい、ミリーにあれこれ聞き始めてしまった。

 その内、男女の仲について話さなければいけなくなるのだが、さすがにそういうことを話すのはまだ早い。ミリーが困る前に助け舟を出さないとな。

「4人とも、海に遊びに行かないのか? お父さんは遊びに行きたいんだけどな……」

 そういうと、ハッとした顔をした4人が慌てて立ち上がり、俺の手を引いて砂浜へ走った。

「お~この砂浜綺麗だな。この感じはノーマンあたりが、バランスが良くなるように作った気がするな」

「とーたん、すごい! 土のおじちゃんにこの島を作ってもらったの!」

 ブルムが俺の考えが正解だった事を教えてくれる。やっぱりノーマンだったか。それにしても、ノーマンは土のおじちゃんか。娘たちの前では四大精霊も形無しだな。

「ここで何をしようか? 何かしたい事はある?」

 俺はこの後何がしたいか聞いてみた。

 そうすると、4人で協力して話し始めた。どうやら、予定を元々立てていたようだ。ブラウニーが「こっちに来た時はこうする予定でした」みたいなことを言っているのが聞こえてしまった。ブラウニーたち、隠す気ないだろ。

 この後の予定は、バナナボート⇒パラセーリング⇒アクアウォークの3つの予定が入っていた。

 バナナボートは、娘たちがどうしても乗ってみたいということで、ブラウニーたちが考えられる安全策を用意していた。

 その中で一番の安全策は、スライムたちを2匹ずつ護衛につける事だ。あいつら浮かべるし、娘たちがバナナボートに乗っている時のサポートもできるからな。

 そして、魚人の方たちにも来てもらっている。落ちたとき対策のためだ。メグちゃんとシリウスもいるので安全は完璧だ!

 バナナボートを引くのはブラウニーが運転する水上バイクかと思っていたが、シエルがバナナボートを引くようだ。

 シエルはカメだからと油断していた。恐ろしいことに直線で時速100キロメートル以上を平気で出したのだ。もし落ちても俺は大丈夫だが、娘たちがと思ったのだが、その娘たちはビビることなく「もっともっと!」とはしゃいでいた。マジか!

 曲がる時はスピードを多少下げるが、バナナボートにもスライムたちがついており回転しないようにアシストしていた。スライムやべえ!

 30分も乗っていたのに、娘たちは元気いっぱいだな。スライムたちが補助してくれていたから、楽しむだけで済んだのだろう。俺だけは必死に自分でつかまってて疲れたよ。

 まだまだ元気いっぱいの娘たちに連れられて、パラセーリング……これもシエルに引いてもらい空を飛んで遊ぶ準備が始まった。今回もスライムたちが娘たちに張り付いて護る事になった。もし落ちてしまった場合は、全身を包んで守るようだ。

 どうやって乗るのかと思ったら、俺が椅子になるような形で前に2人背中にくっ付くように2人、娘たちが交換して乗るらしい。前はまだわかるけど、後ろは大丈夫なのか? と思ったが、既に事前テストはしており、後ろにはグレンが待機する事になっている。

 お前たち、俺の護衛の傍らでそんな話し合いやテストをしてたのか。

 パラセーリングは、引っ張られるだけで良かったので疲れることはなかった。島の周りを何週かして空の散歩を楽しんだ。

 あれだけはしゃいだ娘たちはまだまだ元気だった。そのままアクアウォークへ行く事になった。

 今度は俺だけでなく、母親たちも参加するようだ。安全を確保するために1人に1人ずつ大人がつく形になっているようだ。俺の担当はウル。よし、一緒に海の中を楽しもう!

 と言ったものの、同じ所に降りるので2人でってわけではない。

 今回の安全策に関しては、ゴーレム酸素ボンベを大人が背負いかぶっているヘルメットに何かあった時は、ボンベから直接呼吸できるように説明を受けた。念のため訓練をした魚人たちも同行してくれている。

 作られた島なので、キレイな海底があるのか謎だったが、アクアウォークの為だけにアクアが見栄えがあるように作り込んでくれていたようだ。何か幻想的な光景だったな。地球で写真集を売り出しても、そこそこ売れるんじゃないかと思う光景だった。

 まさかサンゴと一緒に水晶も散りばめられており、中が淡く光っていて本当に綺麗だった。

 3時間程フルで遊んだ娘たちは、おやつも食べずに遊び終わったらそのまま寝てしまった。4人で娘たちを運んでビーチに準備されていた場所に横にさせてあげる。
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