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第1325話 重大事件!
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食後に、ウル・ミーシャ・スミレ・ブルムと並んで歯磨きをしている。
ウルは1人でできるが、ミーシャ・スミレ・ブルムの3人は、歯磨きが自分でしっかりできないので、嫁の誰かに手伝ってもらうのだが、今日は母親が手伝っている。
イヤイヤ言っているが、しっかりと歯磨きをしないとおやつ抜きになるので、我慢している感じだな。
シャコシャコと歯を磨いていると、俺のタブレットから呼び出し音が、誰だ?
『ご主人様、勇者が動きました。南ではなく北へ向かっています。方向的にフレデリクがある方です』
動いたのか。どうせならそこに1年位留まっとけよ、面倒な……
「グチュグチュ、ぺッ! もう少ししたらそっちに向かうわ。もし何かあったらまた連絡してくれ」
「とーたん、おしごと?」
「そうだよ。とーたんが動く時は、大切な事だったり、街の重要な事だったりするからね。ちょっと気合を入れないとな」
「とーたん、えらいの?」
「ん~偉いのかな?」
「ミーちゃん、お父さんはね、街で一番偉いんだけど面倒臭がって、グリエルさんに仕事を押し付けてるんだよ。しっかり働いてくるように言ってあげて」
おい! ミリー! そう言う事言うなよ!
「かーたん、ウソはダメだよ! この前、グリエルさんが遊びに来た時にいってたよ! ミーのとーたんは、部下が優秀だから全部任せてくれてるって言ってたの! だけど、たまに職場に来て邪魔してくって言ってた! とーたん! あまり邪魔しちゃ、メッなの!」
グリエルにも言いたい事はあるのだが、それ以上にミーシャに一言いいたい。ミーシャよ、おぬし本当に1歳か? グリエルが戯れで言った事を覚えているならまだしも、しっかりと理解したうえで発言するとか、ありえんだろ!
ミーシャたちの事は任せて、俺は監視室に戻る事にした。
「進行方向が変わったりしてないよな?」
「ご主人様、戻られましたね。勇者ですが今の所、フレデリクの方角へ向かって移動しています。どういう理由で向かっているのかは分かりませんが、わざわざフレデリクの近くにある亜人の森に向かっている……という事はないかと」
確かに。亜人の森を目指しているなら、初めにそういえばよかったはずだが、伝令ゴーレムを向かわせたときはフレデリクに行こうとしてたもんな。
「とりあえず、フレデリクへ連絡してくれ。早めに伝令ゴーレムを移動させて、勇者の進路へ置いておこう。クロスボウを撃つ人員は、休憩に入らせておいてくれ。勇者が近付いたら対応してもらう事になるからな」
「了解です。連絡を入れておきます」
勇者は、本当に何を考えているんだろうな。神に何か吹き込まれたのか? それとも、勇者を寄せ付けないように対策した街へ偵察か? それなら、勇者は来ねえか?
本当に意味が分からん。
綾乃にも連絡をしたのだが、どうせハズレだろうからって自分の工房に戻って行ってしまったしな。
様子を見ながらブッ君を開いて、読みかけの小説を表示する。色々と呼んでいるのだが、最近はまっているのは、スペースファンタジーとか宇宙が舞台のオンラインゲーム的な奴だ。もっと色々読みたいのだが、このジャンルってファンタジーとかと比べると少ないんだよね。
普通のファンタジーに比べて、設定が難しいからな。書くのも大変なのかな? 単純に魔法的な技術を用いるのなら別かもしれないけどね。
暫く本を読みながら監視業務をしていると、タブレットから呼び出し音が、ん? 監視室にいるのに?
『シュウ様、今時間よろしいでしょうか?』
連絡が来たのは、グリエルからだった。なんだなんだ?
『シュウ様がフレデリクに現れた勇者の対応をしている事は知っていますが、早めに伝えておこうと思いまして連絡をいたしました』
それほど急な用事なのか?
『私たちや街の事ではないですよ。えっと、シュウ様の奥様であるピーチ様から相談を受けていまして、シュウ様に話しても問題ない時期になったと話があったので、少しお話しできないかと思いまして』
「ん? 何でピーチからの相談をグリエルが伝えるんだ? 何か問題でもあるのか?」
『そう言う事ではないのです。ミリー様たちからも一緒に相談を受けていたのです。シュウ様は、最近忙しくちょっと余裕がない時がありますよね? ですので、一旦私に相談をしてきたのです。どのタイミングでシュウ様にお伝えするべきかという事を』
妻たち全員が? 俺なんかしたっけ? もしかして、愛想を尽かされた?
