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第1352話 想定以上の事実
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1時間ほどでインペリアルガードの皆さんが戻ってきた。帝国軍を放置してこっちに全員来るのはどうなのかと思うが、帝国軍の中に邪魔な奴がいなかったこともあり、撤退指示を出していた優秀な指揮官が率いて各街に帰ることになったようだ。
おぉ、やっぱり優秀な指揮官だったみたいだ。結局顔は見れず終いだったが、あの指揮官のおかげで死者がかなり減ったのは確かだ。
交渉に出てきたアイツが指揮官だったのだろうか? 聞いた所で、何でそんなことを知りたいのか、首をかしげられてしまうだろう。可能だったら引き抜きを考えたんだけどな。
「お待たせしました。処分する屑と、そうでない人の仕分けなのですが……」
今回の事件を起こした奴らは、人ではなく屑扱いでした。俺にも依存は無いので、どんな扱いであろうと構わないのだがな。
「一旦全員引き取らせていただいてもよろしいですか?」
「あれ? 連れて帰ると反逆罪だから……とか言って使える家族がいれば、こっちで処分するんじゃなかったか?」
「先程、調べさせていた内容が伝えられたのですが、親は優秀なのだが子供が腐っているという、予想外の家系がいまして、反逆罪で殺してもよかったのですが、どう言うことか戦争に参加していた親の方なのですが、殺してしまうには惜しい能力の持ち主だったのです」
それもそうか、こちらで処刑するということは、それなりに優秀な人間だと言うことだ。子供は甘やかされて、典型的なバカ息子に育ってしまったのだろう。
「何となく状況は把握した。優秀な人材は多い方がいいからな。そちらの自由にしてかまわないけど、またこちらにちょっかいを出されると困るから、そこら辺はしっかり管理してくれ。後、会話になら無くて事情が聞けていない。そちらで聞いてもらえると助かるのだが」
「拷問をしていただいてもかまわなかったのですが、こちらでも何故このような行動を起こしたのか把握しておきたいので、聞き出した情報は全てお知らせします。それで、何人か引き取ってもよろしいでしょうか?」
「オーケーオーケー、何人か連れてきてくれ。今呼びに行かせたからしばらく待っていてくれ。どうせ死んでも困らない奴らではあったけど、拷問をして間違って殺してしまったら面倒だったので、放置をしていた形ですよ」
愚痴っぽい話で意気投合をした。てっきり隊長だと思っていた目の前のインペリアルガードは、隊長では無かったらしい。
元々実力でコロコロと入れ替わる事があり、強さで隊長を決めていたら大変なので、隊長と言った役職は無くなったそうだ。正確には、インペリアルガードは全員が指揮をとることが出来るらしい。
今回は、たまたま席次が一番高かったので率いる形になったんだってさ。この人も苦労しているんだな。グリエルあたりと話をさせたら、面白いことになりそうだな。
実際は、話をさせたところでお互いの考えにすら共感出来ない。率先して仕事をするグリエルに対して、こそこそとした仕事を中心に行っている目の前のインペリアルガード。
ここまで仕事に対するスタンスが違うと、話もあわないのだ。
実際に話をさせていないので、誰にも正確なことはわからない。
仲良く話していると、何処かから戻ってきたインペリアルガードが、俺と話している奴に耳打ちをした。
「なるほど、今回はそう言った裏があったのですか、自分たちが利益を得るために、帝国の街を3つも生け贄にしたのですね。どこまでが主となって関与をしたか、確認はとれていますか? そうですか、特に首謀者は念入りに知らべておいてください」
話を聞いていた臨時の隊長さんは、少し険しい顔になっていた。とりあえず、と前置きをしてから話し出した。
今回の戦争は、捕まえた領主の一部が隣国を利用して、メギドとバレルを支配しようと考えていたらしい。
ここで重要になってくるのは、隣国の起こした戦争を利用してではなく、国を利用したと言うことだ。
街を3つも生け贄にした、というのは、自分の領地でもなく自分の派閥とは違う街を差し出して、自分たちが一番美味しいところを持っていこうとしていたようだ。
特に最低なのが、裏工作をしてどういうわけか、3つの街からほとんどの兵を外に出させていたらしい。
俺たちが予想した通り、3つの小国は戦闘らしい戦闘をせずに街を手にいれていたらしい。
街を3つあげるから、俺の領地を囲っている壁にちょっかいをかけてくれと、密約していたらしい。
戦闘を支援すると騙して壁の中に入ってしまえば、兵士の減った街を落とすのは簡単だ! と言うことだろう。
俺がここに来たことによって、壁の中に入る段階で躓いたけどな。
領主同士が潜在的な敵であることは、帝国が強くあるための方針だが、敵対しているからと言って他国に売り払っていいわけではない。帝国の中で競いあうためのシステムなのだ。
画策した領主は、反逆罪の中でも一番厳しい罰が下されることが決まった。んっ!? 反逆罪で下される罰の中で、罰に格差があるのか?
