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第1350話 追加で拉致
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マップ先生をしばらく観察していて気付いた事がある。いやむしろ、今まで気付かなかった事に俺は、自分がどうして気付かなかったのか疑問を感じざるを得なかった。
半分撤退の待機中とは言え、指揮官クラスが会議する天幕は用意されている。まだ昼くらいの時間なので、一般兵の天幕は張られていない。
そして、偉い人間が俺との交渉に来ていたのであれば、指揮官クラスの使う天幕に人がいるわけない。
という事は、今天幕にいる奴が、名指揮官・それなりに権力を持っている奴・今帰っている10人を人質として突き出して、領主を回収しようとしたバカのどれかの可能性が高い。
そんな奴らの中に、あの10人を返すのは面白くない。もしかしたらその場で処刑される可能性もあるかもしれない。
全部推測だけど、掟破りの戦争を仕掛けてられたが事実上戦闘に勝利している俺には、帝国軍を自由にする権利が与えられている。ならば、それをフルに活用して、俺が都合のいいようにすべてを書き換えてしまおう!
「バッハ! いるか? ちょっと手伝ってくれ。ダマは今回邪魔だから……シエル、俺の守りについてくれ。スライムたち! まだ遊び足りないよな? 数は少ないけど、16人までなら遊び相手を調達できるぞ。喧嘩しないって約束するなら、みんなついてきてもいいぞ!」
バッハが俺に呼ばれて壁の近くに着地して、頭を壁に乗せ俺を背中へ誘導してくれた。その後をシエルが付いてきて、スライムは壁の下にいたので、バッハの足を伝って登って来た。
こいつらって本当に器用だよな。
「よしバッハ、あの見えてる天幕に向かってくれ」
鳴き声で返事をするとすぐに飛び上がった。
「スライムは、みんなで仲良く天幕の中にいる人間を全員連れて来てくれ。多分うるさいから、口は塞いで連れてきてほしい。一緒に鼻も塞ぐと窒息死するから注意してくれよ」
スライムは、意気込んでいるのかいつにもましてプルプル震えているように見える。飛んでいるバッハの背中にいるからか?
天幕の上に到着したので、スライム隊を投下する。勝手に落下したといった方が正解なのだが、
30秒で、口を塞がれたでっぷりした人間が4人、それなりに鍛えられているが贅肉が付いている、力士の劣化版みたいなのが5人、筋骨隆々のいかにも兵士っぽい奴が7人。
兵士って何処の街でもそうだけど、しっかりと訓練していると、余分な贅肉付いていないんだよね。そもそも、お金に余裕のある人じゃないと、太る程食事をとる事は無いからな。
それに、規律正しい兵士の生活の中で、でっぷりした体系はありえんだろ! 劣化力士っぽいのはまだわかるけどな。
食事も質より量で、体の維持を考えられている食事が出ていたとしても、あの体系はありえないだろ。
ディストピアでも、お金が多く手に入るから一時期ぽっちゃりさんが増えたのだが、体の動きに支障が出るほど太る前に、拙いと考えた住人が運動している姿を見かけるようになった。それのおかげか、裕福だけどしっかりと自己管理をして太らないように気をつけている。
だからと言って、全員が太っていないというわけでは無い。体質や骨格、今までの生活状況のせいで、どうしても太ってしまう人はそれなりにいるのだ。
特に、大人になるまで栄養不足で悩んでいた人は、ここに来て栄養価の高い食事をする事によって、必要以上に栄養を蓄えてしまう体になっている人もいるのだ。
だけど、大変な環境で育ったディストピアの兵士でもしっかりと栄養管理をされていれば、普通以上に食事をとっていても、太っている兵士は1人もいない。
何が言いたいかと言えば、今捕らわれている奴らの半分以上は兵士だけど、周りに比べればステータスが低く使い物にならない。所謂コネで軍に入り親の七光り的な屑だという事だ。
帝国軍が慌てている様だったので、
「帝国軍の皆さん、突然すいません。この戦争をややこしくしていると思われる16人を、拘束させていただきました。非難は受け付けません。
勝者である私には、あなたたちの生殺与奪権がありますので、後2時間程待機していてください。帝都からインペリアルガードが到着しますので、そちらの指示に従ってくださいね」
そう言ってからスライムを回収して、元の場所へ戻っていく。
あぁ! バッハの下で先程交渉に来ていた10人が慌てているのが見えるぞ。見えると言っても、走って天幕に向かっているような感じかな? すまないね、そっちも色々考えているかもしれないけど、そっちの考えは俺には関係ないからな! 勝手にやらせてもらうぜ。
捕まえて来た奴から話を聞こうと思ったのだが、誰一人として会話が成立しない。俺は何を相手にしているのだろうか?