『えっと、シュウ様が心配している方向は間違っていると思います』
グリエルも最近俺の考えている事をナチュラルに読んでくるな。
『忙しくても、シュウ様が奥様の事を拒否する事はないと言っているのですが、負担になりたくないと悩んでおられます。不健康でよろしくないので、私の判断でお話をしようと思ったのです』
「別に俺が捨てられるって話じゃないよね? それ以外なら、基本的に妻を拒否する事なんて何もないけど? どんな相談を受けたの?」
『落ち着いて聞いてくださいね。ピーチ様・ライラ様・マリー様の3名なのですが、ご懐妊されたようです。チビ神様より、もう安定した状態になったから流産する可能性は、ほとんどないとお墨付きをもらっている様なのです』
……ごかいにん? 懐妊? 妊娠したのか? って、赤ちゃんが出来たのか!
「マジで? 何か月とか分かってる?」
『およそ3ヶ月と聞いています。ピーチ様たちもつい最近知ったようで、少し慌てていました』
「慌てるのは分かるけど、何で俺にすぐ言わなかったんだろうか?」
『それは先程も言いましたが、シュウ様に負担をかけたくないから……との事です。勇者の事もありましたし、言い出しにくかったのとの事です』
そっか、あいつらにかかりっきりになって、みんなを放置しすぎたか。俺の事を心配させるなんて、情けないな。
グリエルにお礼を言って、時間を作ってピーチたちに会いに行く事を伝えた。
「スプリガンの皆さん。聞いていたと思うのですが、ピーチたちの所へ行ってもいいかな?」
「問題ないです。勇者なんかより、赤ちゃん、お嫁さんの方が大切です! 念のため、バザールを呼びますので問題ありません。早く言って来てください!」
綾乃の名前が出てこないあたり、こういう事に向いていないのがスプリガンにバレてるな。
そして、追い出されるようにして監視室を後にした。
ウルは1人でできるが、ミーシャ・スミレ・ブルムの3人は、歯磨きが自分でしっかりできないので、嫁の誰かに手伝ってもらうのだが、今日は母親が手伝っている。
イヤイヤ言っているが、しっかりと歯磨きをしないとおやつ抜きになるので、我慢している感じだな。
シャコシャコと歯を磨いていると、俺のタブレットから呼び出し音が、誰だ?
『ご主人様、勇者が動きました。南ではなく北へ向かっています。方向的にフレデリクがある方です』
動いたのか。どうせならそこに1年位留まっとけよ、面倒な……
「グチュグチュ、ぺッ! もう少ししたらそっちに向かうわ。もし何かあったらまた連絡してくれ」
「とーたん、おしごと?」
「そうだよ。とーたんが動く時は、大切な事だったり、街の重要な事だったりするからね。ちょっと気合を入れないとな」
「とーたん、えらいの?」
「ん~偉いのかな?」
「ミーちゃん、お父さんはね、街で一番偉いんだけど面倒臭がって、グリエルさんに仕事を押し付けてるんだよ。しっかり働いてくるように言ってあげて」
おい! ミリー! そう言う事言うなよ!
「かーたん、ウソはダメだよ! この前、グリエルさんが遊びに来た時にいってたよ! ミーのとーたんは、部下が優秀だから全部任せてくれてるって言ってたの! だけど、たまに職場に来て邪魔してくって言ってた! とーたん! あまり邪魔しちゃ、メッなの!」
グリエルにも言いたい事はあるのだが、それ以上にミーシャに一言いいたい。ミーシャよ、おぬし本当に1歳か? グリエルが戯れで言った事を覚えているならまだしも、しっかりと理解したうえで発言するとか、ありえんだろ!