少し気になったので、聞いてみた。答えてくれるか分からなかったが、普通に話してくれた。
反逆罪で一番軽いと言われているのが、反逆罪を起こした人の親とこども、一番重たいので一族全てを処刑する。と言うものらしい。
俺はてっきり、反逆罪を起こせば一族全員が処刑されるものだと思っていた。反逆罪の脅し文句として、一番重たい罰がよく知られており使われているらしい。
抑止力として使われているので、効果はあるのだろう。
「恐らくですが、反対側の戦闘はすぐ終わると思われます。元々、壁の中に入る時間を稼ぐために、ちょっかいをかけさせていたらしいです。大きな被害が出なくてもしばらくすれば、引いていく予定らしい」
3つの国は元々メギドを攻めるつもりは無かったと、帝国の糞領主に利用されて……でもないか。自分たちは街を1つずつ手に入れているし、立地条件を考えると帝国との間にメギドを挟んでいる形になる。帝国が攻めようとすれば、南北から侵攻しないといけなくなるな。
どうやって情報を引っこ抜いてきたのか分からんがって、方法を教えてくれるのね。
元々ここで殺す予定だった家族が優秀な領主から聞いたらしい。拷問してもなかなか吐かなかったので、ここで情報を吐いて殺されれば反逆罪は適応しないという脅しではなく、事実か? インペリアルガードが本気だという事を悟り、すべてを話して1人で死を選んだようだ。
他にもこまごまとした情報はあったが、それは帝国内部の事情でこちらにはよく分からなかったので、聞き流しておいた。本当に知り得た情報を全て話してくれたな、おかげでゲッソリだよ!
おぉ、やっぱり優秀な指揮官だったみたいだ。結局顔は見れず終いだったが、あの指揮官のおかげで死者がかなり減ったのは確かだ。
交渉に出てきたアイツが指揮官だったのだろうか? 聞いた所で、何でそんなことを知りたいのか、首をかしげられてしまうだろう。可能だったら引き抜きを考えたんだけどな。
「お待たせしました。処分する屑と、そうでない人の仕分けなのですが……」
今回の事件を起こした奴らは、人ではなく屑扱いでした。俺にも依存は無いので、どんな扱いであろうと構わないのだがな。
「一旦全員引き取らせていただいてもよろしいですか?」
「あれ? 連れて帰ると反逆罪だから……とか言って使える家族がいれば、こっちで処分するんじゃなかったか?」
「先程、調べさせていた内容が伝えられたのですが、親は優秀なのだが子供が腐っているという、予想外の家系がいまして、反逆罪で殺してもよかったのですが、どう言うことか戦争に参加していた親の方なのですが、殺してしまうには惜しい能力の持ち主だったのです」
それもそうか、こちらで処刑するということは、それなりに優秀な人間だと言うことだ。子供は甘やかされて、典型的なバカ息子に育ってしまったのだろう。
「何となく状況は把握した。優秀な人材は多い方がいいからな。そちらの自由にしてかまわないけど、またこちらにちょっかいを出されると困るから、そこら辺はしっかり管理してくれ。後、会話になら無くて事情が聞けていない。そちらで聞いてもらえると助かるのだが」
「拷問をしていただいてもかまわなかったのですが、こちらでも何故このような行動を起こしたのか把握しておきたいので、聞き出した情報は全てお知らせします。それで、何人か引き取ってもよろしいでしょうか?」
「オーケーオーケー、何人か連れてきてくれ。今呼びに行かせたからしばらく待っていてくれ。どうせ死んでも困らない奴らではあったけど、拷問をして間違って殺してしまったら面倒だったので、放置をしていた形ですよ」
愚痴っぽい話で意気投合をした。てっきり隊長だと思っていた目の前のインペリアルガードは、隊長では無かったらしい。
元々実力でコロコロと入れ替わる事があり、強さで隊長を決めていたら大変なので、隊長と言った役職は無くなったそうだ。正確には、インペリアルガードは全員が指揮をとることが出来るらしい。