戦争が終わった後に人質をとる事は禁止されている! みたいな正論を言っている奴もいたが、そもそも掟破りをした奴等に正当な権利を主張する権利はない!
それに、まだ戦争は終わってないぞ! 掟破りから始まった戦争ではあるが、終結宣言のような物はまだ出されていない。先程、自分で勝者と言ってはいるが、客観的事実なだけで本当の勝者ではないけど、力は正義! 的な今の状況でそれを言い出せる人間はいないだろう。
それに今回一番問題となるのは、他国に攻められている時に火事場泥棒のように、自国の街の奪還よりメギドを狙った屑共だからな。
自分の街じゃなければ奪われた所で痛くないって事なんだろうな。同じ国でも潜在的には敵対している奴らもいるしな。本当に何がしたいのやら。
迷惑な話だったけど、今回の件でメギドの周りが穏健派になると思うので、帝国には厳正なる処分を下してもらわないとな。
おっと、あまりにも会話が成立しないので放置していたら、怒りすぎてパタリと倒れたぽっちゃりさん、このまま放置して死んだら、死因は憤死になるのだろうか?
三国志……あの中で武将の中に結構な確率で死因が憤死ってあったりするんだよな。何かを隠すための死因なのか、本当に怒りすぎて本当に死んでしまう人がいるのだろうか?
倒れた奴を観察していたら、足にポンポンと感触がある。下を向いてみると、いつの間にか小さくなっていたダマがいた。
『主殿、放置して死んでしまったら反逆罪を適応させられませんにゃ?』
おぉ! そうだった。戦場で死んでしまったら、反逆罪だったとしても一族に適応されない事があるので、死なせてしまうわけにはいかない!
慌てて回復魔法をかけて7割ほど回復させておく。
半分撤退の待機中とは言え、指揮官クラスが会議する天幕は用意されている。まだ昼くらいの時間なので、一般兵の天幕は張られていない。
そして、偉い人間が俺との交渉に来ていたのであれば、指揮官クラスの使う天幕に人がいるわけない。
という事は、今天幕にいる奴が、名指揮官・それなりに権力を持っている奴・今帰っている10人を人質として突き出して、領主を回収しようとしたバカのどれかの可能性が高い。
そんな奴らの中に、あの10人を返すのは面白くない。もしかしたらその場で処刑される可能性もあるかもしれない。
全部推測だけど、掟破りの戦争を仕掛けてられたが事実上戦闘に勝利している俺には、帝国軍を自由にする権利が与えられている。ならば、それをフルに活用して、俺が都合のいいようにすべてを書き換えてしまおう!
「バッハ! いるか? ちょっと手伝ってくれ。ダマは今回邪魔だから……シエル、俺の守りについてくれ。スライムたち! まだ遊び足りないよな? 数は少ないけど、16人までなら遊び相手を調達できるぞ。喧嘩しないって約束するなら、みんなついてきてもいいぞ!」
バッハが俺に呼ばれて壁の近くに着地して、頭を壁に乗せ俺を背中へ誘導してくれた。その後をシエルが付いてきて、スライムは壁の下にいたので、バッハの足を伝って登って来た。
こいつらって本当に器用だよな。
「よしバッハ、あの見えてる天幕に向かってくれ」
鳴き声で返事をするとすぐに飛び上がった。
「スライムは、みんなで仲良く天幕の中にいる人間を全員連れて来てくれ。多分うるさいから、口は塞いで連れてきてほしい。一緒に鼻も塞ぐと窒息死するから注意してくれよ」
スライムは、意気込んでいるのかいつにもましてプルプル震えているように見える。飛んでいるバッハの背中にいるからか?