ミーシャたちの事は任せて、俺は監視室に戻る事にした。
「進行方向が変わったりしてないよな?」
「ご主人様、戻られましたね。勇者ですが今の所、フレデリクの方角へ向かって移動しています。どういう理由で向かっているのかは分かりませんが、わざわざフレデリクの近くにある亜人の森に向かっている……という事はないかと」
確かに。亜人の森を目指しているなら、初めにそういえばよかったはずだが、伝令ゴーレムを向かわせたときはフレデリクに行こうとしてたもんな。
「とりあえず、フレデリクへ連絡してくれ。早めに伝令ゴーレムを移動させて、勇者の進路へ置いておこう。クロスボウを撃つ人員は、休憩に入らせておいてくれ。勇者が近付いたら対応してもらう事になるからな」
「了解です。連絡を入れておきます」
勇者は、本当に何を考えているんだろうな。神に何か吹き込まれたのか? それとも、勇者を寄せ付けないように対策した街へ偵察か? それなら、勇者は来ねえか?
本当に意味が分からん。
綾乃にも連絡をしたのだが、どうせハズレだろうからって自分の工房に戻って行ってしまったしな。
様子を見ながらブッ君を開いて、読みかけの小説を表示する。色々と呼んでいるのだが、最近はまっているのは、スペースファンタジーとか宇宙が舞台のオンラインゲーム的な奴だ。もっと色々読みたいのだが、このジャンルってファンタジーとかと比べると少ないんだよね。
普通のファンタジーに比べて、設定が難しいからな。書くのも大変なのかな? 単純に魔法的な技術を用いるのなら別かもしれないけどね。
暫く本を読みながら監視業務をしていると、タブレットから呼び出し音が、ん? 監視室にいるのに?
『シュウ様、今時間よろしいでしょうか?』
連絡が来たのは、グリエルからだった。なんだなんだ?
『シュウ様がフレデリクに現れた勇者の対応をしている事は知っていますが、早めに伝えておこうと思いまして連絡をいたしました』
それほど急な用事なのか?
『私たちや街の事ではないですよ。えっと、シュウ様の奥様であるピーチ様から相談を受けていまして、シュウ様に話しても問題ない時期になったと話があったので、少しお話しできないかと思いまして』
「ん? 何でピーチからの相談をグリエルが伝えるんだ? 何か問題でもあるのか?」
『そう言う事ではないのです。ミリー様たちからも一緒に相談を受けていたのです。シュウ様は、最近忙しくちょっと余裕がない時がありますよね? ですので、一旦私に相談をしてきたのです。どのタイミングでシュウ様にお伝えするべきかという事を』
妻たち全員が? 俺なんかしたっけ? もしかして、愛想を尽かされた?
『えっと、シュウ様が心配している方向は間違っていると思います』
グリエルも最近俺の考えている事をナチュラルに読んでくるな。
『忙しくても、シュウ様が奥様の事を拒否する事はないと言っているのですが、負担になりたくないと悩んでおられます。不健康でよろしくないので、私の判断でお話をしようと思ったのです』
「別に俺が捨てられるって話じゃないよね? それ以外なら、基本的に妻を拒否する事なんて何もないけど? どんな相談を受けたの?」
『落ち着いて聞いてくださいね。ピーチ様・ライラ様・マリー様の3名なのですが、ご懐妊されたようです。チビ神様より、もう安定した状態になったから流産する可能性は、ほとんどないとお墨付きをもらっている様なのです』
……ごかいにん? 懐妊? 妊娠したのか? って、赤ちゃんが出来たのか!
「マジで? 何か月とか分かってる?」
『およそ3ヶ月と聞いています。ピーチ様たちもつい最近知ったようで、少し慌てていました』
「慌てるのは分かるけど、何で俺にすぐ言わなかったんだろうか?」
『それは先程も言いましたが、シュウ様に負担をかけたくないから……との事です。勇者の事もありましたし、言い出しにくかったのとの事です』
そっか、あいつらにかかりっきりになって、みんなを放置しすぎたか。俺の事を心配させるなんて、情けないな。
グリエルにお礼を言って、時間を作ってピーチたちに会いに行く事を伝えた。
「スプリガンの皆さん。聞いていたと思うのですが、ピーチたちの所へ行ってもいいかな?」
「問題ないです。勇者なんかより、赤ちゃん、お嫁さんの方が大切です! 念のため、バザールを呼びますので問題ありません。早く言って来てください!」
綾乃の名前が出てこないあたり、こういう事に向いていないのがスプリガンにバレてるな。
そして、追い出されるようにして監視室を後にした。
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