今回は、たまたま席次が一番高かったので率いる形になったんだってさ。この人も苦労しているんだな。グリエルあたりと話をさせたら、面白いことになりそうだな。
実際は、話をさせたところでお互いの考えにすら共感出来ない。率先して仕事をするグリエルに対して、こそこそとした仕事を中心に行っている目の前のインペリアルガード。
ここまで仕事に対するスタンスが違うと、話もあわないのだ。
実際に話をさせていないので、誰にも正確なことはわからない。
仲良く話していると、何処かから戻ってきたインペリアルガードが、俺と話している奴に耳打ちをした。
「なるほど、今回はそう言った裏があったのですか、自分たちが利益を得るために、帝国の街を3つも生け贄にしたのですね。どこまでが主となって関与をしたか、確認はとれていますか? そうですか、特に首謀者は念入りに知らべておいてください」
話を聞いていた臨時の隊長さんは、少し険しい顔になっていた。とりあえず、と前置きをしてから話し出した。
今回の戦争は、捕まえた領主の一部が隣国を利用して、メギドとバレルを支配しようと考えていたらしい。
ここで重要になってくるのは、隣国の起こした戦争を利用してではなく、国を利用したと言うことだ。
街を3つも生け贄にした、というのは、自分の領地でもなく自分の派閥とは違う街を差し出して、自分たちが一番美味しいところを持っていこうとしていたようだ。
特に最低なのが、裏工作をしてどういうわけか、3つの街からほとんどの兵を外に出させていたらしい。
俺たちが予想した通り、3つの小国は戦闘らしい戦闘をせずに街を手にいれていたらしい。
街を3つあげるから、俺の領地を囲っている壁にちょっかいをかけてくれと、密約していたらしい。
戦闘を支援すると騙して壁の中に入ってしまえば、兵士の減った街を落とすのは簡単だ! と言うことだろう。
俺がここに来たことによって、壁の中に入る段階で躓いたけどな。
領主同士が潜在的な敵であることは、帝国が強くあるための方針だが、敵対しているからと言って他国に売り払っていいわけではない。帝国の中で競いあうためのシステムなのだ。
画策した領主は、反逆罪の中でも一番厳しい罰が下されることが決まった。んっ!? 反逆罪で下される罰の中で、罰に格差があるのか?
少し気になったので、聞いてみた。答えてくれるか分からなかったが、普通に話してくれた。
反逆罪で一番軽いと言われているのが、反逆罪を起こした人の親とこども、一番重たいので一族全てを処刑する。と言うものらしい。
俺はてっきり、反逆罪を起こせば一族全員が処刑されるものだと思っていた。反逆罪の脅し文句として、一番重たい罰がよく知られており使われているらしい。
抑止力として使われているので、効果はあるのだろう。
「恐らくですが、反対側の戦闘はすぐ終わると思われます。元々、壁の中に入る時間を稼ぐために、ちょっかいをかけさせていたらしいです。大きな被害が出なくてもしばらくすれば、引いていく予定らしい」
3つの国は元々メギドを攻めるつもりは無かったと、帝国の糞領主に利用されて……でもないか。自分たちは街を1つずつ手に入れているし、立地条件を考えると帝国との間にメギドを挟んでいる形になる。帝国が攻めようとすれば、南北から侵攻しないといけなくなるな。
どうやって情報を引っこ抜いてきたのか分からんがって、方法を教えてくれるのね。
元々ここで殺す予定だった家族が優秀な領主から聞いたらしい。拷問してもなかなか吐かなかったので、ここで情報を吐いて殺されれば反逆罪は適応しないという脅しではなく、事実か? インペリアルガードが本気だという事を悟り、すべてを話して1人で死を選んだようだ。
他にもこまごまとした情報はあったが、それは帝国内部の事情でこちらにはよく分からなかったので、聞き流しておいた。本当に知り得た情報を全て話してくれたな、おかげでゲッソリだよ!
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