天幕の上に到着したので、スライム隊を投下する。勝手に落下したといった方が正解なのだが、
30秒で、口を塞がれたでっぷりした人間が4人、それなりに鍛えられているが贅肉が付いている、力士の劣化版みたいなのが5人、筋骨隆々のいかにも兵士っぽい奴が7人。
兵士って何処の街でもそうだけど、しっかりと訓練していると、余分な贅肉付いていないんだよね。そもそも、お金に余裕のある人じゃないと、太る程食事をとる事は無いからな。
それに、規律正しい兵士の生活の中で、でっぷりした体系はありえんだろ! 劣化力士っぽいのはまだわかるけどな。
食事も質より量で、体の維持を考えられている食事が出ていたとしても、あの体系はありえないだろ。
ディストピアでも、お金が多く手に入るから一時期ぽっちゃりさんが増えたのだが、体の動きに支障が出るほど太る前に、拙いと考えた住人が運動している姿を見かけるようになった。それのおかげか、裕福だけどしっかりと自己管理をして太らないように気をつけている。
だからと言って、全員が太っていないというわけでは無い。体質や骨格、今までの生活状況のせいで、どうしても太ってしまう人はそれなりにいるのだ。
特に、大人になるまで栄養不足で悩んでいた人は、ここに来て栄養価の高い食事をする事によって、必要以上に栄養を蓄えてしまう体になっている人もいるのだ。
だけど、大変な環境で育ったディストピアの兵士でもしっかりと栄養管理をされていれば、普通以上に食事をとっていても、太っている兵士は1人もいない。
何が言いたいかと言えば、今捕らわれている奴らの半分以上は兵士だけど、周りに比べればステータスが低く使い物にならない。所謂コネで軍に入り親の七光り的な屑だという事だ。
帝国軍が慌てている様だったので、
「帝国軍の皆さん、突然すいません。この戦争をややこしくしていると思われる16人を、拘束させていただきました。非難は受け付けません。
勝者である私には、あなたたちの生殺与奪権がありますので、後2時間程待機していてください。帝都からインペリアルガードが到着しますので、そちらの指示に従ってくださいね」
そう言ってからスライムを回収して、元の場所へ戻っていく。
あぁ! バッハの下で先程交渉に来ていた10人が慌てているのが見えるぞ。見えると言っても、走って天幕に向かっているような感じかな? すまないね、そっちも色々考えているかもしれないけど、そっちの考えは俺には関係ないからな! 勝手にやらせてもらうぜ。
捕まえて来た奴から話を聞こうと思ったのだが、誰一人として会話が成立しない。俺は何を相手にしているのだろうか?
戦争が終わった後に人質をとる事は禁止されている! みたいな正論を言っている奴もいたが、そもそも掟破りをした奴等に正当な権利を主張する権利はない!
それに、まだ戦争は終わってないぞ! 掟破りから始まった戦争ではあるが、終結宣言のような物はまだ出されていない。先程、自分で勝者と言ってはいるが、客観的事実なだけで本当の勝者ではないけど、力は正義! 的な今の状況でそれを言い出せる人間はいないだろう。
それに今回一番問題となるのは、他国に攻められている時に火事場泥棒のように、自国の街の奪還よりメギドを狙った屑共だからな。
自分の街じゃなければ奪われた所で痛くないって事なんだろうな。同じ国でも潜在的には敵対している奴らもいるしな。本当に何がしたいのやら。
迷惑な話だったけど、今回の件でメギドの周りが穏健派になると思うので、帝国には厳正なる処分を下してもらわないとな。
おっと、あまりにも会話が成立しないので放置していたら、怒りすぎてパタリと倒れたぽっちゃりさん、このまま放置して死んだら、死因は憤死になるのだろうか?
三国志……あの中で武将の中に結構な確率で死因が憤死ってあったりするんだよな。何かを隠すための死因なのか、本当に怒りすぎて本当に死んでしまう人がいるのだろうか?
倒れた奴を観察していたら、足にポンポンと感触がある。下を向いてみると、いつの間にか小さくなっていたダマがいた。
『主殿、放置して死んでしまったら反逆罪を適応させられませんにゃ?』
おぉ! そうだった。戦場で死んでしまったら、反逆罪だったとしても一族に適応されない事があるので、死なせてしまうわけにはいかない!
慌てて回復魔法をかけて7割ほど回復させておく。
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